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小さな花屋「フラワーショップ橘」の店主志奈子は、50歳を過ぎて地元の刑事、横山昇司と結婚した。白薔薇、桜、ガーベラ、馬酔木……。物言わぬ花たちが、事件に埋もれた真実を、うやむやにされそうになった死の真相を静かに語ってくれる。不条理な殺人事件をめぐる、六つの愛憎ミステリー。
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Posted by ブクログ
素晴らしい。 どの物語も人間の哀しみ、やるせなさ、優しさを描いていて、胸にすっと染み込んでくる。 特に最後の『家族写真』は良すぎて泣いたし震えた。
花屋の志奈子と刑事の庄司は50歳を過ぎて結婚し、寄り添いあうような雰囲気のなかにさまざまな事件が織り込まれていて、作中の雰囲気が良き お花も好きなので お花屋さんの雰囲気にひたらせてもらって、しあわせでした 一番お気に入りの短編は 『家族写真』 宇佐美まことさんの作品って さまざまな思いと人と...続きを読む人が織りかさなっていく描写が秀逸で人間ドラマが好きな方には、おすすめな作家さんです
植物が事件のヒントに導いてくれるまた植物がその事件の真実を知っている そんなお話がたくさん出てきてとても面白かった 今後誰かにお花をもらったら花言葉には注意しようと思ってしまった
面白かった。 帯に"花屋さん"、"花が埋もれた真実や死の真相を教えてくれる"、というようなワードが書かれてたので、殺人事件は絡むけど優しくて明るい感じなのかな?と思い読み始めたけど、違った。 短編集で各話の事件の背景が結構重たくて、暗い気持ちになってしまった。どの話もやるせないんだよな...続きを読む…。もちろん悪人が逮捕される話は、被害者の無念が晴れてスッキリする。後味は少し悪いけど。 加害者にならざるえなかった話は、なんとも悲しい。そういう感じで全体的に暗い気持ちになるのだけど、最後は不思議と前向きになれる。これから良いことが起きるような感じで。なぜだろう?と考えてみた。なんとなくだけど、何気ない日常の描写で話が終わるからかな?と思いました。 私は"花より団子"の人なので、花は詳しくない。 だから、話の途中で花の豆知識が出てきて、「なるほどな」と少し賢くなった気分になりました。
花を題材にした小説だけでなく人情の機微にも触れる本だった。 最後の「家族写真」が印象に残る。 フラワーショップ橘の店主と、刑事をしている連れ合いが物語の中心となるが、もしもあの時…という偶然の積み重ねがもたらした結果に人は自らの責任を重ねていく。 事件の解決と事件の裏側を描く道筋が、大変興味深く読...続きを読むむことができた。 怪奇小説ではないのだからこの装丁は如何な物かと思う。花を題材にしているにしても、本書の内容と乖離した装丁ではこの小説の良さを毀損してしまう。
作者さんの著書を読むのは初めて。 花屋さんを営む女性とその周りの人に起こる花にまつわるミステリー。作品の中の変化球的な「クレイジーキルト」「家族写真」が好みだった。 割と淡々とすすめられていく話で読みやすかった。
2025.4.22 フラワーショップ橘という花屋を経営する志奈子と色んな種類の花が関係する短編集。 花がキーになって事件解決に繋がっていく謎解きが面白かった。 どのストーリーも読み応えあり。
小さな花屋「フラワーショップ橘」を中心にした、さまざまな人間模様の中で起こる事件と謎を描いたミステリ短編集。ミステリとしてはもちろんですが、物語の深さにも惹きつけられる一冊です。 お気に入りは「クレイジーキルト」。さまざまな人たちのそれぞれの視点から描かれるとある事件。表面的な報道からは見えてこない...続きを読む、事件に関わった人たちの気持ちが刺さりました。運悪く起こってしまった悲劇。きっと誰も悪くなどなかったのに、自分のせいではと思い悩む人たちの痛みがつらく、だけれども穏やかな癒しの物語になったのが素敵です。 「家族写真」もとても良い話。表面的には単なる良い話で終わるであろうところ、そこに隠されていたのもまたとある事件。だけれどもこれは、真相を明かす必要などどこにもありませんね。
宇佐美まことさん、何冊目だっけ? これまで読んできてずっと思っていたことがあります。それは宇佐美先生って植物大好きだよね✿.*・ってこと。物語の情景描写では必ず植物が出てきますよね。玄関先や庭に植えられた植物、季節を表す植物、森の中の細かな描写…。 そして本作✿.*・ 「フラワーショップ橘」が各...続きを読む章で絡んでくる短編ミステリー✿.*・ 【ガーベラの死】 フラワーショップ橘の店主・志奈子は、友人の菜摘から彼女の叔母が亡くなったと連絡をうける。菜摘の叔母・房枝は 志奈子の生ける花が好きで フラワーショップ橘を懇意にしているお客様であり、友人のような存在だった。房枝のそばには倒れた花瓶と散らばる花。検死の結果は心不全。だが、志奈子はある事が引っかかっり 警察官である夫に相談する。 萎れたガーベラと 月桂樹の花言葉が真実へと導く✿.*・ 【馬酔木の家】 志奈子の夫・昇司は、七十三歳の奥村久雄が自宅で息子をゴルフクラブで殴打し殺害したという事件の現場に向かう。すさんだ生活、そして家庭内暴力を振るうようになった息子を殺害…。立派な家の玄関先には馬酔木の小さな白い花が咲き誇る。昇司は志奈子との会話から、事件後に 植木屋が奥村家の庭の手入れに入ったと知り…✿.*・ 【クレイジーキルト】 クレイジーキルトとは、色・形・大きさがバラバラな布の切れ端を不規則につなぎ合わせ、その継ぎ目に華やかな刺繍を施すパッチワーク。 これは!私の好きなやーつ! 「突拍子もないつながりってあるわよね。どうしてそれがそこにあったか。そこで起こったか。世界は偶然の寄り集まりだって、思うことはない?」 キルト展を訪れた女性。 両親を早くに亡くし祖母に育てられた兄妹。 母親の形見の指輪を婚約者へ贈りたいと、リフォームを依頼されたジュエリーショップ店員。 喫茶店の店主。 老人ホームで孤独な老女の記憶にある、パソコン教室の先生。 なんの関係もないような人々が、フラワーショップ橘の白いバラの花束によって 一つの出来事へと繋がっていく✿.*・ 端切れのひとつひとつは 悲しい色をしているのに、一枚の作品になった時には優しい気持ちになれる絵に見える。そんなお話だった! 【ミカン山の冒険】は、ある殺人事件の犯人と思われる男には 完璧なアリバイがあって、解決の鍵を握るのは「ミカン山の蜂蜜」✿.*・ 【弦楽死重奏】は、フラワーショップ橘で働くベトナム人・ライちゃんのお話。ライの幼なじみでバイオリニストのリエンが音楽を辞める理由には悲しい過去とある秘密が…✿.*・ 【家族写真】 プロのカメラマンとして人物写真に定評のあった要一は、高齢であることを理由に引退を決意。そんな要一のもとに一人の中年男性が訪ねてくる。水野と名乗る男性は言う。「私は、あなたの『家族写真(ファミリー・ポートレイト)』という作品の中に写っている一人です」と…。『家族写真』は有名な賞を受賞し、要一のカメラマン人生を変えた一枚であった。満開の桜の下、幸せそうな親子三人と それを見つめる両親らしき初老の夫婦の一瞬をとらえたもの。しかし、水野から「私たちは《あの時》、全くの赤の他人同士でした」と告げられる。そして、「今は本当に家族になった」と…。 これも素敵な話だったよぉ( •̥-•̥ )✿.*・ 各章の話は 全く繋がりはなくて 連作短編とは言えないのに、読み終えたあとは一冊を通して良い本だったなと思えました。 お互い50代で結婚した志奈子と昇司夫婦がなんかいいのよなー。 ライちゃんも良い子だし。 ひとつひとつの物語も「人が人を思いやる心」が描かれてて良かったなー。 近所のお花屋さん のぞいてこようかしら✿.*・
短編集6篇 花屋さんと警官の夫婦による謎解きの連作短編集かと思っていたらそうでもない偶然が積み重なる運命を描いた物などもあり、どの作品もぎゅっと中身の詰まった作品で読み応えがある。 「クレイジーキルト」「家族写真」が余韻に残った。
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