【感想・ネタバレ】サンクチュアリのレビュー

あらすじ

「警察でも探偵でもない。検事だからこそ掴める真実を、私が暴いてみせる」

宗教団体〈サンクチュアリ〉の周囲で続く不可解な死。
事件の裏に隠された「もう一つの真相」を暴くため、若手検事の瑞穂は現場に向かう!

★★★★★
連続殺人の生き残り、遺体を盗まれたアイドル、DV夫の妻子殺しーー。
犯人は確保した、はずだった。

地方研修を終えたばかりの検事・一色瑞穂は、東京地検で事件捜査に携わる刑事部本部係に着任する。司法修習生時代の教官で憧れの上司・高宮誠一郎の勅命で「複数の若い女性を殺害し、公判直前に証言を翻した」という被疑者を任される。唯一生き残った女性の聴取で目にしたのは新興宗教〈サンクチュアリ〉のシンボル・五芒星の跡。そして次々起こる殺人事件。危険を顧みず現場の最前線へ立ち向かう瑞穂は、やがて全国民を巻き込む「黒い計画」にたどり着く。

『人間狩り』でネット私刑を、『眠りの神』で安楽死を描いた社会派ミステリの実力派。
今度のテーマは「教義VS正義」!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

新興宗教の教義VS正義。
信じるものは救われるというけれど、信じているものが世界の通として外れているものであれば、どちらを信じるのか。信者は盲目的に教義を信じる。一つ一つの話が独立しているように見えて、最後のエピソードにかけて集約していく作品で、見事の一言。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

前半の1~3話が独立した短編?みたいなのだが、これらが4話で土台となって話が進んでいく構成になっていて、後半の伏線回収が凄かった
新興宗教的な小説はこれが初めてだったけど面白く、思わず一気見
新興宗教の依存などの恐ろしさがよく分かった、

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

新米検事によるミステリー短編集。いかにも!いかにもなミステリー好きが好みそうな展開のお話だなあ・・・特に動機が。
と思っていたら、最終話が一気に・・面白かったです。ミステリよりは急にサスペンス小説みたいになっていくのもこれはこれで。それでいて細かな謎が最後に一気に明らかになるあたりはやっぱりミステリって感じも。
まあ「サンクチュアリ」があまりにも巨悪すぎてそこらへんはちょっと現実味が・・個人的には話があんまり大きくなると逆にちょっと冷めちゃうのかも。

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一つひとつの事件が大きな一つに繋がっていく。
それぞれの事件を解決する短編として読んでも十分面白いが、最後に近づくにつれて面白さがさらに増していき、読むのを止められなかった。
親が持つ宗教に対する強い信仰心と、子への薄れた愛情。新興宗教の恐ろしさ、宗教二世の苦しみを痛いほど感じた。義務教育を受けられず、宗教の外の世界を知ることがないまま大人になった子供たちは、宗教の外にいる誰を信じて生きていけるのだろうか。どうすれば自分の人生を歩めるのだろうか。
最後にプロローグの意味を全て理解し、本物の愛情を感じたと同時に、とても切なく、やるせない気持ちになった。

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2025年11月03日

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