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祖父が死んだ――疎遠だった和典は、葬儀当日も通学し参列しなかった。そんな時、母親から父親のクリーニングを取りに行ってほしいと頼まれる。面倒と感じつつも葬儀に参列しなかった引け目から、しぶしぶその役目を引き受けた和典。品物を引き取る際に、店員から依頼はなかったがシミ抜きをしておいたという伝言を受ける。そのシミは大部分にわたる血痕だった――。父親は血を浴びるようなことをしたのか、ととたんに不安になり思いを巡らせる中、母親から最近父親が頻繁に長崎に行くようになり、絶対に女がいるに違いないとヒステリックに話していたことに思い至る。本当にそうなのだろうか? そして父親が通っているという長崎は、偶然にも祖父の出身地であることに気が付いた。何かがある――そう直観した和典は、調査にのりだす。そしてだんだんと分かってきたことは、祖父が戦時中叶えられなかったある強い想いがあるということだった。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年02月14日
藤本ひとみさん、西洋歴史もののイメージしかなかったので、本屋さんで見つけたときも同姓同名?と思ったりしたが、読むにしたがって、その調査力、考察力で納得。
とにかく読み応えはすごかった。文章の力もすごいし、難解で切り込みにくい内容でも読ませられる。
上杉和典の人柄も最高です。
どんな風に成長していく...続きを読む
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