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Posted by ブクログ
大石圭さんは「呪怨」の作家さんとして知られているかな。
「呪怨」も発売禁止寸前までいったんだけど…。
この「邪な囁き」もよくR指定にならなかったなと思ったくらいに…底暗い。
まぁ、R指定っていうのは映倫が指定するものなわけで、書物に対してどうなのかは分かんないけど、あの「スワロウ・テイル」ですらR指定になってるのに…。
この本はあまりにも刺激が強すぎる。
非現実的ならそうは思わなかったかも。
どこか現実に近くて、危険すぎる。
けど、人間の真理を問うような類は結構好きで、思わず読み進めちゃった。
誰しも心の中に闇の部分を持っていて、それは些細なことを発端にすることが多いんだけど、たとえば運転してて渋滞にはまった時に、『今アクセルを全力で踏んだらどうなるんだろ」みたいな。
その一線を踏み越えるか留まるか。その一線が犯罪に至るところなのかな。
明るくオススメ!
とは言えないけど、この手の話を書かせたら大石さんは一級品。
★★★★★
Posted by ブクログ
読みながら自分の中の「邪な囁き」を何度も考えていた。
昔、駅のホームで電車を待っている時、液体を積んだタンンクのみの重厚な列車が轟音で通り過ぎるのを眺めながら、ホームから一歩踏み出せばそこには明確な死が待っており、生と死がとても身近にあるものだと一種の恍惚感のようなものをよく感じていたものである。その感情は他人に向けたものではなかったが。
あとがきにもあるように、子供の風船を割って回るような小さなものであれ、他人の不幸を喜ぶような邪な気持ちを持っている事は自分自身否定できない。それが実際に行動に移され表に出てくることは非常に稀であるが。
あの感情はなんだろうかと本を読みながら考えていたが、一種の全能感への憧れのようなものではないかと思う。
パイロットという特殊な職業、イケメンで高収入、高層マンションに住み好きな酒はウィスキーのオン・ザ・ロックという中二的な大人の男像にやれやれと思ったり、正田が引き起こす数々の事件に「そんな何回もバレずに事が運ぶ訳ねーだろ」と思いつつも、墜落のシーンで死の恐怖と愛に目覚める、邪悪さと人間らしさの対比には戦慄を持って読む事ができた。
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