小説・文芸 - 幻冬舎 - 幻冬舎文庫作品一覧

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  • 義友 男の詩
    -
    神侠会前会長の法要の仕切りを巡り、会長代行の松原と若頭の青田が衝突。松原を慕う事務局長の美山が仲立ちに入る。だが青田は自らの会長就任を睨み、会の仇敵と縁談話を進め、勢力を伸ばそうとしていた。美山は組織崩壊を防ぐため青田を殺そうとする……。世間に恐れられ、煙たがられるほどに強くなる極道の絆を描いた日本版ゴッドファーザー。
  • ぎりぎりの女たち
    3.9
    六年半不倫を続け三二歳になった蓉子。もう後がない彼女は、三ヶ月後のクリスマスまでに決着をつけたい、と相手の道明に詰め寄る。だが、離婚に同意した妻が出した意外な条件に、蓉子は動揺し……(「その不倫、やめられますか?」)。結婚、出産、更年期etc.ぎりぎりのタイムリミットを迎えた七人の女たちの、切実な闘いを描いた勇気が出る小説集。
  • 銀色の霧 女性外交官ロシア特命担当・SARA
    5.0
    ロシア・ウラジオストク。日本総領事館に勤める優秀な外交官・雪村隼人が失踪した。調査に乗り出した同じく外交官であり妻の沙羅は、ハニートラップの可能性を追求する中で、隼人が残した謎の「足跡」を発見する。その先にあったのは、日本を含む東アジアの安全保障を根底から揺るがす大いなる陰謀だった――。一気読み必至の傑作諜報小説。
  • 銀河食堂の夜
    4.1
    ひとり静かに逝った老女は、愛した人を待ち続けた昭和の大スターだった(「初恋心中」)。 運に見放され、母親を手にかけてしまった息子の心に残る母の言葉(「無器用な男」)。 あの戦争で飛び立った青年が聴いた「最後の曲」に込められた想い(「ぴい」)。 ……謎めいたマスターが旨い酒と肴を出す飲み屋を舞台に繰り広げられる、不思議で切ない物語。
  • 銀行籠城
    3.1
    うだるような猛暑の七月十五日午後三時、あさがお銀行中野支店で惨劇は起こった。閉店寸前の行内に押し入った男が、男性客と案内係を次々に射殺。人質にとった行員と客を全裸にし、籠城した。何ら具体的な要求をせず、阿鼻叫喚の行内で残虐な行為を繰り返す男。その真の目的とは何なのか? 現代社会の歪みを描ききったクライムノベルの最高傑作!
  • 空気を読んではいけない
    3.5
    早大卒、元公務員、異色の総合格闘技世界チャンピオン・青木真也。中学の柔道部では補欠だった著者が、日本を代表するトップファイターになれた理由とは――。「感覚の違う人はさっさと“縁切り”する」「自分の考えがブレるから接待にはいかない」など、唯一無二の人生哲学を収録。周囲の雑音を断ちきり、自分なりの幸せを掴みとりたい人、必読の書。
  • くじけてなるものか 笹川良一が現代に放つ警句80
    -
    「治にいて乱を忘れず、である」「自分だけがひとり勝ちしようとするから、憎まれる」「孫と遊ぶのが楽しくなったら、人生オシマイだ」……“昭和の傑物”笹川良一が遺した国家論、企業論、人生訓を、ベストセラー『悪名の棺笹川良一伝』の著者が編纂・解説。先見の明を持ち、時代を切り拓いた笹川が放つ警句は、日本人が“当たり前”を捨て去った今こそ必読。
  • 楠の立つ岡
    -
    旧家の末子に生まれた長坂進吉は、家族の深い愛情を受けて育つが、多感な少年期を太平洋戦争下に送る。出征という近い将来の現実が突きつける「死」への予感。それでも生きんとする進吉は、やがて勤労奉仕隊に動員され、生涯忘れえぬ昭和二十年一月十九日の空襲に遭遇する……。少年の成長を通して描かれる人間の運命が心を揺さぶる自伝的長編。
  • 屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香
    3.4
    中央区日本橋。男性の“損壊”遺体が発見された。腹部を切り裂かれ、煙草の吸い殻と空き缶が詰め込まれた死体の意味は? 大手新聞社を辞めCS放送の報道記者として取材する早乙女綾香は、十年前の大阪での殺人事件との類似点に気づく。一方「山猫」と名乗る犯人から新聞社に“真相を書け”とメールが――。人気ミステリ『石の繭』の著者が、屑に埋もれた真実を追う女性記者を描く、緊迫の報道ミステリ。
  • 口笛の上手な白雪姫
    3.8
    「大事にしてやらなくちゃ、赤ん坊は。いくら用心したって、しすぎることはない」。公衆浴場の脱衣場ではたらく小母さんは、身なりに構わず、おまけに不愛想。けれど他の誰にも真似できない多彩な口笛で、赤ん坊には愛された――。表題作をはじめ、偏愛と孤独を友とし生きる人々を描く。一筋の歩みがもたらす奇跡と恩寵が胸を打つ、全8話。
  • 熊金家のひとり娘
    3.8
    北の小さな島で、代々娘一人を産み継ぐ祈祷の家系に育った熊金一子は、神と畏れられる祖母と「血」から逃れるため島を出る。やがて大人になり、男の子の母親になることを願う一子が産んだのは――やはり女だった。明生と名付け息子のように育て愛そうとするが、ある日明生が失踪。一子は「バチが当たった」と怯えていた。母娘の愛を問うミステリ。
  • 暗いところで待ち合わせ
    4.1
    1巻617円 (税込)
    視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった――。書き下ろし小説。
  • クラウド
    4.7
    「僕はひとり。君と話がしたい」。家に引きこもる玉木つぐみは、ツイッターでカズトと名乗る男と出会う。他愛ないつぶやきに癒されていたがある朝、自宅にカズトから大量の花が届き状況は一変する。暴かれた住所と本名。彼の正体は誰なのか。数日後、元恋人が何者かに殺され――。メガヒット漫画原作者がネットに潜む見えない罠を描く衝撃ミステリ。
  • クラーク巴里探偵録
    3.5
    1~2巻679~721円 (税込)
    ヨーロッパを巡業中の曲芸一座で、敏腕の番頭として名高い孝介と料理上手の新入り・晴彦。裕福な贔屓客から頼まれ、ストーカー退治や盗難事件の解決など厄介事の始末に奔走する日々を送っていた。華やかなパリで生きる人々の心の謎を解き明かすうちに、二人は危険な計画に巻きこまれていく。人の温もりと儚さがラストを彩る連作短編ミステリ。
  • 狂う
    3.6
    母校から届いた高校同窓会名簿。両親から莫大な遺産を受け継いだ鳴沢はすぐさま比奈岡奏絵の項を開いた。かつて札幌在住だった彼女の連絡先が今回は空欄だった。その瞬間、彼は強烈に憎悪し、連続殺人鬼と化した。冷酷の限りを尽くした完全殺人の計画は何のためだったのか? 青春の淡い想いが悲しくも愚かな愛の狂気へと変貌する傑作ミステリ。
  • クレイジーヘヴン
    3.5
    旅行会社に勤め、ありふれた日常への疑問を抱えて日々を送る坂脇恭一27歳。冴えない中年ヤクザと同棲し、美人局の片棒をかつぐ元OL田所圭子23歳。ある時、圭子が恭一の同僚をカモろうとしたことから、二人は出会い、絶望の底なし沼へと転がり堕ちていく。揺れる心、立ち塞がる枠(フレーム)――やがて、境界線を跳び越えて走り出した二人が掴んだ自由とは?
  • 黒染の剣(上)
    -
    室町幕府兵法所を開きながら幕府滅亡後は黒染屋を営む剣の名門・吉岡家。その次男・伝七郎は剣の遣い手として名を馳せていたが、許嫁を野盗に拉致されてしまう。彼女の行方を気にかけながらも関ケ原合戦へ出陣せざるをえなくなった伝七郎は戦場で後の宮本武蔵と立ち合うことに。そしてそれが吉岡家の悲劇の始まりだった。長編時代小説。
  • 黒の貴婦人
    3.8
    飲み屋でいつも見かける“白の貴婦人”と、絶品の限定・鯖寿司との不思議な関係を大学の仲間四人組が推理した表題作。新入生が自宅で会を開き女子大生刺殺事件に巻き込まれる「招かれざる死者」。四人の女子合宿にただ一人、参加した男子が若者の心の暗部に迫る「スプリット・イメージ」ほか本格ミステリにしてほろ苦い青春小説、珠玉の短編集。
  • クロム・ハート
    3.5
    本当のあたしなんて、何の価値もない――。 家でも学校でも自分を殺して優等生を演じる十七歳の憧子。 自分とは対照的に奔放なクラスメート宙へ想いを寄せていたが、宙が親子ほど歳の離れた女とホテルに入るのを目撃してしまう……。 憧子はどんなに傷ついても錆びない心=クロム・ハートを手にすることができるのか?
  • グアテマラの弟
    無料あり
    4.2
    グアテマラの古都・アンティグアに家と仕事と家族を見つけた年子の弟。ある夏、姉は十三年ぶりに弟一家を訪ねる旅に出た。まばゆい太陽とラテンの文化で、どんどん心身がほぐれていく。そして陽気に逞しく暮らす人たちと過ごすうち心に浮かんだのは、外国を知らずに逝った父、家事にあけくれ続ける母のことだった。旅と家族をめぐる名エッセイ。
  • GOOD LUCK Mariage
    3.0
    結婚3年目の泉水は、夫の剣心との恋愛感情が薄れることに、大きな不安を感じている。 パリで年下のパティシエの情熱に触れて、心を揺さぶられる彼女が、終わらない恋愛の相手に選んだのは……。 恋をしていないと、世界は冷たい冬になる。いつも熱いときめきの季節でいたい。 そんな泉水の夢は叶うのか?新しいマリッジライフを描いた恋愛小説。
  • 警察庁国際テロリズム対策課 ケースオフィサー(上)
    4.7
    2001年9月11日、同時多発テロ発生、翌日もたらされた日本国内でのテロ情報に衝撃を受けた警察庁幹部は、かつて欧州で活躍した“伝説のテロハンター”を静岡県警から呼び戻そうとする。そして彼が運営していたスパイ“V”を目覚めさせようと試みるが……。日本警察が行ってきた国際テロ捜査の現実をリアルに描き切る警察小説の決定版。
  • 携帯の無い青春
    3.7
    黒電話の前で、「彼」からの電話を待つ。そんな、今の若者には信じられないであろう、青春時代の思い出を持つ「バブル」世代。女子大生ブーム、ワンレン、ディスコ、竹の子族、カフェバー、アメカジ、ぶりっ子など、振り返ると、あの頃は、恥ずかしかった……。でも、「良い青春時代だった」とも、思えるのです。イタくもしみじみするエッセイ。
  • 毛糸に恋した
    3.3
    <世界でたった一つ>が手作りの醍醐味。リズムにのって針を動かすと、何でも自分で作れちゃう。昔、母が編んでくれたお気に入りだったセーター。初めて編んだミトンの手袋のぬくもり。物を作る楽しさ、編み物の奥深さ。毛糸がつなぐ忘れられない思い出を愛を込めて綴る。読んで、見て、作って、三倍楽しい<手作りエッセイ>の傑作。
  • 消された文書
    4.0
    警察官の姉が東シナ海の訓練で行方不明となって五年、防衛上の機密を理由に当局が真相を明らかにしないなか、新聞記者の山本秋奈はキャリア官僚の堀口とともに謎を追う。折しも沖縄ではオスプレイの墜落、県警本部長狙撃など事件が続発。一見無関係なこれらは、ある重大な国際問題と繋がっていた。圧倒的リアリティで日本の今を描く情報小説。
  • 決戦は日曜日
    3.0
    谷村は、地方都市に強い地盤を持つ大物議員の私設秘書。暮らしは安泰だったが、議員が病に倒れて一変する。後継に指名されたのが議員の一人娘、自由奔放で世間知らずの有美なのだ。会見で差別発言をしたり、屋上で自殺をほのめかしたりする有美に振り回されて疲弊する谷村。それでも地盤は盤石、当選確実だが――。全く新たなポリティカルコメディ。
  • 潔白
    4.2
    30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件。死刑 がすでに執行済みにもかかわらず、被告の娘 が再審を請求した。娘の主張が認められれば、 国家は無実の人間を死刑台に追いやったこと になる。司法の威信を賭けて再審潰しにかか る検察と、ただひとつの真実を証明しようと 奔走する娘と弁護団。「権力 vs. 個人」の攻防を 迫真のリアリティで描く骨太ミステリ小説。
  • けむたい後輩
    3.9
    ただ、認めてほしいだけ。 14歳で作家デビューした過去があり、今もなお文学少女気取りの栞子は、世間知らずな真実子の憧れの先輩。二人の関係にやたらイラついてしまう美人で頑張り屋の美里は、栞子の恋人である大学教授に一目惚れされてしまう――。名門女子大を舞台に、プライドを持て余した女性たちの嫉妬心と優越感が行き着く先を描いた、胸に突き刺さる成長小説。
  • ケルベロス 鋼鉄の猟犬
    3.4
    一九四二年、“独裁者”が暗殺され生まれ変わったドイツは、凍てつくソ連の地で泥沼の戦いを続けていた。黒髪の女性将校マキ・シュタウフェンベルクは、甲冑を身に纏った装甲猟兵「ケルベロス」を記録映画に収めるため、最激戦区のスターリングラードへ旅立つ。孤立無援の最前線で奮闘する兵士たちの宿命を目にしたマキの胸に去来するものとは―。巨匠・押井守が描く、もう一つの第二次大戦。圧倒的リアリティーで迫る、傑作戦争小説。
  • 研修医純情物語 先生と呼ばないで
    3.5
    ドラマ「37歳で医者になった僕」の原作!パチプロ、サラリーマン、引きこもりを経て、37歳で研修医になった僕。夢と希望を抱き大学病院に乗り込んだが、そこはおかしな奴らの巣窟だった。高額時給のバイトに勤しむ医師、夜な夜なナースの回診に出かける研修医、患者の受け入れより優先される教授回診……。実体験を基にハチャメチャな医療現場と新米医師の成長を描いたエンターテインメント。
  • 剣に賭ける
    -
    万延元年三月三日。銃声を合図に侍たちが駕籠の中に斬り込んだ――。反政府主義者の弾圧を行った大老、井伊直弼を襲撃する水戸藩士は、眼も開けていられない降雪のなかで、猛牛さながらに突進を繰り返した。道場剣法とは違う斬り合いの苛酷さを描いた「桜田門外の血闘」など、命のやりとりに身をさらした剣士たちの潔い覚悟を描いた士道小説集。
  • 絢爛たる醜聞 岸信介伝
    4.5
    長州の政治家血族として生を享け、少壮官僚として39歳で満州経営に乗り出す。A級戦犯容疑で巣鴨プリズンに3年間拘留されたのち一気に政治の世界を上り詰めた。59歳で保守合同後初の自民党幹事長、翌年第56代首相に就任し60年安保改定を単身闘った。口癖は「金は濾過して使え」。情と合理性と強かさを備えた昭和の傑物を描くノンフィクション。
  • 「芸」と「能」
    3.0
    ユーミンのコンサートには男性同士のカップルが多い。「アナ雪」に見る、「姫」観の変遷。モノマネとは、文章の世界で言うなら「評論」。香川照之さんと立川談春さん、歌舞伎と落語のにらみ合い。冬季オリンピックの女子フィギュアは、女の人生の一里塚。「話芸」の達人と「文芸」の達人が、「芸能」のあれこれを縦横無尽に掘る、掛け合いエッセイ。
  • 解夏
    4.1
    病により除々に視力を失っていく男。その葛藤と愛する人との触れ合いを描く表題作「解夏」他、全4作品を収録。大ベストセラー「精霊流し」に続き、涙なくしては読めない感動の書き下ろし小説集。
  • 元気
    3.0
    「元気」とは単に人の活気ある姿、いきいきとした動作などをいうだけの言葉ではない。天地万物を生みだし、それを生かしているエネルギーの根元を「元気」という。人間の命を一滴の水にたとえた『大河の一滴』の著者が、古代中国の文献や最新科学の情報などをふまえて取りくんだ、新たなる生命論。「『死』を思えば元気になる」「すべての健康法は気やすめである」などの中身の濃い元気法や、人の命の流れつく先をイメージした「海」の物語は、生の根源に迫る大作となった。著者が長年大切にしてきたテーマを総括したトーク・エッセイ「暗愁のゆくえ」も収録。
  • 幻年時代
    3.0
    四歳の春。巨大団地を出て、初めて幼稚園に向かった。この四〇〇メートルが、自由を獲得するための冒険の始まりだった。忘れたランドセル、家族への違和感、名づけの秘密……。錯綜する記憶の中で、母に手を引かれ、世界を解明する鍵を探す。生きることに迷ったら、幼き記憶に潜ればいい。強さと輝きはいつもそこにある。稀代の芸術家による自伝的小説。
  • ゲームセットにはまだ早い
    3.9
    クビを宣告されたプライドばかり高い圭輔、自身の夢と家族との間で葛藤する武、やりたいことが何もない超現実主義の心花……。そんな彼らが、ど田舎のスーパーなどで働きながら、共に野球をするはめに。目標はまさかの全国制覇!? はみ出し者の彼らは、人生の逆転ホームランを放つことができるのか。かっこ悪くて愛おしい、大人たちの感動物語。
  • 恋が生まれるご飯のために
    3.8
    大人のデートとは、ほぼご飯を食べること。恋愛に発展するカギは食の相性にかかっている。とはいえグルメがいいわけではない。相手とともに場を作り上げる姿勢が大事なのだ。デートの行方を決定づけるオーダーの仕方。ご馳走様の回数。かわいくおごられる方法。体の関係を持つタイミング……。恋を生み、はぐくむための食事デートの新バイブル。
  • 恋が彼等を連れ去った
    4.2
    <恋は 一瞬にして 世界を消してしまう魔法だ 恋は彼等を連れ去った 恋が彼等を連れ去った>白く静謐な世界に広がる、クールで暖かな銀色夏生の写真詩集。
  • 恋する創薬研究室 片思い、ウイルス、ときどき密室
    3.6
    帝國薬科大学創薬科学科に在籍する花奈は、重要なプロジェクトチームに入ったのにミスばかりしている落ちこぼれ。“恋も研究もパッとしない理系女子”を卒業し、イケメン助教への想いを叶えようと一念発起するが、美人ライバル出現や不気味な脅迫状に悩まされ、研究成果もボロボロ。全て叶わぬ夢なのか? 意外すぎるラストに驚愕の理系ミステリ。
  • 恋する旅女、美容大国タイ・バンコクにいく!【電子版限定特典付き】
    -
    4年前から世界放浪の旅に出た著者(32)。長い旅のせいで、シミ・ソバカスは増え、髪はパサパサ、爪はボロボロ、肌は乾燥し出血、と大変なことに。女性として悲惨なこの状況を克服するため彼女は美容大国タイ・バンコクへ。駐在員奥様御用達のエステ、大人気のマッサージやコスメグッズなどを次々と試した結末は? 笑えて役立つ体当たり美容旅行記。本電子書籍版には著者が帰国後に追加取材をして執筆した「“タイ国際航空”の現役日本人キャビンアテンダント(CA)の皆さんに聞いた美の秘訣」を電子版限定特典として収録!
  • 恋する日本語
    3.9
    甘くて切ない、35のちいさな恋の物語 「あえか」「紐帯」「那由他」「玉響」…耳にしたことはあるけれど、意味がよくわからない日本語。たとえば、「赤心」とは「偽りのない心」のこと。「一曲」とは「ちょっとすねる」こと。言葉の意味をひもといてみると、そこには恋人たちの何気ない日常の瞬間が溢れている。日本語の美しい響きと甘く切ない恋心が堪能できる35のショートストーリー。
  • 「恋の痛み」を感じたら
    -
    「恋の痛み」を経験してきた女性は、きっと美しくなれるー。「いい女は、仕事も恋もベストバランス」「別れは人を大人にする」「泣くことも、いい女へのステップ」など、恋愛論の第一人者である著者の名言が胸を打つ。初恋から不倫まで、さまざまな「恋の痛み」の対処法や、愛を育むコツ、自分磨きのポイントを綴った、究極の恋愛バイブル。
  • 恋の罪
    4.1
    「君は誰?」「私は、妹よ」月美は記憶喪失になった青一と山奥の小さな家で新しい生活を始める。永遠の愛を手に入れるため、二人の関係を思い通りに作り変えようとする月美だったが、一人の女の出現でその計画が狂い出した--。無垢にして残酷なこの「罪」を誰が裁くことができるのか?この世に絶対的な愛は存在するのか?
  • 恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。
    4.0
    誰かを強く思った気持ちは、あの時たしかに存在したのに、いつか消えてしまう――。燃え上がった関係が次第に冷め、恋の秋がやってきたと嘆く女性。一年間だけと決めた不倫の恋。女優の卵を好きになった高校時代の届かない恋。学生時代はモテた女性の後悔。何も始まらないまま終わった恋。バーカウンターで語られる、切なさ溢れる恋物語。
  • こういう旅はもう二度としないだろう
    3.6
    今、目の前のここが、今日の私たちの愛すべき世界で、見えているものが現実です。見えなくなったものをいつまでも追いかけるのはやめて、この世界でできることを今までと同じようにイキイキと体験したい。(文庫版あとがきより)
  • 工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki
    3.9
    本シリーズの特徴は話題の些末さ、否、多方面性のため、なかなか進まず、本題が何か忘却、否、もともと本題などない、というまさに人間の思考、会話、関係を象徴する点にあったのだが、前作で人気作家となりし水柿君なんとあっさり断筆、作家業を引退宣言。限りなく実話に近いらしいM(水柿)&S(須摩子)シリーズ、絶好調のまましみじみ完結!
  • 工学部・水柿助教授の逡巡 The Hesitation of Dr.Mizukaki
    3.9
    水柿君は、N大学工学部助教授のままミステリィ作家になった。なんとなく小説を書き始めたら、すぐに書き上がり、それをミステリィ好きの妻・須摩子さんに見せたが、評価は芳しくなかった。しかし出版社に送ってみたら、なんと本になって、その上、売れた! 時間があれば小説を書き続け、幾星霜、いまではすっかり小説家らしくなったが……。
  • 工学部・水柿助教授の日常 The Ordinary of Dr.Mizukaki
    3.7
    水柿小次郎三十三歳。後に小説家となるが、いまはN大学工学部助教授。専門は建築学科の建築材料。よく独身と間違われるが、二歳年下のミステリィ好きの奥さんがいる。彼はいつしか自分の周囲のささやかな不思議を妻に披露するようになっていた。きょうもまた、あれが消え、これが不可解、そいつは変だ、誰か何とかしろ! と謎は謎を呼んで……。
  • 高原王記
    4.0
    無敵の盟友として高原に名を馳せた、英雄タンラと精霊ジュンガ。しかし戦いの最中、かつて高原を追われた元聖者の術により、タンラの心は歪められ、二人の仲も引き裂かれてしまう。時を経て、国は存亡の危機に瀕していた。神託により、生まれてくる王子を守るため、再び相棒となった二人。世界の命運と、二人の絆を賭けた旅がはじまった――。 ひねくれ者の英雄と一途な精霊の大冒険!
  • 交差点に眠る
    3.0
    廃屋で激しく愛し合った男女が、直後に撃ち殺された。偶然一部始終を目撃していた不良少女・悠季は二人の堂々とした死にざまに衝撃を受け、自らのふがいない生き方をやめた。十三年が経ち、ファッションデザイナーとして成功した悠季。ところが大切なショーの前夜、人生二度目の射殺事件と関わるハメに……。並外れた度胸とひらめきを武器に、アネゴ肌のヒロインが人間の闇に挑む!
  • 幸福の一部である不幸を抱いて
    4.6
    好きになった人に“たまたま奥さんがいた” だけの、二人の女。杏子は「もうひとつの家」 に帰る彼を毎夜見送り、みずきは病身の妻を 養う彼の訪れを今日も待ちわびる。守られな い約束、聞き慣れた噓、会えない時間が増え 続けても二人はとても幸せで……。しかし、 たった一通のメール、ほんの一回の情事が、 〝恋濃き〟大人の女たちを狂わせる――。
  • 幸福病
    4.3
    平凡な毎日。だけど、いつも何かが私を「幸せ」にしてくれる--。大好きな人と同じスピードで呼吸していると気づいたとき。新しいピアスを見た彼がそれに嫉妬していると気づいたとき。別れた彼から、出演する舞台を観てもらいたいとメールが届いたとき。--恋愛小説家が何気ない日常に隠れているささやかな幸せを綴ったエッセイ集第2弾。
  • 凍りついた香り
    4.0
    今でも彼の指先が、耳の後ろの小さな窪みに触れた瞬間を覚えている。まずいつもの手つきでびんの蓋を開けた。それから一滴の香水で人差し指を濡らし、もう片方の手で髪をかき上げ、私の身体で一番温かい場所に触れた――。孔雀の羽根、記憶の泉、調香師、数学の問題……いくつかのキーワードから死者をたずねる謎解きが始まる。
  • 氷の人形 アイス・ドール
    -
    悪名高き産廃処理業者の用地買収計画を内偵中の環境大臣秘書・香山の前に、中学時代の憧れの教師・綾子が現れた。香山は彼女が業者の一員であることを知りつつも逢瀬を重ねるようになる。だが、計画反対派の町長襲撃事件を境に、綾子の言動は妖しさを増し、事態は、中学時代の友人らとともに香山が封印した、忌まわしい過去へと繋がっていく。
  • 告知
    4.1
    在宅医療専門看護師のわたしは日々終末期の患者や家に籠る患者とその家族への対応に追われる。末期がんだが告知を拒む陽気な患者に徐々に忍び寄る最期。院長は彼に病状を告げるのか?(表題作)卵巣がん末期の妻を支える夫は医者不振で次々、怪しい民間療法に縋っていた(「アロエのチカラ」)。リアルだが、どこか救われる6つの傑作連作医療小説。
  • 告発者
    3.6
    権謀術数が渦巻く出世争い。欲望、嫉妬、裏切りが引き起こす情報操作――メガバンクが生み出した「合併」の弊害に悩まされる広報部員・裕也のもとに、写真週刊誌が頭取のスキャンダルを入手したという情報が入る。事実確認に追われる彼が掴んだ驚愕の真相とは?密告者の狙いとは?銀行を知り尽くした著者だからこそ物し得た超リアル企業小説。
  • 孤高のメス 完結篇 命ある限り
    3.0
    劇症肝炎で死の淵をさまよう藤城の生体肝移植を、かつての上司、久野の制止を振り切って敢行する当麻鉄彦。一方、医科大学新設を目指す鉄心会の理事長、徳岡は病魔に侵されながらも、鉄心会を追われたリベンジを図る荒井の対抗馬として、衆院選で当麻の亡妻の父、大川松男を擁立する――。医学界の現実を鋭くえぐる医療ドラマの最高峰、完結。
  • 孤高のメス 遥かなる峰
    5.0
    練達の外科医・当麻の噂を聞きつけ、甦生記念病院には難しい患者たちが次々と訪れる。ある日、やせ衰えた患者を見かけて驚愕する当麻。それはかつての部下、江森京子の変わり果てた姿だった。死を目前にした京子に当麻は亡き妻の親友・富士子が勤めるホスピスへの転院を提案するが――。シリーズ150万部突破、生と死の格闘に胸熱くなる命のドラマ、最新刊!

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  • ここは退屈迎えに来て
    3.9
    そばにいても離れていても、私の心はいつも君を呼んでいる--。都会からUターンした30歳、結婚相談所に駆け込む親友同士、売れ残りの男子としぶしぶ寝る23歳、処女喪失に奔走する女子高生……ありふれた地方都市で、どこまでも続く日常を生きる8人の女の子。居場所を求める繊細な心模様を、クールな筆致で鮮やかに描いた心潤う連作小説。
  • こころのサプリ みみずくの夜メールII
    -
    年をとるにしたがって、おとろえていくものがある。しかし、その逆はないものだろうか。昔はなんとも思わなかったものに感動する。なんでもやりすぎないで、手加減をする。頭で考えるだけでなく手触りを大切にする、など。朝日新聞連載中に圧倒的好評を博した みみずくの夜メール 。ユーモアあふれる名エッセイ、待望のシリーズ文庫第二弾。
  • 心を励ます中国名言・名詩
    -
    「人生意気に感ず」(魏徴)、「天我が材を生ず必ず用有り」(李白)、「年年歳歳花相似たり」(劉希夷)、「国破れて山河在り」(杜甫)。2000年以上、人々の心を励まし、諭してきた中国古典の名言・名詩。杜甫、李白、白居易、王維など唐詩を中心とした漢詩文の中から、珠玉の名句を厳選。生きるヒントにもなり、ビジネスの知恵を啓示する。
  • COTTON100% 極上のどん底をゆく旅
    5.0
    逃げろ、逃げろ、逃げろ!! 恋に破れたオレはNYを捨てて旅に出た。アメリカ大陸をヒッチハイクで横断しながらシカゴでホームレス見習いになり、LAでマヤ人とエッチな歌を熱唱し、ラスベガスで土下座している教授を助け、そして再び混沌のNYへ――。最底辺の人々とボロボロになって人生の偉大さを思い知る、不朽の傑作&ぶっ飛びロードノベル。
  • 孤独という道づれ
    -
    結婚のため単身フランスに渡ったのが二四歳の時。その後、四一歳で夫と別れ独り身になって以来、女優として作家として、母として無我夢中で走り続けてきた。晩年という齢になったが、好奇心と冒険心に駆られて行動してきたおかげで退屈な「老後」とは無縁。その凜とした佇まいと若々しさの源泉を、おどけとハッタリで描ききる会心のエッセイ集!
  • 子供あっての親 -息子たちと私-
    3.0
    長男は自民党の重責を担う政治家。次男は気象予報士でもある人気タレント。三男はエリート銀行員から転身した衆議院議員。四男はその才能で注目を浴びる画家。それぞれに魅力的な兄弟は、父と何を語らい、何をともにしてきたのか――。弟・裕次郎や両親との心温まるエピソードも交え、解き明かされる素顔の家族像。石原家、感動の子育ての軌跡。
  • この先には、何がある?
    3.6
    大学卒業後、転職を繰り返して「本の雑誌社」に入社し、物書きになって四十年。様々な人との邂逅、仕事における大小のトラブル、愛猫との出会い、趣味の着物や麻雀、母親との確執、映画「かもめ食堂」、出版不況……思い返せば色々あった。でも、何があっても「だめになったら、それはそれでしょうがない」と淡々と書いてきた。自伝的エッセイ。
  • この街でわたしたちは
    3.8
    バツイチの彼は今も同じ職場に「モトツマ」 がいる。気になるけれど怖くて事情を聞けな かった麻理恵だが、回転寿司のカウンターで 一歩を踏み出す――。舞美には、いつも高級 レストランに連れて行ってくれる年上の恋人 がいる。でも彼には秘密があって……。東京 を舞台に、4組の男女がテーブル越しに繰り 広げる繊細な恋愛模様を描いた短編小説集。
  • 殺す
    3.2
    「もしかしたら幸せなのかな、このほうが」殺害された女子高校生の遺体発見現場で刑事が洩らすひと言。性的暴行の痕跡はない。怨恨の線で捜査は開始されたが翌日、またもや同じクラスの女子が全裸で殺害された。そして、すぐさま第三の殺人。残酷な女子高生心理と、容赦なき刑事の異常な行動が交錯する大胆不敵な警察小説。『猟死の果て』改題。
  • 怖い話
    3.4
    わたしが幼い頃は「猫ラーメン」の噂を何度も聞いた。旨いと評判の店の厨房には、猫の生首がごろごろしているという。もっとも、猫でダシをとったくらいではたいして話題になりそうもないのが怖い――。都市伝説、虫、病院、食べものなど、ホラー・怪談小説の鬼才が震える、身の周りの怖い物事あれこれ。読めばよむほどたしかに怖い、傑作エッセイ!
  • 壊れるもの
    3.7
    大手百貨店に勤める西川英雄は、四十歳をすぎて手に入れた郊外の一軒家で家族三人暮らし。裕福ではないが、大きな不満もない。しかし、そんなありふれた日常に生じた一点の染みが、突如、絶望の底なし沼となって男を呑み込んでいく。「やばいとこ住んでるね。“イミチ”って、聞いたことある?」。精神の迷路に踏みこむ、狂気のサイコホラー!!
  • コントロールゲーム 金融部の推理稟議書
    3.0
    日本中から集めた天才奇才を次世代の人材に育成する幕乃宮学園で、マインドコントロールによる集団自殺事件が発生。学園の融資元である帝都銀行から派遣された陣条和久は、成績トップの冷徹な女子高生と共に、事件を調べ始める。警察や諜報員の罠を避けながら、犯人との頭脳戦を繰り広げる二人が暴いたのは、人を破綻に導く脅威の計画だった。
  • こんな感じ
    3.5
    ヒロコ・物書き51歳、ミユキ・メイクアップアーティスト54歳、マキコ・イラストレーター49歳。慢性的な体調不良、体型の変化、親の健康問題・・・・・・、顔を合わせると「はあ~、何だかねえ」とため息つきつつ苦笑い。そんな3人の所にパワフルな野良猫・むくちゃんがやってきて――。ままならない日々、でも、まあいいか。大人な女3人の、笑えて沁みる日々を綴る連作小説。
  • こんな世界に誰がした 爆笑問題の日本原論4
    5.0
    二〇〇二年~二〇〇三年という時代。ふと、気がついたら世界はドタバタ喜劇の真っ只中。雪印食品牛肉すり替え、宗男疑惑、タマちゃん、拉致被害者一時帰国、SARS、長崎幼児殺害、スーパーフリー、中国買春……。いったい、こんな世界に誰がしたのか。何が起きても笑い続けてきた「爆笑問題の日本原論」、はたしていつまで笑えるのか――。
  • こんな夜は
    3.4
    古いアパートを借りて、ベルリンに2カ月暮らしてみました。土曜日は青空マーケットで野菜を調達し、日曜日には蚤の市におでかけ。窓の外から聞こえるストリートの演奏をBGMに、読書をしながらお茶を飲んだり、さくらんぼのジャムをことこと煮たり。ベルリンの街と人々が教えてくれた、お金をかけず楽しく暮らす日々を綴った大人気日記エッセイ。
  • コールガール(上)
    4.5
    庵志津子が銀座の一隅に開いたクラブ「庵」は、政財界のVIPが毎夜集うサロンになっていた。人気の秘密は抜群の立地と、「特殊接待」と呼ばれる秘められたサービス。その常連客、三立産業の山原正人専務が、ある日自宅で暴漢に襲われる。単なる強盗かと思われた事件には、意外な真相が……。官能ミステリーの傑作、待望の電子書籍化!
  • 「ご一緒にポテトはいかがですか」殺人事件
    3.3
    初めてのアルバイトは、恋と事件と、殺人鬼!? 話題のファストフード店でアルバイトを始めたあかりは、優しく頼りがいのある店長札山に惹かれていく。その札山は武闘派暴走族OBが惨殺される連続殺人事件との関係がネットで噂されていた。疑いを晴らそうと無謀な調査に乗り出したあかりは、殺人鬼の正体と隠された真実に迫り――――。恋も事件もスマイルで解決!? 『公開処刑人 森のくまさん』の著者最新作、傑作ファストフード・ミステリ!!
  • 極楽プリズン
    3.5
    バツイチの理々子は、路地裏のバーで柴田と名乗る男に声をかけられた。男は「恋人を殺した無実の罪で投獄されたが、今、脱獄中だ」と打ち明ける。そして、飲酒OK、ジムやシアタールームまであり、「出入り自由」な刑務所の話を始める。「死んだ彼女を救うため、脱獄を繰り返す奇妙な男」の真相に近づいたとき、理々子が目にした恐ろしいものとは――?
  • 午後二時の証言者たち
    3.2
    八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。患者よりも病院の習慣を重んじる医師、損得勘定だけで動く老獪な弁護士、人生の再出発を企む目撃者……。そして、遺族の疑心と刑事の執念が交錯した時、少女の死を巡る衝撃の真実が浮き彫りになる。慟哭の長編ミステリー。
  • 五条路地裏ジャスミン荘の伝言板
    3.2
    京都路地裏にある「ジャスミン荘」は、居酒屋や喫茶店が軒を連ねる昔ながらの長屋。摩利が大家さんになってから、住人は路地入口の伝言板に毎日メッセージを書く約束なのだが、ある朝、ひとつ空欄が。部屋を訪ねると、中に死体!?この長屋は私が守る! 居酒屋店主の絶品料理と、イケメン刑事の笑顔をエネルギーに、摩利は果敢に謎解きに挑む。
  • 午前四時の殺意
    3.0
    身体を求めてくる義父を殺したい女子中学生。所持金2千円、ネカフェ暮らしに絶望する30代男性。社会への愚痴を吐く老人……。砂漠のような毎日を送る全く接点のない5人が、ある瞬間から細い糸で繋がっていく。始まりは女子中学生のネット上の呟きだった。たった一歩踏み出しただけで生活に変化が現れ、遂には5人の人生が劇的に好転していく。
  • ごはんの法則
    4.2
    にこやかにお皿を回しても、大皿盛りのえびの数が気になって心中穏やかでいられない、ヨーグルトの砂糖がどうしても捨てられず大量の小袋を抱えて実家に里帰り、サンドイッチのパンをつい開けて具の量を確認してしまう……。いやしくて人に言えない、貧乏臭くて誰にも見せられない、自分の食癖をついに暴露。抱腹絶倒の酒井節炸裂、食エッセイ。
  • 御用船帰還せず
    4.0
    江戸中期、勘定奉行の荻原重秀が財政立て直しに辣腕を振るった陰に、四人の猛者がいた。金の採掘量減少を受け、重秀が金の含有率を下げる御法度の貨幣改鋳を行うと、四人は十万両分の金を積む御用船を強奪。それは金の枯渇感を煽るための重秀公認の裏工作だったが……。日の目を見ることのない者が暗澹たる時代に光を灯す歴史エンタテインメント。
  • ご用命とあらば、ゆりかごからお墓まで 万両百貨店外商部奇譚
    3.5
    ここは万両百貨店外商部。お客様のご用命と あらば、何でも(殺人以外)承るのが外商の仕 事。今日も「激レア犬を飼いたい」「娘を就職 させて」「愛人と妻が鉢合わせしないマンショ ンを」と無理難題が舞い込んでくる。ある日、 顧客の物件探し中の根津は、無理心中した家 族の噂を耳にするが、事件の陰に何故かトッ プ外商・大塚佐恵子が――。お仕事イヤミス!
  • ゴリラはいつもオーバーオール
    3.0
    レジ横でターンテーブルをまわすコンビニ店員の異様な情熱、スティーヴィー・ワンダーのものまねをしながら文化祭のステージ上で火を噴いた友人の狂気――。何気ない日常に潜む、バカバカしくも愛おしい、イビツな人々のエピソードが満載! 先入観や思い込みを捨て、何かに「気づくこと」の楽しさと大切さを再認識させてくれる珠玉のエッセイ集。
  • 吾郎とゴロー 研修医純情物語
    3.3
    研修医シリーズ第三弾!一流医大を出て、エリートコースを順調に歩んできた吾郎。だが、研修先は医療設備が不十分で、窓際ドクターばかりが働くボロボロの分院だった。深夜の中庭でひとり愚痴をこぼしていた吾郎は、ゴローという口の悪い患者と出会う。彼は吾郎の診察にも文句ばかりつけるが。エリート研修医と訳あり患者との、ひと夏の友情を描いた青春小説。
  • ゴーンショック 日産カルロス・ゴーン事件の真相
    -
    カリスマ経営者はなぜ「強欲な独裁者」と化し、日産と日本の司法を食い物にしたのか? 知られざるゴーンの生い立ち、私物化の実態、マクロン大統領との確執……世界中が驚愕した前代未聞のスキャンダルの全貌を明らかにした迫力のノンフィクション。不正発覚から電撃逮捕までの裏側、国外逃亡の衝撃の手口など、新事実を大幅に加筆して文庫化。
  • 最後の彼女
    3.0
    恋愛専門の便利屋・ユキは諦めきれない想いに悩む依頼人のために、いくつもの顔を使い分けていた。ターゲットは恋人を手酷く裏切った経営者、人見知りの喫茶店アルバイト、結婚相手をテストで選ぶ資産家......。彼らが喜ぶ理想の相手を演じる仕事は完璧だった、ユキ自身が誘拐されるまでは――。終わったはずの恋が新たな真実を暴く恋愛ミステリー。
  • 再生ボタン
    3.6
    教師と学生たちがキャンプ地で、とっておきの怪談話を披露しあった末に起きた悲劇を綴る「怪の再生」。さえない中年男が帰宅途中に美女と出会い、夜な夜な夢現の狭間で情事に耽る「幻日」。得体の知れない黒い影にすがり、期限付きの命を手に入れた男の“生への執着”を描く「お迎え」ほか、全十編。深夜、ひとりで読んでほしい恐怖小説の傑作!
  • サイレント・ブレス 看取りのカルテ
    4.2
    誰もが避けては通れない、 愛する人の、 そして自分の「最期」について静かな答えをくれる、 各紙誌で絶賛された現役医師のデビュー作。 2018年6月21日のNHK「ラジオ深夜便」にて紹介され、話題沸騰中! 「生とは何か。死とは何か。答えの出ない問いへの灯りのような一冊」(書評家・吉田伸子さん) 「本書を読んで何よりも私は、救われた、と感じた」(書評家・藤田香織さん) 大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷”を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎”を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、大きな決断を下す。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか?
  • 桜木杏、俳句はじめてみました
    3.9
    母親に連れられて初めて句会に参加した、大学生・桜木杏。俳句といっても、五・七・五で 季語を入れればいい、くらいしか知らなかった杏だが、挑戦してみると難しいけど面白い。 句会のメンバーも個性豊かな人ばかりで、とりわけ気になるのは爽やかなイケメン・昴さ ん。四季折々の句会で俳句の奥深さを知るとともに、杏は次第に恋心を募らせて……。
  • サクラサク ~『解夏』より~
    5.0
    ごめんなさいと言いたかった。ありがとうと言いたかった。薄れゆく父の記憶を探す旅へ―― 「家族のため」仕事に邁進して来た俊介だが、気づくと家庭は崩壊していた。冷えきった夫婦関係、フリーターの息子にイマドキのムスメ……そして、厳格だった父は惚け始めてしまった。家族を、そして父を取り戻すため、俊介はワゴン車にみんなを乗せ、父の故郷・福井へ向けて旅に出る。(この作品は『解夏』(幻冬舎文庫)所収の短編に基づいて制作されました)
  • 咲ク・ララ・ファミリア
    3.5
    62歳になる父から突然聞かされた再婚話。そ れを機に、バラバラだった四姉妹が集うこと に。母が若い男と駆け落ちした後、結婚して 早々に家を出た長女、代わりに家庭を支え続 けた次女、引きこもりの三女、お調子者の四 女。それぞれが、互いに言えぬ秘密を抱えて いた。そこに再婚相手が現れて……。家族っ てやっかい。でも、だから家族は愛おしい。
  • 裂けた瞳
    4.3
    他人の見た光景が、あるきっかけで頭に浮かぶ能力をもつ神野亮司。不倫相手の瞳にも似た力のあることを知った亮司は、ある日、プレスマシンで圧死した男が最後に見た光景を察知する。脳裏に焼きついた不気味な男とカラスの死骸が結びついた時、亮司は瞳の存在に怯え始める……。選考会で激論を巻き起こした、第4回ホラーサスペンス大賞受賞作。
  • 酒の渚
    4.1
    震災から再興したばかりの蔵から届いた〈灘 一〉。山本直純さんが豪快にふるまった〈マ グナム・レミー〉。永六輔さんの忘れられな い誕生会。先斗町『鳩』のお母さんが褒めて くれた「関白宣言」。十津川村で吞み干した 〈アマゴ酒〉。大阪『ホテル・プラザ』の『マル コポーロバー』最後の夜……。名酒と名酒場 と粋人たちとの思い出を綴る、名エッセイ。
  • 叫び
    3.0
    オンライン塾の講師・能見が、「高校生の息子が四十八歳の先生に誘惑されている」というクレームのあと姿を消した。副社長の上谷は彼女を慕う生徒二人に懇願され、捜索に翻弄される。彼を助ける社長の日渡は、能見の実家で二つの死体を見つける。噛み合わない能見の人物像。ストーカーの影。死体は誰なのか? 切ない叫びが胸に響くミステリー。
  • ささら さや
    4.0
    事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐々良の街へ移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。けれど、その度に亡き夫が他人の姿を借りて助けに来るのだ。そんなサヤに、義姉がユウ坊を養子にしたいと圧力をかけてくる。そしてユウ坊が誘拐された! ゴーストの夫とサヤが永遠の別れを迎えるまでの愛しく切ない日々。連作ミステリ小説。
  • 作家小説
    -
    ベストセラーを生産するための機械にとりつかれた作家。締切二日前に一行も書けず、くだらないアイデアばかりが浮かんで悶絶する作家。出身地のサイン会で、次々とおかしな客に見舞われる作家。この他、笑う作家、怒る作家、壊れる作家などなど、ミステリよりミステリアスな「作家」という職業の謎に果敢に挑む、作家だらけの連作小説集。
  • 作家の人たち
    4.0
    文学賞のパーティーで、大手出版社四社の編集者が暗い顔で集っている。皆、ある中堅作家につきまとわれて困っているのだ(「押し売り作家」)。苦節十年、やっと小説の新人賞を受賞しデビューした川獺雲助は会社を辞めて作家に専念することにした。しばらくは順調だったが……(「夢の印税生活」)。ほか、出版稼業の悲喜交々を描く連作小説。
  • サッカー監督はつらいよ
    4.0
    Jリーグ監督に就任したJ氏にふりかかる受難の数々。主力選手選び、日本代表チームとの関係、落選選手のフォロー……。架空の監督J氏になぞらえ、監督就任から1シーズンを終えるまでの姿をリアルに描く。「勝つ」ことだけが仕事じゃない。知られざる監督の日常を追った痛快サッカーエッセイ!歴代の日本代表監督を解説する「代表監督もつらいよ」に、電子版特典として「続・代表監督もつらいよ」も収録!
  • サッカーデイズ
    4.3
    小学三年生の勇翔の夢は、プロのサッカー選手になること。でも、試合にはあまり出られず、レギュラーへの道は険しい。かつて同じ夢を抱いていた父の拓也は、そんな息子がもどかしい。お風呂での反省会、早朝の自主練、共に頑張る二人だったが、思うようにいかないサッカーの日々。スポーツを通じて家族の成長を描いた、汗と涙と夢いっぱいの物語。

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