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いつのまにかなくなったもの、というのが、人生にはたくさんある。たとえば、赤ん坊のときに好きだったぬいぐるみ。水玉模様のかさ。初めてできた友だち。恋とは気づけなかった幼くてまばゆい初恋……。松尾たいこの彩り豊かなイラストから角田光代が紡いだ5編の小説には、そんな愛しくてなつかしい記憶がぎっしり。人生の出会いと別れをこまやかに綴った、せつなくもあたたかい作品集。
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Posted by ブクログ
すごく好き。 「どんなこともいつか懐かしくなる日がくるわ」 なんだか泣きたくなって、そんな気持ちになる自分が嬉しい。 絶対また時間をおいて読み返す。 超弩級の恋は足りないから超弩級になるんだと思う 自分が好きだと思うのと同じだけを、相手がかえしてくれなくて、あるいはかえしてくれているようには思...続きを読むえなくて、それで、どんどんどんどん、好きが吸い取られていって、きづいたらとんでもないくらいの好きになっているんじゃないかな なくしたものばかりだ、と、二袋目の写真を見ながら、わたしは思う。落としてしまったもの、なくしてしまったもの、置き忘れてしまったもの、いなくなってしまったもの。写真はそれらで満ちている。 ここで笑っている友だちと、連絡が途絶えたのはいつだろう? あんなに大事にしていたこのピアスを、どこで落としたんだっけ?
いつのまにかなくなったもの、というのが、人生にはたくさんある。捨てた記憶はないのに、あんなに大切にしていたものが、なぜ自分の側からなくなってしまったのだろう。 もの以外にも、いつのまにか離れてしまった友人だとか、別れた恋人だとか、無理やりに忘れることに決めた人とか、記憶とか、たくさんある。なくしたも...続きを読むのたちが積み重なって、今がある。 この小説の主人公は雉田成子。成子は8歳まで、人間以外のいろんなものと話ができたけれど、ある日突然それができなくなった。 そして成子は成長してゆく。痛々しい恋愛をしたり、それが破れたあと平穏な恋愛をしたり、結婚して子どもを産んだりする。ものや、人や、関係を得たり、なくしたりしながら。 昔家で飼っていてすでに死んだ猫が男の子にのりうつって登場したり、主人公が生き霊になったり、浮世離れしたエピソードもあるのだけど、それがとても心地よい。 角田光代さんの文章と、松尾たいこさんのイラストが、綺麗で切ない。 なくしたものたちが集まっている国や、忘れ物保管所みたいなところが、実際にあったらおもしろい。なくしたことさえ忘れてしまっているものも、たくさんあるのだろう。 出会いと別れを繰り返して人は生きていく。今大切にしているものや人も、いつかなくしてしまうこともあるのかもしれない。 それらすべてが必然なのだ、と思わせてくれる物語だった。
子供の時いつも遊んでいたおもちゃとか大切にしていたもの、一緒に遊んだ動物や友だち、人生のその時そのときに喜怒哀楽を分かちあった大切な人たち…。けれどそういったモノや人達はいつの間にか自分の目の前から無くなってしまっている。それらは、彼らは、何処へいってしまったのだろうか?もう二度と会えないのだろうか...続きを読む?そんな、誰もが胸の奥深いところで一度は思ったことがあるであろう問いに優しく答えるかのように、この物語は暖かく安心な場所へと誘ってくれます。松尾たいこさんのイラストから生み出された角田光代さんの珠玉の小説。私もずっと、同じようなことを、思っていたので、時が流れていくことが時にたまらなく辛く感じていたのですが、この本を読んで、ああまたきっと、形を変えて、場所をかえて、みんな会うことができるのかもしれないなぁ…と思い、深く癒されました。私も安心して前を向いていけるような気がします。
久しぶりに、あっと衝撃を受けた本。 本を読んで涙が出たのはいつぶりかな。 わたしも小さい頃から落し物したり、物をよく無くす。 それに、 大切にしていたペットや、大好きな人との別れ、 これからくるであろう永遠の別れを想像しただけで 本当に怖くて怖くて仕方がない。 でも、この本にあるように なくした...続きを読むものたちの国があって、そこに向かって毎日 少しずつ進んでいるのだとしたら。 自分が死ぬ時、みんなで待っていてくれて また会えるのだとしたら。 死と、新しく生きることは、きっと同じことなんだ。 そんな風な、普段言葉だけで聞かされても、嘘だーと 思ってしまうようなことが、すーっと入ってくる。 生きている時のことを忘れても、 愛している人、物たちにはどうやっても出会ってしまう。 姿形を変えていても、きっとそうなんだ。 そう確信しました。 大切に持っていたいと思える本。
「忘れたっていいのよ」 忘れたもの失くしたものは、無くなったんじゃなくて別のところに移動した。 だったら忘れる事も失う事も怖くないや、って、おだやかなゆったりとした気持ちになれました。 5年とちょっと前、精神病棟に入院していたとき読みました。患者仲間に(たしか伊坂幸太郎の)の本をもらってその御礼...続きを読むにプレゼントしたのもこの本でした。 優しくてそのまま。たおやかに流れる文章、空間、挿絵。 文庫が出たとき迷わず買いました。 今回で3回目か4回目。 どの話も愛おしい。
なんて素敵な本なんだろう。読むのがもったいないくらい。 やぎのゆきちゃん、お母さんのかんむり、だれかを好きだった思い、片方だけのピアス、木々の葉。みんな、なくなってなんかいなかった。わたしを待っていてくれたんだ。記憶はなくなるんじゃない、静かに、別の場所に移動していくだけ。温かい思いに包まれて、今の...続きを読むままで大丈夫だよって言ってもらえた気分。また読み返したい。
ヤギのゆきちゃんとおしゃべり,飼っていた猫のミケの記憶のある銃一郎との出会い,不倫相手の純丘さんと一緒におうむの大臣くんに言葉を教えることなどが,とても大切な時間としてあり,そしてまたそれが忘れられるとしてもまた出会うのだ.そっと日常に寄り添う不思議をさらりと書き進めて,とても愛おしい時間を過ごし,...続きを読む最後になくしたものたちの国にたどり着くとても美しい物語..
幻想的で美しい描写が続いて、心が温まるのに少し怖い。最後のエピソードは、死のイメージ、天国のイメージがリアルに想像できて、生きること、そして死ぬことこういうことかもしれないと思った。主人公のナリコは真っ直ぐだけどたまに人生のレールから脱線したりして、とても共感できた。また読み返してみたい一冊。挿絵も...続きを読む物語のイメージにぴったり。
懐かしくもあり、不思議な気分になりました 1話と2話がとくに良かったです 私も小さい頃の記憶はあまりありませんが、なくしたものたちの国にいてるのかな〜
成子ちゃんの一生のお話。とても救いのあるお話たちで読んでよかった。今まで自分の元にいたものや人、今もどこかで、自分の居場所で安心して過ごせていたらいいなあ。あとかたもなく消えてしまうんじゃなくて、形を変えたりしながらも今もどこかにいてくれたらうれしいな。死んでしまったじいちゃんばあちゃん買っていた猫...続きを読むやうさぎにもいつか会えますように。絵も色がはっきりしてて好きだった。
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