国内小説作品一覧

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  • 拝啓、眩しい季節
    -
    1巻220円 (税込)
    『増岡桂一郎様のご家族の皆様へ』そう書かれた手紙が、ある日、桂太の元に届いた。差出人は、桂太の知らない女性…。が、その手紙を読み進めるうちに、生前の父と女性との間には、何かしら特別な関係があったのでないか?と疑問と興味を抱く桂太。父の足跡を辿るように、女性の住む街を訪れた桂太だったが……。今は亡き、一人の男性を想って交わされる、往復書簡が紡ぎ出す物語。
  • 拝啓、未来に生きた昔のぼくへ 新選組青春録
    4.0
    過去のある出来事を境に、疎遠になっていた利央と弦九郎。高校の修学旅行先の京都にいた彼らは、そこで巨大地震に襲われる。お互いの無事は確認できたものの、さっきまでの京都と何かが違う。そう思った矢先、悪鬼のような男に本物の刀を向けられてしまう利央だが――「近藤」と呼ばれた男にその場を収 められ彼らは気付く。一緒にいた男は土方歳三。ここは、幕末の京都なのだと――。激動の時代、生きる意味を見出す二人の少年を描く壮大青春ストーリー。
  • 廃工場のティンカー・ベル
    3.7
    1巻1,463円 (税込)
    廃工場、廃線、廃校……etc.人けなくうち捨てられた廃墟には、何かの気配が残っている。いつまでも消えることなく、時間を経るほどにむしろそれは強く漂う。人生に疲れたら、うら寂しい場所に行ってみよう。その何かが足下を照らし、背中を押してくれる。閉じこもりOL、家出少年、行きづまった事業主──彼ら彼女らの今を劇的に変化させる6つの物語。心に響く短編集。
  • 廃校先生
    4.0
    閉校が決まった小学校には、四人の先生がいる。十津川村に赴任して一年の香澄、頼りないながらも子供たちに慕われるよし太、自ら選んで僻地教育に従事する律子、そして校長の山中。村内に中学校がない十津川では、七人の生徒と子供の親――村の人々の生活の中心には小学校があった。六年生の卒業式までの波乱万丈の一年を描く、涙腺決壊のエンタテインメント。
  • ハイサイ! 沖縄言葉
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    「ちゅらさん」のヒットで話題になった沖縄弁。話すだけでリラックスできそうな魅力的な方言です。面白半分で沖縄弁をしゃべりたい内地の人も、ウチナーグチを知らない沖縄の若人もお気軽に楽しめる南国本。  ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。  ※2025年3月下旬の復刻重版を機に、電子書籍版も制作・配信する事となりました。「ウチナーヤマトグチ」を集めたロングセラー作品である本書を、是非お楽しみ下さい。
  • 灰皿から始まる
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    灰皿から始まり、やや遠くまで歩く 劇作家であり、小説家でもあったチェホフは、かつて 「ぼくは何でも書く。目の前に灰皿があれば灰皿の短編を躊躇無く書く」と言い、これはチェホフの創作に対する考え方を端的に表現したエピソードとして知られている。この片岡義男の短編は、まさにそのようにしてできた作品ではないか。 目の前に灰皿があれば、あとはそこに人物を配し、場所を設定し、どんな季節か、どんな身分か、といった要素が加味され人物の過去なども語られると、なおも作品はおもしろくなる。灰皿から始まって、読者はなかなかに遠くまで行くことができるのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 廃市・飛ぶ男
    3.8
    誇り高い姉と、快活な妹。いま、この二人の女性の前に横たわっているのは、一人の青年の棺。美しい姉妹に愛されていながら、彼はなぜ死なねばならなかったのか……? 夏雲砕ける水郷に茜の蜻蛉の舞い立つとき、ひとの心をよぎる孤独と悔恨の影を、清冽な抒情に写した秀作「廃市」。ほかに「飛ぶ男」「樹」「風花」「退屈な少年」「影の部分」「未来都市」「夜の寂しい顔」の7編を併録。
  • 敗者たちの季節
    3.8
    夏の甲子園地方大会、決勝戦9回の攻防。あと、一人打ち取れば延長にもつれ込む……と、その瞬間、サヨナラホームラン。敗者となった海藤高校の投手直登は、試合後も悔しさから立ち直れないでいた。そこに、思わぬ報せが届く。優勝した東祥学園が、出場を辞退したというのだ。繰り上がり甲子園出場が決まるが、それはどちらのチームにとっても重い結果だった。「敗者のままでは、終われないんだ!」少年たちの熱い思いに、思わず胸が高鳴る、著者真骨頂の青春野球小説!
  • 配色の効果
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    淡いブルーとスカイブルー 女性同士の出会いと恋愛を描いた短篇小説。女性二人が、もう一人の女性の結婚式に出席するため夜の国道を2台のクルマで、つまり、一人1台に乗って連なりながら走っていく冒頭のシーンからして鮮やかである。1度目は電車の中。2度目はバーで。ごく短い時間のうちに2回会ってしまえば、それは偶然を超えて、運命になる。一人が一人に言う。「誰にも、その人を支配している色があるのよ」。そして一人は、淡いきれいなブルー。もう一人がスカイブルー。二人は絶妙なブルーの相違を互いの内に抱きながら生きる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 背信【HOPPAライブラリー】
    -
    1巻1,760円 (税込)
    もし、あの時手紙が届いていたら…。貧しさゆえに奉公人として働くヨシノと、何不自由なく青春を謳歌する奉公先の家のお嬢さん・廣子。明治の同じ年に生まれた、境遇の違う2人の少女の物語。

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  • 学園忍法帖(1)
    -
    1~2巻495円 (税込)
    忍者、パンチラ、謎のセクシー美女、さらにはマッド・サイエンティストまで登場する学園コメディ!  山中墓地高校の校門前で、セーラー服の美少女五人のスカートが同時に高く舞い上がった。風のイタズラか、それとも単なる読者サービスか!? いや、それは超人的な身のこなしで上昇気流を作りだした一人の少年……嵐虎丸の仕業だったのだ。スカートめくりと盗み撮り写真に青春を燃やす、虎丸以下、劇写ハレンチ四人衆が巻き起こす、努力・友情・勝利……の存在しない物語!!  ドタバタ青春学園忍者コメディ第1弾が、全面改稿を経て電子書籍として復刊! ●藤原征矢(ふじわら・せいや) 1960年東京都生まれ。東京大学法学部卒。著書に『かたゆでマック』シリーズ、『クールフェイス』シリーズ(以上、朝日ソノラマ)、『電子恐慌』(ケイエスエス出版)、『ドル・ハンターズ』(祥伝社)、『鳴弦の巫女』(HJ文庫)など。小説の他、ゲーム・アニメ等の脚本も手がけ、また経済ライターとして別名で取材・執筆活動を行っている。
  • ハイスクール・ブッキッシュライフ
    5.0
    1巻2,035円 (税込)
    カフカ、ニーチェ、ランボー、プルースト――「密かな悪徳」としての読書を愉しむ、ちょっとディープな世界文学案内。 30年前の高校生を魅了した名作15篇を再読。知的興奮あふれる文学エッセイ! ● 読み返すというのは、奇妙な体験である。わたしは高校生であったころから、すでに三十年以上も馬齢を重ねてしまった。ある書物に最初に出会ったときの驚きと同じものを、現在なお求めようとするのは困難かもしれない。その代わりにわたしには、高校生のときに見過ごしていた細部を、より丁寧に、またより広い文脈のもとで理解し直すことができるのではないかという期待がある。(「はじめに」より)
  • ハイテク開発の魔術師たち 未踏技術に挑む
    3.0
    「科学技術に2番はない、1番あるのみ」日本の命運をにぎる男たちの挑戦――最先端技術の開発現場は、秘密のベールに包まれている。新しく開発された技術が、我々のライフスタイルを一変させ、わが国の政治、経済の命運をにぎっているにもかかわらずである。本書では、第一線で活躍している研究者に取材し、日本の未来をになう「独創」技術にスポットをあて、その全貌を明らかにする。<『独創に憑かれた男たち』改題作品>
  • 背徳経営
    3.0
    1巻838円 (税込)
    老いてなお頭取の座を明け渡さぬ八重垣に、仕え続けてきた秘書室長・志波の裏切りが始まる。ライバルを罠に嵌め、女を使って情報収集に努める彼が、暗躍の果てに見たものは……。 聖書に描かれた七つの罪(傲慢・嫉妬・暴食・色欲・怠惰・貪欲・憤怒)をビジネスマンの業になぞらえ、サラリーマンに問いかける問題作。
  • 背徳の夏
    -
    夫を寝取られた妻の惨めさを、智子は、光子によって味わされた。その光子は、智子の親友だった。ダンスホールで知り合った住田という男と、官能をくすぐり合うゲームのような逢引きを繰返しているうちに、智子の心の中に、光子への殺意が高まっていった。その殺意は、夫への愛の証しでもあったのだが、やっかいなことに、光子を消す計画に、殺し屋の役を引き受けたのは、住田であった。……愛とセックスのメカニズムを、心理的なスリラー・ドラマのかたちで描き出し、孤独な現代人の荒涼たる心の風景をのぞきこんだ、ユニークな長篇小説である。
  • ハイトーン
    -
    「波多さんには、超能力があるということですが、それはどういった能力ですか。我々凡人に判るように説明願えませんか?」この垣内という刑事は、最初からいやな感じがしていた。まるで波多を犯人のような目で見ている。(本文より)昭和40年代、東京のバンドシーン。音楽には縁も無かった波多響(はた・ひびき)は、流されるようにトランペッターとなり、ハイトーンの使い手としての才能を開花させていく。同時に、単なる演奏に留まらない未来予知能力が身についてく自分に気がつく。波多の能力に目をつけた関係者、マスコミ。そしてある日、波多は忽然と姿を消す……。舞台は五反田、銀座、渋谷、北海道、そして海を越えて旧ソ連へ。ヨーガ行者である著者が描き出すサイキック小説の結末は……!?
  • ハイドラ(新潮文庫)
    3.8
    出会った瞬間から少しずつ、日々確実に、発狂してきた――。有名カメラマン新崎の専属モデルを務める早希は、私生活でも密かに彼と同棲している。付き合って三年を過ぎ、セックスの時以外は体に触れてこない新崎。不均衡な関係に深い倦怠感を覚えるなか、ずっと早希のファンだったというバンドマンの松木と出会う。ひずみのない愛を求めては傷つく女性の心理に迫る、傑作恋愛小説。
  • はい、ニュースキャスターです NHKを10倍楽しむ法
    値引きあり
    -
    ニュースセンター9で人気だったニュースキャスターが綴った「ちょっといい話」がいっぱい。ブラウン管には映らない、裏側で起こっている知られざるエピソード。腹をかかえる笑話、語るも涙、聞くも涙の苦労話、ほのぼのとした情話など、ドラマ部、演芸部、青少年幼児部……と、NHK局内で発掘したテレビ屋の泣き笑い。
  • 灰の劇場
    3.6
    1巻880円 (税込)
    「飛び降り2女性の身元わかる」――始まりは、「三面記事」だった……新たな恩田陸ワールド、開幕。文庫版特別収録=「灰の劇場0-+」「文庫版あとがき」。
  • 灰のジャルダン
    -
    1巻1,144円 (税込)
    「再建こそが最大の復讐だ」聖蹟桜ヶ丘駅前の980坪の土地に商業施設を建てるため、地元投資家に融資を行った多摩シティ信用金庫の大谷。ところが、運営会社代表の青木のずさんな経営からテナントは相次ぎ撤退、融資額は60億円にまで膨れ上がる。大谷は青木を運営陣から追い出し、債権を回収しようと自ら経営に乗り出した。危険すぎる一手を打って誘致したテナントがその後の運命を大きく変える――。巨額の債権を回収するため孤独に耐えながらも聖域を超えて戦う金融マンを描く

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  • 灰の迷宮~吉敷竹史シリーズ8~
    4.3
    1巻605円 (税込)
    新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに撥ねられ死亡。被害者・佐々木徳郎は、証券会社のエリート課長で、息子の大学受験の付き添いで鹿児島から上京中の出来事だった。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、佐々木の不可解な行動や放火犯として逮捕した男の意外な告白から、急遽、鹿児島へ……。アッと驚く犯人像! 鬼才が放つ新機軸の本格推理。
  • ハイパーたいくつ
    3.4
    1巻1,650円 (税込)
    職場で疎まれている私をチームリーダーは「ペンペン」と呼ぶ――八方塞がりの毎日が限界を迎えたとき、壊れた言葉が現実に侵食してゆく、リリカル系日常破壊小説!第61回文藝賞受賞作
  • ハイビスカス殺人事件
    値引きあり
    3.0
    東京の殺人現場に、与論島にいるべき人物の腕時計が! 島国日本の歴史の傷を衝く傑作。南の島に展開された少数民族をめぐる謎――気鋭の民族学者・若杉は、勤め先の大学の実力者・大河内から、南の島にこもって家に戻らぬ愛娘を連れ戻しに行ってくれ、と依頼される。その娘・亜矢子は、若杉の教え子だった。だが、南の島に飛んだ若杉は、いきなり何者かに襲われる。そして同じ日、東京では大河内が殺され、現場に若杉の腕時計が! 島国日本ゆえの歴史の傷に、大胆に挑んだ野心的ミステリ。
  • ハイビスカス・ジャム
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    大きな音で、静かな仕事。 2つの赤がこの小説の主役だ。 片岡義男の小説のアクションの中には、いくつかの強靭な定型がある。 この小説もその1つを踏襲している。 全長7メートル近いオールズモービル・トロナード。 豪勢に見えすぎないことに金をかけた邸宅。 プールには全裸で泳ぐ女性。 ただ小さな予想外として、ハイビスカス・ジャムがあった。 予定された1つの赤に加えて、 もう1つの赤が、物語には加わった。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。82年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 俳諷一行詩 花迷宮 女たちのつぶやき
    -
    「恋をする女のひとり言には、花の匂いがある」というフレーズはだれが書いたのか――忘れました。ごめんなさい。 今回「花迷宮/女たちのつぶやき」では、さまざまな人をたずねました。そしてその人の気持ちを、思いを「俳諷一行詩――五七五」にまとめてもらったのです。 皆さん正直にありのままの気持ちを記してくれました。それでお名前はイニシャルの発表にしました。 「女の恋と愛の物語」は、人それぞれの数だけあるのです。 小説やドラマの登場人物のせりふと違うのは、その一行のことばの中に余分な飾りのない、素直な思いが託されていることです。 じんわり胸に沁みてくることばが放つセクシーで甘やかな匂い――皆さんにまっすぐ届けます。

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  • ハイポジ・オフィシャルブック 80年代、それぞれの青春
    -
    1巻1,650円 (税込)
    青春漫画の名匠きらたかしによる名作『ハイポジ』。そのドラマのオフィシャルブック。ドラマ及び原作をより深く楽しむために、番組中で取り上げられる曲やモノ、服装など80年代の風俗を深堀り。あの時代を経験し、今、「二度目の青春」を過ごす人にとって懐かしく、「最初の青春」を過ごしている若者にとっても刺さるオフィシャルブック…というよりもはや、これ一冊だけで楽しめる80年代解説本! そして注目は、鈴木絢音、黒崎レイナの大量グラビア! アイドルファンもマストバイ! ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • ハイマール祭
    -
    1巻330円 (税込)
    聡は、1週間前に部長から瓢毛(ひさごけ)村へ大規模な村興しの視察へ行くように命じられた。最寄り駅から20キロ、車しか交通手段のない辺境の地へ行くため、聡は駅前からタクシーに乗った。だが行き先を告げた聡に、タクシーの運転手は奇妙な態度を見せた。そして村の入り口まで辿りつくと、聡に向かって手を合わせ、念仏をとなえ、来た道を戻っていった。嫌な予感を抱えつつ村に入った聡は、そこで「ハイマール祭」という、世にも奇妙な祭に遭遇したのだった…。地面を這い回る村民、半裸の女…そして…。果たして聡は村を無事に出ることができるのか?
  • 背面ストライプの浦島太郎 ~日本昔話 Remix2~
    4.6
    1巻815円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昔話→英訳→日本語訳 で生まれる新しい昔話。 日本昔話をパソコンの翻訳ソフトで英訳、それをもう一度日本語に訳したら、どんな新しい昔話が生まれるのか? そんな挑戦をしてみました。 「昔々、丹後の国でのお話です」で始まる「浦島太郎」は、英訳、日本語訳を経ると「ワンス・アポン・ア・タイム、それはタンゴの国家物語」に。もはや昔話なのか未来話なのか…。 他にも「鶴の恩返し(=感謝するクレーン)」、「花咲かじいさん(=お花見パパ)」を収録。 この本はロングセラーになった「匂いをかがれるかぐや姫」の第二弾。気に入っていただけたら、前作も合わせて読んでくださいね。
  • 俳優・亀岡拓次
    3.9
    映画原作! 脇役俳優の酒と仕事と恋 川端賞作家・戌井昭人が描く短篇連作。脇役俳優、亀岡拓次は、行く先々の現場で奇跡を呼ぶ! 安田顕主演で2016年1月映画公開。
  • ハイランドの花嫁 偽りの令嬢は荒野で愛を抱く
    4.3
    15世紀末イングランド。伯爵令嬢でありながら庶子であり、姉が世間体の悪い死を遂げたために修道院に押し込められていたシャーロットは、ある日父に伯爵家の屋敷に呼び寄せられ、こう告げられる。「シャーロット。そなたに命じよう。エリザベスの代わりに嫁ぐのだ。スコットランドのハイランドへと」。スコットランドは当時、イングランドの敵国。そしてハイランドがどんなところか、シャーロットはまったく知らない。しかしシャーロットに背く術はなく、言われるままにエリザベスになりきるため、赤毛をブロンドに脱色し、着たこともないようなドレスに袖を通して結婚式に参列するのだが……。偽りから始まる、真実の愛。そしてシャーロットが見つけた幸せの形とは…?
  • ハウ
    3.7
    婚約者にフラれ、横浜でひとり空虚な日々を送っていた赤西民夫、ひょんなことから声が出ない犬 ハウ を飼うことになる。民夫は徐々に生きる気力を取り戻していくが、突然ハウが行方不明になり──。神様のようなこころ優しい犬との感動のものがたり。
  • ハウス
    -
    せつない愛の予感、すれ違いに苛立つ恋、そしてひとりの部屋で過ごす眠れぬ日々――。12人の主人公達が、あいた心の隙間をうめてくれる自分だけの居場所をさがしあてるまでの、12編の物語。それは家庭でも家族でもなく、私達が不思議なほど心地よさを覚えしまう、唯一の場所。そして、それは、もうひとりのあなたの物語……。哀しみから立ちなおる女性達の姿を描く、著者初の連作小説。
  • ハウス・ハズバンド変奏曲 おいしい人生の作り方
    -
    1巻968円 (税込)
    エリートサラリーマン、主夫になる。投資アナリストとして活躍をしていたエリートサラリーマンの山田は、ある日突然会社を辞め、主夫になる。家事を完全に馬鹿にしていた山田は、簡単にこなせると考えていた。ところが、炊事に洗濯、家の掃除に、娘の小学校のPTA活動、山田を待ち受けたものは、これまで経験したことのない全く異次元の世界だった。勝手の分からぬ現実の世界で奔走する主夫山田。料理の参考にと閲覧をはじめたブログの世界にのめり込み、イタリア料理の有名ブロガーの記事を盗用していっぱしのイタリア料理専門家を装うも、小学校の行事に参加する中で、リアルな世界へと目を向けていく。イタリア料理のうんちくをちりばめながら、リアルの世界での充実こそが人生にとって大切なことだと気づかせる、珠玉の主夫物語が、あなたのクリエイティビティーを刺激します。山田と一緒にリア充目指して「変奏」しましょう!

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  • 蠅男
    4.3
    大阪の富豪に殺人予告が届いた。差出人は蝿男。警備は厳戒をきわめた。しかし、それを嘲笑うかのごとく、富豪は天井に吊されていた。完全に近い密室に、煙のように侵入しうる犯人とは、いったい何者? 名探偵・帆村荘六は、この不可能犯罪に敢然と挑み、怪人蝿男に肉迫する! 猟奇的な発端から戦慄のラストシーンまで、昭和初期のエログロ・ナンセンスの雰囲気を濃密に漂わせた鬼才の代表的長編。
  • 覇王の譜(新潮文庫)
    4.4
    「お前は一流にはなれんよ」。七年間、C級2組から這い上がれない直江大に剛力英明王座はそう言い放つ。旧友との目も眩むような格差。だが、天才少年との邂逅、“孤剣”の異名を持つ師の特訓が、燻っていた直江を覚醒させる。彼の進む道の先には運命の対局が待ち受けていた。元奨励会会員、将棋を深く知る著者が青年棋士の成長と個性あふれる棋士群像を描く。魂震わす将棋エンターテインメント。(解説・西上心太)
  • 破戒者たち 小説・新銀行崩壊
    4.0
    弱い者いじめに苦しむ中小企業にとって新銀行は救世主になるはずだった。"必殺仕掛人"の金融コンサルティング会社社長の野心に警戒しながら、設立に身を捧げる男たち。だが金融庁対策、資本金調達で困難に見舞われ、当初の理念は地に堕ちていく。経営陣の逮捕まで招いた「許されざる者」たちの罪業を描き切る傑作!
  • 破戒(新潮文庫)
    4.4
    明治後期、部落出身の教員瀬川丑松は父親から身分を隠せと堅く戒められていたにもかかわらず、同じ宿命を持つ解放運動家、猪子蓮太郎の壮烈な死に心を動かされ、ついに父の戒めを破ってしまう。その結果偽善にみちた社会は丑松を追放し、彼はテキサスをさして旅立つ。激しい正義感をもって社会問題に対処し、目ざめたものの内面的相剋を描いて近代日本文学の頂点をなす傑作である。[付・北小路健「『破戒』と差別問題」](解説・平野謙)
  • 墓じまいラプソディ
    4.2
    1巻1,699円 (税込)
    「夫の墓には死んでも入りたくない」義母の遺言から始まった墓問題。それは親類や子どもたちを巻き込み、墓の必要性などを考えるきっかけになっていく。「遺骨は燃えるゴミに出せばいいじゃない!」と言いたくなるほど面倒な、明日は我が身の墓騒動小説。
  • 博士の長靴
    3.8
    ままならない天気も、家族も、人生も、すべてを慈しみながら、わたしは生きたい。 天気の研究に生涯をささげた藤巻博士。博士一家・四世代の歴史と、彼らとの出会いで変化していく人々の生きざまや家族の在り方を丁寧に描いた傑作連作短編小説。 『ありえないほどうるさいオルゴール店』の瀧羽麻子、新たな代表作。
  • 博士の長靴
    3.5
    1巻1,650円 (税込)
    天気を変えることはできない。 人間も、他の生きものも、あるがままを受け入れるしかない。 天気の研究に生涯をささげた藤巻博士。博士一家・四世代の歴史と、彼らとの出会いで変化していく人々の生きざまや家族の在り方を丁寧に描いた傑作連作短編小説。 『うさぎパン』、『左京区』シリーズ、『ありえないほどうるさいオルゴール店』の瀧羽麻子、新たな代表作。
  • 博多・札幌 見えざる殺人ルート
    値引きあり
    -
    北と南で、男女連続殺人事件。発端は、ヨコハマの夜の事故――博多発ひかり車内で男が、札幌のホテルで女が、殺された。二人が愛人関係にあったため、連続殺人事件として捜査は行われる。だが殺害時刻を考えれば、同一犯には不可能だ!? 調査を開始した「ニヒルな探偵」鏑木一行の行く手には思わぬワナが……。事件は解決に向かうのか!? エロチック本格トラベル推理。
  • 博多殺人事件 新装版
    -
    博多の学術調査の発掘現場から人骨が見つかった。第一発見者となった浅見光彦は、調査のレポートのために参加していた。人骨は、去年行方不明になっていた片田次郎のものと判明し、警察は失踪当時のことを再度調べ始める。刑事局長である兄、陽一郎に「この事件を調べてもらいたい」と言われた光彦は、耳を疑いながらも、関係者に話を聞いていくうちに……。
  • 博多食堂まかないお宿~かくりよ迷子の案内人~
    3.0
    彼女は自分の名前も、どこにいるのかも分からなかった。目の前には『博多食堂』と書かれた暖簾がかかる。店にいた男性は、「迷子さんたちの案内人」で、自身も自分探しをしている最中だという。分かっているのは、うつしよで生死を彷徨うなにかが起こっているということだけ――。案内人・山田の料理が彼女の気持ちをほぐし、記憶が徐々に蘇ってくるが……。
  • 博多豚骨ラーメンズ
    4.0
    「あなたには、どうしても殺したい人がいます。どうやって殺しますか?」 福岡は一見平和な町だが、裏では犯罪が蔓延っている。今や殺し屋業の激戦区で、殺し屋専門の殺し屋がいるという都市伝説まであった。 福岡市長のお抱え殺し屋、崖っぷちの新人社員、博多を愛する私立探偵、天才ハッカーの情報屋、美しすぎる復讐屋、闇組織に囚われた殺し屋。そんなアクの強い彼らが巻き込まれ、縺れ合い紡がれていく市長選。その背後に潜む政治的な対立と黒い陰謀が蠢く事件の真相とは──。 そして悪行が過ぎた時、『殺し屋殺し』は現れる──。
  • 博多 秘愛の女
    -
    博多に出張した城東建設(じょうとうけんせつ)の企画営業課長・秋津悠一郎。彼は鴻之舞(こうのまい)興産の社長・絹絵から妖艶な裸体を投げ出され、盗まれた千利休の秘伝書『南方録(なんぽうろく)』を探してほしいと頼まれた。犯人は真珠名器の美女という。この依頼に鴻之舞興産との巨大事業提携がかかっている。いざ抱け! 秋津の名器探しが始まった。博多の女性はどんな味? 旅情溢れる書下ろしシリーズ。
  • 破花の宴
    -
    1巻838円 (税込)
    旧家に住込む儚げな家庭教師。 一夜の愛に人生を狂わせた謎の女。 不治の病の夫を見守る妻。 清純の影に闇を潜ませる女優。 気高い美しさを持つ女たちが、死を賭した愛の果てに得るものは。 28歳の貴子は、女子高の英語教師を辞め、都会の喧騒を離れ、埼玉県の山村の旧家、大両寺家で住み込みの家庭教師として働くことになった。貴子は、中学二年になるトオルとその姉の教師として静かな生活を始める。だが、夜ごと強引にその家の遠縁の元理科教師和彦に体を求められ続け、自暴自棄になった貴子はついに猟奇的な情事に及んでしまう。いつしかその世間から隔絶された旧家の中での行為は死を賭したものとなっていく。そして20年後――。全てを燃やし尽くす情念を緻密な筆致で描く、禁断の純愛小説。

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  • はかぼんさん―空蝉風土記―
    4.0
    風に揺れる枝垂れ柳が美しい京都の高瀬川で、少年が自殺した。白衣白袴という異様な姿で。死の背景には、旧家に伝わる謎の儀式があった(「はかぼんさん」)。身を持ち崩した一人の男を救ったのは、海辺の漂着物だった(「夜神、または阿神吽神」)。緑豊かな信州に嫁いだ女性。夜半、婚家に「鬼」が訪れる――(「鬼宿」)。各地を訪ね歩いて出逢った、背筋が凍り、心を柔らかく溶かす奇譚集。
  • ハガキ職人タカギ!
    4.2
    ハガキ職人の世界描いたコメディー小説! 第15回小学館文庫賞小説賞受賞作。イマドキのオタクにスポットを当てたリアルな新感覚青春ユーモア小説。  広島県在住の高校二年生、高木正広は、筋金入りのラジオ番組のハガキ投稿オタク。今日もネタ帳とにらめっこ。クラスの女子は気味悪がって近寄ってこないが、そんなことは全く(全くでもないが・・・)気にならない。厳選したネタを、深夜のラジオ番組に投稿することが使命なのだから。深夜ラジオでは、ちょっと名の知れたハガキ職人。ラジオネーム・ガルウイング骨折として、全国のラジオリスナーにその名を轟かせている。そんな高木が東京のハガキ職人たちと対決することに。運命の歯車が狂い出す。
  • ハガネの女
    4.0
    学生時代の友人に誘われ、臨時教員として公立小学校に赴任した芳賀稲子、通称「ハガネ」。だが、彼女が担当することになったのは、次々と担任が辞めていった訳ありのクラス。ひと癖もふた癖もある子供たちと非常識な苦情を申し立てるモンスターペアレンツ、そしてイジメや不登校の問題に、あだ名どおりの強さと誠実さで立ち向かうハガネだが…? 『YOU』で連載された人気マンガを小説化。
  • 鋼の声が僕を呼ぶ
    -
    「誰だって痛みを抱えて生きている。」 孤独な男子高校生のコテツは、島根の刀鍛冶に引き取られて暮らすことに―。 人生に立ちすくんだ少年が一歩を踏み出す、再生の物語。 青春小説の旗手が贈る、感動の傑作! 天涯孤独となった彼は、島根に住む遠縁の剱田かがりという老婦に引き取られることに。 かがりは、現代日本において唯一と言われる女性の刀鍛冶で、寡黙だが瞳に燃え盛る炎を持つ刀匠だった。 自暴自棄になり言われるまま島根にやってきたコテツだが、転校初日、己の火傷を見るクラスメイトの視線に耐えられず、学校へいけなくなる。 部屋にひきこもるコテツに、かがりは「学校へはいかなくてもいいが、そのかわり仕事を手伝え」と言う。 かがりの弟子であるコウやカンナに教わりながら手伝いをするうちに、徐々に作刀に興味を持ち始めるコテツ。 現代日本において、刀をつくる意味とはなにか?  かがりや兄弟子たちと関わり、悩みながらも、鉄を打ち、その熱に溶かされ、コテツは自らの心の形も変えていく――。
  • 鋼の魂―僕僕先生―
    3.8
    唐、吐蕃、南詔の三国が支配を狙う雲南の国境地帯。この地を訪れた一行は、孤児を引き取って暮らす男女、宋格之と呉紫蘭に出会う。やがて大国の争いは激化し、子ども達に危機が迫る中、僕僕らは村に伝わる守り神「鋼人」の封印を解くため、湖底へと向かう。迫りくる軍勢。進まぬ国家間の和解。裏で糸を引く「胡蝶」。戦争前夜の狂騒を前に、王弁は何を思う? 緊迫のシリーズ第六弾!
  • 吐きたいほど愛してる。
    4.1
    1巻693円 (税込)
    凍えるような二月のある夜、僕のアパートのドアの前に座り込む女性がいた。黒く長い髪。透けるような白い肌。壊れそうな細い腕。彼女の名は「まゆか」――。可憐な美少女が味わう生き地獄、迷惑な妄想逆ギレ男の勘違い愛、夫の帰りを正座して待ち続ける壊れた妻、非道の限りを尽くして虐待される寝たきり老人……。ここにあるのは、異常と狂気。でもこれも「愛」! 自己の中心で叫んだ、残酷なまでに強烈すぎる四つの過激な「愛」。

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  • ハキダメ。 銀行員七野夏姫の渉外日誌
    4.8
    1巻1,320円 (税込)
    Twitterで話題沸騰! トータルリツイート数100万越えを果たしたネット作家“ぺんたぶ”が、「腐女子彼女。」「作家彼女。」に続く最新作を書き下ろし。今度の“ぺんたぶ”は本業の銀行員になって登場だとおっ!? リアル銀行員が放つ、夢と希望のその裏に苦悩と現実が見え隠れするハラハラドキドキのBANK STORY! 妻「もう、わたしの願いは“作家彼女。”で叶ったわけだし、このうえなにがあるっていうの!?」 僕「いいかい、こんどの話は僕についてのこと(キリッ」
  • 破局
    3.7
    1巻693円 (税込)
    充実したキャンパスライフ、堅実な将来設計、そして新たな恋――。肉体も人生も、潔癖なまでに鍛え上げた私に、やがて訪れた破局とは。現代の実存を問う芥川賞受賞作がついに文庫化。
  • 履き忘れたもう片方の靴
    3.0
    1巻550円 (税込)
    「ヒカルは売春する少女たちよりさらに強烈な存在だ。なぜなら彼は、犯される者であると同時に、ペニスを持った犯す者でもあるからだ。」(佐藤亜有子) 華やかな夜の街で、金持ちの男女に求められるまま、体を売るヒカル。大石圭、衝撃のデビュー作! 

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  • 萩殺人事件
    4.0
    浅見光彦の親友・松田将明は、お見合いのために山口県へ。萩に向かう列車から見かけた赤い傘の女性に心惹かれ、彼女が佇む場所を訪れる。そこに落ちていた萩焼のネックレスを拾ったことから松田は事件に巻き込まれる。この購入者の元市会議員が遺体で発見されたのだ! 赤い傘の女性は何者か? 松田は取材に来ていた浅見とともに萩、美祢防府、長門を駆け巡り真相に迫る!
  • 歯軋り 楕円と四角形
    -
    1巻1,386円 (税込)
    民間人校長は教員にとって「敵」なのか──。ビジネスの世界から教育界へ、そこは特殊な理論がまかり通る保守王国だった。理想と現実が相対するヒューマンドラマ。「理事長室に小寺鳳子の来訪を受けた。『ご心配とご不安をおかけしています。不徳の致すところです』小寺鳳子の左指に光る大きな瑠璃色の瑪瑙の指輪が、純平に睨みを利かせているように思えた」(本文抜粋)
  • 萩の雨
    値引きあり
    5.0
    二昔も前に愛した女と、旅先きで待ち合わせた男。だが、その彼の前に現れた「その女(ひと)」とは? 「椿のかわりに萩を抱きません?」と言い寄る、その女の真意は果たして何か……という表題作など、萩、柳川、会津、盛岡、異国・北京、能登、と6つの地を舞台に展開する愛の虚実を、詩情豊かに描く秀作短編6編。愛の真実とは?
  • 白亜館事件
    3.0
    石神探偵事務所を訪れた初老の男性。柊遼、大企業・柊興業の代表だ。依頼内容は二十年前に自殺した兄・凱の死の真相調査。野上と俊介は、化石研究家だった凱が発見した肉食竜が展示されている白亜館を訪れた。そこで一族を襲った惨劇とは!?

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  • 白衣の蜜宴 俊才脳外科医ハード大胆官能
    -
    1巻660円 (税込)
    脳外科の名医として名が知られるようになってきた加瀬谷修司は、手術をすればするほど性欲が膨らんでくる男だ。 妻がありながら、勤務している総合病院の美人看護師を愛人にし、執刀した患者の美人妻を誘ってしまう。 のめりこんだ名医は、院内の患者向け相談室で挑みかかり、屋上でも男の欲をぶちまける。 惑乱された名医は、それでも満足しない。 はたして名医の欲望の果てはどこにあるのか……。
  • 白銀の逃亡者
    3.6
    この温かさ、誰かに伝えてください。致死率95%、凶悪なウイルスの大流行が収束した世界。感染から生還した者らは、瞳が白銀色に変化する異能力者、ヴァリアントとなっていた。救急救命科で働く医師岬純也は、公安に追われるヴァリアントの少女悠から接触を受け、ある計画を打ち明けられる。そして純也は、彼らの生存をかけた闘いに巻き込まれてゆく――。読む手が止まらない最高のエンタメ長編!
  • 白鯨 MOBY-DICK 上
    4.0
    1~2巻1,144円 (税込)
    その姿を見た者は、生涯魂を囚われる――。 海と鯨に心を奪われ、人生を狂わされた男たちが、神の生き物に挑む! 土佐の中浜村で漁師の次男として生まれ育った万次郎は、鯨漁に魅せられる。やがて仲間たちと漁に出た際、足摺岬の沖合で遭難してしまう。漂流した五人は無人島にたどり着くものの万次郎は銛打ちの師匠・半九郎の形見の銛を追って、さらに漂流してしまった。単身、大海原に投げ出された万次郎を救出したのは、米国の捕鯨船ピークオッド号だった。その船長・エイハブは、自分の片足を喰いちぎった巨大な白いマッコウクジラ“モービィ・ディック”への復讐に異常な執念を燃やし、乗り組員となった万次郎を巻き込んでゆく……。 ジョン万次郎と、ハーマン・メルヴィルによるアメリカ文学の金字塔『Moby-Dick』が、夢枕獏の奔放な想像力によって融合する!
  • 白山単独越冬 伊藤仁夫の挑戦
    -
    1巻990円 (税込)
    昭和43年から44年にかけての厳冬期。史上初めて、ひとり白山の室堂で越冬を成した若きカメラマン伊藤仁夫。彼は神々のみぞ知る天空氷雪の世界にこもり、ひたすらシャッターをきった―。たったひとりの力で食料と燃料、加えて重い写真機材を運びあげ、厳冬期の越冬に成功。遭難者を救助し、念願の写真では傑作を残したその生涯を「伊藤仁夫越冬日記」を底本に再現した。新聞社のカメラマン時代、未曽有の大水害に見舞われた旧西谷村(現在の福井県大野市)に乗り込み、いち早く被害の実態を伝えた、ジャーナリスト魂に迫る取材記録をあわせて収録。同郷の作家である著者が、伊藤仁夫の心に寄り添いながら書き上げた。福井県山岳連盟推薦図書。
  • 伯爵夫人(新潮文庫)
    4.0
    ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な〈伯爵夫人〉が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子(よもぎこ)や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた三島由紀夫賞受賞作。(解説・筒井康隆 黒田夏子 瀬川昌久)
  • 伯爵夫人の肖像
    -
    男と女が鉄道に飛びこんだ。心中か──新聞記者の広瀬為次郎は特ダネのにおいを嗅ぎつけ現場に向かった。由緒正しき芳村伯爵家の若夫人とお抱え運転手の情死行に新聞のスクープ合戦は過熱。一方、広瀬は取材を重ねるうちに華やかに見える伯爵家の実情と華族社会の頽廃を目の当たりにする……。大正時代、実際に起こったスキャンダルをもとに、運命に翻弄された悲恋の行方を描いた名作。(解説:澤田瞳子)
  • 白愁のとき
    3.0
    五十二歳という働き盛りの造園設計家・恵門を突然襲った記憶の空白。異常を感じた彼が友人の医師・八木に診断を迫ったところ、アルツハイマー病の疑いがあり、“精神余命”があと一年であることを告知されてしまう。アルツハイマー病が原因不明・治癒不能の病であり、記憶の障害から始まって精神能力と人格が徐々に滅びていくことを知り、恵門は暗然たる恐怖に打ちのめされるが……。生への執着と死への誘惑の間で揺れ動く男の絶望と救済を、叙情あふれる筆致で描いて新境地を拓いた力作長編小説。
  • 白春
    -
    赤穂藩京屋敷留守居役の小野寺十内と妻お丹に仕えるろく。親を知らず耳が聞こえぬ彼女だが、出会いに恵まれ仕合わせな日々を過ごしている。しかしろくが二十歳になった年、藩主浅野内匠頭の江戸城松の廊下での刃傷という一大事が出来する。忠義を貫き命を散らすのが武士の一分ならば遺された者の一分とは……。滋味溢れる筆致で赤穂事件の顛末と家中の人々の覚悟を描く第9回中山義秀文学賞受賞作。
  • 白日
    3.8
    千日出版の教育部門で課長を務める秋吉に衝撃的な情報が入った。事業を率いる梶原局長の中3の息子が、謎の転落 死を遂げたというのだ。部署が一大プロジェクト――大手進学塾と合併し社を独立、IT企業との提携のもと、最新技 術を駆使した[引きこもり・不登校対策]を打ち出す新時代の高校を開校――に臨んでいたときだった。プロジェクトは一 時中止になり、事故ではなく自殺という噂が社内では急速に広まる。梶原とは家族ぐるみの付き合いだった秋吉は、部 下の前島と調査を開始するが、人事課の飴屋から警告される。以前から、社長派と専務派が対立する社内。会社の上層 部は秋吉に隠蔽を働きかける。少年の死という状況のもと、彼らが気にするのは自社の利益追求と保身だった。信頼でき ない上司、暴走する部下、情報戦の様相を呈す社内派閥抗争……。もはや社内に信用できる者はいない――。子どもた ちの未来のために新しい学校をつくる、その志を持って教育事業を推進してきた秋吉の運命は。少年の死の真相は。
  • 白日の鴉
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    製薬会社のMR・友永孝は、電車内で見知らぬ男女に痴漢の疑いをかけられ駅から逃走、新人巡査の新田真人に逮捕された。友永は無罪を訴えるが、留置場に収監されてしまう。後日、真人はある出来事から友永の無実を確信し、老弁護士・五味陣介に協力を求めるが――。留置場から拘置所、そして法廷へ。仕組まれた冤罪との闘いを徹底した緻密さで描く異色の警察小説。
  • 白寿の記憶
    -
    1巻704円 (税込)
    すべての女性にドラマがある 99歳になった敏子。第二次世界大戦を経験した敏子は、当時の生活を語り継ぐべく話し始める。 姑にいびられ、初孫である息子も可愛がってもらえなかったある日、1歳になった息子が高熱を出し病院へ行くと、栄養失調が原因で体調を崩していることが判明し……。 昭和初期の生活や家庭環境を描いた「白寿の記憶」ほか、多様な結婚や仕事観を持ったヒロインが紡ぐ物語3作品を収録。

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  • 薄情
    3.8
    他人への深入りを避けて日々を過ごしてきた宇田川に、後輩の女性蜂須賀や木工職人の鹿谷さんとの交流の先に訪れた、ある出来事…。土地が持つ優しさと厳しさに寄り添う傑作長篇。谷崎賞受賞作。
  • 白線以外、踏んだらアウト
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    「道路の白線を踏み外したら死ぬ」「手のひらに“人”という字を3回書いて飲むと緊張がほぐれる」「食べ物を落としても3秒以内に拾えば大丈夫」「痛いの痛いの、飛んでいけ」などなど、誰もがどこかで聞いたことのあるシチュエーションを、現代ショートショートの名手・田丸雅智が大胆にアレンジ! 物語は「あるある」な設定から予想外の結末へ。1話10分であなたを不思議な世界へ誘う、魅惑のショートショート全10編!
  • 白蛇の花嫁
    4.5
    戦乱の世。領主の娘として生まれた睡蓮は、戦で瀕死の重傷を負った兄を助けるため、白蛇の嫁になると誓う。おかげで兄の命は助かったものの、睡蓮は異形の姿となってしまった。そんな睡蓮を家族は疎み、迫害する。唯一、睡蓮を変わらず可愛がっている兄は、彼女を心配して狼の妖を護りにつけてくれた。狼とひっそりと暮らす睡蓮だが、日照りが続いたある日、生贄に選ばれてしまう。兄と狼に説得されて逃げ出すが、次々と危険な目に遭い、その度に悲しい目をした狼鬼が現れ、彼女を助けてくれて……
  • 白痴
    -
    1巻110円 (税込)
    「白痴」敗戦間近い日本。映画演出家の伊沢は理想と現実のギャップに悩んでいた。隣家には見かけは良家の娘の美人だが、白痴の女が住んでいた。ある日ふとしたことから伊沢の家に白痴の女を成り行きで一晩泊めてやったことから同居が始まった。そして東京は大空襲を迎えることに。他に「居酒屋の聖人」「遺恨」を収録。
  • 白痴
    3.7
    白痴の女と火炎の中をのがれ、「生きるための、明日の希望がないから」女を捨てていくはりあいもなく、ただ今朝も太陽の光がそそぐだろうかと考える。戦後の混乱と頽廃の世相にさまよう人々の心に強く訴えかけた表題作など、自嘲的なアウトローの生活をくりひろげながら、「堕落論」の主張を作品化し、観念的私小説を創造してデカダン派と称される著者の代表作7編を収める。

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  • 白痴 青鬼の褌を洗う女
    4.6
    戯作者の精神を激しく新たに生き直し、俗世の贋の価値観に痛烈な風穴をあける坂口安吾の世界。「堕落論」と通底する「白痴」「青鬼の褌を洗う女」等を収録。奔放不羈な精神と鋭い透視に析出された"肉体"の共存――可能性を探る時代の補助線――感性の贅肉をとる力業。
  • 白痴・二流の人
    3.8
    敗戦間近の耐乏生活下、隣人の白痴女と奇妙な交際を続ける独身の映画演出家。極限の虚無と孤独を描き、世人に多大な共感を与えた昭和21年発表の「白痴」。優れた知略を備えながら二流の武将に甘んじた黒田如水の悲劇を浮彫りにする歴史小説「二流の人」。その他、坂口文学の代表作である「木枯の酒倉から」「風博士」「紫大納言」「真珠」「風と光と二十の私と」「青鬼の褌を洗う女」を収録。
  • 白昼鬼語~探偵くらぶ~
    4.0
    会社員法学士湯河勝太郎が歩いていると、安藤という探偵が友人に紹介してもらったと声をかけてきた。実は湯河本人を調べているといい、今の妻とはまだ法律上の結婚はしていないこと、前の妻はチブスで死んだことを語り始める。湯河は不愉快な顔になった――。(「途上」) 江戸川乱歩にも多大な影響を与えた、谷崎潤一郎の探偵小説傑作選が登場!
  • 白昼堂々(凜一シリーズ)
    4.0
    1976年初冬。由緒ある華道家元の若き跡継ぎである原岡凜一は、従姉・省子の男ともだちだったアメリカンフットボール部のエース氷川享介と出逢う。その邂逅が、やがて二人の運命を変えていくことに……。冬から春、やがて夏へと移ろう季節の中で、彼等の思いはどこへ向かうのか。凜一の希みは叶えられるのか。少年たちの切ない恋を描く好評シリーズ第1弾。
  • 白昼堂々
    4.0
    筑豊の廃坑の村。離職者更生の手段として、自分の経験と技術を教えこんだ元スリの耳に、昔の仲間、いまは東京のデパート保安係が囁いた――もっと安全で割りのいい稼ぎがあるじゃないか。かくて結成された窃盗団。大胆巧妙な手口とチームワークを見せる面々とベテラン刑事との虚々実々の駆引き、そして意外な結末。雑草の逞しさで生きる万引き集団の活躍を温かく軽妙に描いた、会心の悪漢小説(ピカレスク・ロマン)。
  • 白昼の密漁
    -
    敏腕生命保険勧誘レディに仕組まれた罠! 生命保険の外交をしている美しい人妻に、多額の保険加入や政財界の大物の紹介を口実に接近する古物商が。不正取引の影に隠された意外な事実を描く長編ミステリ-! ――毎月の生命保険契約高の成績争いで、ライバルの同性としのぎを削る美人セールス・御園登代子にしのび寄る甘い罠。疑惑の影がつきまとう奇妙な契約者たちに不安を抱きながら、ただひとり信頼のおける嘱託医との情事に溺れる彼女は、やがて不可解な陰謀の渦に巻きこまれてゆく。保険契約にうごめく人間の赤裸々な姿をスリル十分に描いた問題作。
  • 白蝶の悪戯
    -
    どんな願いでも叶えてくれる悪魔がいる──という都市伝説を知っているだろうか? それは噂ではなく、事実だ。 高級品を買うことでしか幸せを感じられないOL、無愛想な妻や娘に嫌気が差して若い女性との逢瀬にのめりこむ老教師、整形によって若さと美しさを維持しつづけようとする喫茶店店主──。 際限のない物欲や色欲に溺れた彼らは、悪魔と出会うことを望み、自らの欲を満たすかわりに、やがて地獄へと堕ちていく。 人間の欲望は、どこまで深いのだろう……。
  • 白鳥の歌なんか聞えない
    3.6
    1巻838円 (税込)
    死にゆくもの滅びゆくものを前に、ふとたじろぐ若い魂。早春のきらめきの中に揺れる、切ないほど静かで不思議に激しい恋の物語。シリーズ第三話。
  • 白鳥の王子 ヤマトタケル 西戦の巻(上)
    4.3
    1~2巻616円 (税込)
    大和王朝の王子であり、勇猛にして心優しき英雄、倭男具那。彼は女王・倭姫王の託宣に従い、熊襲と呼ばれ、九州で猛威をふるう狗奴国との戦いに出陣することを決心する。西を目指す男具那、その途には、狗奴国の勢力の北上にともなって各地で蜂起する賊たちが立ちはだかる。そして、女人剣士・羽女らを軍に加え、宇沙地方を跋扈する賊・鼻垂との壮絶な戦の幕は開いた――。日本最古の英雄、ヤマトタケルの生涯を描く歴史叙事詩、待望の第二弾!
  • 白鳥の王子 ヤマトタケル 終焉の巻
    5.0
    大和王権の権威を東国に示すため東征の旅の途にある倭建(ヤマトタケル)は、駿河を従え、最大の目的地である毛野国に迫る。しかし房総半島に向かう途中、愛する妃・弟橘媛が海神の犠牲となって命を絶つ。弟橘媛の死と暗躍する大和の敵対勢力を前に、東征の意味を自問する建は、戦うことの無意味さを悟り、自分のために生きることを決意する。陸路、大和への帰路についた建を再び宮簀媛が待ち受けていた。再会は不幸の予兆となるのか? 黒岩重吾最大の古代史小説、遂に完結。
  • 白鳥の王子 ヤマトタケル 大和の巻
    4.6
    大和王朝の王子でありながら、権力よりも自由を求めて生きようとする若き英雄、倭男具那。重臣たちの人望を集めながらも、その勇猛さゆえに、父王、兄王子から疎まれ、王権を奪取しようとする士族たちに命を狙われる。台頭した大和王朝と、それに反発する士族たちの争いが繰り広げられる激動の四世紀末、数奇な宿命を背負い、ヤマトタケルの青春は幕を開けた――。血を分けた兄との確執と兄弟愛、刺客との壮絶な闘い、日本最古の英雄を描く壮大な歴史ロマン。
  • 白鳥の王子 ヤマトタケル 東征の巻(上)
    4.3
    1~2巻660円 (税込)
    九州の熊襲を征討した倭建(ヤマトタケル)は大和に戻った。愛する弟橘媛に若建が生まれ、しばし平穏な日々を送ったのも束の間、倭国統一を目指す父・オシロワケ王(景行帝)は、三輪王朝に服従しない東の国々を討つことを建に命じる。東征を前に、叔母で巫女王の倭姫王は、神宝の剣と、火打石、薬を授け、建を励ました。伊勢の朝日雷郎を平定し、尾張に入った建を、首長・音彦の娘で妖しい魅力を湛えた宮簀媛が迎える。日本最古の英雄を、雄渾な筆致で活写する壮大な歴史叙事詩第三弾
  • 白蝶花
    4.4
    福岡のお屋敷に奉公に出た千恵子。そこで出会った美しい令嬢の和江は、愛に飢えた寂しい日々を送っていた。孤独の中、友情とも恋とも違う感情で惹かれ合うが、第二次大戦下、戦況は刻々と悪化。女たちの運命はたやすく戦火に揺り動かされ……。人生を選ぶことも叶わず、時代と男に翻弄されてもなお咲き続ける昭和の女性たちの、誇り高き愛の物語。
  • 白蝶花
    4.0
    傾いた家のために財閥の妾となった泉美、貧しさ故に芸妓として売られた姉妹の菊代と雛代、奉公先で書生の子どもを身籠る千恵子、豪奢な屋敷で愛に飢える県知事令嬢の和江。人生を選びとることも叶わず、女は明日死ぬかも判らぬ男を想うしかなかった時代──戦前から戦後の不自由さを吸い上げ、荒野の日本で美しく野性的に生を全うした彼女たちが咲かす、ドラマティックな恋の花。
  • 白鳥評論
    5.0
    「多年文学を本質的に重要視しないで年を取ってきたのに、いつの間にか私の肉体の骨髄までも文学病に冒されているのである。自分はむしろ悲んでいる。」 辛辣な文化欄記者として名を馳せ、のちには評論家として、 独自のシニシズムに貫かれた透徹した視点で生涯にわたり旺盛な批評活動を展開した正宗白鳥。その膨大な評論群から、文学論と作家論の秀作を厳選。
  • 白兎1 透明な旅路と
    3.1
    1~4巻913~935円 (税込)
    一時の絶望に駆られ、行きずりの女を絞殺した吉行明敬。殺人現場から離れようと自動車で山道を走る途中、彼は古臭いおかっぱ頭の幼女を連れた、白兎(はくと)と名乗る不思議な少年に出会う。「お家に帰る」という幼女と、付き添いだという少年。やむをえず2人を車に乗せ山間の温泉宿にたどり着くが、吉行は白兎たちの不可思議な言動に混乱していく。
  • 白頭吟
    5.0
    原敬により、院外団から、代議士、党幹部に引立てられ、拓殖会社の理事として辷り込む父・尾花晋作。3年前病死した正妻のあとになおった27歳の三輪子。洋行志望する前妻の子、主人公20歳の学生・尾花晋一。俗物・まがいもの行き交う、愛あり恋あり不倫あり、裏切り、謀略なんでもありの巷のなかで、昂然として、高貴なるものの光芒一閃。石川淳を代表する傑作。
  • 白髪鬼
    -
    壇ノ浦から落ちのびた平家の官女の怨念を秘める幽霊藻(「水鬼」)。試験場にきまって現われる髪の白い女の正体は?(「白髪鬼」)。――など、名作十三編を収録。人々を妖気漂う幻想の世界に導く、綺堂ならではの怪異の世界。

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  • 白髪の唄
    4.0
    「白髪というものは、時によって白く見えたり黒く見えたりするものですね」―知りもしない唄をゆるゆると、うろ声を長く引いて唄うような気分。索漠と紙一重の恍惚感…。老鏡へ向かう男の奇妙に明るい日常に、なだれこむ過去、死者の声。生と死が、正気と狂気が、夢とうつつが、そして滑稽と凄惨とが背中合せのまま、日々に楽天。したたかな、その生態の記録。毎日芸術賞受賞。
  • 白髪の少年 そして赤秋
    -
    1巻1,089円 (税込)
    六十三歳で右大腿骨を切断し身体障害者となった。俯き加減だった人生が今まで以上に前向きな人生になった。「新井田忠」というペンネームで書いた小説が第二の人生のスタートラインとなり、再び青春の日々が始まった。「白髪の少年」「新井田忠」シニアの青春である「赤秋」そして「洒落た爺々」という言葉をキーワードとして。孫娘とのやり取りや若い時分を振り返ったエッセイ小説集。
  • 白馬八方尾根殺人事件
    -
    恋人の竹中智久が消息を絶った、との訴えを受け、松本署の刑事・道原伝吉が捜索に乗り出した。調べを進めると、竹中と一緒に蝶ヶ岳、常念岳に登った大芝文成が殺されていることが判明。同行した小金井満造も転居して行方が分からず、学習塾経営者の竹中も、経歴や資金の出所に不審な点が目立つ。道原は竹中の足跡を追って白馬三山へ――。待望のシリーズ最新刊!
  • 薄妃の恋―僕僕先生―
    3.8
    あれから5年目の春、ついに先生が帰ってきた! 生意気に可愛く達観しちゃった僕僕と、若気の至りを絶賛続行中の王弁くんが、波乱万丈な二人旅へ再出発。さっそく道中の漉水のほとりで、男女の熱愛現場に遭遇した一行。しかしそれは、人間の男と、すでにこの世のものでなくなった女との、悲しい恋の目撃だった──新しい旅の仲間も増えて、ますます絶好調の僕僕シリーズ第二弾!

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  • 白蕾記
    3.4
    大坂の蘭学塾「適塾」を営む名高い医学者、緒方洪庵の妻となった八重。ぎこちない暮らしの中、次第に二人は心を通わせていく。そんな中、恐るべき疫病の疱瘡が流行の兆しを見せはじめた。洪庵と八重は、人々が疱瘡に苦しむことのない世をつくるため、適塾で学ぶ志士たち――大村益次郎、橋本左内、福沢諭吉らと共に新医術「牛痘種痘」を広めようとする。だが、それは長く困難な闘いの始まりだった。多くの人材を育て、近代医学の礎を築いた夫婦のひたむきな愛と絆を描く感動の歴史小説。
  • はぐれ火盗改 松平左金吾 怪盗かまいたちの謎
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    時代小説にニューヒーロー誕生! 直心影流免許皆伝の腕を持ち、気さくで誰からも好かれる快男児、松平左金吾。しかしそれ以外はからっきしの「昼行燈」と評されていた。そんな彼が、伯父の老中松平定信と将軍徳川家斉に見込まれ、火盗改補佐役に任命されてしまう。しかも上役は、あの「鬼平」として知られる長谷川平蔵。折しも、謎の女火付けと、かまいたちと名乗る怪盗団が江戸を賑わせていた。笑いあり涙ありの痛快時代大活劇!
  • はぐれ狩り~日暮左近事件帖~
    4.0
    公事宿『巴屋』に呉服屋の京丸屋から、付け火や浪人から乱暴狼藉をされるなどの騒動が起きているので調べてほしいと依頼があった。巴屋の出入物吟味人・日暮左近は、主・彦兵衛の頼みで京丸屋を調べ始めたのだが、事態はとんでもない方向へ。そして、忍び同士の意地と誇りを懸けた戦いが始まることになった――。シリーズ史上最高剣戟の詰まった第十六弾。

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