【感想・ネタバレ】灰色の評決のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

デビュー作『人間狩り』で心を鷲掴みされた犬塚理人さんの三作目となる本作も期待を裏切らない。

裁判員制度にミステリを絡めたテーマは新鮮。
リーダビリティ抜群の文章で頁を捲る手が止まらない。

サイコパスを匂わせる衝撃的なプロローグから裁判シーンへの切り替えは鮮やか。
人が人を裁く事の重責、裁判員の葛藤が伝わると共に、誰かの悪意によって冤罪が作られていく可能性に恐怖を感じる。

本作では人間の多面性も描かれ思い込みの危うさと本質を見極める事の大切さを改めて気付かせてくれる。

終盤に至っては緊張感がピーク。
まさかの黒幕に驚愕。

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2023年02月18日

Posted by ブクログ

裁判員制度の裁判員を務めた麻衣子と智樹。
犯人を有罪と思う裁判員が殆どの中、麻衣子は無実を疑っていたが最終的に有罪だと思い、裁判員としての任務を終了し第一審は終わる。
2人はその後偶然の再会の後交際を始める。
しかし、控訴され第二審を傍聴しに行った麻衣子はそのまま行方不明になり、智樹は麻衣子を捜し出そうとして見えてくる事件の真相。
裁判員となり、自分が下した判断による葛藤、責任感、裁判員の難しさ。
この場に自分もいたら、有罪の判決をしていたと思う。
話しに引き込まれてあっという間に読み終わりました。

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2024年02月24日

Posted by ブクログ

二宮智樹は姉妹を殺害した事件の裁判員として裁判に参加する。
被告人である五十嵐を有罪とする意見が多いなか、八木麻衣子だけは無実の可能性もあるのではないかと言っていたが、最後の評決になって有罪へと意見を変え、五十嵐には死刑判決が下る。

裁判後に二宮と麻衣子は付き合うようになるが、五十嵐の控訴審が開かれたあと、麻衣子は忽然と姿を消す。
五十嵐が犯人ではなかったのか⁇
麻衣子は真相を調べるために動き、行方不明になったのか?

麻衣子の行動を辿ろうとするべく奔走する二宮が、真相を追う。

読み始めると気になって、ページを捲る手が止まらなくなった。


裁判員になったとき、法の素人である自分が果たして感情を交えずに裁きを行うことができるのか…と思うと難しいと感じた。
ひとりの人間を自分の判断によって、その後の人生を左右することになることの重責に耐えられるのかと想像するだけでこわくなるのだが、冷静で公平な目で判断するしかないのだろうと…。



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2023年10月28日

Posted by ブクログ

怪しいと思っていたひとは全然犯人じゃなかった(^_^;)
っていうか、最後の20ページくらいまで誰が犯人かまったく分からなかった。
裁判員裁判の制度にクローズアップした作品でおもしろかったです。

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2022年06月08日

Posted by ブクログ

犬塚理人さんによる裁判員裁判をテーマとしたリーガルミステリー。マンションの一室で姉妹を惨殺したとして、殺人事件の罪に問われた被告は、裁判員裁判にかけられる。有罪に慎重だった裁判員の麻衣子が突然意見を翻して、結局は犯人は有罪となるのだが、その後冤罪ではないかと疑いだした麻衣子が失踪してしまう… 同じく裁判員だった男性が麻衣子を追い、真相へと近づいていくのだが… 被告は犯人なのか冤罪なのか最後までわからず。冤罪と裁判員裁判といった重いテーマながら、エンタメ的に仕上がっている面白い作品だった。

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2022年02月07日

Posted by ブクログ

裁判員裁判が題材に描かれていますが、内容的に難しいことはなく、テンポよく物語が進んでいきます。
人間味が溢れる描写もありとても読みやすい作品でした。
ただ、性暴力の事件であるが故に、犯人の残虐性も際立つと思うのですが、読む人を選んでしまう可能性もあるような気がします。

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2022年02月07日

Posted by ブクログ

04月-07。3.0点。
同居している姉妹二人を殺害した被告の裁判員裁判、被告は死刑になるが、当初より「はめられた」と無実を主張。
裁判員で出会った女性と交際し、結婚を申し込むが、答えを保留され。。。

うーん、ありがちなストーリーかな。あっけなく冤罪だったという感じだが、二人も殺害されているので、もっと綿密に捜査するんじゃないかな。

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2023年04月13日

Posted by ブクログ

❇︎
選任された裁判員が裁判官と共に
審理に参加する裁判員制度。

裁判と向き合う裁判員の心の葛藤と
関係者の思惑が絡み合った事件の真実に
迫る物語。

ーーー
以下、あらすじ。

姉妹二人が殺害された事件の裁判で裁判員に
なった二宮は、裁判後同じ裁判員だった
八木麻衣子と偶然再会し付き合うことになる。

麻衣子は裁判中一貫して被告人よりだったが、
判決を確定する最後の場で判断を無罪から
有罪に変化させていた。
二宮は麻衣子の様子に当時から違和感を持って
いたが、二人の関係が悪くなるのを恐れて
理由を問うことは出来なかった。

裁判の最中から被告人は無実ではないかと
疑念を抱いていた麻衣子。
第二審の控訴審傍聴に行った後から様子が
おかしくなり、突然行方不明になってしまう。

麻衣子の失踪が裁判に関係すると考えた二宮は、
足取りを辿って事件の関係者へ話を聞いて回る。
裁判中には分からなかった被害者の別の顔が
次々に現れて新たな事実が明らかになる。

なぜ麻衣子は姿を消したのか。
裁判で有罪と考えた判断は正しかったのか。
事件の本当の犯人は誰か。

裁判と二つの事件が交錯する物語。





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2022年06月05日

Posted by ブクログ

話の展開が気になって、一気に読んだ。失踪した彼女の捜索と、事件の真相とは?の二つが絡み合って、面白かった。

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2022年04月06日

Posted by ブクログ

裁判員裁判を題材にした社会派の物語ですが、ちょっと現実離れした描写がちょくちょくあって、首を傾げざるを得なかったのが残念でした。

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2021年12月29日

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