犬塚理人のレビュー一覧

  • 人間狩り

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    20年前、14歳の少年Aが女児を殺して、目玉をくり抜いた。少年Aはその殺害現場および目玉をくり抜く状況を撮影しており、そのビデオは捜査資料として警察に保管されていた。
    だがビデオが流出する。警察内部の犯行が疑われ、当時関わった警察官(元刑事も含めて)に内偵が開始される。時を同じくして、少年院から出所していた少年Aの身元確認や現在の状況などの調査もSNS上で始まった。

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    2025年12月13日
  • サンクチュアリ

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    読み進め、「なんだ、短編集か〜!」
    ・・・・・と思っていたら、
    最終章で、そのバラバラの全てが繋がり、納得の仕上がり。
    アイドルが主演をはるようなテレビドラマ風の作品でした。
    満足。

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    2025年12月05日
  • サンクチュアリ

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    ネタバレ

    新興宗教の教義VS正義。
    信じるものは救われるというけれど、信じているものが世界の通として外れているものであれば、どちらを信じるのか。信者は盲目的に教義を信じる。一つ一つの話が独立しているように見えて、最後のエピソードにかけて集約していく作品で、見事の一言。

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    2025年11月30日
  • サンクチュアリ

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    前半の1~3話が独立した短編?みたいなのだが、これらが4話で土台となって話が進んでいく構成になっていて、後半の伏線回収が凄かった
    新興宗教的な小説はこれが初めてだったけど面白く、思わず一気見
    新興宗教の依存などの恐ろしさがよく分かった、

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    2025年10月26日
  • 灰色の評決

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    デビュー作『人間狩り』で心を鷲掴みされた犬塚理人さんの三作目となる本作も期待を裏切らない。

    裁判員制度にミステリを絡めたテーマは新鮮。
    リーダビリティ抜群の文章で頁を捲る手が止まらない。

    サイコパスを匂わせる衝撃的なプロローグから裁判シーンへの切り替えは鮮やか。
    人が人を裁く事の重責、裁判員の葛藤が伝わると共に、誰かの悪意によって冤罪が作られていく可能性に恐怖を感じる。

    本作では人間の多面性も描かれ思い込みの危うさと本質を見極める事の大切さを改めて気付かせてくれる。

    終盤に至っては緊張感がピーク。
    まさかの黒幕に驚愕。

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    2023年02月18日
  • 人間狩り

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    ネットリンチする側が狩られる側に・・。サカキバラみたいなやつは、大人になってもさらされて当然なのか?
    最後の謎解きというか事件の全容がはっきりして良い、あとテンポが良くて、人間描写がシンプルで読みやすい。
    ただ一つ、弁護士が他殺か自殺かは謎のままだったのが気になる。

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    2021年02月21日
  • 人間狩り

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    犬塚理人『人間狩り』角川文庫。

    初読み作家。第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。

    少年法の壁、正義とは何か考えさせられるなかなか面白いミステリーだった。酒鬼薔薇事件や宮崎勤事件を連想させる事件の20年後に起きた奇怪な事件に端を発し、20年前の事件に翻弄される人びとと間違った正義……次々と連鎖していく加害者と被害者双方の不幸と過去への後悔……

    当時14歳だった少年Aによる20年前の女児殺害事件の残虐な犯行の一部始終を収録した映像が闇サイトで売買される。映像の流出は警察関係者からとの見方があり、監察官の白石は捜査を始める。やがて、明らかになる少年Aの今の姿と様々な悪事を暴き、制裁を加

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    2020年11月29日
  • サンクチュアリ

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    新米検事によるミステリー短編集。いかにも!いかにもなミステリー好きが好みそうな展開のお話だなあ・・・特に動機が。
    と思っていたら、最終話が一気に・・面白かったです。ミステリよりは急にサスペンス小説みたいになっていくのもこれはこれで。それでいて細かな謎が最後に一気に明らかになるあたりはやっぱりミステリって感じも。
    まあ「サンクチュアリ」があまりにも巨悪すぎてそこらへんはちょっと現実味が・・個人的には話があんまり大きくなると逆にちょっと冷めちゃうのかも。

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    2025年11月20日
  • サンクチュアリ

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    ネタバレ

    一つひとつの事件が大きな一つに繋がっていく。
    それぞれの事件を解決する短編として読んでも十分面白いが、最後に近づくにつれて面白さがさらに増していき、読むのを止められなかった。
    親が持つ宗教に対する強い信仰心と、子への薄れた愛情。新興宗教の恐ろしさ、宗教二世の苦しみを痛いほど感じた。義務教育を受けられず、宗教の外の世界を知ることがないまま大人になった子供たちは、宗教の外にいる誰を信じて生きていけるのだろうか。どうすれば自分の人生を歩めるのだろうか。
    最後にプロローグの意味を全て理解し、本物の愛情を感じたと同時に、とても切なく、やるせない気持ちになった。

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    2025年11月03日
  • 眠りの神

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    読む前に、何の情報も無いまま、帯に記載の雰囲気だけで、
    勝手に、ホント勝手に、
    数年前の座間市のアパートに遺体をいくつも置いていた大事件に関連した内容だと
    大きな誤解をし、
    ドギツイ本を手にしてしまった・・・と、思っていましたが、全然違った。
    社会問題的な題材を架空の事件とかけ合わせた内容で、確かに、安楽死とか自殺幇助とか重々しいテーマではありましたが、
    読んじゃいけないようなドギツイものを想像していた私にとっては少々肩すかし感のある作品でした。
    ・・・自分が悪い・・・

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    2025年06月21日
  • 人間狩り

    ネタバレ 購入済み

    考えさせられた…

    初めて読む作家さん。
    題名を見て、何かイヤミスや所謂グロいと言った内容の話だと思った。
    だけど、そう言った要素よりも、少年法や正義とは何か…。
    そういう事を考えさせられるストーリーだったと思う。

    猟奇的殺人を犯したが更生し立派な職業についた加害者、自身を犠牲にして年月をかけて復讐に及んだ被害者の母親。
    被害者に加担した元刑事。
    一体誰が悪で誰が正義なのか…
    すごく考えさせられた。
    とても面白かったです。
    他の作品もあればせひ読んでみたい!

    #深い #ダーク

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    2025年06月04日
  • 人間狩り

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    とても面白く読み進める程にどんどんのめり込んで読んだ。想像をできるだけしない様にして読み進めた部分もあったが、ドキドキ感から目が離せなかった。

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    2025年02月08日
  • 灰色の評決

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    裁判員裁判に関わった男女の物語。

    プロローグ
    第一章 第一審
    第二章 控訴審
    第三章 失踪
    第四章 接触
    第五章 ナカタ
    第六章 贖罪
    エピローグ

    姉妹殺人事件の裁判員を務めた智樹と麻衣子は、裁判後、付き合うようになり、智樹は婚約を申し込んだが、麻衣子は担当した裁判の控訴審が出るまでと保留したまま、姿を消してしまう。

    一審判決で死刑を選択した裁判員たちだったが、えん罪ではないかとの疑惑を持ち、動き出していた麻衣子を、追う智樹。

    次第に事件の真相が見えてくるにつれ、麻衣子の贖罪の気持ちが明らかになる。


    とても読みやすく、伏線もわかりやすい。
    でもいい意味で、裏切られた結末は心地よかっ

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    2024年07月30日
  • 灰色の評決

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    裁判員制度の裁判員を務めた麻衣子と智樹。
    犯人を有罪と思う裁判員が殆どの中、麻衣子は無実を疑っていたが最終的に有罪だと思い、裁判員としての任務を終了し第一審は終わる。
    2人はその後偶然の再会の後交際を始める。
    しかし、控訴され第二審を傍聴しに行った麻衣子はそのまま行方不明になり、智樹は麻衣子を捜し出そうとして見えてくる事件の真相。
    裁判員となり、自分が下した判断による葛藤、責任感、裁判員の難しさ。
    この場に自分もいたら、有罪の判決をしていたと思う。
    話しに引き込まれてあっという間に読み終わりました。

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    2024年02月24日
  • 灰色の評決

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    二宮智樹は姉妹を殺害した事件の裁判員として裁判に参加する。
    被告人である五十嵐を有罪とする意見が多いなか、八木麻衣子だけは無実の可能性もあるのではないかと言っていたが、最後の評決になって有罪へと意見を変え、五十嵐には死刑判決が下る。

    裁判後に二宮と麻衣子は付き合うようになるが、五十嵐の控訴審が開かれたあと、麻衣子は忽然と姿を消す。
    五十嵐が犯人ではなかったのか⁇
    麻衣子は真相を調べるために動き、行方不明になったのか?

    麻衣子の行動を辿ろうとするべく奔走する二宮が、真相を追う。

    読み始めると気になって、ページを捲る手が止まらなくなった。


    裁判員になったとき、法の素人である自分が果たして

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    2023年10月28日
  • 眠りの神

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    デビュー作「人間狩り」で一気にハマってしまった犬塚さんの二作目。
    本作もただのミステリーだけに留まらず、日本国内ではまだ認められていない安楽死についても深く考えるきっかけとなった。

    主人公はスイス人の父と日本人の母を持つ医師・絵里香・シュタイナー。
    東京で起きた自殺幇助事件の真相を確かめる為に日本に渡る所から物語は展開して行く。

    自殺幇助団体“ヒュプノス”の元メンバー・神永がひた隠す秘密に胸を打たれるも、立て続けに起きる自殺幇助事件と合間に挟まれる犯人の日記には不気味さを感じる。

    予想外の犯人とエピローグは衝撃的。

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    2023年02月15日
  • 灰色の評決

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    怪しいと思っていたひとは全然犯人じゃなかった(^_^;)
    っていうか、最後の20ページくらいまで誰が犯人かまったく分からなかった。
    裁判員裁判の制度にクローズアップした作品でおもしろかったです。

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    2022年06月08日
  • 灰色の評決

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    犬塚理人さんによる裁判員裁判をテーマとしたリーガルミステリー。マンションの一室で姉妹を惨殺したとして、殺人事件の罪に問われた被告は、裁判員裁判にかけられる。有罪に慎重だった裁判員の麻衣子が突然意見を翻して、結局は犯人は有罪となるのだが、その後冤罪ではないかと疑いだした麻衣子が失踪してしまう… 同じく裁判員だった男性が麻衣子を追い、真相へと近づいていくのだが… 被告は犯人なのか冤罪なのか最後までわからず。冤罪と裁判員裁判といった重いテーマながら、エンタメ的に仕上がっている面白い作品だった。

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    2022年02月07日
  • 灰色の評決

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    裁判員裁判が題材に描かれていますが、内容的に難しいことはなく、テンポよく物語が進んでいきます。
    人間味が溢れる描写もありとても読みやすい作品でした。
    ただ、性暴力の事件であるが故に、犯人の残虐性も際立つと思うのですが、読む人を選んでしまう可能性もあるような気がします。

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    2022年02月07日
  • 人間狩り

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    正義とは何かというテーマの話し。内容は良かったが後半話しがごちゃごちゃしてまとまりがない。もう少しわかりやすく終わっていれば良いと思う。

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    2024年07月14日