作品一覧 2023/07/19更新 オーラリメイカー 試し読み フォロー オーラリメイカー〔完全版〕 試し読み フォロー 法治の獣 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 春暮康一の作品をすべて見る
ユーザーレビュー オーラリメイカー〔完全版〕 春暮康一 ・・・これは・・・オラフ・ステープルドン「スターメイカー」???・・・ と思ってしまうぐらいスケール極大な表題作をはじめとして、異星生物を主なテーマとしたハードSFの中編3編を収めた作品集。あのハル・クレメントをもじったペンネームを冠する作者ならではの、直球王道どストライク、本寸法のハードSFです...続きを読む。 如何にも春暮氏らしいのは、異星生物の生態系や思考回路を冷静に丁寧に描き出すことによって、それに対峙する地球人類(ソラリアン)の問いや課題を引き出す、内省的な作風です。一言でいうと「エモい」です。 ただ、氏の前作「法治の獣」と比較すると、こちらの方がより「エモい」ですね。おそらく、設定上は前作よりもはるか未来の話で、水・炭素で構成される生物により結成される<連合>と人工知能を中心とする文明<知能流>との闘いという大きな物語を背景として、地球人類を含む全ての知性が<連合><知能流>どちらに属するか?そもそもどこから「知性」と定義するのか?という、根源的な問いをその世界観に内在するからでしょう。 ハードSF慣れしていないと、冒頭の表題作のあまりのスケール感についていけなくなるかもしれませんが、そんな時は後ろから順に読んでみてください(どこから読んでも支障ない構成になっています)。最後の作品「滅亡に至る病」が、一番エモいかも。「法治の獣」がイマイチしっくりこなかった方にも、全力でオススメします! Posted by ブクログ オーラリメイカー〔完全版〕 春暮康一 ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作の表題作と単行本収録の「虹色の蛇」を大幅に加筆修正したもの。加えての書下ろしの「滅亡に至る病」からなる。表題作は〔完全版〕をうたっている。 いづれも、人類が太陽系外にその目と手を伸ばしていた未来の物語。作者命名の《系外進出》(インフレーション)シリーズに属する...続きを読む。人類は異星の知的種族と《連合》を作る。人類から独立した人工知能は、《知能流》というネットワークを作りだす。なぜか人工知能は人類から集団で離れていくのだが、他のSFでもこういう設定があったなあ。<ハイペリオン>とか<天冥の標とか>。まあ人類に公然と敵対されても困るが。 解説の林譲治氏は、作品からペンネーム由来のハル・クレメントよりも、スタニスワフ・レムとの共通点を感じるという。確かに物語に「進化」というバックボーンを感じた。 Posted by ブクログ 法治の獣 春暮康一 めちゃめちゃハードSFで、文系脳には全てを理解したとは言えないが、SF好きとしては非常に楽しめた。 スタニスワフ・レムのソラリスをなんとなく想起させる1作目。 ハードSF×スペキュレイティブ・フィクションのような2作目。これが文系頭には非常に面白かった。 新たな知性体系の可能性を提示した3作目。 お...続きを読むすすめです。 Posted by ブクログ オーラリメイカー 春暮康一 ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作品 他短編1 『法治の獣』で星雲賞を受賞した春暮先生の単行本デビュー作 遠未来、知性生命体を求めて星系外へ拡散してゆくソラリアンを描くハードSF 硬質な手触りの宇宙観に萌えます この後「完全版」を拝読します どんな物語に成長しているのか楽しみです 期待値MAX...続きを読む⤴︎ Posted by ブクログ 法治の獣 春暮康一 SFにはビックリドッキリ(宇宙)生物が出てくる話には枚挙がない。植物が異常進化しただの、タイヤ生物だの、血液が強酸になっているだの。 この小説ではなんじゃそりゃという奇想と、進化学生態学的に納得できる(少なくとも一般人には)を両立した科学的に納得できるビックリドッキリ生物が出てくる。しかも、中編3編...続きを読む全部である。 この宇宙生物の設定だけでも面白いが、そこから紡がれるストーリーの妙もまた素晴らしい。 八方隙の無い生物SFなので読む以外の選択肢なぞない。 Posted by ブクログ 春暮康一のレビューをもっと見る