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Posted by ブクログ
登場するお酒はどれもおいしそうで(実際に貴重でおいしいはず)、さださんの愛を感じました。
そして同じようにお酒にまつわるお店、人に対しても温かな目をとおした細かい描写が見られ、これも愛を感じ、僕も今すぐにお店に繰り出したくなる衝動をおさえるのに苦労しました。
「蛍光灯が幾度か瞬きをして」など、ジジッ…と点くときのあの音がしたかのような、僕もそこに居合わせたかのように錯覚しましたし、さださんもそのとき思っていたであろう、これから始まるお店での時間に対する高揚感を、僕まで一緒に感じていました。
そんな素敵なお店に繰り返し通うには、何より他者への想像力が必要だと思います。
酔っても絡まず大声にならず、人からよく聞きよく教え、「体温の交流」をとおしてお店が一体感に包まれる…。
学校や会社では教えてくれない、しかし大切なスキルを持ち合わせていなければ、難しいに違いありません。
お店で同席していて、いつものこの人イヤだなあ…と思っていると、いつの間にか見なくなったり。
単におとなしくしていれば良いわけではなく、周りに気を配れる人こそ常連になれるのだと、少ない経験を振り返ると思います。
そのためには、自分を磨くしかありません。
チェーン店しか知らず、日本酒といえばマズいけど頑張って飲むものという考えだった僕ですが、いつの間にか未熟ながらも、小さなお店に出入りするようになりました。
20代の頃は騒ぐわ潰れるわで大変な迷惑をかけましたが、間もなく40歳になる今、少しは作法を学べているかなと思います。
とはいえどれも紹介してもらったお店ばかりで、自分でも見つけてみたいですが、まだまだ鼻のききが悪いようです。
僕も好きな「ふなくち菊水」を、本文中の高山さんのようにカッコよく飲みたい。
そのためには、まだまだやらなければならないことがたくさんあります。
具体的なひとつは、現象に対する本質や経緯を探ること、でしょうか。
粟津泰成さんのイラスト、とくに「『鳩』のお母さん」は見入ってしまうほどの素敵さで、良いお店に集まる人っていいなと思いましたし、僕も潜り込めるように頑張ろうと、邪な気持ちですが思いました。
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