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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 龍笛を吹く大学院生の邦生、画学生茜は結婚して栃木市に住む。二人の間に笛子、笙子を授かるが、笛子が15歳の折、夏の海岸で異変が起こる。親子の運命は如何に―?宇都宮市民芸術祭、久々の芸術祭賞受賞作品。
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Posted by ブクログ
雅楽の龍笛を吹く大学院生の邦生は画学生の茜と出会い結婚、栃木へと移り住み、2人の娘たちを授かる。姉・笛子は姉妹でありながら自分とは正反対の華やかさを持つ妹・笙子―可愛らしく、大胆で、周囲を惹きつけて止まない彼女を横目に、自身は笙子の「影」に徹していた。 龍笛を生業とする父を師として笛子は笛の道へ進む...続きを読む。しかし15の夏、海で起こった出来事をきっかけに笛子の笛は変わることになる。一方、地元を離れて絵の勉強をすることになった笙子はひとり京都の大学へと進んだ。 笛子の章と笙子の章がそれぞれ交互に進みストーリーは展開していく。 それぞれが秘めていたゆえにすれ違っていた心が、章を追うごとにその歯車が合わさっていき、家族―姉妹や夫婦、そして新しい家族のかたちが浮かび上がる。時に噛み合わないことはあるけれど、いざという時に最も頼りになる家族や周囲の仲間はかけがえのないもの。 笛子と笙子の半生を中心に様々な人生模様を垣間見ることになるが、人はいくつになっても変化するものであり、変化できるものであると気付かされる。 読後は温かい余韻を残してくれる作品。
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