犬塚理人のレビュー一覧

  • 灰色の評決
    デビュー作『人間狩り』で心を鷲掴みされた犬塚理人さんの三作目となる本作も期待を裏切らない。

    裁判員制度にミステリを絡めたテーマは新鮮。
    リーダビリティ抜群の文章で頁を捲る手が止まらない。

    サイコパスを匂わせる衝撃的なプロローグから裁判シーンへの切り替えは鮮やか。
    人が人を裁く事の重責、裁判員の葛...続きを読む
  • 人間狩り
    ネットリンチする側が狩られる側に・・。サカキバラみたいなやつは、大人になってもさらされて当然なのか?
    最後の謎解きというか事件の全容がはっきりして良い、あとテンポが良くて、人間描写がシンプルで読みやすい。
    ただ一つ、弁護士が他殺か自殺かは謎のままだったのが気になる。
  • 灰色の評決
    裁判員制度の裁判員を務めた麻衣子と智樹。
    犯人を有罪と思う裁判員が殆どの中、麻衣子は無実を疑っていたが最終的に有罪だと思い、裁判員としての任務を終了し第一審は終わる。
    2人はその後偶然の再会の後交際を始める。
    しかし、控訴され第二審を傍聴しに行った麻衣子はそのまま行方不明になり、智樹は麻衣子を捜し出...続きを読む
  • 灰色の評決
    二宮智樹は姉妹を殺害した事件の裁判員として裁判に参加する。
    被告人である五十嵐を有罪とする意見が多いなか、八木麻衣子だけは無実の可能性もあるのではないかと言っていたが、最後の評決になって有罪へと意見を変え、五十嵐には死刑判決が下る。

    裁判後に二宮と麻衣子は付き合うようになるが、五十嵐の控訴審が開か...続きを読む
  • 眠りの神
    デビュー作「人間狩り」で一気にハマってしまった犬塚さんの二作目。
    本作もただのミステリーだけに留まらず、日本国内ではまだ認められていない安楽死についても深く考えるきっかけとなった。

    主人公はスイス人の父と日本人の母を持つ医師・絵里香・シュタイナー。
    東京で起きた自殺幇助事件の真相を確かめる為に日本...続きを読む
  • 灰色の評決
    怪しいと思っていたひとは全然犯人じゃなかった(^_^;)
    っていうか、最後の20ページくらいまで誰が犯人かまったく分からなかった。
    裁判員裁判の制度にクローズアップした作品でおもしろかったです。
  • 灰色の評決
    犬塚理人さんによる裁判員裁判をテーマとしたリーガルミステリー。マンションの一室で姉妹を惨殺したとして、殺人事件の罪に問われた被告は、裁判員裁判にかけられる。有罪に慎重だった裁判員の麻衣子が突然意見を翻して、結局は犯人は有罪となるのだが、その後冤罪ではないかと疑いだした麻衣子が失踪してしまう… 同じく...続きを読む
  • 灰色の評決
    裁判員裁判が題材に描かれていますが、内容的に難しいことはなく、テンポよく物語が進んでいきます。
    人間味が溢れる描写もありとても読みやすい作品でした。
    ただ、性暴力の事件であるが故に、犯人の残虐性も際立つと思うのですが、読む人を選んでしまう可能性もあるような気がします。
  • 灰色の評決
    04月-07。3.0点。
    同居している姉妹二人を殺害した被告の裁判員裁判、被告は死刑になるが、当初より「はめられた」と無実を主張。
    裁判員で出会った女性と交際し、結婚を申し込むが、答えを保留され。。。

    うーん、ありがちなストーリーかな。あっけなく冤罪だったという感じだが、二人も殺害されているので、...続きを読む
  • 眠りの神
    08月-11。3.0点。
    スイスの自殺幇助団体で勤務する、スイス人とのハーフ女医が主人公。
    日本で自殺幇助は認められていないが、自殺幇助殺人が日本で発生。被害者は、スイスの団体で断られた人達だと判明し。。

    珍しいテーマを選んだ感じ。読みやすい。但し、犯人の動機が少しありふれた感だった。
  • 灰色の評決
    ❇︎
    選任された裁判員が裁判官と共に
    審理に参加する裁判員制度。

    裁判と向き合う裁判員の心の葛藤と
    関係者の思惑が絡み合った事件の真実に
    迫る物語。

    ーーー
    以下、あらすじ。

    姉妹二人が殺害された事件の裁判で裁判員に
    なった二宮は、裁判後同じ裁判員だった
    八木麻衣子と偶然再会し付き合うことにな...続きを読む
  • 灰色の評決
    話の展開が気になって、一気に読んだ。失踪した彼女の捜索と、事件の真相とは?の二つが絡み合って、面白かった。
  • 人間狩り
    ★★★
    今月3冊目
    設定が実話モチーフもあると思ったら案の定。少年Aの公正とネット自警団との話。
    これで横溝ミステリ大賞か。
    さほどでもない
  • 灰色の評決
    裁判員裁判を題材にした社会派の物語ですが、ちょっと現実離れした描写がちょくちょくあって、首を傾げざるを得なかったのが残念でした。
  • 眠りの神

    安楽死、尊厳死がテーマ。

    スイスでは自殺幇助が黙認されているが、
    日本では安楽死は認められていない。
     
    日本とスイスでは国民性も異なるが、
    死生観はそれ以上に各々ので異なる。

    当然のように生を大切にするけれど、
    それは、死も同じように大事に扱うこと
    なのかもしれない。

    医師の視点から語ら...続きを読む
  • 人間狩り
    猟奇殺人を犯した元少年Aへの私的制裁の是非という重いテーマの作品。荒削りだがこれがデビュー作とは思えない巧みなプロットと伏線回収の妙がある。序盤からグイグイ読ませてくれるが、中盤以降は失速し、終盤は盛り上がりを欠く展開。物語の落とし所自体は然程悪くはないが、人間ドラマの書き込み(特に元加害少年と被害...続きを読む
  • 人間狩り
    14歳の少年Aによる20年前の女児殺害事件。その残酷な犯行映像が闇売買された。
    監察係の白石は警察関係者からの流出を疑い、捜査を始める。
    一方、借金督促の仕事をする江梨子は、悪人をネットにさらして懲らしめる〈自警団〉サイトの活動にのめり込んでいた。
    江梨子とサイトの仲間は、新たな標的として元少...続きを読む