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ヨーロッパを巡業中の曲芸一座で、敏腕の番頭として名高い孝介と料理上手の新入り・晴彦。裕福な贔屓客から頼まれ、ストーカー退治や盗難事件の解決など厄介事の始末に奔走する日々を送っていた。華やかなパリで生きる人々の心の謎を解き明かすうちに、二人は危険な計画に巻きこまれていく。人の温もりと儚さがラストを彩る連作短編ミステリ。
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Posted by ブクログ
とても面白かった。 日露戦争終結後まもない1900年代のフランスが舞台のこの小説。ヨーロッパを巡業中の日本の曲芸一座"那須一座"の敏腕番頭・孝介と新入りの晴彦とが主人公の連作短編ミステリー。 日本の年号で言えば明治にあたる時代なので、登場人物の日本人は...続きを読む"手代"とか古い日本風の言葉を遣いながらも、背景がレトロなヨーロッパとなっていて、そこの取り合わせが素敵。 単なるホームズ役・孝介とワトソン役・晴彦のミステリーかと思いきや、中盤から孝介の過去や晴彦の秘密も絡んできて一気読みした。孝介と晴彦の絆が良いなぁ。
ヨーロッパ巡業中の曲芸一座の敏腕番頭孝介と新入り晴彦。贔屓客から依頼されて厄介事の解決に乗り出していくが、二人は危険な計画に巻き込まれていく…。三木さんの作品はいつも雰囲気が好きで、今回もいつも通り安心の読後感。ただ、この作品はこれでおしまいと思われるので残念…
目の悪い自分は、読み始めるまで表紙の子はツインテールの女の子だと思っていたので(建物の影が絶妙に髪に見えた)本編の舞台がパリで、主人公が男だったことの衝撃を。ええ、大馬鹿者ですとも。 1話め1行目から音と音楽が聞こえてきたので、ああこれは結界石や金木犀方面のお話だなとわかります。 1話2話が淡々と...続きを読む静かに進み、最後がよりによってそれか!それ使うか!人としてアカンやつ使うか! とガツンとくるのが「三木笙子」らしさなのかな。女性の描く話は容赦なく残酷だっていわれるけれど、それかなと。 不器用でやさしい少年(青年)たちが実に好ましい作品でした。 ところで本編とは関係のない話なんですが、文字が大きく行間が広いのがなんとも読みづらかったというか。業界的にしようのないことだとわかっていても、もうすこし1ページあたりの情報量が多くてもいいんじゃないかな……
三木笙子新刊。今回は、気難しくてなかなか懐かない、頭のいい年下くん×秘密をかかえた万事そつのない、その従者くんのコンビです( ̄▽ ̄)。お料理上手なとこに萌え。餌付けは大事だ。 舞台は巴里。まだ馬車が走り、阿片窟が残り、海外への渡航手段は客船、という時代。日本を離れても、こういう旧い都が舞台なのねー...続きを読む。 まるで帝都シリーズの合わせ鏡のようなお話。探偵役こそ逆だけど、世知に長けた魅力的でアブナイおっさんが出てくるし、過去を引きずるキレ者の青年が出てくるし。もちろん大好物なんですがね。 シリーズだけでなく、単発のこういう作品も面白い。次作楽しみに待ちます。
三木さんお得意の時代背景での探偵小説です。 舞台は巴里。まずバケットがおいしそうと思う私はやはり食いしん坊です。 勿論、内容は正当な探偵小説です。
ヨーロッパ巡業中の曲芸一座の敏腕番頭と新入りくんが、贔屓客から持ち込まれる謎を解いていく連作短編。 敏腕番頭の過去と新入りくんの訳あり事情が絡み合って陰謀が展開されていきます。 誰も幸せにしない陰謀の帰結はちょっと切ない。 淡々としているようで愛情深い番頭さんと、派手で華のある豪快な座長さんとの過...続きを読む去が気になるところ。
明治時代(たぶん…)のパリを舞台に、ヨーロッパ巡業中の曲芸一座の番頭・孝介と新入りの晴彦。贔屓客から依頼される事件の解決に奔走するーーという連作短編集。 三木さんの作品は心底からの悪人ってのが出てこないので(必ず背後にはやむにやまれぬ事情がある)読んでて心が荒まなくていいです。 最終話での高瀬がす...続きを読むごくイイですね。(細かくは書きませんが)あの思考過程、なるほど理解です。
日露戦争直後のパリ、日本の曲芸一座の二人が贔屓客から頼まれた厄介事の始末に奔走するという連作短編集。 ミステリとしては薄味だが当時の巴里の雰囲気を楽しめる感じ。特に第3話の騙し絵の家は見てみたいと思った。
【収録作品】第1話 幽霊屋敷(メゾンアンテー)/第2話 凱旋門と松と鯉/第3話 オペラ座の怪人/第4話 東方の護符
表向きの設定だけのほうがよかったような、それだけでは退屈だったような。年齢設定が老けてるような若いような・・・。
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