国内小説作品一覧

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  • 謎解き葬儀屋イオリの事件簿 ―いつかの想いをつなぐお仕事―
    3.0
    大好きな叔母の万里江(まりえ)ちゃんが亡くなり、悲しみにくれていた西宮輪花(にしみや・りんか)が出会った、「なごみ典礼」の葬儀スタッフ・伊織永汰(いおり・えいた)はお葬式のスペシャリスト。 伊織は香典泥棒騒ぎをスマートに解決しただけではなく、万里江ちゃんが生前に輪花へ贈ろうとしていた想いも見抜いてしまう、名探偵でもあった――。 残された人の悲しみに寄り添い、亡くなった人の想いをすくいあげる伊織の仕事ぶりに憧れて、輪花は薬剤師の仕事から一転、葬儀業界へと飛び込んでいく。 「小町」と評判だった美人妻の戒名(かいみょう)をつけたがらない夫が、胸に秘めている真意とは。顔出しNG・配信OKのYouTuberのお葬式では怪現象が発生!?  お葬式には、謎とドラマがいっぱいで……。
  • 謎なら解いてみて
    -
    1巻275円 (税込)
    ミラノサンドを巡る小さな謎を解く。喫茶店に入るごとに、物語に巻き込まれていく。 代々木上原の通称「おととい」と呼ばれる喫茶店での新しい連載についての打ち合わせは、ドトールのミラノサンドを巡る謎を解く話から、「謎を解いてみる」という内容に決まります。28歳のライターの藤崎浩は、その後に立ち寄った喫茶店で、店主にドトールへ誘われ、そこで驚くような話を持ちかけられ、先輩の女性ライターに連絡を取り、話がどんどん転がっていきます。喫茶店を巡るたびに謎が重なっていき、コロッケ屋が緩衝地帯となりつつ、藤崎はただ流されるように謎に翻弄されていきます。この謎は、解ける謎なのでしょうか。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。
  • なぞの転校生
    3.6
    岩田広一が通う中学に山沢典夫という転校生が入ってきた。典夫はギリシャ彫刻を思わせる美男子であるのに加え、成績優秀でスポーツも万能だったが、なぞめいた雰囲気を持っていた。ある日とんでもない事件を起こした典夫の秘密とは? 1970年代のNHK少年ドラマシリーズシリーズとして映像化され人気を博した眉村卓がおくるSFジュブナイルの傑作。(講談社文庫)
  • 謎は花に埋もれて
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    小さな花屋「フラワーショップ橘」の店主志奈子は、50歳を過ぎて地元の刑事、横山昇司と結婚した。白薔薇、桜、ガーベラ、馬酔木……。物言わぬ花たちが、事件に埋もれた真実を、うやむやにされそうになった死の真相を静かに語ってくれる。不条理な殺人事件をめぐる、六つの愛憎ミステリー。
  • なぞりなぞらえ、ランチョンマット
    -
    1巻220円 (税込)
    とくに不満があるわけじゃないのに、なにかが足りない。そんなとき、いつもと違うことをやってみたらどうでしょう。 たとえばネット。ネット社会だと言われていても、案外、遠巻きに見ているだけの人も多いみたい。もちろんそれでもいいのだけれど、ちょっと踏み出してみたらどうでしょう。きっかけはどこにでもあるから、見つけたら、ちょっとやってみたらどうでしょう。もしかしたら面白くて、それが足りない「なにか」だったりするかもしれません。
  • なたぎり三人女
    3.5
    ヒロコ・物書き41歳、ミユキ・ヘアメイクアップアーティスト44歳、マキコ・イラストレーター39歳。ある時は将来のために食堂経営を計画、ある時は体の衰えを気にしてダンベル体操、そしてある時は頑張る自分にブルガリの指輪をプレゼント…。迷いながらも人生を楽しむ、酸いも甘いもかみわけた大人の女三人の、ささやかだけど豊かな日常。
  • 灘校物語
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    成績上位で天下の灘校に入るも、深夜放送にドはまりして成績は急降下。広島カープファンだった故に、阪神ファンだらけの灘校に赤帽をかぶっていったことがきっかけで、ヒモで足を結ばれて3階の校舎からぶら下げられたりの過激なイジメを受け、にも関わらず、毎年泡沫候補と罵られながら生徒会役員に立候補、大人顔負けの熾烈な選挙戦を繰り広げる。(実話です) 天才・秀才・奇人ひしめく灘校で自分を見失いかけた主人公のヒデキが、映画への情熱と仲間を見つけ、とうとう編み出した受験のテクニックによって、東大理Ⅲ合格をつかむまでの自伝的物語。
  • 那智滝情死考
    -
    15歳で、京都五条の遊廓に身を売ったまきは、結核をかくしながら、男たちの相手をしていた。なじみを重ねた政市は、伏見の輜重隊で、けもののようにいじめぬかれていた。……ある日、廓を抜け出したまきと、兵営を脱走した政市の、からだをくくりあった心中死体が、熊野三山の聖域の那智滝で発見された。相擁して飛瀑の底に身を投じた男女の悲運な道に思いをはせて、美しくも哀しい愛の姿を描いた傑作。ほかに「蜘蛛飼い」「赤い毒の花」「真福寺の階段」「雪の下」を収録。
  • Natural サッカー日本代表・中村敬斗フォトブック
    -
    1巻2,310円 (税込)
    北中米ワールドカップ出場を決めた、サッカー日本代表・中村敬斗選手のプライベート写真満載の「初のフォトブック」。日本代表で「54年ぶり」となる、A代表デビューから国際Aマッチ6試合で6得点を記録。その後も順調に得点を重ね(2025年4月16日現在、16試合8得点)、現在、所属するフランス1部リーグ・アンのスタッド・ランスでは、欧州5大リーグで「日本人初」となる5試合連続ゴール、さらに、フランス1部で「日本人初」となる2ケタ得点の快挙を成し遂げた(2025年4月16日現在、今季リーグ戦11得点)。  「シュートの魔術師」と呼ばれる24歳ストライカーのフランスの自宅や街角で撮り下ろされた私服姿など「プライベートフォト」から、トレーニング中などの「鍛え抜かれた肉体」、日本代表や海外リーグでの「未公開プレー写真」、そして本人提供の生誕から少年、青年時代やヘアスタイルの変遷など「超貴重フォト」も含めて、「計222点」を収録。そのビジュアルから女性人気NO.1と言われ、さらに、そのシュート技術からサッカー少年たちの憧れとなっている中村選手だけに、大人から子どもまで必見の一冊となっている。   加えて「ファッション」や「音楽」「アクセサリー」「香水」「ペット」「親友」「リラックスタイム」などの私生活に関することから、「自主トレ」「ガンバ大阪」「海外移籍」「日本代表」「シュート」「敬斗ゾーン」「ドリブル」「ワールドカップ」などのサッカーに関することまで、中村選手本人が初めて本書で明かした。   また、中村敬斗選手をよく知る中学時代の恩師やクラブの監督など関係者が語る「中村敬斗の素顔」や、スタッド・ランスの施設で撮影された「極秘トレーニング写真」、日本代表のチームメイトとたわむれる「ほほ笑ましい友情現場」も独占収録。   サッカー日本代表の明日を担う「進化し続ける才能」の過去、現在、未来を写真と文章で知ることができる完全保存版の一冊となっている。  【中村敬斗選手メッセージ】   ボールを蹴りはじめて20年。サッカーのことだけでも、さまざまなことがあった――。僕の人生において喜びも悲しみも、すべてサッカーとともにあった、、そう言っても過言ではないと思う。   そして気づいたのは自分が心地良く、気持ちに素直にナチュラルに生きると一番良い流れがやってくる。失敗を繰り返して、やっとわかった。   この本は、幼少期から現在までのサッカー選手・中村敬斗、そして、、素顔の中村敬斗の記録である。サッカーの試合からプライベート、自宅はもちろんフランスの家で撮影した写真もある。そのときどきに感じたこと、そして最近、思っていることを文章にした。この本を通じて僕のことをもっと知ってもらえたら嬉しい。   ガンバ大阪時代、U-23サポーターの皆さんがつけてくれたキャッチフレーズ「魅せろ 進化し続ける才能」のように、これからも「進化し続ける」中村敬斗でありたいと思う。   この本を手に取ってくださって、ありがとうございます。これからも応援よろしくお願い致します。中村敬斗  ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • ナチュラルボーンチキン
    4.1
    1巻1,760円 (税込)
    この物語は、中年版『君たちはどう生きるか』です――金原ひとみ。45歳一人暮らし、労務課勤務のルーティン女・浜野文乃と、ホスクラ通いのイレギュラー編集者・平木直理。新たな代表作。
  • ナックルな三人
    4.0
    詩人兼絵本作家と若年性認知症の画家が、 一人の女性をめぐり繰り広げる、遅れてきた青春――。 詩人で絵本作家の笹原、画家の石黒、40代後半の美しい珠代という名の女性の三角関係を描く長篇小説です。 笹原は編集者に紹介され石黒と出会います。 二人はたまたま中学の同級生であると分かり距離が縮まっていきます。 石黒は愛想は極めて悪いが憎めない魅力的な男です。 一冊の絵本を一緒に仕上げますが、その後、石黒は突然仕事をすべてやめてしまった。 石黒は若年性アルツハイマーを病んでいるのでした。 そして、ナックルボールを投げることだけに異常に執着します。 ナックルボールを仲立ちにして、マドンナたる珠代に出会った二人は、まったく違ったように仲良くなるのでした。 笹原はじりじりしながら友人と珠代の間を行き来しますが、ある日石黒は失踪してしまい、笹原と珠代は必死で石黒を探し始めるのでした。 中年男女三人に遅れてやってきた青春を描く、さわやかで感動的なドラマです。
  • NOTHING
    4.0
    空手を習い、ジムに通って、通勤電車でも足腰の鍛錬を欠かさない五島は、朝の新宿駅南口で、若い二人組にボコボコにされた。ガタイはいいけど、見かけ倒し。そんな真実の姿が明らかになると、五島の人生も暗転して――。(表題作) 泣きたくなるほど切なくて、でも、どこかおかしく、いとおしい。純な心を描いて、あなたの胸に、ずんとくる珠玉のエイト・ストーリーズ。
  • ナツイロ
    3.4
    大学のリゾートバイト研究会に所属する田中譲。とある出来事で大学から遠ざかり、住み込みのみかんアルバイターとして、ひとり愛媛へ。1歳下のシンガーソングライターの女子と出会う。次第に彼女のペースに巻き込まれ、アルバム製作の費用を用立てて、一緒に曲作りをすることに。彼女に振りまわされた季節は、それでもやっぱり輝いていた。青春まっただ中の男子と女子の物語。
  • 夏色ジャンクション 僕とイサムとリサの8日間
    3.8
    ミニバンで寝起きし、ふらふらと暮らす信之。ひょんなことから、700万円の大金を所持する老人イサムと出会う。そこに、ヒッチハイクで青森を目指すアメリカ娘・リサが加わり、偶然出会った3人で東北を巡ることに。親友と恋人に裏切られて借金を背負う信之は、イサムの金を奪おうと考えるが――。強奪、暴漢、逮捕、信頼、恋、約束、旅のゆくえは? 3人の人生がクロスする、楽しく、切ない8日間。ゆっくり、たっぷり、夏の旅が味わえる、青春ロードノベルの決定版!
  • なつ色のふみ
    5.0
    1巻528円 (税込)
    あなたの初恋は、どんな思い出ですか? 結婚式の前、香織のもとに一通の手紙が届く。 そこには、胸の奥にしまっていた懐かしい季節があった。 蝉の鳴く声、帰り際の通り雨、遠くの花火の音…… 蘇る一四歳の、たった一度きりの夏。 不器用でまっすぐな純愛ストーリー。

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  • 懐かしい食堂あります 谷村さんちは大家族
    3.7
    1~2巻660円 (税込)
    東京は下町。昭和の雰囲気が残る三ノ輪に、評判の食堂がある。そこはいま大騒動の最中だった。隠し子騒動で三代目の長男が失踪。五人兄弟の次男、柊一が急きょ店を継ぐことになったのだ。近所でも器量よしと評判の兄弟だが、中身は別。家族の危機にてんやわんやの大騒ぎ。だが柊一の料理が大事なものを思いださせてくれる。それは、家族の絆。ときに涙し、ときに笑う。おいしくて、あったかい。そんな、懐かしい食堂あります。
  • 懐かしい年への手紙
    値引きあり
    4.5
    郷里の村の森を出、都会で作家になった語り手の「僕」。その森に魂のコミューンを築こうとする「ギー兄さん」。2人の"分身"の交流の裡に、「いままで生きてきたこと、書いてきたこと、考えたこと」のおよそ総てを注ぎ込んで"わが人生"の自己検証を試みた壮大なる"自伝"小説。『万延元年のフットボール』『同時代ゲーム』に続きその"祈りと再生"の主題を深め極めた画期的長篇。
  • 懐かしい人びと
    5.0
    勤め先の上司にほのかな恋心を抱いた子持ちの女性。定年を迎えた日に、別れた妻に花束を届け、感謝の気持ちを伝えた男。子供たちがいなくなった家で、インコをかすがいに生きる老夫婦――。さらにボタンを掛け違えてしまった嫁と姑や、孤独ゆえに心を寄せ合う隣人同士など、日常生活の中の何気ない一コマを描いた物語が、渇いた心にしみわたり、忘れていた人生の記憶を呼び覚ます。切なく、心温まる人間ドラマが満載された本書。読み進めるうちに、なぜか心の澱みが洗い流されたような気持ちになるのは、著者の端正な筆致ゆえか。生きることに疲れていても、本書を開くと、いつでもやり直しがきくような気がする。内海隆一郎の世界は、こんこんと湧く泉のごとく涼やかでありながら、その実、明日へのエネルギーに満ち溢れているのである。生きていることが、いとおしくなる24篇。解説は詩人で文芸評論家の安宅夏夫氏。内海文学の真髄を語り尽くしている。
  • 夏が終わり、愛が始まる
    -
    吉沢紀美子、二十五歳。父の経営する動物病院の獣医看護士。両親は離婚、父との二人暮らし。山村病院の息子・柾貴とつき合い始めた紀美子の前に、病気の猫を抱えた漁師・鈴木正太郎が現れる。何事もスマートな柾貴、口下手で、無骨な正太郎。二人の間で、紀美子の心は……。鎌倉・材木座を舞台に、恋は、不器用に、遠回りしながらも深まっていく。青春恋愛小説。
  • 夏が僕を抱く
    3.8
    ミーちゃんに再会したのは、夕立に降られて駆け込んだ渋谷のレコ屋の入口だった。昔一緒に田舎で虫を捕ったり木に登ったりしていたミーちゃんは俄然大人になっていて、俺は彼女に夢中になった。しかし…。(「夏が僕を抱く」)あんなに近くにいたのに、いつの間にか離れてしまった幼なじみ。それぞれの思い出の中にある、大事な時間と相手。せつない記憶を描く傑作短編集。
  • 夏樹の都市伝説集 鬼人幻燈抄 番外編
    3.8
    1巻1,430円 (税込)
    平成を舞台に、甚夜と同じ高校に通う藤堂夏樹を主人公にした「鬼人幻燈抄シリーズ」のスピンオフ番外編。夏樹はなぜか子供の頃から都市伝説に遭遇する機会が多く、高校生になっても怪異に巻き込まれてばかり。今回は、「ぽぽぽ…」と不気味な声を発する八尺様に目を付けられてしまった。子供を連れ去って殺すと噂される都市伝説だが、夏樹は無事でいられるのか!? くねくね、口裂け女、メリーさん……数々の怪異譚を斬新な解釈で綴った、少し怖くてどこか切ない短編連作集。
  • 夏、君と運命の恋をするはずだった
    4.0
    1巻748円 (税込)
    10年前の高校時代、ひとつの紙飛行機を縁に出会った明良と千花。恋に落ち結婚した2人だったが、事故に遭い10年前へタイムリープする。元の世界に戻るには、過去と同じ〈運命の出会い〉が必要と気づくが
  • 夏草の女たち
    -
    男なんて死んじまえばいい。戦争おっぱじめたのは、男なんだからさぁ……。芸者あがりの初江、オンリーのミー、ダンサーの瞳……世間からはみ出し、それぞれの〈戦後〉を背負ってしまった、「東中野ハウス」の女たち。匂い立つ夏草のように勁く哀しい生を、父のない子の目を通しリリカルに描く表題作など、全4篇を収録。
  • 夏草冬濤(上)
    4.2
    1~2巻880~935円 (税込)
    伊豆湯ヶ島の小学校を終えた洪作は、ひとり三島の伯母の家に下宿して沼津の中学に通うことになった。やがて上級の不良がかった文学グループと交わるようになり、彼らの知恵や才気、放埓な行動に惹かれていく――。

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  • 夏化粧
    5.0
    島の豆腐屋で働く津奈美はシングルマザー。産婆のオバァのかけたまじないのせいで、息子の姿を他人に見えなくさせられてしまった。まじないを解くためには、息子にかけた七つの願いを他人から奪わなければならないと知り、津奈美は決死の覚悟で陰の世界に飛び込んでいく。願いを奪うとはどういうことなのか。息子にかけた最後の願いとは何か? 石垣島の自然と島の伝承を舞台に、若き母親が孤軍奮闘する壮絶な愛の物語。
  • 夏空と永遠の先で、君と恋の続きを
    4.0
    伯父の旅館を手伝う僕は、今日も藤壺ひまり御一行様をお迎えに行く。――今日も?  ひまりの髪飾りだけが「昨日」と違ったから気づけた。僕とひまりが、同じ一日を繰り返していることに。  永遠に続く離島の夏。僕をからかっては困らせるひまりに、いつしか僕は恋をした。僕らが想いを確かめ合った時、ひまりは悲しそうに告げた。 「君はやがてループを抜けて、その記憶を失うの」  いつか終わる二人の恋。その結末に、抑えきれない感動の涙があふれだす――。
  • 夏空に、きみと見た夢
    -
    彼が死ななければ、この恋は始まらなかった。 見知らぬ男子高校生の葬式に呼ばれた悠里。 その直後から、なぜか身の回りで奇妙なことが起こりはじめ……。 冒頭からラスト、180度違う展開に、きっと涙する。 高校三年生の悠里はある日の放課後、見知らぬ男子高校生に呼び止められる。 悠里のことを好きだったという友人、天也の葬式に来てほしいというのだ。 会ったこともない、話したこともない男子の一方的な想いを告げられ、気味悪さを感じた悠里だったが、 その日から身の回りで奇妙なことが起こりはじめて……。 孤独感を抱える悠里が出会った、ひと夏の奇跡――感涙必至の名作を大幅改稿で復刊。
  • 夏空白花
    4.1
    1945年夏、敗戦翌日。 昨日までの正義が否定され、誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てを失った今だからこそ、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の熱い想いに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、高校野球に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった……。
  • 夏空白花
    3.8
    1巻1,870円 (税込)
    敗戦翌日。誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。今こそ、未来の若者のために「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。 ボールもない、球場もない、それでも、再び甲子園で野球がしたい。己のために。戦争で亡くなった仲間のために。 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、GHQの強固な拒絶だった……。
  • 夏だけが知っている
    4.0
    父親と二人暮らしの高校二年生の航一のもとに、腹違いの妹がやってきた。素直で一生懸命な彼女を見守るうち、兄の心は揺れ動きはじめる……海辺の町を舞台に描く、限りなくピュアでせつないラブストーリー。
  • 夏鳥たちのとまり木
    4.2
    中学教師の葉奈子は中二の夏、ネットの掲示板で声をかけてきた男のもとに身を寄せた。そこは、母親から構われずに育った葉奈子が救いを求めて逃げ込んだ場所だった。15年前の夏の記憶と、担任する女子生徒の無断外泊の背景が重なったとき、葉奈子の中でひとつの真実が立ち上がる。その真実を共有したのは、心に傷を負ったまま生きる同僚の中年男性教師だった――。SNSを用いた未成年者誘拐の、真の罪をあぶり出した長編小説。 解説・寺地はるな
  • 夏なんてもういらない
    4.1
    1巻858円 (税込)
    「私はあなたが好きです」 日本語の例文みたいな告白だった。 彼に告白する言葉は、もっと別のものにするつもりだった。 十二年に一度の秘祭「潮祭」が開かれる夏。高校生の深冬は片想い相手の優弥とともに、彼の故郷・潮見島へ向かう。普通の大学生だと思っていた優弥は、皆から慕われる祭司という、深冬の知らない顔を持っていた。そして島には、絶対にかなわない恋敵がいた。恋に、将来に囚われる少女がとった、全てをぶち壊す選択とは? 夏が好きになれないあなたに捧ぐ〝反〟青春小説 『潮風エスケープ』を改題。
  • 夏の朝の成層圏
    4.4
    漂着した南の島で否応もなく始まった孤絶の生活。 文明世界を脱した青年は、自然と一体化する至福を刻々と体感していく――。 この上なく鮮烈な長篇デビュー作。
  • 夏の祈りは(新潮文庫)
    4.2
    文武両道の県立北園高校にとって、甲子園への道は遠かった。格下の相手に負けた主将香山が立ち尽くした昭和最後の夏。その十年後は、エース葛巻と豪腕宝迫を擁して戦った。女子マネの仕事ぶりが光った年もあった。そして今年、期待されていないハズレ世代がグラウンドに立つ。果たして長年の悲願は叶うのか。先輩から後輩へ託されてきた夢と、それぞれの夏を鮮やかに切り取る青春小説の傑作。
  • 夏の海
    -
    1巻330円 (税込)
    母を助けてください! 少年は神に祈った。少年は病の母を助けるために、素潜り漁を始めた。しかし、彼はそこで自然の厳しい洗礼を受けることになる。 戦後をつつましく生きる家族と、家族や友たちや自然に育まれながら成長する少年を描いたものがたり。困難に立ち向かうあきらめない気持ちが少年を変える。
  • 夏のエンジン
    5.0
    ベンツ、ビートル、マスタング、スカイライン、シビック、ベレット、コロナ、コーベット、ミニ・クーパーS、アルファロメオ……そこには、いつだって車があった。かげのキャラクターとして存在感を放つ個性的な名車たちとともに、若い男女が織り成す犯罪・別れ・初恋・友情など12のあざやかなストーリー。首都高、横浜、軽井沢からニューメキシコまで、国境をこえて、ドライヴ感あふれる傑作短篇小説集。60─70年代の「気分」を満喫させてくれる作品。
  • 夏の終り(新潮文庫)
    3.7
    妻子ある不遇な作家との八年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされぬ女、知子……彼女は泥沼のような生活にあえぎ、女の業に苦悩しながら、一途に独自の愛を生きてゆく。新鮮な感覚と大胆な手法を駆使した、女流文学賞受賞作の「夏の終り」をはじめとする「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5篇を収録。著者の原点となった私小説集である。
  • 夏の終り 情事ほか
    -
    夏の終り、ヨーコはある情事の記憶を思い返していた。夕日を見ても動かなくなった心と肉体の老いに怯え、夜ごと六本木に繰り出し、性愛に身を委ねた日々。その中でもとりわけ夢中になったのは、蒼い瞳を持つレインという男だった。しかしヨーコは一つだけ、レインに大きな嘘をついていて……(「情事」)。ほか、主婦・柊子の日常を描いた「彼女の問題」、レインを示唆する「R」と出会う挑戦作「死者の声」、「情事」の元となった日記が掲載された「失恋日記」、計4作品を収録。作家・森瑤子の真髄に迫るオリジナル短編集。 (解説・ジェーン・スー)
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから
    4.0
    片田舎に暮らす少年・江都日向(えとひなた)は劣悪な家庭環境のせいで将来に希望を抱けずにいた。  そんな彼の前に現れたのは身体が金塊に変わる致死の病「金塊病」を患う女子大生・都村弥子(つむらやこ)だった。彼女は死後三億で売れる『自分』の相続を突如彼に持ち掛ける。  相続の条件として提示されたチェッカーという古い盤上ゲームを通じ、二人の距離は徐々に縮まっていく。しかし、彼女の死に紐づく大金が二人の運命を狂わせる──。  壁に描かれた52Hzの鯨、チェッカーに込めた祈り、互いに抱えていた秘密が解かれるそのとき、二人が選ぶ『正解』とは?
  • 夏の階段
    4.5
    たくさん勉強していれば、誰よりも早く大人になれるのだ――そう信じて周囲と距離を置く玉木崇音が、夏期講習の帰り道で出会った奇妙な階段とクラスメイトの遠藤珠生。何かとちょっかいを出してくる遠藤がわずらわしい玉木だったが・・・。地方都市の進学校を舞台に繰り広げられる、5人の高校生の不器用な恋と友情、未来への葛藤。息苦しい毎日の向こうに光を投げかけてくれる連作短編集。
  • 夏のカレー 現代の短篇小説 ベストコレクション2024
    3.8
    タイカレー、どこで食べたのか、憶えてる? 今読みたい、人気作家たちのベスト短編集 浮気を繰り返す男の前世とは? 未来の夢を見る少年とその一家、インストールされたAI探偵の存在意義は、貝殻から自分そっくりの人間が生まれたら? トー横カップルの哀しい道行き、村の忖度博物館をどうする? 8年前のガラケーに届いたメッセージ――2023年に発表された短篇から、日本文藝家協会の選考委員が独自にセレクト。今読まなければもったいない、人気作家たちによるベスト短編集最新版です。
  • 夏のくじら
    3.9
    1巻733円 (税込)
    都会から高知に越してきた大学生の篤史。従兄弟から強引に本場よさこい祭りに誘われ、地元の町内会チームに参加を決めた。どこよりも熱く個性的な面々、踊りも衣装も楽曲もゼロから作るやり方に戸惑う篤史だが、実は4年前の祭りで出逢った初恋の人を探すという秘かな動機があった。仲間の協力も得て、彼女の捜索と踊りの練習に熱中するうち本番が迫る──想い出の彼女は見つかるのか? どこの誰なのか? 甘酸っぱい恋心と、熱狂的な祭りの興奮を鮮やかに描いた青春群像!
  • 夏の口紅
    3.7
    『ぼくと、ぼくらの夏』の樋口有介、初期の傑作青春小説 十五年前に家を出たきり、会うこともなかった親父が死んだ。 大学三年のぼく、形見を受け取りに行った本郷の古い家で、 消息不明の姉の存在を知らされ、季里子という美しい従妹と出会う。 一人の女の子を好きになるのに遅すぎる人生なんてあるものか…… 夏休みの十日間を描いた、甘く切ない青春小説。 解説・米澤穂信
  • 夏の景色
    -
    海風で回る風車を臨む陸橋。たった二両編成のディーゼル線の走る、小さな坂の街に暮らす少年『僕』の所へ訪れた暑い季節と、車椅子の少女『夏』との出会い。少しだけ、変わった親友との会話と生活。誰かの物語の、たった一行になるために、流れる時間。どこかにいるトゥー・トゥーさんに思いを馳せ――ゆっくりと本のページを捲りながら、なんとか手繰りよせた「当たり前の景色」の意味を少しだけ知った『僕』。そして、あなたが見る『夏の景色』についての物語。
  • 夏の呼吸
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    スクウェア・エニックス在籍時、堀井雄二氏のアシスタントとして『ドラゴンクエストVII』以降のシナリオ制作を手掛け、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』ではディレクターを務めた著者が、ゲーム業界に入る前に執筆した「夏の呼吸」「雨傘」2作品を収録。21歳の時に手掛けた「夏の呼吸」は、1992年の『中央公論新人賞』の最終候補に選ばれた作品。神奈川県の海沿いを舞台に、少年の心の成長を夏の鮮やかな情景とともに紡ぐ。「雨傘」は、1997年の『すばる文学賞』の三次選考通過作品。1990年代前半のIT業界。主人公のもとに、使用者を認識して発病する奇妙なコンピュータウィルスの駆除依頼が舞い込む。家族に対する心情を描きつつ、上質なエンターテインメント作品としても楽しめる。
  • 夏のこどもたち
    3.4
    1巻594円 (税込)
    朽木元。中学3年生。5教科オール10のちょっとした優等生。だけど、ぼくには左目がない――。世の中を冷めた目で見る少年が突然、学校一の問題児と一緒に校則委員になるように、担任教師から指名されて……。クールで強烈な青春を描いた日本版『キャッチャー・イン・ザ・ライ』ともいうべき表題作に、単行本未収録短編「インステップ」ほか2作を収録。少年たちに衝撃を与えた傑作青春小説!
  • 夏の裁断
    3.6
    芥川賞候補となった話題作、そしてその後の物語――。 小説家の千紘は、編集者の柴田に翻弄され苦しんだ末、ある日、パーティ会場で彼の手にフォークを突き立てる。休養のため、祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする。四季それぞれに現れる男たちとの交流を通し、抱えた苦悩から開放され、変化していく女性を描く。 芥川賞候補作「夏の裁断」と、書き下ろし三篇を加えた文庫オリジナル。
  • 夏の栞―中野重治をおくる―
    -
    文学的友情で支え合った中野重治との永遠の別れ。熱く深い思いで綴る感動の名作。――1979年8月、作家中野重治が逝去した。中野重治に小説家として見出された佐多稲子は、この入院と臨終に至るまでの事実を、心をこめて描いた。そして50年にわたる、中野重治との緊密な交友、戦前、戦中、戦後と、強いきずなで結ばれた文学者同士の時間を、熱く、見事に表現した、死者に対する鎮魂の書。毎日芸術賞・朝日賞を受賞した、感動の文学作品。
  • 夏の滴
    -
    1巻528円 (税込)
    手を差し伸べる少年と、翠色に輝くまばゆい光。 ときおり見る不思議な夢は何を伝えようとしているのか――。 十七歳を迎えた天堂尊は、母親から五歳の頃に“神隠し”に遭った双子の兄の存在を告げられる。 夏休みの間、友人の陽太とともに伊勢にある伯母の家で過ごすことになった尊は、伊勢神宮の神々しさに触れるうちに、忘れていた兄の存在を感じ始める――

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  • 夏の城
    -
    1巻880円 (税込)
    ひまわりが向いている方向に、連綿とつらなる、巨大な、夏雲の城。 あそこに、きっと、ぼくのなくしてしまったとても大切なものがあるんだ。   ぼくは行く。 あの、夏の、城へ。…… (2006年作品・児童小説)
  • 夏の情熱
    -
    「あの気持ち良さは、これはもう何ともいいようがない」夏休みに帰省した中学生の赤井兵助(ひょうすけ)は、同い年の菊田次郎の初体験談を夜通し聞き、女体への憧れをふくらませた。そんな折り、未亡人・小林キミの美貌に惹かれる兵助は、無知ゆえの大胆な行動に出る……。奔放(ほんぽう)にして臆病(おくびょう)。揺れ動く思春期の少年を描いた、著者流ヰタ・セクスアリスの傑作長編!
  • 夏の情婦
    4.0
    みずみずしい感性が光る永遠の恋愛小説集。 「ひとつ例にとると、『傘を探す』という作品。僕はこの、失われた雨傘を探して夜の街を、人から人へとめぐり歩くストーリーをいまでも面白いと思います。 もし若い佐藤正午がこれを書いていなければ、いま僕の手で新たに挑戦してみたいくらいです。 短編集『夏の情婦』を読み返して、この五編がいずれも、書くべきときに書かれた小説である、と三十年後のいま思える、それが僕の率直な感想です」 (本書「三十年後のあとがき」より) 「鳩の撃退法」、「月の満ち欠け」と、次々に小説読みたちを唸らせる傑作を発表し続けている著者が、「永遠の1/2」でのデビュー直後に執筆した恋愛小説五編を収録。 「傘を探す」の他には、小説賞を受賞した三十一歳のぼくがネクタイを介して大学生の自分と年上女性との恋愛を追憶する「二十歳」、男と女のフラジャイルな関係を気だるい夏の残暑のなかに再現してみせた「夏の情婦」など。 いずれも恋愛をテーマにしているものの、その語り口は変幻自在で、すでに「小説巧者」の片鱗をうかがわせる作品ばかりだ。 【ご注意】※集英社より一九九三年三月に刊行された文庫をもとにして、新たに著者が書き下ろした「三十年後のあとがき」を加えて、再文庫化したものです。
  • 夏の狙撃手
    3.3
    1巻825円 (税込)
    撃針が雷管を貫き、炸薬に点火。燃焼とともに弾丸を押しだし、長い反動が来る。弾丸とは反対に銃声は頭蓋骨を突き抜け、後方へと広がっていく。標的の頭部が爆発し、スコープの視野いっぱいに赤い霧がぱっと広がった。(本文より) 五輪を目指した石本はある事件をきっかけに公安警察〈さくら銃殺隊〉の狙撃手へと変貌していく。シリーズの原点にして、頂点がここにある。
  • 夏の吐息
    値引きあり
    3.6
    永遠に待ち続けると思うのです。世界のどこに行っても、地の果てにいても、私はあなたを待っている。――6年前、突如行方が分からなくなった恋人を待つ女性のモノローグからなる表題作他、濃厚な死の影の間近で紡がれる詩情。著者自ら「この六編を超える作品はもう書けないかもしれない」と語る傑作短編集。
  • 夏の流れ 丸山健二初期作品集
    4.0
    平凡な家庭を持つ刑務官の平穏な日常と、死を目前にした死刑囚の非日常を対比させ、死刑執行日に到るまでの担当刑務官と死刑囚の心の動きを、緊迫感のある会話と硬質な文体で簡潔に綴る、芥川賞受賞作「夏の流れ」。稲妻に染まるイヌワシを幻想的に描いた「稲妻の鳥」。ほかに、「その日は船で」「雁風呂」「血と水の匂い」「夜は真夜中」「チャボと湖」など、初期の代表作7篇を収録。 ◎「丸山健二の文学性は、ジェームズ・ジョイスに通じる。本作品集に収録されている初期短編を改めて読みながら、私はそう思った。(中略)すぐれた芸術家は生涯を通して変貌を続けるが、若き日の作品群は作品を受容する側にとっての定点を提供する。ピカソのキュビズムは、初期の見事な絵画によって担保される。このような文脈において、本文庫に収められた初期の短編の数々は、弱冠23歳で芥川賞を受賞し、長年文壇と一線を画して孤高の道を歩んできた丸山健二の文学の全体像を理解する上で、重要な意味を持つのではないか。」<茂木健一郎「解説」より>
  • 夏の方舟
    3.0
    この恋は、あまりにも痛くて危険で耽美―― 美しい離島でひとり暮らす青年・水無月陸。ある夏、陸が思い焦がれ、再会を切望していたかつての幼なじみ・黒坂聖が、女性の姿になって突然島に帰ってきた。陸は、胸に渦巻く凶悪な感情を抑えきれず、聖を監禁するが、本性を現した聖の前になすすべなく屈服し、欲望のままに交わる。小学生のときに死んだもうひとりの幼なじみ・遠野宮への回想と思慕をまじえ、美しい島でくりひろげられる少年たちのグロテスクでありながら透明なひと夏の恋。――表題作「夏の方舟」より「水の影踏み」 ほか、夜な夜な妖しいバーでおこなわれる、欲望をむき出しにしたヴァイオレンスなショー。その魅力に憑りつかれたサラリーマンの巻村と小田桐はバーに入り浸るように。そこでは、あまりにも刹那的な「生」と「死」の交錯がくりひろげられていた――「サロメのいない金曜日」 生々しくもピュアな、男たちの嫉妬と葛藤、欲望を痛々しくも透明に描き出した恋愛小説。
  • 夏の果て
    3.0
    NHKBSドラマ化原作遂に文庫化(電子化)! 広告界のトップクリエイターが、父と子の30年に渡る相克を描いたあまりにも鮮烈な自伝的小説。 NHKBSプレミアムで2015年にオンエアされ、大きな話題となったドラマ『私は父が嫌いです』原作小説の文庫版が遂に電子化! 広告業界に身を置く僕は、東京オリンピックに沸く池袋に育った。事業に成功していたはずの父親は、19歳のとき5億円の負債を残し失踪してしまう。苦学しながら大学を卒業し、バブルまっただ中の大手広告代理店に入社し、百鬼夜行の業界を生き抜いていく僕。仕事は成功し賞も多数獲得する。しかしその裏に暗くまとわりつくのが父親の影だった……。失踪から30年後、父親と同い年になった僕は父親の行方を捜すことにした……。 父親の影にに翻弄される主人公の人生を縦軸に、生々しCM制作現場での戦いを横軸に描いた本格長編小説。
  • 夏のバスプール
    3.5
    夏休み直前の登校中、高校一年生の涼太は女の子にトマトを投げつけられる。その女の子・久野ちゃんが気になるが、仙台からきた彼女には複雑な事情があるらしい上、涼太と因縁のある野球部の西澤と付き合っているという噂。一方、元カノは湿っぽい視線を向けてくるし、親友カップルはぎくしゃくしているし、世界は今年で終わるみたいだし――。どうする、どうなる、涼太の夏!? 胸キュン青春小説!
  • 夏のピルグリム
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    中学校には馴染めず、厳しい母親に叱られ家庭でも居場所がない。夏子は日々を無気力に過ごしていた。心の支えは、妹のチイちゃんと共にお話を創ること、そしてチイちゃんの推しのアイドル・羽猫くんの動画を一緒に視聴すること。しかし夏子の様子を見かねた母親は、夏子が目を背けてきた「現実」を突き付けてくる。さらに同時期に羽猫くんが活動を休止して――。すべてを失った夏子は、一夏の巡礼の旅に出る。
  • 夏の骨
    -
    1巻770円 (税込)
    子ども達はまた明日も、砂浜で骨を見つける。…… 児童小説「骨とあの子とビーチサンダル」と詩童話編「夏の骨」の2作品を収録。2007年・メリーゴーランド童話塾発表作品。imayui・文(ササハラナツミ・表紙絵)
  • 夏の炎
    5.0
    1巻715円 (税込)
    「おれはちがう。おれは朴正煕の屍におれの名前を刻み込んでやる。それだけだ」――在日朝鮮人の宋義哲は自らを奮い立たせるように言い放った。一九七四年夏。二三歳のテロリストは大統領を標的に、韓国、北朝鮮、日本、アメリカの政治謀略が渦巻く闇の底へと疾走していく。宋義哲の愛と魂は救われるのか? かつてない衝撃のアジア・ノワール!
  • 夏の幻の恋
    完結
    -
    全1巻385円 (税込)
    鏡(かがみ)結子(ゆうこ)には左手の小指に赤い感覚器官(赤い糸)があるだけではなく、背中に蜻蛉(カゲロウ)のような羽(羽衣)がある。運命の人と結ばれるために時の流れの修正をする運命の持ち主だったが、普通の高校生である。だが、何をするのかは全て赤い糸が指示するが、羽衣の機能で過去や未来に飛ぶこともある。そんな、赤い糸を持った者の人生は・・・・・。
  • 夏の迷い子
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    あのテレビ番組にお祭りの屋台、ほしかった玩具、胸躍らせたプロ野球、町並み、音楽、車、バブル。そして友達、初恋の人……。二度目の東京オリンピックを迎える、60年生きてきた定年世代の男達にあの日々が帰ってくる!? 過去の出来事・思い出と現実が交錯する、全7編収録の心にじわっと染み入る小説集。登場人物の中に、きっとあなたもいるはずです。【収録作品】アイドルを探せ/バス運転士/バブルの頃/テレビ男/聖火/ステイン・アライブ/夏の迷い子
  • 夏の夜明けを待つ僕ら
    -
    1巻1,760円 (税込)
    青春小説の名手・音はつきによる小説『夏の夜明けを待つ僕ら』。 本作は、自分自身を失った主人公とヒロインが「本当の自分」や「本当に大切なもの」を取り戻していく、感動の再生ストーリー。 社会に馴染めず孤立していった会社員の橘 一真(主人公・たちばな かずま)と、成功の裏で心をすり減らしていったシンガーソングライターの榎南 雫(ヒロイン・えなみ しずく)。 息苦しい毎日の中で自分を見失い、行き場のない想いをひとり抱えながら、彼らがたどり着いたのは、ある小さな村だった。 そこで生きるのは、信念を貫く個性豊かな住民たち。 彼らの生き様は、一真と雫に大きな影響を与え、次第にふたりを変えていって……。 自分らしい生き方、人生を手にするまでの――これはひと夏の物語。 いつまでも忘れない。 「僕らはいつも、自由なんだ」 共感度1000%! 切なくも瑞々しい青春を描いた不朽の名作!
  • 夏のレクイエム(小学館文庫)
    5.0
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 海辺の町で静かに暮らす下條のもとに届いた旧友・小田嶋の訃報。それは、彼の忘れ得ぬ記憶を蘇らせた。かつて事業家としてまさに成功を収めかけていた頃の腹心・小田嶋の裏切り、会社の倒産。借金返済のため妻子を連れて札幌へ。カジノのサクラとして日雇いで働き続けることに腐りかけていた下條を巻き込んだある夏の事件--そこには死んだはずの小田嶋の影が見え隠れしていた……。人生の夏が過ぎ去っていくことに気がついたとき、男たちは言いしれぬ焦燥にかり立てられ、疾走し始める。
  • 夏はすぐに終る
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    すぐに終る、夏も、18歳も 18歳。高校を卒業して5ヶ月。やらなければならないことは特になく、それどころかこの歳にして早くもステーション・ワゴンを手に入れ、日本全国どこへでも気ままに旅する時間が流れていく。その途中、同級生の女性と待ち合わせをして会話を交わすと彼の気ままさ、寄る辺なさ、自由がますます際立つようだ。彼は、この女性の友人ばかりでなく、母にも、姉にも会いにいくはずだが、そこにもとどまることはないはずだ。18歳は、その夏は、ひたすら流れ流れ、すぐに終ってしまうはずなのだから。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 夏美のホタル
    4.5
    写真家志望の大学生・慎吾。卒業制作間近、彼女と出かけた山里で、古びたよろず屋を見付ける。そこでひっそりと暮らす母子に温かく迎え入れられ、夏休みの間、彼らと共に過ごすことに……。心の故郷の物語。
  • 八州狩り~夏目影二郎始末旅(一)~
    3.5
    1~16巻792円 (税込)
    日本橋小伝馬町の牢から出された一人の男。名は夏目影二郎という。罪を犯し遠島となる直前、牢から出された影二郎を待ち受けていたのは、腐敗した八州廻りの大掃除という役目だった。大薙刀を鍛え直した名刀「法城寺佐常」と南蛮外衣で関八州に巣くう者どもに立ち向かう。佐伯泰英の原点の一つともいえるシリーズ第一作!
  • 夏目漱石『こころ』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    文学、面白いよ! ヒカルがボケて、いとうがツッコむ。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。世界的な文豪・夏目漱石の『こころ』を読む。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2014年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 夏目漱石 文芸・文明論集
    -
    近代日本文学を代表する文豪であり、文明批評家としても名高い夏目漱石。個人主義や西洋文明、近代国家、文学芸術を鋭く批評した代表的評論・随筆・講演録を一挙収録。 ●収録作品 イズムの功過 学者と名誉 家庭と文学 鑑賞の統一と独立 元日 鬼哭寺の一夜 客観描写と印象描写 教育と文芸 虚子君へ 近作小説二三について 現代日本の開化 好悪と優劣 滑稽文学の将来 コンラッドの描きたる自然について 作物の批評 「自然を写す文章」 写生文 処女作追懐談 人工的感興 人生 鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年 西洋にはない 創作家の態度 草平氏の論文について 田山花袋君に答う 「土」に就て 長塚節氏の小説「土」 坪内博士とハムレット つり鐘の好きな人 艇長の遺書と中佐の詩 点頭録 『東洋美術図譜』 道楽と職業 独歩氏の作に低徊趣味あり 中味と形式 夏 何故に小説を書くか 日英博覧会の美術品 入社の辞 博士問題 博士問題とマードック先生と余 博士問題の成行 「額の男」を讀む 批評家の立場 文学雑話 文芸委員は何をするか 文芸と道徳 文芸とヒロイック 文芸の哲学的基礎 文芸は男子一生の事業とするに足らざる乎 文士の生活 文章一口話 文体の一長一短 文壇の趨勢 僕の昔 マードック先生の『日本歴史』 正岡子規 満韓ところどころ 水底の感 無題 明治座の所感を虚子君に問れて 模倣と独立 「夢のごとし」を読む 余と万年筆 予の描かんと欲する作品 落第 私の経過した学生時代 私の個人主義
  • 夏目漱石とクラシック音楽
    -
    1巻2,200円 (税込)
    「趣味は人間に大切なものである。楽器を壊すものは社会から音楽を奪う点において罪人である」(『野分』より) ロンドン留学中に西洋音楽と出会った夏目漱石は、盟友寺田寅彦の手ほどきもあって、以後大のクラシックファンとなる。お洒落をしてコンサートに行くのがなによりの楽しみで、娘に当時としては高額のピアノを買い与え、中島六郎という専属教師をつけ、彼の音楽評を森田草平にまとめさせ、新聞の文芸欄に掲載させていた。日本最初のバイオリニスト・幸田延や、日本に初めてオーケストラを作ったアウグスト・ユンケル等、当時の一流音楽人たちの公演も観ていた。音楽への傾倒は作品にも大きな影響を与えている。『三四郎』における美禰子の造形を筆頭に、有名な『野分』の音楽会の場面、随筆『ケーベル先生』など漱石文学の名作は、クラシックを抜きにして語れないものだった。文明社会に芸術は欠かせないと考えていた漱石にとって、クラシックとは『草枕』で語られる理想の境地「非人情」を具現化するものだった。音楽学の第一人者による画期的な漱石論が登場! ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 夏目漱石・美術批評
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大正1年、夏目漱石は、文部省主催の官設美術展の会場を訪れ、批評「文展と芸術」を残した。それは、漱石の、まとまった形では唯一の、美術批評であって、風雲の時代を背景にして、美術史上、重要な証言であるとともに、諷刺と諧謔にあふれた叙述、作品への誠実な対応とによって、美術に親しむ恰好の案内役となっている。
  • 夏目漱石『門』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    文学、面白いよ! ヒカルがボケて、いとうがツッコむ。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。世界的な文豪・夏目漱石の『門』を読む。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2016年7月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 夏目漱石『吾輩は猫である』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    文学、面白いよ! ヒカルがボケて、いとうがツッコむ。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。世界的な文豪・夏目漱石の『吾輩は猫である』を読む。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2017年2月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 夏物語 In The Summer Wind
    -
    幾つもの夏が通りすぎてゆく。そして、幾つもの夏が何かを落としてゆく。そこには恋があり、孤独があり、友情があり、そのすべてが物語を映している。そう、夏は出逢いにときめきを与え、別れに鮮かな彩りを添えてくれる。夏は不思議な、魔法の季節なのかも知れない――。夏に魅せられ、人生の断片〈スライス・オブ・ライフ〉を通底して見つめつづける著者が綴る、もの悲しく小粋な短編集。20の小さな物語に縫いとじられた、遠い夏の残照を、あなたに。
  • 夏休み
    3.5
    1巻957円 (税込)
    離婚するときは一緒にしよう……僕と妻と吉田くん夫妻は、妻同士の絆で繋がる2つのカップル。永遠と一瞬が交錯するフシギな夏。吉田くんの家出をきっかけに始まった僕らの旅の行方は? 文藝賞受賞作『リレキショ』に続く、第二作!

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  • 夏休みの空欄探し
    3.8
    本に挟まれた暗号。 謎解きに挑む姉妹。 忘れらない夏が始まる。 「役立たたない」ことが好きなクイズ研究会会長の高校2年・ライと、大学受験に向けて効率重視で「役立つこと」が好きな同級生のキヨ。対照的な性格の二人だが、夏休みの間、謎解きに挑む姉妹を手伝うことになる。謎解きの先で待つものとは――。 すべての謎が明かされた時、切なさと温かさが胸を満たす、青春恋愛ミステリー。
  • 夏休みの空欄探し
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    本に挟まれた暗号。謎解きに挑む姉妹。忘れられない夏が始まる。 会員が2名しかいないクイズ研究会会長の高校2年生・成田頼伸(ライ)は、クラス内で「じゃない方」と呼ばれている。ライと同じ姓で、ダンス同好会に所属する人気者・成田清春(キヨ)がいるからだ。クラスで「成田君」といえば、キヨのこと。「役立たたない」ことが好きなライと、大学受験に向けて効率重視で「役立つこと」が好きなキヨ。性格も対照的で、クラスでは決して交わることのなかった二人だが、夏休みの間、ひょんなことから、謎解きに挑む姉妹を手伝うことになる。謎解きの先で待つものとは――。 すべての謎が明かされた時、切なさと温かさが胸を満たす、青春恋愛ミステリー。
  • 夏休みのサンタさん
    -
    1巻462円 (税込)
    朝雄の母・きゑが、自分から「老人ホームに入る」と言い出した。一人で全ての手続きを済ませ、北海道の老人ホームを終の棲家に決めてしまったきゑ。朝雄は会社を10日間休み、友人から借りたキャンピングカーを運転して、東京から北海道まで母を送って行くことにした。母と息子、最初で最後の二人旅――のはずが、朝雄を「夏休み中のサンタさん」だと信じる6歳の家出少年・健太や、一攫千金を夢見るカップル・一歩と栗子が加わって、旅は妙な雲行きに……。人の絆の確かさを問う、心あたたまる長編小説。
  • 夏をなくした少年たち(新潮文庫)
    3.0
    その男の死体が発見されたのは8月21日だった。「そうか、結局死んだのか」梨木刑事の記憶は少年時代に戻る。深い後悔が僕らのすべてを引き裂いた、あの夏の花火大会の夜に。僕らは置き去りにしたのだ――幼い少女を暗闇の山中に。刑事は故郷に戻り、かつての仲間と22年ぶりに再会し、事件の真相を解き明かす。胸を締め付ける瑞々しい情景描写が選考会で絶賛された新潮ミステリー大賞受賞作。(解説・大森望)
  • 夏を拾いに
    3.7
    1巻671円 (税込)
    「お父さんが小学生のときはな……」父が息子に誇りたい、昭和46年のひと夏――小五の文弘は、祖父から町に不発弾が埋まっている話を聞く。様々な家庭の事情を抱えた仲間四人で、不発弾探しを始めるが。「家族の言い訳」シリーズをヒットさせた著者が描く、懐かしく爽やかな青春小説。
  • ナヅルとハルヒヤ 花は煙る、鳥は鳴かない
    4.5
    毒がなければ生きていけないと言った「先生」についていったナヅル。彼はなぜ、いま帰ってきたのか――。生まれ育ったマキヨノで、仕事も、愛する女性も得たハルヒヤ。懐かしい友人、ナヅルとの再会を喜んだものの、彼が「花煙師」になったと知る。ナヅルがいない間に、マキヨノでは花煙師の出入り禁止が決まったのだ。複雑な思いでナヅルと接するハルヒヤだったが…。
  • なでしこ力 次へ
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    2012年女子サッカーワールドカップを制した「なでしこジャパン」が狙うは、2012年ロンドン五輪での金メダル。FIFA女子年間最優秀監督賞を受賞した佐々木監督が、チームの未来像や自らのサッカー半生、日本の女性が持つパワーを語り尽くす! 「単なる「団結力」や「精神力」では十分に言い表すことができない。他国がいまだ備えていない特筆すべき長所が、なでしこジャパンには確かに存在するのだ――」(本文より)
  • なでしこの記憶
    4.0
    1巻1,672円 (税込)
    少年少女を救うのは、互いを想う力と一輪の花 母を亡くし絵を描けなくなった颯斗と、“いい子”の重圧に押しつぶされたあかり。 自分らしさを取り戻すための、高校生活がはじまる――。 主人公・矢崎颯斗が病気の母のために描いたのは、花瓶に生けたなでしこの絵。母を失ってからは思い出さないように逃げてきた彼の前に、小花あかりという底抜けに明るい少女が現れた。彼女の天真爛漫さに、なぜか憎まれ口を叩いてしまう颯斗だったが、正反対の二人はだんだんとその共通点と最初の出会いに辿り着く。明るさのうらに隠されたあかりの本当の姿を、颯斗は見つけ出し救うことができるのか。

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  • なでし子物語
    4.5
    1~3巻1,650~1,760円 (税込)
    ずっと、透明になってしまいたかった。 でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった―― いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。 三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。 言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
  • なないろ
    3.0
    1巻1,595円 (税込)
    バツイチの叔父・英司と姪・佳子の平和なふたり暮らしのマンションに、同居することになった未成年の勝也。互いの身の上も知らないままに、いつしか愛し合うようになった英司と勝也だが、ある日勝也が何も言わずに突然姿を消してしまい……。登場人物たちの人生の転機と様々な愛のかたちを描く全5篇の連作短篇集。
  • 七色の海
    -
    どのように生きても、この世の生は哀しい。外国を舞台に描いた、曽野文学の珠玉作12編。海外に取材した様々な人生の真実を描く――花は誰のためにも咲く。春はどこにでも来る。それだけを、私は信じていられるのだ……。どうしようもない非情な現実の前で右往左往する、人間という小さな存在。生のはかなさ、滑稽さの認識に立ち、外国を舞台にした、多種多様な人生の真実をみつめる、柔軟で暖かいまなざし。曽野文学の珠玉作12編を収録。
  • 七色の笑み
    -
    別荘地の洋館に六人の男たちが集まった。一人の女性ノエミの死を悼む彼らの口からぽつぽつと語られた彼女との赤裸々な性交体験。そこでわかったのは、一人の女性にしてあまりにも異なる「顔」だった。年上の男性にいたぶられる「顔」、純情な婚約者としての「顔」、淫乱な家庭教師……。そして、物語は衝撃のラストシーンへ。もはや官能小説を超えた著者の会心作!
  • 七色の女
    値引きあり
    -
    映画館で佳子と知り合った小原は、2度目の逢引の時、早くも彼女を籠絡することに成功した。佳子は、人妻だった。夫の須藤は、理髪店を経営しているという。ある時、彼は、須藤の店に散髪に行った。佳子から夫はこわい人だと聞かされていた彼は、須藤が自分と佳子の関係を知っているのではないか、と不安を抱いた。数日後、小原の所に、男の声で電話がかかった。その声は、小原と佳子が利用したホテル名を告げ、そこで小原に会いたいという。須藤か? 彼は怯えながらそのホテルに向かった……。という表題作、「マイガール」「ヌードモデル」「女狐」「春の夢」「疑惑の発生」など、全11篇を収録。
  • 七色バス【電子特別版】
    -
    高校に入学したばかりの瑞橋めぐるは、通学バスの中でかっこいい上級生を見かけ、気になり始める。だけどある雨の日、高3の姉・未来が彼と一緒にいるところを見かけ、彼氏の鵜乃森晴哉だとあっさり紹介され……。皮肉にもそれがきっかけで晴哉と仲良くなっためぐるは、本気で姉の彼氏に恋してしまう。誰にも言えない片想いの結末は――? 電子特別版には、Webでしか読めなかった、文庫未収録の書き下ろし短編『ハレノヒ、ゼンヤ spinoff of nanairo bus』を追加収録!本編より少し前……鵜乃森晴哉と瑞橋未来が付き合うようになった秘密がここで読める!
  • 七色結び
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    主婦の矢沢鶴子は、水引をつくる内職と息子の中学校のPTA活動で忙しい毎日。最近義母がハマっているミュージシャンのフジマサキに自分もハマり、日々癒されている。ある日、PTA会長が不倫スキャンダルで突如辞任、まさかの後任の会長に推薦され、しがらみだらけのPTAの恐ろしい世界を身をもって体験することに……。持ち前のユーモアで難局を乗り切れるのか?! 心の支えは、フジマサキのライブビューイングに行けること!
  • ななかまどの実が赤くゆれるユーラシアの碧い空
    -
    1巻1,232円 (税込)
    「ななかまどの名前は、読んで字のごとく、七度(ななど)竈(かまど)にくべられても、燃え尽きないことから来たらしいの──人間の血も、ななかまどのように、消えてなくならないってこと」(本文より抜粋)。函館からシベリア、そして樺太(サハリン)へ。明治から昭和にかけての激動の時代を生きた一人の女性の半生を、圧倒的な筆力で描いた長編小説。
  • 七十年の約束 ~届く宛てのない手紙~
    3.0
    新米新聞記者・仲尾晴人(なかおはると)が病床の祖父・仲尾碧(なかおみどり)からある一人の女性に渡してほしいと託された一通の手紙――それは、67年前に書かれた、祖母ではない「蓮沼閑子(はすぬましずこ)」という見知らぬ女性宛てのものだった。堅物の祖父曰く、恋人でも、ましてや愛人でもなかったという。この閑子という女性と祖父の関係に興味を抱いた孫の晴人は、新聞記者の伝手をたどって、さっそく閑子の孫の水森咲子(みずもりさきこ)と会うことに。 そして、二人はお互いの話を繋ぎ合わせ、在りし日の祖父たちの想いを探っていく……。 手紙に込められていた一つの約束が、深く切なく心に響く感動の恋愛ストーリー。
  • 七十歳死亡法案、可決
    3.9
    高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。施行まであと二年、宝田東洋子は喜びを噛み締めていた。我儘放題の義母の介護に追われた十五年間。能天気な夫、引きこもりの息子、無関心な娘と家族はみな勝手ばかり。「やっとお義母さんが死んでくれる……」東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて……。すぐそこに迫る日本の危機を生々しく描いた衝撃作!
  • ナナセンチ
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    1巻1,320円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 体長7cmの黒クマが目の前に現れ…。挿絵を入れずタイポグラフィーで表現する、黒クマの12編の短編集。
  • 七六六五日の物語 最終章
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    1巻1,144円 (税込)
    転生する猫・ネロに見守られながら成長していく龍二と茜の物語 子どもの頃、家庭内暴力にさらされ、両親が亡くなって施設で育った龍二。一方、両親、兄ともに空手家で、自らも空手家として育った茜。この二人が、空手を通じて知り合い、結婚する。二人はネロというネコを子ども代わりに可愛がる。 そんな時、茜が原因不明の昏睡状態に陥り、入院してしまう。心配しながらもネロと二人で生活することになった龍二だが、ある日パソコンで執筆中にネロに噛みつかれる。「いい加減にしろニャ! バカリュウジ!」という声が頭の中に聞こえて……。 七六六五日とは、龍二・茜・ネロがともに過ごした21年間の物語なのだ。

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  • 七つの愛の軌跡
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    1巻440円 (税込)
    一人の男を同時に愛した姉妹。命の恩人はストリッパー。愛技に溺れた女と男。互いの不義を秘めた許婚者同士。遠距離恋愛の哀切の絆。「女」を求めない男と甘受する女。淫売女と清廉男の縁の愛。 ・・・愛は千差万別、千変万化、愛は一様ではなく様々な軌跡を辿る。愛は肉体的な愛から真理へ至ろうとする憧憬を含んで心を高める。愛は人間謳歌の原動力である・・・
  • 七つの恋の行方
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    1巻610円 (税込)
    片思い、両思い、真実の恋、偽りの恋、純粋な恋、打算の恋、永遠の恋、束の間の恋、魅惑の恋、堕落の恋・・・男も女も恋に魅せられ恋に酔い痴れる。恋は生命と燃焼の媚薬である。 この作品集はそんな恋の形相(けいそう)の物語である。
  • 七つのショートしょーと
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    1巻1,567円 (税込)
    誰かが生きた証は、巡り巡って繋がれていく 人生を価値あるものにするために、どう生きるべきか。 命の大切さを描いた、生命力あふれる七つの作品集。 いつからか、我が家の庭に入れ代わり立ち代わりやって来るようになった野良猫たち。 特に「チロ」と「ユウ」と名付けた二匹の猫との出会いは、わたしに癒しを与え、生き物を愛する心を育ませてくれた。 世話をして、触れてこそ抱く深い思いを、彼らの思い出とともに語る。 ――「ペットたちとわたしの物語」

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  • ななつぼし洋食店の秘密
    3.0
    没落華族の令嬢・十和子に新興企業の若社長・桐谷との結婚話が持ち上がる。金が欲しい兄と箔をつけたい桐谷の利害が一致した格好だ。お見合いの席で十和子は「自分に一切干渉しないこと」と条件を出す。なぜなら十和子は下町で洋食店を営んでおり、関東大震災で行方不明になった店主・一哉が戻るまで店を守るつもりなのだ。だが、意外にも桐谷は条件をのみ…?

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