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人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、2人の少女の行方不明事件を捜査している。そのさなか、因縁の男と再会することになるが……。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録。著者の才気が迸る傑作短編集。カバーイラスト/はんだじゅんこ
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Posted by ブクログ
どの作品も素晴らしい完成度。 この作品を読んでから本を読むことが好きになり、自分の好きなジャンルがわかるようになった。 先日上司にも貸し、高評価だったのか上司の旦那さんにまで読まれた。。。
自分の株価を上げるためにダメ兄の株を売ると インサイダー取引だと告発され、そこから転落していく「暴落」 気づいたらビルの間に手錠でつながれていて、 助けを求めた女も少年も紳士も当てにならない「受難」 テングをブタに変えるモグリの医師を名乗る男と 少女行方不明事件を捜査する刑事の「鼻」 カバーイラスト...続きを読む:磯良一 カバーデザイン:大武尚貴 夏だからホラー、と思ったけれど特に夏向けではなかったです。 受賞作「鼻」は構成がすごい。 全然かみ合わない2人の話がパラレルだと思ったけれど そんな繋がり方をしていたなんて。 恥ずかしながら水割りとオレンジジュースを出すまで気づきませんでした。 文体だけでは人を判断できないのね…
この作者には驚いた。何はともあれ、天才だろ! って思った。この不条理さは、かの筒井康隆を彷彿とさせる。収録された三つの短編、全てが馬鹿みたいに面白かった。先を気にさせる展開、とにかく発想が凄い。特に気に入ったのは『暴落』だ。人間に直裁<株>の概念を付与し、その上がり下がりによって人の価値を計るなんて...続きを読む……恐ろしいが面白い、面白いが恐ろしい……。しかし、矛盾を挟むことなく、秀逸な筆致によって、世界観を「本当にこんな世の中もあるかも……」と思わせるくらいの書きっぷりには恐れ入った。曽根圭介という作家が一番怖いのかも知れない。 また、これは蛇足に違いないが、どの話も(鼻は無理かも知れないが)是非『世にも奇妙な物語』のストーリーとして採用出来るんじゃないか? よく出来ている話以上に、どうにも物語の雰囲気がとても似通っている。是非とも映像化して欲しいと俺は願います。【278P】
軽い文体なのでサクッと読める。読みやすいが構成は複雑なので読後感も満足。 読んだ印象はテレビの「世にも奇妙な物語」的な感じ。不思議な世界で展開されるストーリー、どんでん返し。でも結末はブラックなのでそのままテレビ番組にはしづらい。 ・暴落 国民全員に株価評価がついてまわる世界で、評価が暴落していく...続きを読む男の転落劇。 ・受難 監禁された男の前に次々と現れる奇妙な人々。誰も男を解放しようとしない。監禁された理由は?助けてくれないのはなぜ? ・鼻 豚と呼ばれる人々がテングと呼ばれる人々を差別する世界で、豚の医者がテングの親子を助けようとするが…。
収録されている三篇がいずれもえげつなく、厭な顔をしながら読み進めた。どれも先が気になって手が止まらない。
幽霊ではなく人的な怖さのホラーでした。 なんだかんだ全部楽しく読ませてもらいました。鼻は、およ?という感じだったけどホラー大賞なのですね。 なんとなくハサミ男を思い出す感じがしました。 特に救いがない感じが好感触。
暴落:割り切った話し手と設定で面白かったが、最後の部分はいささかテンプレートで単純すぎ。 受難:宗教的意味合いはあり、深読み価値はある。救いのない展開には少し辛い気持ちだが、インパクトを感じる。 鼻:構図としてとても斬新とは言えないが物語は傑作!脳内世界の構築は素晴らしいし、二人の因縁の「再会」も皮...続きを読む肉で面白かった!「俺」の記述は更なるブラックユーモアを加えている。 とにかく最近で読んだ本で一番良いかな!
角川ホラー文庫、久しぶりに読んだかも。 暴落、受難、鼻、の3編。 私は「暴落」が一番好き。設定がまず面白かったし、先が気になる展開で一気に読んでしまった。主人公がどんどん悲惨なことになっていくのも読み応えがあった。 「受難」は終盤になるまで不可思議な部分が多くて、よくわからない状態ながらもやっ...続きを読むぱり一気に読まずにいられなかった。 「鼻」は少し難しかった。読後にしばらく考えて、解説で補完もして、理解したくてもう1周した。そうしたらとても面白かった(笑)。 どの作品も、あり得ないような展開。救いの無さもすごい。だからこそ余計に面白いのかな。こういう、悪〜い話、けっこう好き。人間が一番こわいよね!
3つの短編からなるホラー小説。 それぞれが趣向を凝らしてあって面白かった。 3つとも世にも奇妙な‥的な物語だったが、(すでに原作になってたのかな?)特に「受難」のまともに話が通じない不条理さがなんとも言えずもどかしかった。
収録作品は3編。 「暴落」はあらゆる人間の価値を株価で示すようになった世界が舞台。例えばいい会社に入ればその人の株価が上がり、逆に犯罪などを起こせば、株価が下落、さらには上場廃止となります。そして上場廃止された人間に待つ運命とは… なんともシニカルでブラックな展開となっています。社会的評価の...続きを読むない人間が地の底から這いあがることの難しさや、一度セーフティーネットからはみ出してしまうと、とことん落ちてしまう日本の現状を皮肉的にとらえた一編だとも思います。そういうわけで主人公の転落ぷりはなかなか笑えないところでもあったり… 「受難」は目が覚めると手錠で腕をパイプでつながれていた男が主人公。 こちらは不条理ものの作品。まったく理屈が通らない人間たちの理解不能さが不気味な短編でした。少し平山夢明さんの作品の雰囲気と似ているかも。 そして表題作の「鼻」。人間がテングとブタという二つの種類に区別された世界。テングたちはブタに差別を受ける中、テングを救うため違法な転換手術を行おうとする医師と、連続幼女失踪事件を追う刑事の物語が交差する短編です。 独特の世界観がしっかりと作品の中に落とし込まれていて、二つの話がつながる瞬間の驚きはかなりのものです! 真実と虚構、現実と幻想が読んでいる間ずっと自分の中でぐるぐるしているようで、読み終えるころにはそれが解決されるものなのかな、と思いきや、話を合理的に締められるのに、一方で読み終えた後も真実と虚構、現実と幻想が一緒くたとなった不思議な読み心地がずっと残ります。 いずれもヒトクセのある個性的な作品ばかりで、楽しく読めました。 第14回日本ホラー小説大賞短編賞「鼻」
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