SF・ファンタジー - 早川書房作品一覧
-
4.5地球上空に忽然と謎の小惑星が出現した。直径100キロ、長さ300キロにもおよぶこの物体は〈ストーン〉と名づけられ、アメリカを中心とする調査隊が派遣された。調査隊の報告は驚くべきものだった。―〈ストーン〉は巨大な宇宙船であり、しかも内部に保存されていた資料から見て、“未来の地球人”の手になることが明らかになったのだ!しかもその資料には、これから起こる熱核戦争の結果までもが詳細にしるされているという。だが、〈ストーン〉が秘める謎は、それだけにとどまらなかった…。『ブラッド・ミュージック』で話題の著者が壮大なアイデアで描く力作SF巨篇。
-
3.8「僕」はタイムマシンの修理とサポートを担当する技術者で、個人用タイムマシンに乗って時間のはざまを漂っている。あるとき、僕はタイムマシンから出てきた「もうひとりの自分」を光線銃で撃ってしまった……。SF界/文芸界注目の俊英が描く家族小説の傑作/掲出の書影は底本のものです
-
4.4故郷の惑星を直交星群との衝突による滅亡から救うため、巨大ロケット〈孤絶〉が飛び立って数世代後。いまだその解決策が見つからないなか、〈孤絶〉の天文学者タマラは、近傍を通過する天体〈物体〉を発見する。この宇宙の特異な性質から、直交星群の物質でできた〈物体〉はただの岩ではなく、母星帰還への道をひらくエネルギー源になるかもしれない! 光と物質の新たな法則を見いだそうとしていた物理学者カルラは、タマラとともに〈物体〉探査チームに加わるが……。現代ハードSFの旗手イーガンが、我々の世界とは異なる物理法則に支配される宇宙を描いた〈直交〉三部作、第二弾!
-
4.0かつて栄華を誇った都、エラントリス。そこは魔法の力で隅々まで光輝に満ち、突然の〈変容〉により選ばれた住人たちは神のごとく崇められた。だが十年前、魔法は突如崩壊する。都は汚泥に覆われ、それ以降〈変容〉に見舞われた人々は生ける死人となり果てた――そして今、〈変容〉が若き王子ラオデンの身に振りかかる。表向き死んだものとして廃都に送られたラオデンが、絶望の都で目にしたものは?
-
4.521世紀末、世界に秩序をもたらすべく、アメリカは遠隔起動歩兵部隊を紛争地へと送り込み、「力による平和」を実現させていた――近未来の地球を舞台に、世界最強のロボット兵士ティン・メンの活躍を描く傑作戦争SF
-
4.3孤児のビーンはロッテルダムのストリート・キッドの集団のなかで、たちまち頭角をあらわしていく。やがて、ビーンは、国際艦隊児童訓練プログラムの徴兵係により、バトル・スクールにスカウトされるが……エンダーの部下ビーンの視点で描くエンダーのもうひとつの戦いとは? 『エンダーのゲーム』姉妹篇。
-
3.92014年、正月第二弾全国ロードショー。地球は恐るべきバガーの二度にわたる侵攻をかろうじて撃退した。容赦なく人々を殺戮し、地球人の呼びかけにまったく答えようとしない昆虫型異星人バガー。その第三次攻撃に備え、優秀な艦隊指揮官を育成すべく、バトル・スクールは設立された。コンピュータ・ゲームから無重力訓練エリアでの模擬戦闘まで、あらゆるスクールの訓練で最高の成績をおさめた天才少年エンダーの成長を描いた、ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞作
-
4.3スターウェイズ議会に対して叛旗をひるがえした植民惑星ルジタニアを殲滅し、同時にデスコラーダ・ウィルスが銀河に蔓延することを防ぐべく、議会は粛清艦隊を派遣した。艦隊の到着まであと数週間となり、ルジタニアに住む三種類の知的生命体―人間、原住種族ペケニーノ、窩巣女王ひきいるバガーたちは、それぞれの形で生き延びる道を探ろうとするが……『エンダーのゲーム』にはじまる壮大なシリーズ、待望の最新長篇。
-
-新社会人・笹島洋子の精神は緩やかに死につつあった。大流行中のソーシャルゲーム「エヴォリューションがーるず」がその原因だ。アニメから入って何気ない気持ちで始めた「エヴォがる」への課金は、坂から転がり落ちるような勢いでその額を増していく。時間と貯金を削られていくなか、廃人と化してしまった洋子はついにその命を散らすことになる。しかし、それは新たな生の始まりであった――他者を捕食して〈ポイント〉を貯め、〈ガチャ〉を回すことで〈がーるず〉としての進化を遂げていく世界でアメーバに転生した洋子の、愛とソシャゲと宇宙創生をめぐる大冒険が幕を開ける! 大ヒットデビュー作「最後にして最初のアイドル」を超える驚天動地のワイドスクリーン・バロック。
-
-愛妻ラリーナの死に意気消沈するコルムを夜ごと襲う悪夢――だがそれこそ、コルムに助けを求める後世の人びとからの呼びかけであった! 旧友ジャリーの忠告を受け、コルムはただひとり時を超えて旅立った。東の海の彼方からきた〈フォイ・ミョーア〉という名の妖かしの民から、ラリーナの子孫であるマブデンを救うために!〈銀の手の公子〉コルムの新たなる冒険を描く『雄牛と槍』『雄羊と樫』『雄馬と剣』の3長篇を収録。
-
4.0何千年ものあいだ、石と嵐の世界ロシャルは全能神から遣わされた十人の使徒により守られてきた。だがその彼らも〈無をもたらすもの〉との終わりなき戦いに力つき、あとには人類を見捨てた〈光の騎士〉伝説と、破片剣と破片鎧という武器だけが残された。そして4500年後……アレスカル国とパルシェンディとの同盟締結を祝う宴の夜、サージ結束者にして破片剣の使い手〈白き暗殺者〉によって国王ガヴィラルが弑されてのち、ロシャル全土は血で血を洗う新たなる激動の時代に突入した! ホイットニー賞、デイヴィッド・ゲメル・レジェンド賞に輝く、壮大なスケールのファンタジイ絵巻、開幕!
-
4.3七王国の空に燦然と輝く、真紅の彗星。それは大戦乱時代の到来を告げていた。前王の死後、王妃の策略どおり〈鉄の玉座〉は少年王ジョフリーが継いだ。だが南部諸侯を率いるレンリーに、異国の神の祭司の力をかりるスタニス--少年王の2人の叔父が自分こそ王であると挙兵したのだ! さらに父を処刑されたスターク家の長男ロブも〈北の王〉として蜂起する……ローカス賞を連続受賞した大河ファンタジイ〈氷と炎の歌2〉、待望の第2部!
-
4.12194年、ハーグ艦長ひきいる国連宇宙軍軍艦「ハイバーニア」は、植民惑星ホープ・ネーションめざし地球を旅立った。超空間航法であるN波駆動をもちいても17カ月かかる旅である。宇宙軍士官学校を卒業したばかりの士官候補生ニコラス・シーフォートにとって、毎日が刺激に満ちあふれていた。だが順調に思えた航天も、最初の航法チェック・ポイントで怖るべき事故が発生したとき、すべてが変わった!それも悪い方に……。ジョン・W・キャンベル賞受賞。/掲出の書影は底本のものです
-
4.0
-
3.3大地震に襲われて、ドロシーが馬車ごと地面の裂け目に飲みこまれてしまった。いっしょに乗っていた少年ゼブ、ひねくれネコのユリカと共に、やがてたどり着いたのは、冷酷な野菜人間たちの住む地下の国。そこで偶然オズの魔法使いに出会ったドロシーたちは、危うく殺されそうになるところを彼に救ってもらい、この恐ろしい国を脱出した。ところがその先には、まだまだ危険がいっぱい。家に帰る道を求めて進む魔法使いとドロシーたちに、姿の見えないクマ、空飛ぶ木の怪物たちが次々と襲ってくるが……! 夢と冒険に満ち溢れた傑作シリーズ第九弾!
-
4.0ドロシーに魔法のベルトをとられた悪人ノーム王は、オズの国を征服する計画を考えだした。地下のトンネルからエメラルドの都に攻めこもうというのだ。しかもバケクビ族やマボロシ族など恐ろしい魔物どもも味方につけた! ところが、オズの国に武器はひとつもない。いったいどうやってノーム王の軍隊を防いだらよいのか? ドロシー、オズマ姫、それに帰ってきた魔法使いたちが集まっても、いい考えは出てこない。とうとうノーム王が攻めこんできた! 世界中の子供たちに夢を運ぶ〈オズの魔法使い〉シリーズ第四弾!
-
3.5ドロシーがオズに帰ってきた! ドロシーはニワトリのビリーナといっしょに海へ落ち、妖精の国オズの近くにあるエヴの国にたどりついた。そこで、エヴの女王さまがノームの地底の国に閉じこめられていることを知ったドロシーは、オズマ姫と協力して、女王さまを助けに行くことになった。ところが相手は名うての悪人ノーム王、臆病ライオンやかかしに手伝ってもらっても、うまく助け出せるかどうか……! 魔法の国にくりひろげられる夢と冒険を描くファンタジイの名作〈オズの魔法使い〉シリーズ第三弾!
-
4.0カリフォルニアに住む少女トロットと、その親友、キャプテン・ビル。ふたりは海岸でボートに乗って遊んでいるうちに、大渦潮に呑みこまれてしまう。大冒険ののちにたどり着いたのは、オズの国の外れにある、山と砂漠に囲まれたジンクスランド王国だった。いっぽうで、ジンクスランドに暮らすグロリア姫と庭師のポンは、たがいに愛し合っているにもかかわらず、姫の叔父レイコク王によってその仲を引き裂かれようとしていた。それを知ったグリンダに頼まれて、オズマはかかしを派遣するが……シリーズ第7弾。
-
4.5大変な事件が起きた! オズマ姫が突然いなくなってしまったのだ。そればかりではない。オズマ姫の〈魔法の絵〉、よい魔女グリンダの〈魔法の本〉、それにオズの魔法使いの魔法の道具も消えてしまった。オズの国は大騒ぎになったが、とにかく愛するオズマ姫をさがし出そうと、ドロシー、ベッツイ、トロット、そしてオズの魔法使いやつぎはぎ娘たちが捜索の旅に出た。ところが同じ頃、クッキー作りの名人ケーキが大切にしていた洗い桶がなくなり、彼女とカエルマンがさがしに出かけていた。いったい何が起きたのか? 謎と冒険のシリーズ第12弾。
-
3.7平らな山の上にあるフラットヘッド族の国と、湖のなかの島にあるスキーザー族の国。この二つの国の争いをおさめに、オズマ姫とドロシーは出発した。ところが、スキーザーの国の高慢ちきな女王につかまって、二人は湖の底に閉じこめられてしまった。それを知った〈よい魔女〉グリンダは、オズの魔法使い、かかしたちといっしょに助けにいくが…。オールスター・キャストで贈る、ファンタジイの名作オズ・シリーズ完結篇。
-
3.0船が難破して荒海に投げ出されてしまった、ちょっぴりおてんばな少女ベッツイとロバのハンク。一晩して彼らが漂いついた先は、美しい〈バラ王国〉だった。そこで出会ったのがボサボサ頭の男モジャボロ。行方不明の弟をさがしに悪人ノーム王の洞窟へ行くと聞いて、ベッツイは危険をかえりみず、いっしょに冒険の旅へ出た。ゼンマイ仕掛けのロボットのチクタク、可憐な虹の娘ポリクローム、世界征服を企むウーガブーの軍隊、おかしな龍クオックスなどの仲間も得て、勇気百倍。はたしてモジャボロの弟を救い出せるか? シリーズ第6弾。
-
3.3魔法の水を浴びて、ナンキーおじさんが石になってしまった! オジョ少年は愛するおじさんを生き返らせるため、魔法を解くのに必要な五つの材料を探しに旅に出た。ボロきれでできたツギハギ娘とピンクの心臓が透けてみえるガラスのネコ、それにドロシー、かかしも加わってオジョを応援。エメラルドの都、怪獣ウージイの森、巨人ユープの洞窟、トビハネ族の国などをめぐって、奇妙な一行は数々の不思議な冒険をくりひろげる! 新登場、楽しい歌が次々と飛びだす愉快なツギハギ娘の大活躍。夢あふれる好評のオズ・シリーズ第五弾!
-
4.5〈大魔法使い〉のいなくなったオズの国に、またまた大騒動が持ちあがった――エメラルドの都にある宝石を自分たちのものにしようと考えた美少女たちが攻めよせてきたのだ! おなじみのかかしの王様、ブリキの木樵り、それにいたずら坊主のチップ、カボチャ頭のジャックたちは一体どうやったら勝てるのか? そして妖精の国オズの本当の王様とは誰なのか……! ゆかいな新しい登場人物をたくさん加えて、ますます楽しく、おもしろくなったファンタジイの名作〈オズの魔法使い〉シリーズの第二弾!
-
3.0妖精の国オズのなかにあるウィンキーの国に、ある日ふらりとやってきた流れ者の少年ウート。この国の皇帝として静かに暮らしていたブリキの木樵りは、その少年に身の上話を語るうち、一大決心をして冒険の旅に出た。昔の恋人をさがし出して、結婚を申し込もうというのだ。お伴は、親友のかかしにウート。美しい虹の娘ポリクロームも、途中で仲間に加わった。数々の危険や苦難もなんのその、彼らの力を借りて木樵りは勇敢に旅を続けていく。果たして二人は結婚できるのか? ゆかいで、ちょっぴりこわい怪物たちが続々と登場するシリーズ第8弾!
-
-オズマ姫に贈るバースデイ・プレゼントをさがすため、トロットたちとドロシーたちは、それぞれ別の場所に向けて出発した。ところが、ドロシーたちの行く先では、大変なことが起きていた。魔法を使うマンチキンの少年を仲間にした元ノーム王のラゲドーが、森の動物たちをたぶらかし、オズの国を征服しようとしていたのだ。ドロシーたちとラゲドーがまたまた対決。魔法がいっぱい、冒険もいっぱいのオズ・シリーズ第13弾。
-
4.0たつまきに巻きこまれ、妖精の国オズに迷いこんでしまった少女ドロシーと愛犬トトは、オズの魔法使いに会って家に帰してもらうため、旅立った。友だちになったブリキの木樵り、かかし、臆病ライオンと繰りひろげる冒険の数々――世界中の子供たちに夢を運ぶファンタジイの名作シリーズ登場
-
3.7凶暴な北の国の軍隊に攻め込まれ、平和で美しいピンガリー島は、一瞬のうちに滅ぼされてしまった。宮殿は壊され、島の王さまと王妃、それに島民も全員連れ去られた。ところが、かしこいインガ王子が危ういところで逃げのびて、勇敢にも両親と島民を救い出す決意をする。彼の守り神は、不思議な魔力を持つ三つの真珠。たまたま遊びにきていた陽気なリンキティンク王と、へそまがりのヤギも仲間に加わった。北の国めざして進む一行は、やがて危機また危機の大冒険を繰りひろげる! ノーム王とドロシーも登場する楽しさいっぱいのシリーズ第11弾。
-
3.0ひげモジャで、ボロボロの服を着た男モジャボロに道を教えようとして、ドロシーと愛犬トトは奇妙な世界に迷いこんでしまった。間のぬけた少年ボタン・ブライト、美しい虹の娘ポリクローム、気取ったキツネの王様や、知ったかぶりのロバたち―見知らぬ場所でドロシーたちは、不思議な人物や生きものに次々とめぐり会う。そして、顔が二つもある怪物と闘った末、たどり着いた先がなつかしい妖精の国オズ。そこではちょうど、オズマ姫の誕生パーティが盛大に開かれようとしていた…。世界中で読み継がれるファンタジイの名作シリーズ第十弾。
-
3.8
-
-ヒト族、シレ族、ホドキン族の3種族による激烈な紛争が勃発し、のちに暗黒時代とよばれるシレ暦9世紀中頃。ヒト族の英雄ジェレミア中尉は、最高司令官ハイダール大元帥から密命を受ける。半世紀前にシレ族から鹵獲した超兵器を境界地域まで運び、それを使って極秘任務を達成せよというのだ。一方、ステイ高原の巨大ピラミッドに参集した3種族の大使たちが、26年に一度のアエジール族との交渉を開始しようとしていた頃、太陽の光を遮って地表を闇と冷気の世界へと変える「闇のプレート」が突如出現し、ヒト族の領域を侵しつつあった……壮大なスケールのプラネットオペラ、待望の第2弾!
-
3.3総面積は地球の5000倍にもおよぶ巨大惑星オマル。そこではヒト族、シレ族、ホドキン族の3種族が暮らしていた。何世紀にもおよぶ壮絶な抗争の末、65年前に結ばれたロプラッド和平条約により、いまはかろうじて平和が保たれていた。そんな3種族共同統治区プラットフォームジャンクションの大港に停泊中の巨大飛行帆船イャルテル号をめざし、今、種族も年齢も出自もまったく異なる6名の男女が向かっていた。彼らが手にするのは謎めいた卵の殻と22年も前に購入された乗船券(チケツト)。彼らの目的は? そしてイャルテル号の行く手には? フランス有数のSF賞、ロニー兄賞受賞に輝く壮大なSF叙事詩!
-
4.3三層に分かれた折りたたみ式の北京を描いた表題作、中国に史上初のヒューゴー賞をもたらした「円」など7作家の13作品を、『紙の動物園』著者のケン・リュウが選び収録。いま一番SFが熱い国・中国の粋を集めたアンソロジー
-
4.0〈ローカス賞受賞作『イリアム』に続く完結篇(全3巻)〉地球化された火星の神殿に暮らす神々に対し、ギリシア神話の英雄たちはついに反旗をひるがえす! 巨匠の壮大なるSF叙事詩完結篇 ギリシア神話の神々によって復活させられ、トロイア戦争を観察してきた学師ホッケンベリーがとった行動をきっかけとして、戦いの局面は大きく変化した。刃を交えていたアカイアとトロイアの軍勢が手を組んだのだ。アキレウスやヘクトルをはじめとする英雄たちは、これまで自分たちを守護してきたゼウスら神々に叛旗をひるがえし、苛烈なる戦闘に突入した!ローカス賞受賞作『イリアム』の続篇にして完結篇、いよいよ開幕! /掲出の書影は底本のものです
-
4.0この世界のどこかにオルシニアという名の国がある。12世紀のなかば、“オドネ”という邪神を信仰する野蛮な異教徒からこの国を守り、神の教会の忠実な守護者として敬愛されるフレイガ伯爵の城館で起こったある真冬の夜の出来事をはじめ、17世紀、オルシニアの王位継承をめぐる内乱に巻きこまれたモーゲの姫君の数奇な一生、そして1962年、田舎で一週間の休暇を過ごそうとした青年の恋の物語など、SF界の女王ル・グィンが、自らの想像の王国オルシニアを舞台に、そこに生きる様々な時代の、様々な人々の姿を通して、愛とは、自由とは何かを見事に謳い上げた傑作短篇集!
-
4.0【第7回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作】遠い未来、人類を含む天の川銀河の知的生命体による文明群は《水-炭素生物連合》(アライアンス)を結び、人工知性の文明ネットワーク《知能流》(ストリーム)に対抗していた。あるとき、《連合》の調査団は銀河の辺境の恒星系を調査する。この系は明らかに高い技術力を持つ文明によって改造されていた。しかし系内をいくら探してもこの恒星系を作り上げた知的生命体は発見できなかった。調査員の一員のイーサーは、彼らが知的文明ではなくもっと別の何かなのではないかと考え、《知能流》に加入して独自に調査を続ける……宇宙に存在する知性の本質を問う宇宙ハードSF。短篇「虹色の蛇」を同時収録。
-
3.82060年から、第二次大戦下のイギリスでの現地調査に送りだされた、オックスフォード大学の史学生三人--アメリカ人記者に扮してドーヴァーをめざしたマイク、ロンドンのデパートの売り子となったポリー、郊外にある領主館でメイドをしていたアイリーンことメロピーは、それぞれが未来に帰還するための降下点が使えなくなっていた。このままでは、過去に足止めされてしまう。ロンドンで再会した三人は、別の降下点を使うべく、同時代にいるはずの史学生ジェラルドを捜し出そうとするが……前篇『ブラックアウト』とともにヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞したウィリスの大作。
-
4.2新米ハッカーのボビイ、別名カウント・ゼロは、新しく手に入れた侵入ソフトの助けを借りて電脳空間に没入していた。だが、ふとしたミスから“黒い氷”と呼ばれる防禦プログラムの顎にとらえられ、意識を破壊されかけてしまった。そのとき、思いがけないことが起こった――。きらめくデータの虚空のかなたから、神秘的な少女の声がきこえてきたのだ!ボビイは必死で電脳空間から離脱しようとするが…? SF界の話題をさらった『ニューロマンサー』と同じ世界を舞台にして、前作をはるかに上まわる衝撃的なヴィジョンを展開した、ファン待望のギブスンの長篇第2作登場!
-
4.6服は人なり、という衣装哲学を具現したカエアン製の衣装は、敵対しているザイオード人らをも魅了し、高額で闇取引されていた。衣装を満載したカエアンの宇宙船が難破したという情報をつかんだザイオードの密貿易業者の一団は衣装奪取に向かう。しかし、彼らが回収した衣装には、想像を超える能力を秘めたスーツが含まれていた……後世のクリエイターに多くの影響を遺した英SF界の奇才による傑作の新訳版。星雲賞受賞作。解説/中島かずき
-
3.0歓楽街ソーホーで奇妙な事件が多発した。ジャズ・ミュージシャンが演奏直後、あるいは帰宅途中に相次いで突然死したのだ。その体から魔術の痕跡をかぎとったピーターは、ただちに捜査を開始する。死体はみな古いジャズの名曲《ボディ・アンド・ソウル》を奏でていたのだ! だがその直後、高級クラブの地下トイレで、魔術師とおぼしき男の惨殺死体が発見される。やがて事件の背後に、妖しい魅力をもつ女と黒魔術師の姿が!?
-
4.0『宝石の筏で妖精国を旅した少女』続篇。影と魔法を取り戻すため、もうひとつの妖精国へと旅立った少女の驚くべき冒険の数々! 13歳の誕生日の日、ついに願いがかなって、セプテンバーは半年ぶりに妖精国に戻ることができました。でもそこは、以前とはすっかり雰囲気が違っていました。どうしたことか、人々から影が消えて、魔法も使えなくなっていたのです。この奇怪な事件の黒幕が、新たな支配者ハロウィーンであることを知ったセプテンバーは、影たちと魔法を取り戻すため、上妖精国の地下にある下妖精国へと向かいましたが……待望のシリーズ第2弾!
-
4.2火星植民地の大立者アーニー・コットは、宇宙飛行の影響で生じた分裂病の少年をおのれの野心のために利用しようとした。その少年の時間に対する特殊能力を使って、過去を変えようというのだ。だがコットが試みたタイム・トリップには怖るべき陥穽が……フィリップ・K・ディックが描く悪夢と混沌の世界。
-
5.0
-
4.1〈ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞受賞〉ぼくの母さんは中国人だった。母さんがクリスマス・ギフトの包装紙をつかって作ってくれる折り紙の虎や水牛は、みな命を吹きこまれて生き生きと動いていた……。ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝いた表題作ほか、地球へと小惑星が迫り来る日々を宇宙船の日本人乗組員が穏やかに回顧するヒューゴー賞受賞作「もののあはれ」、中国の片隅の村で出会った妖狐の娘と妖怪退治師の「ぼく」との触れあいを描く「良い狩りを」など、怜悧な知性と優しい眼差しが交差する全15篇を収録した、テッド・チャンに続く現代アメリカSFの新鋭がおくる短篇集
-
3.8魔術師養成学院を卒業したシオニー。ところが希望とはまったくちがう「紙の魔術師」に師事して修行することになってしまい……!? 第二巻『硝子の魔術師』2018年1月、第三巻『真実の魔術師』3月刊行予定
-
3.5近未来アメリカ、地球温暖化による慢性的な水不足が続くなか、巨大な環境完全都市に閉じこもる一部の富裕層が、命に直結する水供給をコントロールし、人々の生活をも支配していた。米西部では最後のライフラインとなったコロラド川の水利権をめぐって、ネバダ、アリゾナ、カリフォルニアといった諸州の対立が激化、一触即発の状態にあった。敏腕水工作員(ウォーターナイフ)のアンヘルは、ラスベガスの有力者であるケースの命を受け、水利権をめぐる闇へと足を踏み入れていく……。『ねじまき少女』で化石燃料の枯渇した世界を描いた作者が、水資源の未来を迫真の筆致で描く傑作。
-
4.0死んだはずのインドの大詩人ダースが生きている! しかも、新作まで書きあげているという。編集者兼詩人のルーザックはダースの新作を入手すべく、妻子を連れてカルカッタへ飛んだ。だが、汚穢と熱気と悪臭に満ちたカルカッタは、米国人ルーザックにとって悪夢の都市だった。あまつさえ、ダースの行方を調査するルーザックに暗黒神カーリーを崇拝する教団の魔手が迫るにおよぶや、カルカッタはしだいにその黙示録的死と崩壊が支配する魔都の様相を呈し始めるが…。世界幻想文学大賞受賞。/掲出の書影は底本のものです
-
4.0紙の魔術師になるべく、セイン師のもとで実習にはげむシオニー。実習の一環で見学していた紙工場が何者かに爆破される事件が起きる。どうやら、禁断の術を操る魔術師たちにシオニーが狙われているらしい。彼女の秘密の力を気づかれてしまったのか……? 赤毛の魔術師実習生が活躍する歴史ファンタジイ第2弾!
-
3.4関ヶ原の役を契機に東西に分断された日ノ本。神豊諸侯連合が治める西では陰陽道が発達して妖(あやかし)が跋扈(ばっこ)し、帝国議会政府が治める東では封神兵器・鬼巧(きこう)が開発されていた。西の独立自治区・京で暮らす医学生・竹中光太郎は、貧しいながらも学問に打ち込む日々に幸せを感じていた。一方、東の帝国陸軍武官・真田幸成は不祥事を起こし飛騨に左遷されていたが、公武合体を目論む帝国政府元老・井伊直弼の密命を帯びていた。だが井伊は勅許を得ぬまま米国と通商条約を締結、その独断に抗議するため加賀前田家が軍を起こす。そして、この蜂起に端を発する東西合戦で、光太郎と幸成は望まぬまま相まみえることに――幕末を舞台に科学と妖術が衝突する、大河スチームパンク。
-
-
-
3.8
-
3.0
-
3.5星間戦争のさなか、人工臓器移植医エリックは、国連事務総長の主治医モリナーリに任命されるが……。ディック中期の傑作、新訳版。