角川ホラー文庫 - 切ない作品一覧

  • 人形の墓 美内すずえ作品集
    5.0
    「黒百合の花が咲くとき、誰かが死ぬ」。不吉な”黒百合伝説”の影に脅かされる少女・安希子。そして彼女はこの呪われた家計の最後の一人だった。怨霊と少女との息づまる闘いを描いた「黒百合の系図」。事故で夫を、病気で娘を失ったリー夫人は、人形を車椅子に乗せセーラと呼び、まるで生きている娘のように接していた。そこにもらわれてきたアナベルが徐々にリー夫人の心を癒していくと……人形の呪いを描いた哀しくもせつない「人形の墓」ほか、揺れ動く少女たちの恐るべき残酷性とロマンを綴る傑作四編を厳選収録。
  • お江戸ふしぎ噺 あやし
    5.0
    宮部みゆきの大人気怪奇小説が、皇なつきの手によって漫画化!背筋も凍る江戸の怪異譚と、美麗なビジュアルとの怖ろしくも艶やかなハーモニー。「梅の雨降る」「女の首」ほか、全五編を収録。
  • 山内くんの呪禁の夏。
    5.0
    1~2巻572~660円 (税込)
    小学六年生の山内くんは、大小さまざまな災難に巻きこまれて育った。昔、そんな山内くんにお守りをくれた「男の子」――紺と再会した山内くんは、紺によって「この世ならぬもの」が見える目にされてしまい……?
  • リングシリーズ【4冊 合本版】 『リング』~『バースデイ』
    5.0
    同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した4人の少年少女。雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き、調査を始めた。そしていま、浅川は1本のビデオテープを手にしている。少年たちは、これを見た1週間後に死亡している。浅川は、震える手でビデオデッキにテープを送り込む。期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。静かに再生が始まった――映画「リング」の原作であり、ブームの先駆けとなったカルト小説シリーズが合本となって登場。予測できない展開、組み上げられた理論。ホラーの枠を越えたエンターテインメントの傑作。※本書は「リング」「らせん」「ループ」「バースデイ」の4冊を合わせた合本版です。
  • 妖怪新紀行
    4.8
    冴えないフリーター、鵜沢裕司がバイト先のコンビニで遭遇したのは、外来種の妖怪「アメリカスナカケババア」?! 妖怪マニアの鳥飼、謎の妖怪博士ドッテンボロー氏、そして、いとしい「コテンニョ」が、鵜沢をめくるめく妖怪天国に導いて……。瀬川ことびの新境地、とびきりコミカルな妖怪ストーリー!
  • 妖奇庵夜話 ラスト・シーン
    4.6
    「ゲームをしよう。兄は守る。弟は奪う」 父親である<鵺>に残酷なゲームを強いられる伊織。 勝利条件は、弟で<鬼>の青目から、 小鳩ひろむを守り抜くことだ。 だが、刑事の脇坂は意識不明のまま、 さらに警視庁Y対は解体され、 鱗田を頼ることもできない。 伊織は、夷、マメ、そして<犬神>である甲藤の力も借り、 全力でひろむを護衛するが……。 「このゲームは圧倒的にディフェンスが不利だ」 妖奇庵の皆の運命は。本編決着巻! (妖奇庵の奇は、正しくは王扁に奇です)
  • 国道1号線怪談
    4.5
    見慣れた道、見知らぬ恐怖。 東京から大阪まで、東西を結ぶ日本の動脈・国道1号。 この道は、古の東海道を受け継ぎ、時代を超えて人々の恐怖を映し出す。 東京・日比谷公園の噴水から這い出る黒い塊。 神奈川・鶴見に出没する謎の“猿”。 静岡の海岸沿いに眠る首塚の祟り。愛知の神社に伝わる禁忌。 三重・1号線沿いの忌まわしい事故物件。滋賀・琵琶湖に沈む数々の事件。 京都・市内で忽然と消えた道。大阪・淀川の河川敷に埋められた闇――。 恐怖は、確かにこの国道に息づいている。 道を辿るごとに、異形があなたの日常を侵食する。 気鋭の怪談作家たちが紡ぐ、戦慄の書き下ろし実話怪談集。
  • 怪談稼業 侵蝕
    4.5
    徳島で建設業に従事する著者の日常と、体験者に聞き取り取材をした怪談が妖しく交差する土着的怪談実話集。怖いと感じることそれ自体を深く見つめることで、怪異の恐ろしさがぞくりとにじり出る8篇を収録。
  • 妖奇庵夜話 魔女の鳥籠
    4.4
    子供の誘拐事件が起こった。犯人は「山姥」だという。妖人茶道家の伊織はそれを否定するが、一方で、妖人女性の連続自殺事件が起こり……。風邪で弱っている伊織も必見!
  • 仄暗い水の底から
    4.3
    夫と離婚し、港区の埋立地に建つマンションに引っ越してきた淑美と5歳の娘・郁子。 ある日2人は、マンションの屋上でおもちゃの詰まった赤いバッグを見つける。 しかし、このマンションに子供は郁子以外いないはず…… その日を境に、不可解な現象が起き始める(「浮遊する水」)。 大ヒットホラー映画原作「浮遊する水」、『ユビキタス』の原型ともいえる「孤島」など、 “水”をモチーフとした7篇を収録。 『リング』著者による至高の恐怖短篇集。
  • 妖奇庵夜話 千の波 万の波
    完結
    4.3
    東京下町にひっそり立つ妖奇庵。 そこは妖人茶道家・洗足伊織の茶室だ。 《管狐》の夷、《小豆とぎ》のマメとともに、穏やかな日々を過ごす伊織のもとへ、 久しぶりに刑事の脇坂がやってきた。 元水泳選手であり、トラブルを抱えた妖人《河童》を連れて……。 ほか、青目と二人きりで密やかに過ごした時間が、 伊織視点、青目視点それぞれで綴られた物語も収録。 中村明日美子のコミックも収録した、真の完結巻! *妖奇庵夜話の「き」は王扁に奇です。
  • ボクサー
    4.3
    世界王者の芹沢哲が異常に気づいたのは、タイトル防衛戦の最中だった。体が徐々に女性化しているのだ! リングに立てず、誹謗中傷の嵐が浴びせられる。異変を恐れ、追い詰められ、パニックに陥る彼だったが。
  • 月のうさぎ
    4.3
    国会答弁でUFOの実在を説いた防衛大臣の藤田は袋叩きに遭う。だが、エイリアンは実在していた。九州各地で異常事態が発生し、宮崎県の男女高校生に人類の滅亡が告げられる。「うさぎ」の正体とは? 書き下ろし!
  • 夢魔の幻獣辞典
    4.3
    空に棲むグレムリン、水を翔けるケルピー、白く輝くユニコーン。日常の世界の裏側に息を潜めてそこに在る、そしていつかそれは現れる。古今東西の幻獣を題材に、日常と幻想、理性と狂気の交点を描く、珠玉の短編集。
  • 鋏の記憶
    4.3
    桐生紫は女友達の家にあった鋏に触れようとした瞬間、手に電流のようなものを感じた。「この鋏は血を流したことがある」。小さな男の子の苦痛と恐怖が伝わってきた。だが、その子が死んだかどうかまでは分からなかった。――『鋏の記憶』より 物に触れただけで、それを所有していた人物の秘密を感知できるサイコメトリー(残留物感知能力)を使い、紫は未解決事件の手がかりをつかんでゆくが……。
  • 邪な囁き
    4.3
    こんなことをしたら、もっと大勢の人を嘆き悲しませることができるぞ──。『あいつ』は毎日のように囁き続け、そして僕は『あいつ』の考えついたことを実行に移す。『あいつ』は、僕の心の中に棲みついた忌まわしい生き物。他人に降りかかった不幸を自らの喜びとし、それを生きる糧としている、邪で、悪意に満ちた、醜くておぞましいやつ──。
  • 子供は怖い夢を見る
    4.2
    虐待の末に殺された妹を、不思議な力を持つ一族に救われた航。蘇った妹は失踪し、20年以上会えないままだった。しかしある日出会った「ガオ」という青年から、生き別れた妹が成長したと思われる女性を紹介され……。未知のウイルス、カルト宗教、いじめなど、現代の社会問題を思わせる時代背景の中で繰り広げられる家族の物語。ラスト5ぺージ、あなたはきっと涙する。第70回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉受賞作『愚者の毒』の著者による初めての本格ホラー長編&ミステリ。
  • 怪談狩り まだらの坂
    4.2
    警察官が遭遇した奇妙すぎる夜の交通事故を描く「物損事故」、四国の山奥の寒村を訪れた青年2人に襲いかかる怪異が不気味な「靴」、夏の日に突然町に蔓延した異臭の正体に震撼する表題作など。
  • ホーンテッド・キャンパス だんだんおうちが遠くなる
    4.2
    今年も残すところあと数日。世間は完全に正月ムードの中、雪越大学三年生の八神森司は、アパートの自室でとぐろを巻き、孤独な年越しを決めていた。例のクリスマスイブから数日たち、その騒動でなくしてしまったネクタイをこよみと買いに行く約束をしていたのだが、大雪の心配があった。こんな日は家にずっといたい――と思っていたその時、雪大オカ研のメンバーから召集のLINEが入った。今回の依頼主は、かつてタレント占い師として名をはせていた如月妃映こと蒔苗紀枝だった。その奇怪な相談内容は、「自宅でいつも、自分が死んでいる――」というものだった。大雪の降る中、オカ研メンバーの推理が冴えるシリーズ19弾。
  • 妖奇庵夜話 顔のない鵺
    4.2
    「御指を、いただきたく存じます」 洗足伊織(せんぞくいおり)のもとに現れた老婦人は、 妖人《鬼指(おにゆび)》と名乗る。 刃を手に、指をくれと迫りながらも、彼女はひどく怯えていた。 他にも《シシン》、《天邪鬼》と、存在しないはずの妖人たちが伊織に近づく。 青目の関わりを察した伊織は、 家令・夷(えびす)にある指示を下す。 一方、刑事の脇坂(わきさか)は『麒麟の光』事件の真相を追う。 そこには正体不明の《鵺(ぬえ)》の気配が潜み……。 本当に悪い奴は、誰なのか。 妖人探偵小説第8弾。
  • 夜行堂奇譚 上
    続巻入荷
    4.1
    1~4巻858~924円 (税込)
    帰省する途中でバイク事故に遭い、右腕を失った大学生の桜千早。それは不慮な事故ではなく、事件だったーー。入院中、失った筈の右手に縋りつく女性の手の感触……。「みつけて」と結露した窓に描かれたメッセージ。千早は自分が事故に遭った日に殺されたという女性のことを思い出す。一方、県庁に勤める堅物でまじめな大野木は、急遽、特別対策室の室長を任命される。そこは行方不明者や怪異現象などの曰く付きの案件を専門とする部署で、組織でも秘密裡の部門だった。特別な対策を必要とする案件を解決するべく、大野木は紹介された霊能者、桜千早と出逢う。オカルトホラーバディここに開幕。
  • 蜘蛛の牢より落つるもの
    4.1
    21年前、長野県で起きた集団生き埋め死事件。生き残りの証言によれば、彼らは自ら掘った穴に順番に生き埋めとなっており、それを指示した謎の女がいたらしい。フリーライターの指谷が取材に乗り出すが、話を聞いていくうちに、謎の女は伝説にある、比丘尼の怨霊ではないかという疑惑も持ち上がる。関係者が不審な死を遂げる中、指谷は大学時代の後輩・北斗総一郎と事件の解明に挑む。これは比丘尼の祟りか、冷酷な殺人か?
  • 最恐の幽霊屋敷
    4.1
    「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで貸し出されている物件がある――。幽霊を信じない探偵・獏田夢久(ばくたゆめひさ)は、屋敷で相次ぐ不審死の調査を頼まれる。さまざまな理由でその家に滞在した者たちは、一様に背筋の凍る怪異に見舞われた上、恐ろしい死に直面する。屋敷における怪異の歴史を綴ったルポ。その中に謎を解く手がかりがあるのだろうか。調査に乗り出す獏田を待ち受ける、意外な真相とは――? 「最恐の幽霊屋敷」はなぜ生まれたのか、そして、何が屋敷を「最恐」にしたのか。恐ろしい真実がいま明かされる。
  • 狐花 葉不見冥府路行
    4.1
    作事奉行の娘・雪乃の前に現れた、この世のものとは思えない美しさを持つ萩之介。彼岸花の着物を纏う彼は、”この世に居る筈のない男”だった。この幽霊騒動を知った雪乃の父・上月監物は、過去の因縁と関わりがあるのではないかと疑うが……。絡まりあった謎を解きほぐすため、武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が”憑き物落とし”へと乗り出す。京極堂の曾祖父が相対する、悲しい真実とは――。角川ホラー文庫30周年を記念したプレミア版が登場!
  • あやし【電子特典付き】
    4.1
    神社の梅の木に大凶のおみくじを結びながら、美しいお千代の凶運を願うおえん。実際に、お千代が不幸な死に方をして……心の闇を映し出してざわつかせる9つの江戸怪奇譚、ホラー文庫にも登場! 電子書籍限定特典として、皇なつき作画・漫画『お江戸ふしぎ噺 あやし』の1話分を特別収録!
  • 貞子VS伽椰子
    4.1
    ホラー史上最恐のヒロイン対決、ついに実現。 ホラー映画の主演を依頼された劇団員の恵子。しかし、監督が不審死、恵子は居合わせたフリーライター・小堺と共に、現場にあった「呪いのビデオ」を観てしまう。二人は貞子に呪い殺される前に、入れば伽椰子に捕まり二度と戻れなくなるという「呑む家」への侵入を決意。呪いの相殺を狙い、その顛末をドキュメンタリーとして映像に記録することに。撮影当日、クルーが次々と姿を消していく中、ついに貞子と伽椰子が姿を現わし……。
  • ホーンテッド・キャンパス この子のななつのお祝いに
    4.1
    藍の卒業を祝し、オカ研の面々は温泉に出かけることに。しかし猛吹雪のせいで、吊り橋を渡らないと行けない秘境のお宿に行き先を変更する。ところが吊り橋が落ち、宿に閉じ込められることになり……。
  • お見世出し
    4.1
    お見世出しとは、京都の花街で修業を積んできた少女が舞妓としてデビューする晴れ舞台のこと。お見世出しの日を夢見て稽古に励む綾乃だったが、舞の稽古の時、師匠に「幸恵」という少女と問違われる。三十年前に死んだ舞妓見習いの少女・幸恵と自分が瓜二つだと知り、綾乃は愕然とするが――。千二百年の都・京都を舞台に繰り広げられる、雅びな恐怖譚。第十一回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の表題作に二編を加えた珠玉の短編集。
  • 妖奇庵夜話 人魚を喰らう者
    4.1
    妖怪のDNAを持つ人、妖人。妖人茶道家の洗足伊織は、明晰な頭脳で妖人にまつわる事件解決に一役買っている。そして妖人「人魚」の登録のある女性が誘拐されたことから、今回も警視庁に協力を要請され……。
  • ホーンテッド・キャンパス 恋する終末論者
    4.1
    霊感系大学生の森司は、飲み会で、高校の同級生、果那と再会する。ストーカー男を撃退したいという彼女の頼みで、森司は彼氏役を引き受けることに。そのせいで、オカルト研究会内であらぬ誤解を受け……。
  • 妖奇庵夜話 その探偵、人にあらず
    4.1
    美貌の青年茶道家・洗足伊織は、妖怪のDNAを持つ異質な存在。しかし明晰な頭脳と、不思議な力を持つがゆえに、警察に頼られて、妖怪がらみの事件に巻きこまれることに。茶道家探偵、鮮烈に登場。
  • 夜市
    4.1
    妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた――。奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング! 魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。
  • べっぴんぢごく
    4.0
    時は明治、岡山の北の果て。 乞食行脚の果てに、七歳の少女シヲは、 村一番の分限者である竹井家に流れ着く。 養女となり過去を捨て、絶世の美女へと育ったシヲは、 自らの子孫の凄絶な人生を見守り続けることになるが――。 美女と醜女が交互に生まれる、呪われた家系に生きる七代の女たち。 明治から令和まで連綿と受け継がれる因果は、 彼女たちを地獄の運命へと絡めとっていく。 憑きまとう死霊の影、貧困と美醜、愛欲と怨念。 時代は巡れど、この因果からは逃れられない―― 『ぼっけえ、きょうてえ』の著者が圧倒的筆致で描き上げる、暗黒無惨年代記。 【角川ホラー文庫版刊行記念】 限定書き下ろし 「第十三章 シヲ百三十六歳」収録 世は令和。因果は、終わらない。
  • 真景拝み屋怪談 蠱毒の手弱女〈天〉
    4.0
    さようなら。ありがとう。また会う日まで―― 拝み屋・郷内心瞳が、相談客の裕木真希乃から受け取った取材レポート。 いわゆる「怪談実話」を取材した膨大な記録「念珠怪談」に、度々現れ続けた不気味な女・霜石湖姫は、自らの家に裕木を留め置いているという。 歪められ、踏みにじられ、しかして圧倒的な力で稀代の魔人と成り果てた霜石湖姫。 すべての凶事の原因は自分にある……郷内は裕木を救い出すため、死の恐怖に打ち震えながらも霜石家に向かう。 道中、郷内はかつて自らが調査に関わった、消失した村落「浄土村」でのおぞましい体験を思い起こしていた。 終わらぬ「花嫁」の祟り、浄土村に蔓延る異形と陰謀、霜石家に集められる呪物の数々。 後には退けぬ地獄への道へ絡め取られた郷内は―― 「めでたしめでたし」にはほど遠い、「拝み屋怪談」完全完結編、第一部。 拝み屋郷内、最後の怪談始末。
  • Wi-Fi幽霊 乙一・山白朝子 ホラー傑作選
    4.0
    乙一&山白朝子の初期~現在までの怖い作品ばかりを厳選収録した怪奇ホラーコクション企画。「夏と花火と私の死体」でデビューした乙一は、デビューから「死」を描いてきた。山白朝子は、怪談雑誌「幽」 の創刊時、デビューした怪談作家。今回は、ホラーを描き続ける作家二人の初のホラー文庫企画。ホラー文庫創刊30周年のフィナーレを飾る記念企画。作品のセレクトはホラー評論家&ミステリ評論家の千街晶之さん。本書刊行にあたり表題作となる中編「Wi-Fi幽霊」を書き下ろし。
  • モノノケ杜の百鬼夜行
    4.0
    御神木に見守られる町・御森には大樹に嫁入りした巫女の末裔である百目木一華が取り巻きの妖怪と暮らしていた。 一華は常世の者と心交わすことができる、人間離れした妖艶な雰囲気が漂う高校生。 一華のクラスに編入した、藤谷潤という気弱な少年もまた、見えないはずのものが見えてしまう霊感の持ち主だった。 ある日、妖怪に襲われてしまった潤を一華が助け、二人の距離は少しずつ縮まる。 その後も妖怪に追われ続ける潤を目撃し、一華は原因を探すべく奮闘するのだが……。 『幽落町おばけ駄菓子屋』『華舞鬼町おばけ写真館』シリーズの著者・蒼月海里の待望の新シリーズ、スタート!
  • 闇の聖天使 ヴェネツィア・ヴァンパイア・サーガ【電子書籍オリジナル特典つき】
    4.0
    1999年、世界は数々の奇怪な現象に見舞われていた。東京直下大地震を生き延びた少年ヒカルは、ヴェネツィアに流れ着く。瀕死の彼を救ったのは、アラブ系らしい彫りの深い顔立ちの執事と、菫色の眸を持つ美少年だった。だが、生まれつき不思議な力を持つヒカルは、謎めいた主のある秘密に気づいてしまう。折しも、過去の魔手がヒカルに迫ろうとしていた――。頽廃した水の都を舞台に、光と闇の熾烈な闘いを描く、壮大で美麗な物語。 *電子書籍オリジナル特典:カバーイラストを手がけた華憐氏による、カバーイラスト線画/キャラクターラフ
  • サークル 猟奇犯罪捜査官・厚田巌夫
    4.0
    連続ドラマ化された「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズの人気登場人物である、“ガンさん”こと厚田巌夫刑事。 彼と、“死神女史”石上妙子の結婚当時の物語。 ある事件を経て新婚生活をスタートさせた二人だったが、警察官一家惨殺事件が発生、二人は、駆け出し刑事と新鋭検死官というそれぞれの立場から、事件に向き合うことになった。 妙子のお腹が大きくなり産休も間近な中、二人が本当の夫婦になろうとしていた矢先の出来事。 そしてガンさんのもとに、妙子が病院に居るという連絡が入り……。 === 【電子版特別付録】妙子が厚田に作った料理のレシピ ===
  • 夢に抱かれて見る闇は
    4.0
    男を初めて部屋に上げるときには、かなりの勇気がいる。もしこの男に、見えてしまったら…。30~40代女性の情念と現実、その中で少しでも光を掴みたいともがく姿を描く、怖くてエロくて美しい怪談短編集
  • 中野ブロードウェイ脱出ゲーム
    4.0
    地震のような衝撃で密室と化した中野ブロードウェイ。ビル自体が生き物のように変容し人が次々と“食われていく”。取り残された少年と少女の運命は!? 誰もプレイしたことのない最悪の脱出ゲームが始まる
  • 先生
    4.0
    雪のように白い肌と鋭い目、びっしり生やした髭面――それが総美学園中等部三年A組の担任として赴任してきた北薗雪夫先生だった。だがその先生には、五人の中学生を次々と殺した驚愕の過去があった。幼い頃、色の白さから女の子のようだとからかわれて対人恐怖症に陥った雪夫は、子供しか相手にできない。だから先生になったのに、生徒たちからもバカにされ、歪んだ愛と沸謄する怒りは異常な形で爆発した。その最新の標的は羽鳥真美子、十五歳……。
  • 月夜の島渡り
    4.0
    両親と島を訪れた少年は、集落の祭りの夜に妖しい女と出会う。彼女はその場で少年の未来を予言する――(「月夜の夢の、帰り道」)。美しい海と島々を擁する沖縄が異界に変容する。『私はフーイー』を改題し文庫化。 ※本作品は、二〇一二年十一月にメディアファクトリーより刊行された単行本『私はフーイー 沖縄怪談短篇集』を改題して文庫化したものが底本です。
  • 心理分析官
    4.0
    アメリカでFBI研修を終えようとしていた警視庁専属心理分析官・加山知子に至急帰国の命令が届く。捜査が難航する連続殺人事件のためだ。捜査権を与えられた知子は、妊婦を狙う残虐な手口の殺人犯を心理分析を駆使し追い詰める。犯人の闇の部分に光を当て女性心理分析官が事件の真実を明らかにするサイコ・サスペンス。
  • 恐怖記録器
    4.0
    売れないホラー作家に持ち込まれた、夢を記録するだけの実験だという怪しげなアルバイト。しかし初日に手術台に寝かされると鼻の穴から脳みそに何かが差し込まれて……。夢と現実のあわいを描くノスタルジックホラー!
  • 全国怪談 オトリヨセ
    4.0
    北は北海道から、南は沖縄まで。日本全国の都道府県から蒐集した47のご当地怪談実話を収録。岩手県の民宿、宮城の港町、群馬の史跡、山梨の樹海、愛知の橋、滋賀の湖、福井の沖合、京都のトンネル、鳥取の山中、島根の寺院、愛媛の霊場、熊本の丘陵地、鹿児島の浜辺――その地でしか成立し得ない、ご当地で語り継がれる必然性を有した怪談を、白地図を塗り潰すように書き記す。産地直送でお届けする、恐怖のカタログ・ブック!
  • 秋の牢獄
    4.0
    11月7日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。朝になれば全てがリセットされる日々。この繰り返しに終わりは来るのか──。圧倒的な切なさと美しさに満ちた傑作中編集。
  • キリノセカイ I.キオクの鍵
    4.0
    原因不明の濃霧に覆われ、視界が奪われた東京。ある夜、元刑事のタクシー運転手・仙堂は謎の組織に追われる少女ミアと霧の東京で出会う。その出会いは、仙堂を「霧の世界」の真相へと導くことになるが!?
  • 帝都月光伝 Phantom of the Moon
    4.0
    魑魅魍魎の跋扈する帝都・東京。主演に抜擢された女優が次々に行方不明および死亡するという、いわくつきの舞台『宵の歌姫』の上演が決まった。この不吉な作品の裏に“堕ちた月の民”の関与を感じた作家・祀月令徒は、“月神”憑きの自動人形・朔と共に謎の解明に乗り出す。一方、令徒の担当編集・御山さくらは、公園の樹上から不思議な男の歌声が流れてくるのを耳にする。だが声の主の姿は見えず……。戦慄のルナティック・バトル!
  • 復讐執行人
    4.0
    香月健太は33歳。3つ下の妻と5歳と6歳の娘たちと4人で横浜市郊外の住宅地に暮らし、大手家電メーカーの横浜営業所にサービスエンジニアとして勤務している。平凡でありきたりの毎日だったが、香月健太は心の底から幸せだった。あの男が現れるまでは……。明日から家族旅行へ行くという夜、事件は起きた──。
  • 告別
    4.0
    深夜の山道で偶然見つけた電話ボックス。そこから古い友人にかけた電話が、過去へと続く不思議な扉を開けてくれた。もしも、昔の自分に戻ってもう一度人生をやりなおすことができるとしたら。かつて別れたはずの人と、再び出会うことができたなら。そんな不可能なはずの願いが、一本の電話から現実になっていく「長距離電話」。そのほか、人生に必ず訪れる、愛する人との「告別」の時を様々に綴った、7つのミステリアスな作品集。
  • FIND 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花
    3.9
    1~7巻792~858円 (税込)
    取り調べ中に被疑者を自死させてしまい、県警捜査一課を追われた刑事・木下清花。 異動先の「警察庁特捜地域潜入班」ははみ出し者の集まる新設部署だった……。 栃木の村落で発生していた「児童連続神隠し事件」の真相を追い、清花たちは潜入捜査を開始する!
  • マッチング
    3.9
    ウェディングプランナーの仕事が充実している一方、恋愛に奥手な輪花は、同僚に勧められ、渋々マッチングアプリに登録。この日を境に生活が一変する。マッチングした吐夢と待ち合わせると、現れたのはプロフィールとは別人のように暗い男。恐怖を感じた輪花は、取引先でマッチングアプリ運営会社のプログラマー影山に助けを求めることに。 同じ頃、“アプリ婚“した夫婦が惨殺される悲惨な事件が連続して発生。輪花を取り巻く人物たちの“本当の顔“が次々に明かされ、事件の魔の手が輪花に迫るのだった。誰が味方で、誰が敵なのか――。出会いに隠された恐怖を描く新感覚サスペンス・スリラー!
  • 白昼夢の森の少女
    3.9
    異才が10年の間に書き紡いだ、危うい魅力に満ちた10の白昼夢。人間の身体を侵食していく植物が町を覆い尽くしたその先とは(「白昼夢の森の少女」)。巨大な船に乗り込んだ者は、歳をとらず、時空を超えて永遠に旅をするという(「銀の船」)。この作家の想像力に限界は無い。恐怖と歓喜、自由と哀切―小説の魅力が詰まった傑作短編集。文庫書き下ろしの掌編「ある春の目隠し」も特別収録!
  • 忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件
    3.9
    ホラー作家、那々木悠志郎の担当編集となった久瀬古都美は、彼が初めて体験したという怪異譚を題材にした未発表原稿を読むことに。 そこに書かれていたのは、心霊現象に懐疑的な小学6年生、篠宮悟が、流行りの噂話で語られる『崩れ顔の女』を呼び出してしまうという物語だった。 その顔を見てしまった者は視力を奪われ、精神的に追い詰められた末に自殺してしまうという怪異。その真相を調べにやってきた那々木悠志郎の助けを借りて、悟は調査を進めていく。 一方で、原稿を読み進める古都美のもとにも『崩れ顔の女』が現れる。怪異の目的は何なのか、原稿に登場する怪異が自分のもとにやってくるのは何故なのか。 答えは那々木悠志郎の原稿の中にーー。 彼の物語はここから始まった。 異端のホラー作家、那々木悠志郎の原点が描かれる。シリーズ第三弾!
  • 逡巡の二十秒と悔恨の二十年
    3.9
    わたしは20年前の記憶に苛まれ続けていた。 子供の頃のたった20秒の迷いが、川で一緒に遊んでいた幼馴染を見殺しにしたのだ。 当時の「記憶」は次第に「現在」を崩壊させ始め……?(「逡巡の二十秒と悔恨の二十年」) 表題作ほか、食用の人間がいる世界を描く問題作や、落語と都市伝説の有名人たちを掛け合わせたユーモア作、代理出産をめぐる壮大な物語まで――。 ホラー、ミステリ、SFのジャンルを超えて読者を驚愕させてきた著者の、単著未収録作品集!
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    3.9
    1993年4月の創刊以来、わが国のホラー・エンターテインメントとともに歩んできた無二の文庫レーベル、角川ホラー文庫。その膨大な遺産の中から、時代を超えて読み継がれる名作を厳選収録したベストセレクションが登場。大学助教授の〈私〉が病院で知り合った美しい女性、由尹。ミステリアスな雰囲気をたたえた彼女は、自分の体は呪われていると告げる。ともに暮らし始めた二人だが、やがて悲劇的な事件に見舞われて……。ミステリとホラーの巨匠・綾辻行人90年代初頭に執筆した傑作「再生」をはじめ、『リング』の鈴木光司が東京湾のクルーズ船を舞台に戦慄の一夜を描いた「夢の島クルーズ」、故・今邑彩が角川ホラー文庫のために書き下ろした不穏な物件ホラー「鳥の巣」、の第72回日本推理作家協会賞に輝いた澤村伊智の学園ホラー「学校は死の匂い」など、バラエティ豊かに、ホラージャンルの面白さと可能性を示す全8編。最高にして最恐、これが日本のホラー小説だ。ホラー評論家・ライターの朝宮運河セレクション。 収録作は以下の通り。 綾辻行人 「再生」(『亀裂』、『眼球綺譚』) 鈴木光司 「夢の島クルーズ」(『仄暗い水の底から』) 井上雅彦 「よけいなものが」(『怪奇幻想短編集 異形博覧会』) 福澤徹三 「五月の陥穽」(『怪談歳時記 12か月の悪夢』) 今邑彩 「鳥の巣」(『惨劇で祝う五つの記念日 かなわぬ想い』) 岩井志麻子「依って件の如し」(『ぼっけえ、きょうてえ』) 小池真理子  「ゾフィーの手袋」(『異形のものたち』) 澤村伊智  「学校は死の匂い」(『などらきの首』)
  • OFF 猟奇犯罪分析官・中島保
    3.9
    見習いカウンセラーの中島保は、殺人者の脳に働きかけて犯行を抑制する「スイッチ」の開発を進めていた。殺人への欲望を強制的に痛みへ変換する、そんなSFじみた研究のはずが、実験は成功。野放しになっている犯罪者たちにスイッチを埋め込む保だが、それは想像を超え、犯罪者が自らの肉体を傷つける破滅のスイッチへと化してゆく――。「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ始まりの事件を保目線で描く約束のスピンオフ長編! 【電子版特別付録】『OFF』イラストカード(絵=内藤了)
  • 華舞鬼町おばけ写真館 祖父のカメラとほかほかおにぎり
    3.9
    黄昏の薄闇に包まれた街に、ぼんやりと提灯の灯が浮かぶ。通りは煉瓦や木造の建物で明治か大正時代のレトロな雰囲気。家々からは異形の影が現れる。ここは華舞鬼町、新宿とはちがうもう一つのカブキチョウだ。大学生の那由多(なゆた)は東京神田の万世橋で、祖父の形見のカメラを盗まれてしまう。しかも、しゃべるカワウソに。二足歩行で建物の隙間に逃げ込んだカワウソを思わず追いかけた那由多、しかしビルの隙間から抜けたそこは、さっきまでいた秋葉原の街並みではなかった……。異形に襲われそうになったところを、粋な羽織を被った青年、狭間堂(はざまどう)に救われる。「ようこそ、おばけの街、『華舞鬼町』へ。華舞鬼町総元締めの狭間堂は、きみを歓迎するよ」彼は異形ではなく、人間だというが一体その正体は?
  • ハラサキ
    3.9
    百崎日向(ももさきひなた)は結婚が決まり、“腹裂(ハラサ)き”の都市伝説の残る、故郷の竹之山を訪ねようとしていた。日向には小学校卒業までの記憶がほとんどなかったが夕陽に照らされる雪景色だけは覚えていた。日向は駅のホームで親友だったと語る相原沙耶子と出会う。突然、電車内を暗闇が覆い、日向は気を失う。目覚めるといつの間にか夜の竹之山駅にいた。人がまったくいない、明らかに異世界の竹之山駅の外には雪が積もり始めた女性の死体があり、その手には謎の手紙が握られており、竹之山温泉へ向かうよう書かれていた。襲いかかってくる黒い影から逃げながら、この出られない世界からなんとか脱出しようと温泉街をさまよう。日向の婚約者である神原正樹は、消えた日向を探し始める。繰り返される残酷な悪夢、一体この町で何があったのか。失った記憶を取り戻したとき、真の恐怖が日向を襲う――。戦慄のノンストップホラー。涙なしには読めない衝撃のラスト!書店員様より「これは最高に怖い!」(TSUTAYA三軒茶屋店 栗俣力也氏)と大絶賛。
  • 幽落町おばけ駄菓子屋 春風吹く水無月堂
    3.9
    観覧車があった古い写真。迷子になった少年が持っていた、一葉の写真には亡き曽祖父の思いが遺されていた(おもかげをさがして)。鷽替え神事で賑わう亀戸界隈に現れたのは、もう廃止された都電のアヤカシだった(うそにしたいこと)。いつものようにアヤカシたちの憂いを受けてはらす水脈さん。しかし、印旛沼から龍王の使者が現れ、故郷で犯した水脈の罪が許され連れて戻るよう言われて来たという。それを聞いて慌てる彼方たち。水脈さんが幽落町からいなくなってしまう? 大人気シリーズ、ついに最終巻!
  • ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    比奈子の故郷・長野と東京都内で発見された複数の幼児の部分遺体は、神話等になぞらえて遺棄されていた。被虐待児童のカウンセリングを行う団体を探るなか深手を負った比奈子は、そのまま行方不明に。残された猟奇犯罪捜査班の面々は各地で起きた事件をつなぐ鍵を必死に捜す。そして比奈子への復讐心を燃やしている連続殺人鬼・都夜が自由の身となり向かった先は……。新しいタイプのヒロインが大活躍の警察小説、第6弾! 【電子版特別付録】次巻『BACK(バック)』プロローグ原稿
  • ZERO 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    新人刑事・比奈子が里帰り中の長野で幼児のバラバラ遺体が発見される。都内でも同様の事件が起き、関連を調べる猟奇犯罪捜査班。一方、以前比奈子が逮捕した連続殺人鬼・佐藤都夜のもとに、ある手紙が届いていた。【電子版特別付録】次巻『ONE(ワン)』プロローグ原稿
  • レテの支流
    3.9
    S大学研究室では記憶を消す方法がひそかに研究されていた。元芸能人だった怜治は、栄光の時代の記憶を消してもらう。その二ヶ月後、怜治は十五年前自殺したはずの高校の同級生を目撃する……! 前代未聞のアイデアと圧倒的なストーリーテリングで読者を魅了する驚愕の記憶ホラー。第十一回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。
  • あやかしの鼓 夢野久作怪奇幻想傑作選
    3.9
    鼓作りの男が想い焦がれた女性へ、嫁ぐ時に贈った自作の鼓。その音色は尋常とは違い、皆を驚かせた。それは恐ろしく陰気な、けれども静かな美しい音であった……。夢と現実とが不思議に交錯する華麗妖美な世界。表題作をはじめ、その粋を集めた夢野文学の入門書ともいえる決定版の一冊!
  • 雷の季節の終わりに
    3.9
    現世から隠れて存在する異世界・穏(おん)で暮らすみなしごの少年・賢也。穏には、春夏秋冬のほかにもうひとつ、雷季と呼ばれる季節があった――。著者入魂の傑作長編ホラー・ファンタジー!
  • ループ
    3.9
    医学生の馨にとって家族はかけがえのないものだった。しかし、父親と馨の恋人を始め、多くの人々が次々と新種のガンウィルスに侵され、世界は存亡の危機に立たされた。ウィルスはどこからやって来たのか? あるプロジェクトとの関連を知った馨は1人アメリカの砂漠を疾走するが……。『リング』『らせん』で提示された謎と世界の仕組み、人間の存在に深く迫るシリーズ完結編。
  • 南の子供が夜いくところ
    3.9
    からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。野原で半分植物のような姿になってまどろみつづける元海賊。果実のような頭部を持つ人間が住む町。十字路にたつピンクの廟に祀られた魔神に、呪われた少年。魔法が当たり前に存在する土地でタカシが目にしたものは――。時間と空間を軽々と飛び越え、変幻自在の文体で語られる色鮮やかな悪夢の世界。
  • タラニス 死の神の湿った森
    3.8
    少年は真実を知り、大人になる。「死の神屋敷」に隠された、悲しき少女の過去と謎とは。 イギリス・ウェールズで少年ジョージが暮らす「タラニス屋敷」。 「タラニス」とは「死の神」を意味するケルトの神だ。 夜遅く目覚めたジョージは家政婦のミツコに物語をねだる。 彼女が、秘密の話ですよと「ゲッシュ」(ケルトの魔法の取り決め)を交わしながら語ったのは、屋敷に伝わる、メリッサという少女の物語だった。 メリッサは、子どもを食べる死の神に生きたままかまどで燃やされたという。 そのかまどが今も屋敷の廃墟部分『死者の間』にある、近づいてはいけない――。 けれども、一緒に話を聞いた兄のアルフレッドは、 今度マムと戻ってくる赤ちゃんへの贈り物を探しに『死者の間』に行こうと言い出し……。 廃墟の秘密の扉を開けてしまったことで、夜な夜な現れるようになったメリッサの亡霊。 そこに隠された真実と、ツェルニーン家の秘密とは。 やがて法医昆虫学者として日本を訪れることになる、ジョージ・クリストファー・ツェルニーン。 彼の少年時代に秘められた悲しく凄絶な物語。
  • 或るろくでなしの死
    3.8
    良識を示そうとした浮浪者が誰にも相手にされずに迎える「或るはぐれ者の死」、他国で白眼視されながら生きる故郷喪失者の日本人が迎える「或る嫌われ者の死」、自らの欲望に女の子を奉仕させようとしたくだらない大人が迎える「或るろくでなしの死」、過去の栄光をよすがにダメな人生をおくるぼんくらが迎える「或る英雄の死」……。本人の意志や希望と関係なく不意に訪れる7つの<死>を描いた傑作短編集!
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    3.8
    『影牢 現代ホラー小説傑作集』に続く2010年代を中心に発表された傑作ホラー短編7選。小野不由美の“営繕かるかや怪異譚”シリーズからは死霊に魅入られた主人公の心理に慄然とさせられる「芙蓉忌」。土俗的作品で知られる岩井志麻子による怨霊の圧倒的恐怖を描いた海の怪談「あまぞわい」。怪談の存在意義を問う辻村深月の「七つのカップ」など。作家たちの巧みな想像力により紡がれた悪夢の数々がここに。解説・朝宮運河 【収録作】 小野不由美「芙蓉忌」(『営繕かるかや怪異譚 その弐』角川文庫 山白朝子「子どもを沈める」(『私の頭が正常であったなら』角川文庫 恒川光太郎「死神と旅する女」(『無貌の神』角川文庫 小林泰三「お祖父ちゃんの絵(『家に棲むもの』)角川ホラー文庫 澤村伊智「シュマシラ」(『ひとんち』光文社文庫 岩井志麻子「あまぞわい」(『ぼっけえ、きょうてえ』角川ホラー文庫 辻村深月「七つのカップ」(『きのうの影踏み』角川文庫
  • なまなりさん
    3.8
    怪異蒐集家・中山市朗が聞き取った幻の長篇実話が新装版で登場。後日談と、書き下ろし短篇を収録。沖縄で退魔師の修行を積んだというプロデューサーの伊東礼二。彼の仕事仲間の健治が、沙代子という女性と婚約をした。しかし沙代子は、妖艶な双子姉妹による執拗ないじめにより自死へと追いやられる。彼女の死後、双子姉妹の周囲で奇妙な事件が続発するようになるが、それにとどまらず、被害はやがて双子の実家へと移っていく――。伊東氏の目の前で起こる信じがたい怪異と事実……。体験者本人によって、二日間にわたり語られた生々しい体験記。
  • 怪談狩り 山の足音
    3.8
    実家の改築工事の最中、次々に発覚する家の奇妙な造りと、2つ目の仏壇の謎が恐ろしい「家の整理」。TV番組のため、都内の心霊スポットを訪れた撮影スタッフが遭遇した怪異と後日談に戦慄する「心霊動画」など日常に潜む恐怖に加え、怪異収集家である著者が厳選した山の怪談を収録。遭難した男性が出会った顔の印象のない男、夜の山道で何度も追い抜く同じ女性の後ろ姿――山という“異界”を堪能できる本当に怖い実話怪談集。
  • 幽落町おばけ駄菓子屋 たそがれの紙芝居屋さん
    3.8
    あの世とこの世の狭間にある黄昏のまち・幽落町にも冬がやってきた。次の春までの契約で、しぶしぶこの街の住人となった大学生の彼方だったが、最近は少しだけ心境にも変化が……? 大人気シリーズ第4弾!
  • 汚れた檻
    3.8
    小さなプレス工場での単調な作業と理不尽な上司の嫌がらせに鬱屈していた29歳の一郎は、偶然再会した友人・牛木の会社で高級犬のブリーダーの仕事を手伝うことに。それは地獄のような日々の始まりだった……。
  • 赤ずきん
    3.8
    大学生の夕紀は、駅ビルの掲示板で家庭教師募集の黄色い紙を見つける。それが恐怖の始まりだった。次々と奇妙な出来事に遭遇するようになった夕紀が見た、血まみれの「赤ずきん」。そしてその横に立つのは……。
  • ネクロダイバー 潜死能力者
    3.8
    物部聖が目覚めると、そこは出口のない手術室だった。そこで出会ったひとりの男に、聖はネクロダイバーの存在を教えられる。人の死に潜り、暴走した人の想いを消去する唯一無二の存在。聖はネクロダイバーとして、次々と理不尽な死と対面し、苦悩しながらも死の記録を消し去っていく。しかしそれを阻止する存在“死神”たちが聖の前に現われるのだった……。新感覚のサスペンスホラー!
  • バイロケーション
    3.8
    画家を志す忍は、自分と同じ人間が現れる奇妙な事態に遭遇。同じ境遇で悩む人々は、それをバイロケーションと呼んでいた。新たな二重存在を提示した、第17回日本ホラー小説大賞長編賞受賞の新感覚ホラー!
  • 恐怖小説集 金曜日の女
    3.8
    自分を捨てた男からの電話を、何年も電話の前で待ち続ける女。婚礼の前日、会ったばかりの男と駆け落ちを企てる女。女たちの胸の奥底に渦を巻く出口のない想いがえぐり出される。森瑤子の遺した傑作サイコホラー集。
  • 13の幻視鏡
    3.8
    純子が体験した“血の凍るような恐怖”。それが起こったのは、深夜のタクシー乗り場だった。残業後、ひとりタクシーを待っていると背後から……(「HEY! TAXI!」)、ヨセミテ国立公園の断崖から身を投げようと決意した城島は、意外なものに遭遇し……(「グレイシャー・ポイント・ホテル」)など、これまで書籍化されていなかった幻の12作を1冊に収録。奇妙な世界に迷い込んでしまった人々を描く、ファン必読の貴重な作品集。
  • 生き屏風
    3.8
    村はずれで暮らす妖鬼の皐月に、奇妙な依頼が持ち込まれた。病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、夏になると屏風が喋るのだという。屏風の奥方はわがままで、家中が手を焼いている。そこで皐月に屏風の話相手をしてほしいというのだ。嫌々ながら出かけた皐月だが、次第に屏風の奥方と打ち解けるようになっていき――。しみじみと心に染みる、不思議な魅力の幻妖小説。第15回ホラー小説大賞短編賞受賞作。
  • 崩れる
    3.8
    丘の上に建つ五軒の家。孤立した住宅地で、ある朝出勤途中の住民たちが発見したのは、路上に倒れた全裸の女性だった! 記憶喪失の女性を招き入れたその日から、ありふれた暮らしに異変が起こり始める。妻の失踪、教え子の誘惑、過去の秘密……。だがこれは、さらなる悲劇の幕開けに過ぎなかった!! 謎の女が、五軒の家にもたらしたものとは!? 日常生活に忍び寄る恐怖を描いたホラー・サスペンスの傑作。
  • 迷い家
    3.7
    昭和20年。疎開先で妹・真那子が神隠しに。11歳の少年・遠野心造は、妹を探し巨大な屋敷に足を踏み入れる。謎の犬「しっぺい太郎」に助けられ、怪異と戦う心造の胸には、いつしか紅蓮の野望が芽生え――
  • きみといたい、朽ち果てるまで
    3.7
    第23回日本ホラー小説大賞〈優秀賞〉受賞作。かつてこんなにも凄絶で美しいエンディングがあっただろうか――選考委員も絶賛した、生と死、夢と絶望が同居する混沌とした街で繰り広げられる、壊れたながらも究極に美しいボーイ・ミーツ・ガールの物語。
  • シェアメイト
    3.7
    幼少期のできごとが原因で男性不信のミサ。幼なじみで同居中のミカの失恋を癒すために行った台湾で、思わぬ事件に巻き込まれ――。(「シェアメイト」) 知らない男が勝手に住み着いた母の実家。追い払おうと決意した麻美に起こった悲劇とは?(「おばあちゃんの家」) 偶然見つけた、理想的な間取りの邸宅。住み込みで働けることになった女は、執着を強めていく。(「魔取り」) 女と住まいをテーマに様々な種類の恐怖を描いた短篇集。
  • 拝み屋怪談 来たるべき災禍
    3.7
    虚実の境が見えなくなってしまった時、人にとってあらゆるものが、怪異となり得る危険を孕んでしまう――。現役拝み屋が体験した現世のこととも悪夢とも知れない恐るべき怪異。すべてのはじまりは20年以上前、ある日曜日の昼下がりに出会った一人の少女だった。その少女、14歳の桐島加奈江は果たして天使か怪物か、それとも……!? 訪れた災禍を前に恐れおののく一方で、必死に解決を図ろうとする拝み屋の衝撃実話怪談!
  • サンマイ崩れ
    3.7
    熊野本宮に近い山村が大水害で多くの死傷者を出したと聞き、僕は精神科の病院を抜け出した。奇妙な消防団員二人と老人とともに熊野古道を進み、崖崩れで崩壊した隣村の墓地にたどりついた僕が見たものとは? 熊野山地の集落で台風による山崩れが起こった。パニック障害と離人症性障害のため入院中だった僕は、いてもたってもいられなくて、病院を抜け出した。現地対策本部で出会った不思議な老人ワタナベさんと二人の消防団員とともに、土砂崩れで流された墓地の応急処置に向かうが…。第13回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した表題作のほか、書き下ろし中編「ウスサマ明王」を併せて収録する。
  • 首吊少女亭
    3.7
    ロンドン留学時に休暇を利用して、ネス湖へのツアーに申し込んだ女子大生の私。だが、参加者は日本人の自分一人。ガイドのノーマンが運転する薄汚れたミニバンの助手席に乗せられてネス湖へゆくが・・。
  • 蘭月闇の契り
    3.7
    人が入ると必ず死者が出るといわれている幽霊屋敷。幼い真魚は、その屋敷で探検をしていたとき、首のない人間を見てしまう。そして彼女が高校生になったとき事件は起きたのだった……。屋敷に潜む謎が死を招く!
  • 祇園怪談
    3.7
    祇園南一の老舗お茶屋「夕月」に現れた、舞妓志望の少女・恵里花。女将の月春はその才能を見抜き、夕月に入ることを認めるが、霊に憑かれやすいという恵里花の周りでは不可解な事態が続出する。それは、痛ましき伝説をもつ梅姫の呪いなのか。そう、恵里花が梅の枝を折ったその時から、悪夢が始まったのだった。雅で華やかな世界に巻き起こる悲劇のゆくえは――。日本ホラー小説大賞出身作家が描く、驚愕と衝撃の連作短編集!
  • 脳髄工場
    3.7
    近未来。犯罪抑制のために開発された「人工脳髄」。天然脳を持つ少年を待ち受ける運命とは? 人間に潜む深層を鋭く抉った表題作ほか、過去から未来、そして宇宙までを舞台に名手が描く怪異と論理の競演!
  • 幽霊花 上 『弟切草』異聞
    3.7
    大ヒットゲーム『弟切草』のゲームから3年。ゲームデザイナーの松平公平は新作ゲームの構想に悩んでいた。新ゲーム脚本の公募者、有紗に公平は惹かれていき……。人気シリーズ待望の最新刊!
  • 幽落町おばけ駄菓子屋
    3.7
    大学入学と同時にひとり暮らしを始めることになった僕。有楽町の物件に入居するはずが、着いた先はなぜか「幽落町」……。そこは妖怪たちが跋扈し、行き場を見失った幽霊がさまようトンデモナイ町だった。
  • ファントム・ケーブル
    3.7
    「ヒトゴロシ」。吉住にかかってきた電話。それは一方的な罵りだった。彼は身に覚えのない中傷に怒り、表示された番号に掛け直すのだが、それは使われていないものだった……。その電話がきっかけで吉住は一つの事件を思い出していた。自分が紡がなければならないもの、闇に魅入られてしまった者たちの物語のことを――。常識のように、現実を浸食していく異形の恐怖を描いた傑作短編集。
  • スイート・リトル・ベイビー
    3.7
    ボランティアで児童虐待の電話相談をしている秋生。彼女自身、かつて育児ノイローゼになりかけていたところを保健婦に救われたという過去があった。人はなぜ、幼い子供を虐待しなくてはならないのか――そんな疑問を抱く秋生のもとにかかってきた一本の電話。それをきっかけに、彼女は恐ろしい出来事へと巻き込まれていく――。第6回日本ホラー大賞長編賞受賞作。
  • バースデイ
    3.7
    リング事件発生の30年前、小劇団・飛翔に不思議な美しさを放つ新人女優がいた。山村貞子──。貞子を溺愛する劇団員の遠山は、彼女のこころを掴んだかにみえたが、そこには大きな落とし穴があった……リング事件ファイル0ともいうべき「レモンハート」、シリーズ中最も清楚な女性・高野舞の秘密を描いた「空に浮かぶ棺」、他1編を収録。“誕生”をモチーフに3部作以上の恐怖と感動を凝縮した、シリーズを結ぶエピソード集。
  • 殺人鬼を飼う女
    3.7
    京子はビストロを経営する美しきギャルソン。だが幼いころ義父から性的虐待を受けた彼女の中には、レズビアンでサディストのナオミや、淫乱で奔放なユカリなど、様々な人格が潜んでいた。さらに京子の周りでは、昔の恋人をはじめ何人もが謎の死をとげていた。(彼らを殺したのはもしかして──わたしも知らない、もう1人のわたし!?)そして再び京子に愛する男が現れたとき、彼女の内の“わたし”が蠢き出す……! 著者渾身のエロティック・ホラー!
  • ふたご
    3.7
    人気スターの安達真児は、美貌の妻・唯季を殺した。資産家の娘に目をつけた彼は、妻が邪魔になったのだ。しかし、妻にはユリという名前のふたごの妹がいた。しかも彼女は瓜ふたつのレベルを超えた完全同一体。その信じ難い事実を安達に告げた唯季の父は、ユリとの再婚話を持ちかけてきた。半信半疑の安達は、旧友の遺伝学研究者・村田和正を訪ねるが、そこで衝撃的な仮説を示される。染色体の世界に秘められた人類解体の設計図が明らかにされる驚愕のラスト!
  • 同窓生
    3.7
    大学時代の友人たちと、14年ぶりに集まることになった史子。近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。ところが、誰もが憶えている「鈴木友子」という同窓生のことを、史子はどうしても思い出せない。皆に「鈴木さんと一番親しかったのはあなたのはず」と言われ、史子の不安はますます大きくなるが……。記憶の底から恐怖が滲み出す、長編ホラー・サスペンス。
  • 鼻

    3.7
    人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、2人の少女の行方不明事件を捜査している。そのさなか、因縁の男と再会することになるが……。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録。著者の才気が迸る傑作短編集。カバーイラスト/はんだじゅんこ
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー
    3.6
    角川ホラー文庫30周年を記念し、最大の恐怖を詰め込んだアンソロジー、待望の第3弾。有栖川有栖×霧に閉じ込められた学生たちの悲劇。北沢陶×大阪の商家で聞こえる、恨めし気な声とは? 背筋×集められた怪談から導かれる真相。櫛木理宇×あなたを追いかける謎の男。貴志祐介×姉の自死を怪しむ妹と叔父の心理戦。恩田陸×車窓から見える看板が描き出す恐怖。本書でしか読めない、夢の競演。ホラーの真髄がここにある! 有栖川有栖「アイソレーテッド・サークル」 北沢陶「お家さん」 背筋「窓から出すヮ」 櫛木理宇「追われる男」 貴志祐介「猫のいる風景」 恩田陸「車窓」

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