あらすじ
祖父が死んだ――疎遠だった和典は、葬儀当日も通学し参列しなかった。そんな時、母親から父親のクリーニングを取りに行ってほしいと頼まれる。面倒と感じつつも葬儀に参列しなかった引け目から、しぶしぶその役目を引き受けた和典。品物を引き取る際に、店員から依頼はなかったがシミ抜きをしておいたという伝言を受ける。そのシミは大部分にわたる血痕だった――。父親は血を浴びるようなことをしたのか、ととたんに不安になり思いを巡らせる中、母親から最近父親が頻繁に長崎に行くようになり、絶対に女がいるに違いないとヒステリックに話していたことに思い至る。本当にそうなのだろうか? そして父親が通っているという長崎は、偶然にも祖父の出身地であることに気が付いた。何かがある――そう直観した和典は、調査にのりだす。そしてだんだんと分かってきたことは、祖父が戦時中叶えられなかったある強い想いがあるということだった。
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青い鳥文庫のKZシリーズも大好きですが、藤本ひとみ先生が書くKZ'DシリーズもKZ'Uシリーズも大好きです!最後まで買い続けます!藤本ひとみ先生に出したファンレターにも書きましたが、体調管理には気をつけてご自愛ください。
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高校生になった上杉が主人公のK'Z番外編2冊目。
なんつーか、祖父はすごいことやろうとしてたし、ある意味浮気より酷い裏切りとも言える。
ラスト、父は母親になんて説明するか考えとこうと言ってるが、祖母にはなんて説明するんだ……。
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KZU高校生シリーズ3作目。以前、小学生のKZUシリーズを読んだ覚えがありこういう形で続いてたことが嬉しい。相変わらず書かれている史実も明らかになる謎の答も昏く悲しく重い。でも、これは人間が辿ってきた歴史でもあり事実。ナチスの人体実験の内容を調べると意味があったのか疑問しかないものもある。名誉、逆らえない命令、それだけでは片付けられないものもあるような気がする。乾燥BCG人体実験被験者という作者の父の経験などが元になっていることに驚き切ない。野枝と祖父のしたことは被人道的と感じるけどその心中もまた切ない。
Posted by ブクログ
そ…それより、アーヤとあなた、付き合ってたの?!ってなる巻。
高校生版KZシリーズ、
若武たちも勢揃いで嬉しい〜。
藤本ひとみさんなので話は重ため。
後書きで泣きそうになってしまった。そんなところが事実だったなんて。