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Posted by ブクログ
面白かった。
帯に"花屋さん"、"花が埋もれた真実や死の真相を教えてくれる"、というようなワードが書かれてたので、殺人事件は絡むけど優しくて明るい感じなのかな?と思い読み始めたけど、違った。
短編集で各話の事件の背景が結構重たくて、暗い気持ちになってしまった。どの話もやるせないんだよな…。もちろん悪人が逮捕される話は、被害者の無念が晴れてスッキリする。後味は少し悪いけど。
加害者にならざるえなかった話は、なんとも悲しい。そういう感じで全体的に暗い気持ちになるのだけど、最後は不思議と前向きになれる。これから良いことが起きるような感じで。なぜだろう?と考えてみた。なんとなくだけど、何気ない日常の描写で話が終わるからかな?と思いました。
私は"花より団子"の人なので、花は詳しくない。
だから、話の途中で花の豆知識が出てきて、「なるほどな」と少し賢くなった気分になりました。
Posted by ブクログ
宇佐美まことさん、何冊目だっけ?
これまで読んできてずっと思っていたことがあります。それは宇佐美先生って植物大好きだよね✿.*・ってこと。物語の情景描写では必ず植物が出てきますよね。玄関先や庭に植えられた植物、季節を表す植物、森の中の細かな描写…。
そして本作✿.*・
「フラワーショップ橘」が各章で絡んでくる短編ミステリー✿.*・
【ガーベラの死】
フラワーショップ橘の店主・志奈子は、友人の菜摘から彼女の叔母が亡くなったと連絡をうける。菜摘の叔母・房枝は 志奈子の生ける花が好きで フラワーショップ橘を懇意にしているお客様であり、友人のような存在だった。房枝のそばには倒れた花瓶と散らばる花。検死の結果は心不全。だが、志奈子はある事が引っかかっり 警察官である夫に相談する。 萎れたガーベラと 月桂樹の花言葉が真実へと導く✿.*・
【馬酔木の家】
志奈子の夫・昇司は、七十三歳の奥村久雄が自宅で息子をゴルフクラブで殴打し殺害したという事件の現場に向かう。すさんだ生活、そして家庭内暴力を振るうようになった息子を殺害…。立派な家の玄関先には馬酔木の小さな白い花が咲き誇る。昇司は志奈子との会話から、事件後に 植木屋が奥村家の庭の手入れに入ったと知り…✿.*・
【クレイジーキルト】
クレイジーキルトとは、色・形・大きさがバラバラな布の切れ端を不規則につなぎ合わせ、その継ぎ目に華やかな刺繍を施すパッチワーク。
これは!私の好きなやーつ!
「突拍子もないつながりってあるわよね。どうしてそれがそこにあったか。そこで起こったか。世界は偶然の寄り集まりだって、思うことはない?」
キルト展を訪れた女性。
両親を早くに亡くし祖母に育てられた兄妹。
母親の形見の指輪を婚約者へ贈りたいと、リフォームを依頼されたジュエリーショップ店員。
喫茶店の店主。
老人ホームで孤独な老女の記憶にある、パソコン教室の先生。
なんの関係もないような人々が、フラワーショップ橘の白いバラの花束によって 一つの出来事へと繋がっていく✿.*・
端切れのひとつひとつは 悲しい色をしているのに、一枚の作品になった時には優しい気持ちになれる絵に見える。そんなお話だった!
【ミカン山の冒険】は、ある殺人事件の犯人と思われる男には 完璧なアリバイがあって、解決の鍵を握るのは「ミカン山の蜂蜜」✿.*・
【弦楽死重奏】は、フラワーショップ橘で働くベトナム人・ライちゃんのお話。ライの幼なじみでバイオリニストのリエンが音楽を辞める理由には悲しい過去とある秘密が…✿.*・
【家族写真】
プロのカメラマンとして人物写真に定評のあった要一は、高齢であることを理由に引退を決意。そんな要一のもとに一人の中年男性が訪ねてくる。水野と名乗る男性は言う。「私は、あなたの『家族写真(ファミリー・ポートレイト)』という作品の中に写っている一人です」と…。『家族写真』は有名な賞を受賞し、要一のカメラマン人生を変えた一枚であった。満開の桜の下、幸せそうな親子三人と それを見つめる両親らしき初老の夫婦の一瞬をとらえたもの。しかし、水野から「私たちは《あの時》、全くの赤の他人同士でした」と告げられる。そして、「今は本当に家族になった」と…。
これも素敵な話だったよぉ( •̥-•̥ )✿.*・
各章の話は 全く繋がりはなくて 連作短編とは言えないのに、読み終えたあとは一冊を通して良い本だったなと思えました。
お互い50代で結婚した志奈子と昇司夫婦がなんかいいのよなー。
ライちゃんも良い子だし。
ひとつひとつの物語も「人が人を思いやる心」が描かれてて良かったなー。
近所のお花屋さん のぞいてこようかしら✿.*・
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