作品一覧

  • サンクチュアリ
    4.5
    1巻2,398円 (税込)
    「警察でも探偵でもない。検事だからこそ掴める真実を、私が暴いてみせる」 宗教団体〈サンクチュアリ〉の周囲で続く不可解な死。 事件の裏に隠された「もう一つの真相」を暴くため、若手検事の瑞穂は現場に向かう! ★★★★★ 連続殺人の生き残り、遺体を盗まれたアイドル、DV夫の妻子殺しーー。 犯人は確保した、はずだった。 地方研修を終えたばかりの検事・一色瑞穂は、東京地検で事件捜査に携わる刑事部本部係に着任する。司法修習生時代の教官で憧れの上司・高宮誠一郎の勅命で「複数の若い女性を殺害し、公判直前に証言を翻した」という被疑者を任される。唯一生き残った女性の聴取で目にしたのは新興宗教〈サンクチュアリ〉のシンボル・五芒星の跡。そして次々起こる殺人事件。危険を顧みず現場の最前線へ立ち向かう瑞穂は、やがて全国民を巻き込む「黒い計画」にたどり着く。 『人間狩り』でネット私刑を、『眠りの神』で安楽死を描いた社会派ミステリの実力派。 今度のテーマは「教義VS正義」!
  • 灰色の評決
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    被告人は無罪か、有罪か? 裁判員として公正であろうとした婚約者は何故姿を消したのか。 裁判員だった主人公がたどりつく、意外な真相とは―― 読みながら、彼女の無事を願わずにはいられなかった。/織守きょうや ごく普通の一般人である二宮智樹はある殺人事件の裁判員として裁判に参加することになる。その裁判では、美容師の男が若い姉妹を殺害した事件が裁かれることになっていた。智樹ら裁判員の多くが美容師の有罪へと意見が傾くなか、八木麻衣子と名乗る若い女性は美容の無罪の可能性を訴える。だが評決になって、麻衣子は一転して有罪へと意見を変え、美容師には死刑判決が下る。裁判から数か月後、智樹は麻衣子とつきあうようになり結婚を申しこむが、なぜか麻衣子はそれを拒む。折しも美容師の事件の控訴審が開かれ、麻衣子は再び美容師の冤罪の可能性に言及していた。その矢先、麻衣子は忽然と姿を消してしまう――。 横溝正史ミステリ大賞・優秀賞作家、渾身のリーガルミステリ! 金子幸代・装画
  • 人間狩り
    3.8
    1巻792円 (税込)
    20年前の14歳少年による女児殺害事件犯行映像が闇オークションに出品された――。流出元を探る警察と、私刑を下すべく事件の元犯人を追うネット自警団。二つの正義が重なった時、物語は本当の姿を現す!
  • 眠りの神
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    スイスで黙認されている安楽死=自殺幇助を行う団体のスタッフである若き医師・絵里香は東京で起こった自殺幇助事件の真相を確かめるために日本に渡る。尊厳を守るため死を選ぶことは正しいのか、それとも――。

ユーザーレビュー

  • サンクチュアリ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    新興宗教の教義VS正義。
    信じるものは救われるというけれど、信じているものが世界の通として外れているものであれば、どちらを信じるのか。信者は盲目的に教義を信じる。一つ一つの話が独立しているように見えて、最後のエピソードにかけて集約していく作品で、見事の一言。

    0
    2025年11月30日
  • サンクチュアリ

    Posted by ブクログ

    前半の1~3話が独立した短編?みたいなのだが、これらが4話で土台となって話が進んでいく構成になっていて、後半の伏線回収が凄かった
    新興宗教的な小説はこれが初めてだったけど面白く、思わず一気見
    新興宗教の依存などの恐ろしさがよく分かった、

    0
    2025年10月26日
  • 灰色の評決

    Posted by ブクログ

    デビュー作『人間狩り』で心を鷲掴みされた犬塚理人さんの三作目となる本作も期待を裏切らない。

    裁判員制度にミステリを絡めたテーマは新鮮。
    リーダビリティ抜群の文章で頁を捲る手が止まらない。

    サイコパスを匂わせる衝撃的なプロローグから裁判シーンへの切り替えは鮮やか。
    人が人を裁く事の重責、裁判員の葛藤が伝わると共に、誰かの悪意によって冤罪が作られていく可能性に恐怖を感じる。

    本作では人間の多面性も描かれ思い込みの危うさと本質を見極める事の大切さを改めて気付かせてくれる。

    終盤に至っては緊張感がピーク。
    まさかの黒幕に驚愕。

    0
    2023年02月18日
  • 人間狩り

    Posted by ブクログ

    ネットリンチする側が狩られる側に・・。サカキバラみたいなやつは、大人になってもさらされて当然なのか?
    最後の謎解きというか事件の全容がはっきりして良い、あとテンポが良くて、人間描写がシンプルで読みやすい。
    ただ一つ、弁護士が他殺か自殺かは謎のままだったのが気になる。

    0
    2021年02月21日
  • 人間狩り

    Posted by ブクログ

    犬塚理人『人間狩り』角川文庫。

    初読み作家。第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。

    少年法の壁、正義とは何か考えさせられるなかなか面白いミステリーだった。酒鬼薔薇事件や宮崎勤事件を連想させる事件の20年後に起きた奇怪な事件に端を発し、20年前の事件に翻弄される人びとと間違った正義……次々と連鎖していく加害者と被害者双方の不幸と過去への後悔……

    当時14歳だった少年Aによる20年前の女児殺害事件の残虐な犯行の一部始終を収録した映像が闇サイトで売買される。映像の流出は警察関係者からとの見方があり、監察官の白石は捜査を始める。やがて、明らかになる少年Aの今の姿と様々な悪事を暴き、制裁を加

    0
    2020年11月29日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!