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かえるの騎士とみにくい背高女王
かえるはいかにして騎士となり、敬愛する女王のもとから去るに至ったのか。 名前もないかえるは、地下室の檻で寝起きする見世物暮らし。 ある夜、騒ぎに乗じて逃げだしたかえるは、行く先々でたくさんの人たちと出会う。 数奇な運命によって遠く離れた土地へと導かれたかえるは、やがて闇を支配する恐ろしき敵との戦いに身を投じてゆく。 「ぼくは何ものなのか」。長い旅の果てに、かえるは何を見つけるのか。 世にも苛酷で優しいダークファンタジー、ここに開幕! ●著者 十文字青(じゅうもんじあお) 2004年『第7回角川学園小説大賞』特別賞を受賞し『薔薇のマリア』(KADOKAWA)でデビュー。 著作に『灰と幻想のグリムガル』(オーバーラップ文庫)、『果てなき天のファタルシス』(星海社)などがある。 -
蜻蛉の夏
命を削り今を生きる「止観の道士」たち。 時に精神は現実を凌駕する―― 織田信長が天下統一へ向け着々と歩みを進めていた元亀元年(一五七〇年)、京の街でこれまで交わることのなかった「止観の道士」たちの運命が交錯する。 「水観」の円四郎、「炎観」の平助、「月観」の桂月。 現実と幻想の狭間で揺れる自己矛盾、その道士という生き方にあえぎながらも、厳しい修行の末に彼らが得た止観の力は、やがて到来した織田家との戦いに大きな影響を与えていく――。 歴史上一切語られることのなかった儚き者たち。 その生の輝きと熱情が、乱世の闇を鮮烈に切り裂く! 『ヒートアイランド』 『ワイルド・ソウル』 『室町無頼』に連なる 垣根ワールドのエンターテインメント最高到達点!! 「25年小説を書いてきて初めて、全てをエンタメに振り切った物語を書いた」(著者) -
旦那の同僚がエルフかもしれません
祖父が営む弁当屋で働くひばりは、常連のサラリーマンと恋に落ち、数年の交際の後に結婚した。ダーリンの名前は三輪伊吹。仕事は団体職員。忙しくてなかなか帰ってこないのが玉に瑕だけど、真面目で優しい素敵な人。 ただ、時々家に連れてくる同僚や取引先のお客様が、ちょっとばかり個性的だった。金髪ロン毛で耳がエルフのように長かったり、全身見たこともない模様の刺青だらけだったり。 「みんなひばりの料理が食べたいんだ」という伊吹の頼みで、不思議なお客様に手料理をふるまうが――そう、ダーリンは勇者様。今も異世界の平和のために奔走するエージェントだったのです! エルフやドワーフの同僚、ふわふわの毛をたくわえた人狼の上司、見た目は小学生な魔王のワガママ娘。 伊吹が連れて来るお客様をもてなしていただけのつもりが、ひばりの人柄と温かい料理で、知らず知らずのうちに異世界の危機を救っていて……? 『おいしいベランダ。』『犬飼いちゃんと猫飼い先生』シリーズの竹岡葉月が贈る、 すこし不思議なおもてなしファンタジー。 ※特典として、書き下ろしショートストーリー【まるで百日紅のように】を収録しています。 -
日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか
『枕草子』『土佐日記』の昔から日本人に親しまれてきた「エッセイ」。「昭和軽薄体」の大ブームや芸能人エッセイの人気、そして高齢者エッセイの百花繚乱ぶりなど、いつの世も「エッセイ」は時代とともにある。 では「エッセイ」とは何か? 「随筆」「コラム」「ノンフィクション」とどう違う? 「エッセイ」を読んだことのない人はいないはずなのに、意外と誰も答えられない「エッセイ」の正体。 「エッセイスト」を名乗り講談社エッセイ賞選考委員を長らく務めてきた「エッセイの専門家」である著者が、時代を彩った大ヒット名エッセイ160余作品をひもときながら、満を持して真正面から「エッセイ」を縦横無尽に語り尽くす! エッセイストがエッセイについて綴るエッセイ、ついに登場。 -
私のことだま漂流記
すがすがしく力強い声がする。 この先、人間として小説家として迷ったとき、 私はこの本の言葉に奮い立たされることになるだろう。 ーー宇佐見りん 山田詠美は常に今を生きている。それも常に今に迎合せずに。 だからこそ、誰よりも文学を愛した少女は、誰よりも文学に愛される作家となったのだ。 ーー吉田修一 初めて「売文」を試みた文学少女時代、挫折を噛み締めた学生漫画家時代、高揚とどん底の新宿・六本木時代、作家デビュー前夜の横田基地時代、誹謗中傷に傷ついたデビュー後、直木賞受賞、敬愛する人々との出会い、結婚と離婚、そして…… 積み重なった記憶の結晶は、やがて言葉として紡がれる。「小説家という生き物」の魂の航海をたどる本格自伝小説。 私は、この自伝めいた話を書き進めながら、自分の「根」と「葉」にさまざまな影響を及ぼした言霊の正体を探っていこうと思う。 ーー山田詠美 -
朝がくるたび、また君に「恋」をする。
「自分の大切な人はみんな不幸になってしまう」。高校一年生の涼風はそんな想いを抱え、人と深く関わることを避けていたがある日、隣のクラスの五十嵐に告白されてしまう。告白を断ったものの、五十嵐とふれあううちに、徐々に涼風は誰にも打ち明けられなかった本音をぶつけられるようになっていく。涼風が「自分の幸せのために生きたい」と思えるようになった頃、悲劇が二人を待っていた──。自分や愛する人にとって、本当の幸せとはなんなのか。愛しい日々のために、必死で運命に抗う切なすぎるラブストーリー。 -
ブータン、世界でいちばん幸せな女の子
忘れられていた彼女は、誰よりも明るい大人になっていた 年齢や環境で、距離が変わるから面白い。 そんな“女友だち”の物語を書きました。――阿川佐和子 いつの頃からか、私は生涯の友というものを望まなくなった。女はいっときの悩みを共有できるともだちがいればじゅうぶんなのだ……。 四十を過ぎて、そんなことを思っていた頃、伯父の介護に通っていた病院で、「覚えてない? この顔」と、嬉しそうに駆け寄ってきた女性がいた。 彼女の名前は、丹野朋子さん。中学の同級生で、昔は存在感ゼロだった。太っていて、「ブータン」と呼ばれていた。 アラフォーになって再会した彼女は、ブータンという国に暮らしている人びとのように、世界一幸せ度の高い人間になるというのが、人生の目標になっていた。そして彼女は、夢を実現しているらしい。 ブータンに強引に連れられて、私は生まれて初めてカラオケボックスに行った。深呼吸するように、自分の思いを吐き出していた……。(第1話「ブータンの歌」より) 不思議な存在感のある「ブータン」をめぐって、さまざまな女性たちの人生が交錯する。 せつなさに胸が熱くなる、女友だちの物語。 文庫解説:中江有里 単行本 2022年6月 文藝春秋刊 文庫版 2025年9月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
猫吸い探偵 鎌倉かつお節店の覗き猫
謎の解決の糸口は 猫の記憶を覗く“あの”儀式。 鎌倉の人々と猫の優しい物語。 『猫を処方いたします。』著者・石田祥氏、推薦! 鰹節の芳しさと、“アレ”。――どちらも幸せな香りです。 目を閉じて、思い切り吸い込んでみたくなります。 鎌倉の片隅に佇むかつお節屋「カツヲ堂」。 夢に破れた青年・凛は、店主のおばあちゃんのもとに身を寄せていた。 ある日、近所の人に困りごとを相談され真相を探ることになったが、解決の糸口は摑めない。 そんな時、おばあちゃんから【猫吸い】の儀式を教わる。それは、猫のお腹に顔を埋めて香りを吸い込むことで、“猫が見た過去”を追体験できるというもの。 凛は猫吸いで得た情報をヒントに謎を解いていく――。 これは青年が猫に導かれれ、居場所を見つける心優しい物語。 プロローグ 第一章『カツヲ堂といなくなった猫』 第二章『僕の血液型と二度助けられた猫』 第三章『迷子の子猫ちゃんとストローおじさん』 第四章『消えたタイムカプセルと番猫』 最終章『吾輩は、ソウセキの猫である』 -
明日好きになる人【電子特典付き】
高瀬の推しは写真部の羽鳥。卒業式の日、羽鳥に写真のファンだと伝えるつもりのはずが、勢い余って「好きだ!」と口走ってしまう。気まずさのあまりその場から逃げ出した高瀬は、その時の記憶を「黒歴史」として刻み込んだ。8年後、アイドルのマネージャーとして働く高瀬の前に、自分が担当するアイドルのスキャンダル写真を携えたパパラッチがやってくる。スキャンダル写真なのに、そこに写る女の子はこれ以上ないくらい幸せに見えて……「この写真、好きだな」そう口に出した瞬間、高瀬はあの黒歴史を思い出す。はっとして目の前の男を見つめれば、不敵な笑みでその男はサングラスを外した。――高瀬の最推しだった羽鳥との、予想外の再会だった。 電子書籍特典 書き下ろし短編『再会前夜(羽鳥side)』特別収録。 -
最後の陰陽師とその妻
天涯孤独の身であり怪異が見える千曳泉は、「知人の嫁にぜひ」という突然の手紙に導かれ、上京する。そこで出会ったのは、怪異と戦う美しい青年・比良坂拝音。 彼は帝都を守護する最後の陰陽師であり、泉の結婚相手だった。 新婚生活の中で、無愛想ながらも泉の力を認め寄り添う拝音。特異な目を持つが故の孤独を抱えていた泉はその優しさに触れ、二人の距離は次第に近づいていく。 しかし、この結婚には国の命運をかけたある秘密が隠されていて――。 神話より結ばれし二人の、不器用な愛と絆の物語。 【登場人物】 ・比良坂拝音(ひらさかはいね) 陸軍で特任顧問を務め、帝都最後の陰陽師として怪異を滅する任を担う。 日本人離れした美貌の持ち主。 ・千曳 泉(ちびきいずみ) 天涯孤独の身であり、怪異を見ることができる”神照目”を持つ少女。 島根から上京してきた。内気な性格だが、芯は強い。 -
彼がいる場所
約束を結ぶ人だけに見えているものがある。 親戚のなかで一番優しかったおじさんと、一番怖かったおばさんの話。 \ 岸田奈美・短編小説シリーズ第一作、電子版限定刊行! / 2025年3月、SNS告知から15万人がアクセスした話題作が、ついに電子化。 【あらすじ】 ユヅルおじさんは、わたしの親戚の中で、いちばん優しい人だった。頼まれたら、断れない人でもあった。 小学生のわたしが思いつきで「ハムスターが欲しい」とお願いしたことで、月に一度、おじさん宅へ通うことに……。そこには、たいがい機嫌の悪い透子さんがいた。 透子さんは、どうして私がこんなことをとでも言いたいような完ぺきな仏頂面で、毎日毎日、ハムスターの肥満防止としてはあまりに贅沢な鳴門金時を潰していた。 ハムスターは平均寿命といわれる2年を超えても、なぜか元気に生き続けていた──。 【読者から感動の声、続々!】 「冷たそうに見える人が本当は優しい人。そんな人間の奥行きを感じた。」 「お互いの優しさや思いやりを押し付けるのではない、深いところにある人の優しさが胸に残った。」 「分かりやすい優しさも、わかりにくい優しさも、どちらも尊いことが伝わる。」 数々のエッセイを発表し、明るいユーモアと愛をもってどんな出来事も描き切ってきた岸田奈美だからこそ書ける家族小説。 -
もふもふ ふわふわ どうぶつ癒しのアンソロジー
【電子版巻末には伊藤詩都先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 水曜日に出逢うアクアリウムでの至福の時間。 珈琲店を営む店主が飼っているパグの秘密。 無邪気なレトリバーたちが引き合わせる恋の物語。 しゃべるカピバラとの、のんびりでちょっぴり自由な暮らし。 「カワイイ動物たちが大活躍!もふもふ小説コンテスト」短編部門受賞作! 犬、猫はもちろん魚やカピバラまで登場する、どうぶつの愛くるしさをふんだんに盛り込んだ至高のアンソロジー。 大人気作・『おまわりさんと招き猫』、『彼女は食べて除霊する』の書き下ろし短編も収録! -
飛博(とばく)
鳩レースは、麻薬。 巨額飛び交う違法ギャンブル。 元締めのマフィアが闇ビジネスを拡大させる、真の狙いとは――? 賭け続けるしか、勝ちはない。 仁義なき賭博小説! 男のメンツと意地を賭けた、桁外れの闇賭博。 その日暮らしのしがない中年・上田安治は、テキ屋の元締めだった亡父・松吉から、違法賭博用の「レース鳩」を相続する。 松吉のコンサルタントを名乗る堂上によれば、鳩は名鳩ぞろい。プライベートクラブのレースに参加しないのならば、台湾人の楊志偉に売却してはと提案される。 博打よりも堅実な生活を求める安治は、勧められるままに鳩を売り、自らはクラブの鳩の世話をする鳩務員の職を得て、手堅く暮らしはじめる。 ところが楊の入会をきっかけに、クラブには台湾人が激増。彼らがマフィアだと知った安治は、日本人メンバーらの不審死と退会ににわかに恐怖を覚える。 だが新たな胴元による鳩レースは、開催間近にせまっていた……。 -
掬えば手には
平均的な身長体重。勉強も運動もすべてが普通。 何の取り柄もないぼくはある日、人の心を読める力に気がついた。 おかげで口の悪い店長の下でも難なくアルバイトを続けているけれど、 新人の常盤さんだけは心を開いてくれなくて……。 他者の心に寄り添うひたむきな姿をだれもが応援したくなる、究極に優しい物語。 ***書店員さんから絶賛の声があふれた傑作*** ロングセラー『幸福な食卓』、 本屋大賞受賞作『そして、バトンは渡された』、 映画化『夜明けのすべて』、 日本中の読者から愛される感動作の数々を紡ぐ著者による、優しいエールの物語。 【オムライス店NONNAのメンバー】 梨木匠(19)平凡なことが悩みの大学生。珍しくこの店で長続きしているバイト。 常盤冬香(21)看護学校2年生。なかなか心を開いてくれない。 大竹さん(39)口も態度も悪い困った店長。実は世話好き……? オムライス店NONNAのその後を描いたアフターデイズ2編を収録! -
女人太平記
――これまでの歳月を振り返ってみると、竹向殿と私(足利尊氏)とは、奇縁で結ばれているものですね。後の北朝初代・光厳帝の典侍を務めた日野名子〈ひのなかこ〉は、関東申次として権勢をふるった西園寺家の若き当主・公宗の正室となる。だが彼女の栄光の日々は、後醍醐院の謀略と足利尊氏の裏切りにより、あっけなく失われることに。そしてそれは、数多の武家と公家、皇族が互いに争い合う、混沌の時代の幕開けだった――。度重なる戦乱に人生をかき乱され続けた彼女が最後に見抜いた、尊氏の抱える「秘密」とは。名子が著した、最後の宮廷女流日記文学として名高い『竹むきが記』を下敷きに、激動の室町幕府揺籃期を活写する歴史長編。 -
ひまわりは恋の形
今、最も泣ける恋愛小説、待望の文庫化! 『桜の花びら集めてみませんか?』 大学四年生の春、就職試験に全滅した日向(ひなた)は、友人から不思議なアルバイトを紹介される。怪しいと思いつつも、彼はそこで出逢った依頼主・雫(しずく)に一目惚れをする。彼女がくれた「ありがとう」という言葉は、希望をなくしていた日向の心を鮮やかな色に染めた。自分も誰かに「ありがとう」と言われる仕事がしたい。彼女に振り向いてもらいたい。その思いを胸に、日向は新たな一歩を踏み出した。 しかし雫には、大きな大きな秘密があった……。 「本当のわたしを知ったら、きっと好きじゃいられないよ。わたしね、一年でたった七日間しか起きていられないの」 雫は一年のほとんどを眠り続けるという不思議な体質の持ち主だったのだ。彼女に逢えるのは夏のほんの一週間だけ。その事実に動揺を隠せない日向。 夢の中じゃメールも電話もできない。逢いたくても逢えない。声だって聞くこともできないんだ。そんな女の子と恋なんて絶対にできっこない。 この恋は、夢と現実の遠距離恋愛なんだ……。 どんな国よりずっと遠くて、どんな時差よりずっと永い、 究極の遠距離恋愛の物語――。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ひまわりは恋の形』 の文庫版となります。 -
喫茶ガクブチ 思い出買い取ります
「いらっしゃいませ。喫茶ガクブチへようこそ!」 東京・高円寺の街角――〈あなたの思い出買い取ります〉と書かれたド派手な看板と、元気な掛け声に吸い寄せられるように入ったカフェは、壁が大小様々な額で覆われていた。 中には靴紐や映画の半券、玩具など“誰かの思い出の品”らしきもの……? そこは、父親の跡を継いだ美咲兄妹が切り盛りする額縁店。寂れた店を復活させようと、妹の真日留は一階をカフェに大改造。兄の伸也はお客さんから持ち込まれた”思い出の品“を額装。額は客が大切に持ち帰ることもあれば、カフェの壁に飾られ、別の誰かが買っていくこともある。 店を訪れるのは、〈かつて世界中を旅し、いまは親の介護に明け暮れる多喜子〉〈カメラが趣味だった夫の遺言で、個展を開こうとしている郁恵〉〈無職の夫へのイライラが止らない梨々花〉〈大切なUFOの玩具を手にした、結婚を控える一直〉〈隣りの”おじいちゃん”の絵を持ってきた中学生の蒼空〉……。 生まれ変わった思い出が、傷ついた心と体を癒し、いつしか新しい出会いに繋がっていく。 『人生写真館の奇跡』『天国からの宅配便』著者が贈る、とっておきのハートウォーミング・ストーリー。文庫書き下ろし。 -
蜂蜜記者と珈琲騎士
鉄道事業に力を注ぐ技術先進国のブリンディル王国。 伯爵令嬢のミレニエは、一人前の新聞記者になるという夢を叶えるためゴーディン新聞社で働いていた。社長のダニエルから「1年以内に一面を飾る記事を書かなければ自分と結婚してもらう」と半ば脅しのように契約を結ばされたミレニエは、迫る期限に焦っていた。 そんな中、ミレニエは隣国から王女ラナジュリアが来訪するという情報を耳にし、一面記事のチャンスをつかむため取材に向かう。そこで出会ったのは、近衛騎士として王女の護衛をつとめる、珈琲色の髪と瞳を持つ凛々しい青年・カイルだった。彼に警戒されながらもなんとかラナジュリアへの取材を取り付けたミレニエは、「女狐」と称され偏見まみれの描かれ方をされてきたラナジュリアの真の姿を知っていくことに。 しかし同時に、ラナジュリアを狙う不穏な陰謀に巻き込まれ、ミレニエはカイルとともに捜査することになり……! 女性が仕事に就くことが難しい時代に、夢を叶えるため奮闘する、新米記者の恋と仕事の物語。 -
風待草の香るとき
昔も現代も、人の想いは変わらない。 真心も虚偽も正義も、常にそこにある。 読書好きの高校生小峯結風香は、母から、曾祖母が戦争中に預かったという古いノートを託された。 彼女と同じ歳の少女が、戦争中に記したそのノートを読み進めていくと、先の大戦の様子が生々しく描かれながらも、将来への希望や恋心は、時代を超えても変わらない大切なものとして、同年代を精一杯に生きた女学生の、恋や青春が浮かび上がってきた。 そして今、梅の香る中で、風を待ち続けた少女の想いが、時を超えて結ばれる。 著者が、父母や祖母、伯母たちから聞いていた大戦中の事実や生活、東京と多摩の史実と、現代の学生たちの監修を受け、彼らの視点を織り交ぜて綴った世代を超えて心に響く青春の物語。 -
昭和二年生まれの流儀
昭和二年生まれは、少年時代を戦争の中で過ごし、青年時代の入口で敗戦を迎えた――。昭和三十年代にデビュー、ともに自分の道を見つけ書き続けてきた城山三郎と吉村昭。気心の知れた二人が、戦争観から酒飲みの流儀まで心おきなく語り合う全対話四篇と、関連作品を一冊に収める。 【目次】 昭和二年生れの眼差し 吉村昭 Ⅰ あの戦争とこの半世紀の日本人 対談:城山三郎×吉村昭 語りつぐべきもの 対談:城山三郎×吉村昭 ぼくの流儀・きみの流儀 対談:城山三郎×吉村昭 私たちが生きた時代 座談:城山三郎×吉村昭×佐野洋 Ⅱ 名門・背広・軍服 城山三郎 昭和・戦争・人間 吉村昭 昭和二年生まれの戦友へ 城山三郎 -
遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち ~編集者宮川雅は妥協しない~
ミステリ作家が残した解決編のない原稿。すべての違和感が繋がる作中作ミステリー! 宮川雅は崖っぷちの編集者。次にヒット作を出せなければクビも覚悟する彼女のもとに、ベストセラー作家・東雲飛翔の新作原稿が届く。嬉々として読むが、その原稿には解決編がなかった。宮川が担当するミステリ作家・平澤大吾とともに東雲飛翔の家を訪ねるが、東雲飛翔は密室での遺体となって発見されてしまい――。 ベストセラー作家の死の謎、遺稿の結末を巡り、現実と作品が入り交ざる作中作ミステリー! ●目次 プロローグ 7 ゾンビ作家・ピーチメルバ・欠けた結末 9 隠し部屋・芋羊羹・シアン化カリウム 72 ネタ帳・シフォンケーキ・旧友 110 真相・プリン・アラモード・シュミレーション 161 ドライブ・月邑聖人・どら焼き 200 告白・継承・ムートン・ロートシルト 243 エピローグ 268 あとがき 274 ●著者 水鏡月聖(みかづきひじり) 第27回スニーカー大賞銀賞を受賞し、『僕らは『読み』を間違える』(KADOKAWA)でデビュー。文学作品の解釈で描かれる青春群像劇が話題となり、『このライトノベルがすごい! 2024』(宝島社)にて新作5位に選出される。 著作に『白いドレスと紅い月がとけあう夜に』(KADOKAWA)がある。 -
われらみな、星の子どもたち
どこ行ったって、へこたれんと生きていく。 それが能登の人間や――。 懸命に生きようと見上げた空には、いつも「星」があった。 父が語り始めた、波瀾万丈の生涯を送った一族の物語とは――。 人生の輝きが胸を打つ、感動のファミリーストーリー。 2024年元日、能登半島に震度7の地震が襲った。大阪で暮らすホテルマン・星場恵介は、故郷で震災が起こったことを入院中の父に伝えた。 能登半島で生まれ育った両親は戦後、若くして大阪に出、今は二人とも入院生活をしている。同じ病院にいながら会うことのできない両親を案ずる恵介に、父はこれまで語らなかったふるさとでの母との思い出、そして故郷を離れ波瀾万丈の人生を送った一族の話を語り始めた。 著者渾身の新たなる代表作。 -
君と結ばれる世界でなくても
すべての物事に境界線がある。 日なたと陰。 友情と恋愛。 選ばれた彼氏と、そうでない俺―― 好きな人には恋人がいる、先生が好き、恋愛禁止を守れないアイドル、 成立しない男女の友情、年の差の恋…… SNSで若者から支持を集める著者が、恋愛に正しい・正しくないはあるのかを問う、 切なくて、痛い、不器用な8つのラブストーリー その立ち位置は俺じゃダメなんですか? 何度も口にしかけたことのある禁句が、缶をあおれば容易く喉の下へと消える。 事情に踏み込みすぎないことで、彼女の一歩後ろのこの場所を、なんとか俺は守ることができている。 彼女は、居酒屋にいても、狭い部屋の中に居ても、好きな人の名前を出した。 どこにいても、好きな人の存在があった。彼女の遠い視線は、新宿を向いていた。 それでも、機会を待っていた。男とけんかをしたと聞くたびに心が躍った。 彼女の肢体を抱きしめているときは、たしかに彼女は俺のものになった。 あの時間だけは、正真正銘、二人の間には誰も入れないはずだった。 ――本文より -
この声が届くまで
<あらすじ> ある日突然、仲間が脱退した。 10年以上一緒にやってきた。あんなに、楽しかったのに。みんなで、同じ夢を見ていたはずなのに。 学生時代からの仲間である龍、ヒロト、誠一郎、毅志で組んだバンド「zion(シオン)」は窮地に立たされていた。鳴かず飛ばずで活動して10年、タイムリミットが近づいていた。マネージャーの光、幼馴染の七海とともに最後の望みをかけ、メンバーは一念発起する。 時代にそぐわない個性、メンバー同士の思いのぶつかり合い、そして理不尽な逆境。「zionのメンバーで武道館に立つ」という夢を叶えるため、彼らは何を考え、どう努力し、成長するのか? 「ここで諦めたくねぇんだ! まだ自分の夢を諦めたくねぇんだ。俺はお前らと……他の誰でもねぇ! お前らと! やっぱりテッペン目指したい」(本書より引用) ーーーーーーー 構想から約10年。アイドルとして一線に立ち続けてきた上田竜也だからこそ描けた ステージに立ち続ける者のリアル。 このフィクションの向こうに、初めて知る"真実"があるかもしれない。 <刊行にあたって著者コメント> この物語は約10年前から書き始めました。当時、グループの3人目の脱退が決まった時期でした。今後のグループのために、KAT-TUNのメンバーとして自分がもっと何かやれることはないか?と思い、「物語」を描くという形で、自分の想いを表現して、演じてみようと思ったんです。小説にするなど決める前に、とにかく書き始めました。 大切にしてきたグループは幕を閉じてしまいましたが、この本には僕がずっと感じてきた仲間のあり方、実現していきたかった夢が込められています。うまくいかないことがたくさんあるこの世の中で、登場人物たちはたくさんの課題にぶつかり、悩み、もがき、仲間と乗り越えようと進んでいきます。この物語が皆さんの心に寄り添い、力になれたら嬉しいです。そして、その力が多くの方に広がっていきますように。 -
萌梅公主偽伝
十八歳の螢月は、静かな村で穏やかに暮らしていた。しかし、近隣一の美少女と評される妹・月香が突如行方不明となり、平穏な日々は崩れ去ってしまう。途方に暮れる螢月だったが、そんな彼女の前にかつて怪我の手当てをしてやった男が現れる。 「螢月殿に、婚姻を申し込みに参った」 その男は、なんとこの国の次期国王・世太子だという。戸惑いながらも王宮へ連れられた螢月が目にしたのは、偽名を使い、国王の娘・公主として傅かれる月香の姿で――? -
無気力探偵2 ~赤い紐連続殺人事件~[完全版]
探偵vs刑事、無気力な高校生探偵が難解な謎に挑むミステリ第2弾! 刑事部長の息子で高校生の霧島智鶴は、究極の無気力にしてどんな無理難題も解決できる天才。たぐいまれな推理力により、刑事からも一目置かれ、アドバイスをしていた。そんな彼のもとに次々と事件が舞い込む。 しぶしぶ事件に挑む智鶴だが、彼を嫌うエリート刑事・上諏訪と対立。どちらが先に解決するのか勝負に――! 気鋭のミステリ作家のデビューシリーズ2巻が、加筆修正、番外編も追加した完全版として再誕! ●目次 プロローグ 第一章 世にも奇妙な交換殺人 第二章 怪盗が常に華麗とは限らない 第三章 夏バテ気味の安楽椅子探偵 第四章 あてにならないミッシングリンク 番外編 あまりにも不毛な推理合戦 単行本版のためのあとがき ●著者 1998年、富山県富山市生まれ。埼玉県在住。高校在学中に、『無気力探偵 ~面倒な事件、お断り~』(小社刊)で商業出版デビュー。 著書に『案山子の村の殺人』(東京創元社)、『ルームメイトと謎解きを』(ポプラ社)、『家政夫くんは名探偵!』(小社刊)がある。 -
この夏の星を見る
亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。コロナ禍で部活動が次々と制限され、楽しみにしていた合宿も中止になる中、望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」も今年は開催できないだろうと悩んでいた。真宙(まひろ)は渋谷区立ひばり森中学の一年生。27人しかいない新入生のうち、唯一の男子であることにショックを受け、「長引け、コロナ」と日々念じている。円華(まどか)は長崎県五島列島の旅館の娘。高校三年生で、吹奏楽部。旅館に他県からのお客が泊っていることで親友から距離を置かれ、やりきれない思いを抱えている時に、クラスメイトに天文台に誘われる――。 -
八月の母
『イノセント・デイズ』を今一度書く。そして「超える」がテーマでした。僕自身はその確信を得ています――早見和真 長い間歪み続けた愛や母性の歴史、地層のように積み重なる闇に確かな兆しを探し続けた。神なるものへの幻想と呪縛を解き放つ祈りとその熱に、心が確かに蠢いた。――池松壮亮(俳優) 私も命を繋いでいく役目を担うのだろうか。微かな光と絶望に怯えながら、夢中で読み進めた。どうしようもない日々に、早見さんはいつだって、隣で一緒に座り込んでくれるんだ。――長濱ねる(タレント) 自分の奥底に隠しておきたい暗い何かをわかってくれている、という書き手がこの世に一人でもいること。そのことに救われ、気持ちが軽くなる読者は少なくはない。――窪美澄(小説家) 容赦などまるでない。「母」にこだわる作家が、母という絶対性に対峙した。確かなものなど何ひとつない世の中で、早見和真は正しい光を見つけようとしている。その試みには、当然異様な熱が帯びる。――石井裕也(映画監督) ラストに現れるヒロインの強い覚悟と意思の力に、私たちは元気づけられる。辛く暗く苦しい話だが、そういう発見があるかぎり、小説はまだまだ捨てたものではない。――北上次郎(書評家)(「カドブン」書評より抜粋) 八月は、血の匂いがする――。愛媛県伊予市に生まれた越智エリカは、この街から出ていきたいと強く願っていた。男は信用できない。友人や教師でさえも、エリカを前に我を失った。スナックを営む母に囚われ、蟻地獄の中でもがくエリカは、予期せず娘を授かるが……。あの夏、あの団地の一室で何が起きたのか。嫉妬と執着、まやかしの「母性」が生み出した忌まわしい事件。その果てに煌めく一筋の光を描いた「母娘」の物語。 -
工房の季節
何度も作り直せばいい。器を焼くことは、心に明かりを灯すようなもの。 テレビ局の放送作家の仕事を突然辞めるはめになった30歳のジョンミンは、何ヵ月も抜け殻のようになり家に引きこもっていた。 ある日久しぶりに外に出て、歩いているうち、彼女はカフェと間違えて陶芸工房の扉を開ける。突然現れたジョンミンに、工房の主ジョヒは珈琲をふるまう。コーヒーのおいしさのわけは器にある、自分で作ってみない? というジョヒの誘いを受け、ジョンミンは陶芸教室に通い始める。 土の匂い、手を動かしてものを作る喜び、人懐こい猫、年代も悩みもさまざまな仲間たち。自分に向き合い、人生を見つけていくということ……。工房を舞台に繰り広げられる癒しと希望の物語。 手を動かすこと食べること。それが、力をくれる。 -
Dr.グレーゾーン
雑居ビルの一室にある完全紹介制のクリニック。そこを訪れるのは、教師、議員、作家……といった「先生」ばかり。悩み疲れて、人生に迷う彼らに現代医療の“グレーゾーン”を巧みに渡り歩く医師が手を差し伸べる。 天才でも、善人でもない。患者を選り好み、型破りな診療を貫く彼は命の恩人か詐欺師か。しんどい心にじわっと効く医療脇道エンタメ小説。 【目次】 相談1 あいつさえいなくなれば 中学校教諭 相談2 新しい自分になりたいです 区議会議員 相談3 医者に向いてないんだね 内科医 相談4 認知症ってことにできませんか 作家 相談5 寿命を延ばしていただきたい 会社理事長 -
孤鷹の天
デビュー作にして第17回中山義秀文学賞受賞を受賞した 直木賞作家・澤田瞳子の原点である奈良大河青春ロマン! 時は天平宝字。十四歳の高向斐麻呂は大学寮に入寮した。主の遣唐使・藤原清河を 唐に迎えに行くためだ。その陰には父を待つ娘・広子への思慕もあった。 紀寺の奴・赤土と偶然出会った斐麻呂は秘かに彼に学問を教えることになる。 儒学の基本理念である五常五倫を学び、国を支えるという理想を抱く若者たち。 だが看病禅師・道鏡を寵する阿倍上皇とそれを諫める藤原仲麻呂との対立が深まり、 斐麻呂らは不穏さを増す政に巻き込まれてゆく。 【主な登場人物】 高向斐麻呂(たかむくのいまろ) 藤原北家・藤原清河家に仕える少年。清河の娘・広子のために十四歳で大学寮に入る 藤原広子(ふじわらのひろこ) 遣唐使として唐に渡った藤原清河の一人娘。気が強く、自分の思いを貫く少女 赤土(あかつち) 紀寺の奴婢(奴隷)。自らを良戸(良民)と公言し直訴、後に紀朝臣益麻呂の名を賜る 佐伯上信(さえきのうわしな) 大学寮の学生。左馬寮の飼丁の息子。勉学より弓術に心が傾く 桑原雄依(くわはらのおより) 上信の親友。日向国出身。任官試験を受けずに大学寮に入り直した好学の徒 恵美押勝(えみのおしかつ) 清河の従兄。宮廷の権勢を掌握する実力者。学問奨励に力を尽くす。阿倍上皇と対立 阿倍上皇(あべじょうこう) 当代一の崇仏者として知られ、弓削道鏡を寵愛。儒教を重んじる押勝と次第に敵対する -
あえてよかった
「今」を生きる子どもたちが教えてくれる光。 大地(58歳)は妻に突然先立たれ、自暴自棄の状態。愉しみは三日月の夜に現れる妻の気配と会話すること。そこで亡き妻から、彼女の切実な願いだった「子どもを育てること」の実践を頼まれてしまう。しぶしぶ学童保育所のバイトを発見し働き始める大地。ある程度働いたら、自分も妻の後を追うつもりだった。 そこで出逢う令和の子どもたちとのやりとりは想定外のことばかり。親の離婚、発達障害、愛着障害、不登校・・・子どもたちの悩みや心の傷、ピュアな思いにふれるうちに、知らず知らず大地にも大きな変化が訪れていく。子どもも、大人も、みんな「うまくいかない」何かを抱え、もがきながら生きている。 そんなある日、ある保護者から、大地は思いもかけない大きなギフトを受け取る。それは、亡き妻からの大切な思い--「生きる希望」。 そして、大地はある決心をするのだった。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『あえてよかった』 の文庫版となります。 -
本売る日々
本を愛し知識を欲する村人たちを描く! 文政5(1822)年。月に1回、城下の店から在へ行商に出て、 20余りの村の寺や手習所、名主の家を回る本屋の「私」。 上得意先のひとり、小曾根村の名主・惣兵衛は 近頃、孫ほどの年の少女を後添えにもらったというが、 彼女に何か良い本を見繕って欲しいと言われ―― 用意した貴重な画譜(絵本)が、目を離した隙に2冊なくなっていた。(本売る日々) 村の名主たちは、本居宣長の『古事記伝』、塙保己一が編纂した『群書類従』など 高価な本を購い、書店主と語り合う。 村人が決して実用的でない知識を求めるのはなぜなのか。 徐々に彼らが知識を、特に古代や朝廷を研究する「国学」を求める 理由が分かってくる。 江戸時代の豊かさは村にこそ在り、と 考える著者が、本を行商する本屋を語り部にして 本を愛し知識を欲し人生を謳歌する 人びとの生き生きとした暮らしぶりを描いた中編集。 解説 平松洋子 単行本 2023年3月 文藝春秋刊 文庫版 2025年6月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
わたしの声が消えたあと
「私の声を見つけて」伯母から届いた謎の遺言状。人付き合いが苦手な青年と声優探偵(!?)がその不可解な意図の解明に挑む! 幼い頃に母を亡くし、伯母の家で折り合いの悪い従妹と一緒に暮らしていたソータ。その伯母も亡くなってしまい、しばらくしてソータのもとに遺言状が届く。そこには、ソータが伯母の声を見つけなければ、ふたりの住む家を売却し、そのお金を寄付すると書かれていた。遺言の意図がわからないソータだったが、誰の声でも真似できるという声優の少女・栗原との出会いをきっかけに、声を再現してもらうべく、伯母の過去を調べ始める。果たして伯母の遺言状の言葉に秘められた想いとは。松本清張賞受賞、「横浜大戦争」シリーズが大ヒット中の著者が紡ぐ、ほろ苦くもあたたかい青春物語。 -
小説 木の上の軍隊
作家・井上ひさし原案の傑作舞台を原作とした同名映画が公開!沖縄県伊江島での実話に基づく物語。 (2025年6月13日沖縄先行公開、2025年7月25日全国公開) 1945年、太平洋戦争末期の沖縄県伊江島。米軍との激しい攻防戦が展開される、敵の銃撃に追い詰められ、本土から派兵された少尉の山下と沖縄出身の新兵・安慶名のふたりは、大きなガジュマルの木の上に身を潜めた。連絡手段もなく、ふたりは援軍が現れるまで耐え凌ぐことにするが――。実話から着想を得た作家・井上ひさしが原案を遺し、こまつ座にて上演された舞台「木の上の軍隊」。映画化が決定し、本作は映画の小説版。 -
ゴリラ裁判の日
満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。まさかゴリラに泣かされる日がくるとは――数多の作家、書評家、書店員の度肝を抜いた全人類必読のミステリー! 「ダ・ヴィンチ」プラチナ本! 読書メーター「読みたい本ランキング」1位! 京極夏彦さん、宮部みゆきさん、宮内祐介さん、五十嵐律人さん、斜線堂有紀さん、宮島未奈さん、QuizKnock河村拓哉さんなどが大絶賛!! カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。 ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。 だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む! 正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。 -
掌から伝わる【好き】について。
高校1年生の足立萌香は人には言えない特殊な能力を持っていた。それは、両手で触れた相手の「好きな人の顔」が見えるというもの。望んで手に入れたわけではないこの力で友達の恋愛相談にのることも。しかし、他人と交わらず、授業中も寝てばかりのクラスメイト• 関谷琉己に触れると、なぜか何も見えなくて……!? 過去のトラウマから人を好きになることをやめた萌香は周囲の「好き」や「恋」に振り回されながら、自分らしく生きるために必要なことに気付いていく。後悔と葛藤を繰り返して「人を好きになること」の意味を知る涙と感動の青春成長ストーリー。 -
チーム解消を希望します!
TOブックス×pixiv『異世界・中華・和「ベスト相棒」小説大賞!』佳作受賞作! 「おまえの正体も暴いてやるよ」 半妖の刑事×妖嫌いの大学生 異色のバディ誕生?? 【あらすじ】 人ならざるものの事件を扱う「警視庁特異事案捜査係」。通称“特案”所属の桜庭絢斗は頭を抱えていた。実は彼自身が「妖狐」との半妖なのに、妖嫌いの男とコンビを組むことに! その名は瀬ヶ崎怜。彼の持つ霊力は頼れるものの、規則破り、罵倒が日常茶飯事の超問題児だった。しかも絢斗の正体に勘づいているようでーー「俺がおまえを、殺しちゃうかも、よ?」霊にまつわる連続自殺事件や口裂け女の通り魔事件の捜査に挑む、異色の刑事バディ誕生? 著者について 蓮水涼 岐阜県出身。「異世界から聖女が来るようなので、邪魔者は消えようと思います」(KADOKAWA)にてデビュー。TOブックス×pixiv『異世界・中華・和「ベスト相棒」小説大賞!』佳作受賞。著書に「転生王女は幼馴染の溺愛包囲網から逃げ出したい」(KADOKAWA)、「冷徹帝には本命がいるらしいので、お飾り妃は好きに生きます」(スターツ出版)などがある。 -
腐りゆく君と遺された私
「ごめん。俺、死んだ」 幽霊になった恋人と過ごす最後の7日間 二人は忘れられない旅に出る。 死んだら終わりじゃない まだ君にしてやれること 伝えなきゃいけないこと たくさんあるんだ―― 廃墟専門の写真家で自由人の央理と、何でもそつなくこなせるけれど夢中になれる物がない蛍夏。 二人は幼馴染で恋人同士。 ある日、ふらりと撮影旅行に出た央理が幽霊になって帰ってきた。 声は聞こえるのに、視えない触れない、大好きな人。 それも7日後には完全に消えてしまう。 蛍夏はカメラを手に、幽霊の恋人と彼の遺体のある場所まで最後の旅に出る。 穏やかで切ない奇跡のような夏、蛍夏は幼い頃の夢と央理との大事な約束を思い出す……。 大人になる過程でどうせ無理だと諦め、平凡な人生を歩んでしまいがちな多くの人の胸を打つ青春純愛小説。 10代で読んでも大人になって読んでも、その世代ごとに違う涙がきっとある。 爽やかに泣けて元気が出るエブリスタ小説大賞受賞作! ◆表紙特別寄稿 佐野妙先生(「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」)描き下ろし漫画 -
サラブレッドを殺すのは誰?
第14回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞受賞作家の、文庫書き下ろし最新作! 来る東京五輪の代表を目指す美人馬術選手、立花詩野。 彼女はその相棒に元競走馬の老いたサラブレッド、ローレンスを選んだ。 競馬情報誌「パドック」で、彼女らの特集を組んだ記者の和久井は、 編集部に届いた立花への応援メッセージの中に、一通の不審なメールを見つけた。 それは立花宛てではなく、ローレンス宛てのメール。 そこには十三年前に起きたある誘拐事件の顛末が綴られていた。 しかもその事件では、立花詩野が重要な役割を果たしていたという。 それにしてもなぜ、馬宛てにメールを……? 和久井はその誘拐事件について、調査を始めるが――。 -
サブマリンによろしく
第14回(2016年)『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作! さまざまな証言を頼りに真実に迫っていく、革新的な野球ミステリー。 28年前、八百長疑惑をかけられてみずから命を絶った伝説のサブマリン(下手投げ)投手K・M。 行方不明になっていた1500奪三振の記念ボールが発見されたのをきっかけに、彼を再評価する動きが起こる。 作家の芹澤真一郎は、K・Mの伝記を書くべく関係者たちのもとを取材して回るが、彼にまつわるエピソードにはいくつもの謎があった。 誤審に抗議した相手チームの監督はなぜ急に引き下がったのか。 発見された記念ボールは本物なのか。そして、八百長疑惑の真相は――? K・Mの伝記を書き上げることなく病死した芹澤の遺志を引き継いで、駆け出しの作家で野球嫌いの「あたし」が謎に迫っていく。 -
夏空と永遠の先で、君と恋の続きを
伯父の旅館を手伝う僕は、今日も藤壺ひまり御一行様をお迎えに行く。――今日も? ひまりの髪飾りだけが「昨日」と違ったから気づけた。僕とひまりが、同じ一日を繰り返していることに。 永遠に続く離島の夏。僕をからかっては困らせるひまりに、いつしか僕は恋をした。僕らが想いを確かめ合った時、ひまりは悲しそうに告げた。 「君はやがてループを抜けて、その記憶を失うの」 いつか終わる二人の恋。その結末に、抑えきれない感動の涙があふれだす――。 -
私はただの侍女ですので
魔法使いの名門公爵家に生まれながら魔法の才を持たないと虐げられてきたイレイナ。屋敷では侍女扱いだが、その正体は古の女王の前世を持つ最強の魔法使いだった! 前世で国と民に尽くしたものの悲惨な最期を迎えたイレイナは、今世は目立たず自分のために生きようと力を隠していた。しかし、参加させられたパーティーで出会った騎士王・アスノトに婚約者にならないかと迫られて――!? ひっそり生きたい最強令嬢と彼女を手に入れたい騎士王様のチェイスラブロマンス!
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