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Posted by ブクログ
第6回日本ホラー小説大賞の長編賞受賞作。堪能しました。やっぱり大賞作品は全部読まないとダメだな。
主人公の秋生は児童虐待の電話相談のボランティアを受け持つ保健婦。児童虐待の暗い現実に心を悩ませながら、蛍光灯がカチカチとまたたく小さいアパートに帰るこの空気感、まずジメッと辛気臭い生活があって、そこをジワジワと怪異が侵食していく不気味さは、90年代作品特有の強みだと思う。邦画ホラーしかり。
怪異のモチーフも非常に好み。直接の対面シーンよりは間接的な情報入手が多いから、そのあたりでホラーとしてのインパクト不足を指摘する向きもあるけど、個人的には中途半端なキモ描写でB級に堕するより、ある種都市伝説的な不気味さをまとわせるこの扱いの方が好み。オチも含め個人的には大満足。やっぱりこの時代のホラー小説が好きだなと再認識。
Posted by ブクログ
幼児虐待はなぜ起こるのか、というのは、謎と言えば謎だし、でもそれは人間界?だけの話で、自然界ではそれほど不思議ではないわけで。だからといって心理的には虐待は許せんよなぁ、というのが一般的な考えだけど、その多数派に対する少数派(この本では虐待派)というものの意義というものも(テーマが幼児虐待なので一般的に見れば少数派もなにもないけども)、あるのだろうか、とか。
でもって虐待が起きる場合のほとんどは、子どもが育てにくいとか、そういったところだと思う訳で、きっと自然界では勝手に淘汰されていくんだろうけど、人間界ではこの摂理に逆らって子どもは全て保護されている方向で、そうなった時に将来どうなっていくんかなぁ、なんても思ったり。
まぁ要するに、幼児虐待ダメよって言ってるだけじゃ何も解決せんよな、と思う訳で。
Posted by ブクログ
え!?
えぇ??
そんな結末でいいの?
てな感じの意外な結末が待ってました。
ホラーというか・・・まぁ、ホラーですけど・・・
どうも消化不良。
幼児虐待というテーマや、ストーリーのテンポのよさが相まって、かなりの勢いで読み進めただけに、あの、何も問題解決になってない結末にかなりの不満感がたまりました。
電話育児相談係の主人公はかつて虐待(というかネゴレクト)になりかけた経験アリ。で、子供を事故で亡くしてから結構人生転げ落ちて、保健婦として再開。
数々の虐待例を見ながら「なぜ、人は虐待しなくてはいけないのか」になやむ。
そんな折に変な生き物発見~!
見た目幼児ですが運動能力・知力ともかなり上、しかも人を虜にして止まない「天使」の毒牙に上司までかかってしまいます。
「天使」による人間侵略の防御壁となる「耳の聞こえない母鳥」、主人公。「可愛いものを愛せない」能力者と言われてかなり戸惑います・・・で、
最後:結局天使に魅入られて、「この子達のためなら何でもする!」=自分も可愛いものを愛せたのだ!良かった!
え?
終わり?
せっかく思いテーマに別の論点からぶつかってるんだから、かなりずれていてもある程度の結論を出してほしかった・・・
煽り・叩きを含め、何かしらリアクションを引き出せる力は十分にあったと思うし、プラスでもマイナスでも反応から個々の考えを改めてもらういい機会だったのに・・・
敵前逃亡感がありました。
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