晩年

晩年

小説・文芸
1,276円 (税込)

6pt

4.0

「私はこの本一冊を創るためにのみ生まれた」――〈太宰治〉という作家の誕生を告げる小説集であると同時に,その最高傑作とも言われる『晩年』.まるで散文詩のような冒頭の「葉」,〈自意識過剰の饒舌体〉の嚆矢たる「道化の華」他,日本近代文学の一つの到達点を,丁寧な注と共に深く読み,味わう.(注・解説=安藤宏)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    晩年
  • タイトルID
    :
    1632906
  • ページ数
    :
    446ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年07月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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晩年 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ


    _その際、ここにいう〈嘘〉が、実は小説のつむぐ、創作のメタファーでもあるという事実は重要だ。"事実"を告白するのではなく、小説家として〈荒唐無稽〉な〈嘘〉をもって世に戦いを挑み、矢折れ、刀尽き、なおかつ最後まで去勢を張り続けるダンディズムにこそ、『晩年』の真骨頂があるのである。

    ・
    作中に多くの自己言及的な嘘を忍ばせ、読者に"直接的に"、"メタに"語りかける。それが創作の"真実"のあり方になる。

    0
    2026年04月12日

    Posted by ブクログ

    初めての太宰治、岩波文庫でした。
    正直な感想は言葉遣いや言葉そのものも難しく、ひとまず読み切ることを目標にしておりました。
    注釈も多くついているので、じっくり1章を読むことが必要だと感じました。
    ただ、昨今のスラーっと読める本も素晴らしいですが、後世に残っている本や語り継がれる本はこういった文学なのだと感じました。

    0
    2025年07月09日

    Posted by ブクログ

    1番印象に残ってるのは、道化の華。
    まさか、小説の途中途中で、太宰自身の考えが入ってくるなんて夢にも思わなかった。
    今まで小説を読んできた中で初めてのことだった。

    0
    2024年10月06日

    Posted by ブクログ

    岩波文庫から『晩年』が出版されたので読んでみました。岩波文庫は注釈が付いているので読みやすかったです。注釈なしの他の文庫で挫折して途中で放り投げた人は、再チャレンジにいいと思います。

    さて『晩年』ですが、太宰治の最初の創作集で15作品を収録。巻末の解説には、名だたる文人たちと解説者が、『晩年』が最も優れている作品集としてあげています。自分は、新潮文庫の『きりぎりす』の方が面白い短篇がよくまとまっていて好きなのですが、これ如何に?とはいえ何作か良かったものもありました。

    『思い出』
    主に幼少期から少年時代にかけて、自らの人生を振り返る自伝的小説。『津軽』で鍵となるタケが登場します。それにしても、自然派と言えば聞こえはいいですが、壮大な暴露大会と化しているのは、当時の親族はどう思ったのか気になるところ。

    『地球図』
    キリスト教布教に信念を抱くローマからの使徒を、新井白石らが審問する歴史小説。当人の心情を考えると、とても悲しく思いましたが、当時のキリスト教の背景にある、闇の部分を考えると、これも仕方ないことだと思いました。

    『道化の華』
    太宰治の心中事件を、後に『人間失格』の主人公である大庭葉蔵と、僕という人物が客観的に外から評しながら語りかける様は、ロシア文学やフランス文学の作者から読書へのツッコミのようで面白い。あと、なぜ自分は小説を書くのだろうと自問するところが好き。

    『猿面冠者』
    小説を生み出す苦しみを、ギャグを織り交ぜながら書き連ねる様が面白い。別に書かなくても牛乳配達でもいいじゃないかと自虐的に語っているところが面白い。

    『彼は昔の彼ならず』
    貸家に入居してきた住人が、仕事もせずに家賃滞納したまま居座るダメ人間に翻弄される話し。この男、嘘ばかり言っていて、森鷗外『青年』のモデルは自分だと言ったところが面白かったです。

    あと、『魚服記』『猿ヶ島』『ロマネスク』も秀作です。『雀こ』は津軽弁が、さっぱりわからなかったです。

    追記:
    岩波文庫で長年放置されていた太宰治ですが、ここにきて刊行ラッシュになる模様。

    (予定)
    『富嶽百景 女生徒 他六篇』(2024年9月)
    『走れメロス 東京八景 他五篇』
    『十二月ハ日 苦悩の年鑑 他十二篇』
    『惜別 パンドラの匣』
    『ヴィヨンの妻 桜桃 他九篇』
    (既刊)
    『右大臣実朝 他一篇』
    『津軽』
    『お伽草紙 新釈諸国噺』
    『斜陽 他一篇』
    『人間失格 グッド・バイ 他一篇』
    『晩年』

    つまり、既刊の中でも書体の古い『富嶽百景 走れメロス 他ハ篇』の収録作を分けるみたいです。ワイド版も、そのうち分けるのでしょうね。

    0
    2024年06月26日

    Posted by ブクログ

    “「ほんとうに、言葉は短いほどよい。それだけで、信じさせることができるならば。」”(p.11『葉』)

    0
    2025年05月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    魚服記、雀こ、道化の華、彼は昔の彼ならず、ロマネスクが好きだった。
    魚服記は晩年の中で一番好きだった。考察の余地を与えてくれる文章でありながら無駄な部分が一切ない。日本神話のような幻想的で格調高い雰囲気は完成されきっており、色々な考察をしなくても作中の雰囲気を感じるだけで好ましく思える小説。父とスワの関係性やスワの行末などは本当に微かに匂わせるだけの表現になっていて、物語の幻想性を高めている。そこの塩梅がとても良かった。
    道化の華の始まりは何ともない文章で普通に読んでいたのだが、途中で登場人物達が険悪な雰囲気になり、読むのに少し嫌気がさしてきた時に筆者の『僕』が出てきてつらつらと散々言い訳を並べてくる。これがめちゃくちゃ面白い。筆者が介入してくるタイミングも丁度良く、だれてきた瞬間に梃入れがなされるので手段は斬新なのに安定している。思い出、魚服記、猿ヶ島など道化の華までの短編はスタイリッシュで完成度が高かったのに、急に道化の華でグダグダしてくるのがとても面白い。
    太宰治らしさを詰め込んだような作品集だと思った。

    0
    2025年03月17日

晩年 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    晩年
  • タイトルID
    :
    1632906
  • ページ数
    :
    446ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年07月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
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