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八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。患者よりも病院の習慣を重んじる医師、損得勘定だけで動く老獪な弁護士、人生の再出発を企む目撃者……。そして、遺族の疑心と刑事の執念が交錯した時、少女の死を巡る衝撃の真実が浮き彫りになる。慟哭の長編ミステリー。
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Posted by ブクログ
章が変わると、全くの別の人物の別の出来事のため、短編集かと思い、裏表紙を確認してしまった(長編ミステリーと確かに書いてあった笑)。 読み進むうちに、女児の交通事故から派生した関連人物たちの行状を語っていると納得した。 事故の加害者、その目撃者、被害者の搬送を拒否した病院の医者。さらに、事件を追及する...続きを読む刑事の執念。 章ごとに、彼らの人間ドラマが展開し、物語世界に引き込まれる。 なかでも、最終章の被害者の母の回想は、親子の愛情あふれる描写が胸に迫り、印象的だった。
※ 駐車場で惨殺された医師。 ホテルの浴室で発見された御曹司の遺体。 犯人を追っていく過程で、徐々に無関係だと 思われた事件に奇妙な共通点が見えてくる。 どう考えてもあの人物が犯人に違いないと 思わせるのに、明確な姿を見せない匂わせの 巧妙さが憎い。 横断歩道で車に撥ねられた8歳の少女の死を...続きを読む 起点にして、不可解な事件が次々に巻き起こる ミステリー。
羽生桜子ちゃんの轢き逃げ死亡事故に関する人々が、一人また一人と殺害されていく。 犯人は果たして誰なのか。 結局犯人は誰から情報を入手していたのだろうか。最初の手紙は、やはり戸倉病院のあの人だったのだろうか。 スッキリと解決する話ではなかったなぁ。 室井啓三、永光孝太の殺害方法が残虐すぎたのと、...続きを読む最後の終わり方がなんだか…。 事件に巻き込まれた被害者の遺族が、復讐として殺人を犯さないのはどうしてか。 それを考えられた良い機会でした。
本屋ぶらぶらで見つけた作品。 事故の当事者と目撃者、緊急搬送を断った病院と、それぞれのエピソードで語られる。 事故に関わった人達が殺されていく中で、これは親による復讐なのかどうか…。 病院側は、受け入れても体勢が整っていないので、ほぼ間違いなく助からなかった。 それでも、断った事実と、その理由...続きを読むによっては恨まれてしまう。 当事者は間違いなく悪い。そして、少しでも減刑しようと目撃者に嘘の証言を依頼。 目撃者としても、嘘の証言をしたところで、命が助かるわけでも無い。 しかし、亡くなった子供や家族の名誉の面もある。 そんな、それぞれの思惑が描かれて、最後は娘を亡くした親のエピソード。 何とも胸が痛い作品だった。
初めての作家さんでしたが、読みやすかったです。 ただ、グイグイと読ませる!という程のものではなかったか、と。
初めましての作家さん。 よく耳にするスピード違反、信号無視、前方不注意・・・ 結果、横断歩道を渡っていた小学2年生の少女が死亡。 しかし、そこに関わる大人たちによって、 ありがちな事故が、そうじゃなくなる。 「レインツリーの国」の中の一文を思い出しました。 「救急車で病院に担ぎ込まれるような重病人...続きを読むが近くにいても 自分が指を切ったことが一番痛くて辛い、それが人間だ」 証言1つで、加害者と被害者の立場がこれほどまでに 変わってしまうという恐怖すら感じました。
文章は読みやすいのですが、ミステリーと思って読んでいたら全くどんでん返しもなく終わってしまった。むしろミステリーと思わない方が良さが伝わったかもしれない。 割と長編なのに盛り上がりが感じられず、それでいてつまらないというわけでもない。なんだか不思議な感じでした。
著者お初。 とある交通事故に運命を翻弄されていく人達のお話。 小さな女の子が交通事故に遭って亡くなってしまうだけでも切ないのに、生前の会話や心情等がより描写されてしまうと、切なさに歯止めがきかない。 最終章は読んでて非常に辛かったです。 交通事故なんてのは、結果、誰も幸せにはなれない、我が身への...続きを読む戒めも感じますし、その事故に関わる者は、須らく正直者であって欲しい、と切に願わずには居れない作品でした。
大好きな桜子が横断歩道を渡っている時に車で轢かれた。救急車で搬送された最初の病院は外科医不在のため断られ、出血性ショックで桜子は死んだ。羽生志摩子ペンネーム岡田優子、桜子の母は我が子が赤信号で道路を渡ることはありえないと確信していた。 しかし、車道は青信号だったと証言した女がいた。また、受け入れ拒否...続きを読むした病院には外科医がいたが不倫相手と会うためにその日の午後出かける寸前だったという情報を得た。医師、運転手をなんの証拠も残さず出血性ショックで殺し、最後に嘘の証言をした女を殺そうとしていたが、分かれた旦那と夢に出てきた桜子がお母さんの元に生まれて良かったという言葉を聞き寸前のところで止まる。 2020/06/24 12:05
娘を轢き殺された母親が、医者とか犯人とかを殺していく話かな?視点が違ったりそれぞれのボロが出たりして面白い。子供を殺されて復讐で殺して自分も子供のもとへ行く…オチは可哀想すぎるけど、子を愛する母の心理を突いてて良かった。 まあ女を見たら男が知れるしそれはそれ、って書いてる。どんな悟りだよ
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