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Posted by ブクログ
自分の株価を上げるためにダメ兄の株を売ると
インサイダー取引だと告発され、そこから転落していく「暴落」
気づいたらビルの間に手錠でつながれていて、
助けを求めた女も少年も紳士も当てにならない「受難」
テングをブタに変えるモグリの医師を名乗る男と
少女行方不明事件を捜査する刑事の「鼻」
カバーイラスト:磯良一 カバーデザイン:大武尚貴
夏だからホラー、と思ったけれど特に夏向けではなかったです。
受賞作「鼻」は構成がすごい。
全然かみ合わない2人の話がパラレルだと思ったけれど
そんな繋がり方をしていたなんて。
恥ずかしながら水割りとオレンジジュースを出すまで気づきませんでした。
文体だけでは人を判断できないのね…
Posted by ブクログ
この作者には驚いた。何はともあれ、天才だろ! って思った。この不条理さは、かの筒井康隆を彷彿とさせる。収録された三つの短編、全てが馬鹿みたいに面白かった。先を気にさせる展開、とにかく発想が凄い。特に気に入ったのは『暴落』だ。人間に直裁<株>の概念を付与し、その上がり下がりによって人の価値を計るなんて……恐ろしいが面白い、面白いが恐ろしい……。しかし、矛盾を挟むことなく、秀逸な筆致によって、世界観を「本当にこんな世の中もあるかも……」と思わせるくらいの書きっぷりには恐れ入った。曽根圭介という作家が一番怖いのかも知れない。
また、これは蛇足に違いないが、どの話も(鼻は無理かも知れないが)是非『世にも奇妙な物語』のストーリーとして採用出来るんじゃないか? よく出来ている話以上に、どうにも物語の雰囲気がとても似通っている。是非とも映像化して欲しいと俺は願います。【278P】
Posted by ブクログ
一話目の暴落が、とにかく非常に大好きでした。二話目の受難もめちゃくちゃよかったです。したがって、満を持しての三話目、ホラー大賞短編賞でもあるということで期待値爆上がりの状態で挑んだものですから、若干、いやほんと若干ですよ、肩透かしを食らった気分になりました。俺だったら暴落で応募するな、と大変失礼なことを考えたりしました。ホラー大賞なるものの基準がわかりませんけれど、もしかして暴落で出してたらこれ(どれ)、あったのでは⁉︎と思ってしまったわたしのことはどうぞ真っ先に手術台へ乗せてください。
タイトルもいいですよね。なんてことないように感じるかもしれませんけど、鼻とついていなければ、全く違ったお話として受け取っていたと思います。言葉選びが素晴らしいなというのと、発想の豊かさと緻密さ、それでいてしっかりと芯が通っているので遠くないんですよね。ちゃんと近い話になっている。だから怖いし面白い。そこが本当に心臓ひと突きポイントでした。幸せですね、こんなに鋭利な先生に出会えて。感謝しかない。
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