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あたかも罪と罰の概念をもつかのように振る舞う異星の草食獣シエジーたちの衝撃的な秘密を描く表題作を含む、宇宙SF中短篇3作
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Posted by ブクログ
人間以外の知性とのファーストコンタクトを描いた3作が収録されている。知性の定義とはなんなのか?それに対して人類はコミュニケーション可能なのか?。人間以外のスケールの全く異なる知性の姿を描くことで人間の知性の枠組みの輪郭をそこに見た。
めちゃめちゃハードSFで、文系脳には全てを理解したとは言えないが、SF好きとしては非常に楽しめた。 スタニスワフ・レムのソラリスをなんとなく想起させる1作目。 ハードSF×スペキュレイティブ・フィクションのような2作目。これが文系頭には非常に面白かった。 新たな知性体系の可能性を提示した3作目。 お...続きを読むすすめです。
SFにはビックリドッキリ(宇宙)生物が出てくる話には枚挙がない。植物が異常進化しただの、タイヤ生物だの、血液が強酸になっているだの。 この小説ではなんじゃそりゃという奇想と、進化学生態学的に納得できる(少なくとも一般人には)を両立した科学的に納得できるビックリドッキリ生物が出てくる。しかも、中編3編...続きを読む全部である。 この宇宙生物の設定だけでも面白いが、そこから紡がれるストーリーの妙もまた素晴らしい。 八方隙の無い生物SFなので読む以外の選択肢なぞない。
春暮康一との出会い方は、最近出会った上田早夕里と全く同じだった。カバーの色も同じ青緑色。現在、この2人の過去の作品を順序だてて読む準備を進めている。これもアンソロジーに積極的に取り組んだ結果である。今後の読書生活に潤いを提供して戴き、本当に2人には感謝している。 春暮康一といえば地球外生命とのファ...続きを読むーストコンタクトのオーソリティー、しかもコンタクトに当たっては緻密で複雑な検討・思考実験を行っており、臆病なくらい相手の生命体の尊厳を考えているという設定。JAXAとは雲泥の差、爪の垢を煎じて濃縮して大量に飲んで欲しいものだ。リュウグウに剣を突き刺してサンプルを持ち帰るとは・・・微生物の親子が突然爆撃を受け、どちらが異星人に拉致されたかもしれないぞ。これは北朝鮮が行っている行為と何ら変わりがない。そこらへん、JAXAは全く配慮していない、研究のためなら、人間の単なる興味・知的満足のためなら、何をやっても許される団体なのだから。 脱線はほどほどにして、各作品については最後に作品ノートがあり、作者の意図は明確に記載されているので、ここでは所感を述べるに留める。 〇主観者 遠く離れた宇宙でなくとも、身近な所と言った方が良いのか、深海に住む動物に対しても同じことが言える。外部からの光が殆ど無い世界で微弱な光を使って意思疎通をはかる動物に対して、突然強力なサーチライトを持った潜水艦がうろうろと調査するとどうなるのか。人間は深海生物の姿を捉えることができるが、深海生物の受光器はどうなるか?もしかしたら、その強力な光は深海生物のセンサーを破壊してしまうのではと考えた。サーチライトを当てられた深海生物はその後どうなったのか?今でも元気で深海をすいすいと泳いでいるのだろうか。 〇法治の獣 法律の自立性とは何だろうかと考えさせられる作品。日本国憲法、戦後アメリカによって作られたと言っても過言ではない現在の日本国憲法は改正することは至難の業だが、自民党の特にアベによって歪められた憲法の拡大解釈がすぐに頭をよぎった。アベというシエジーが自分の欲望のままに民意を意識もせず憲法の拡大解釈を繰り広げる。そして、その様な民意を蔑ろにしたウソツキキシダの勇み足国葬により日本国民が分断、Xデーには日比谷公園・国会議事堂前で暴動が起きるのか。日本の法律を政治家主導で改正するのは非常に危険だ。なぜなら、現在の政治家は常識が無さすぎる、この無能な政治家が日本を沈没させる。小松左京もビックリだな。 〇方舟は荒野をわたる この方舟は地球のことだと考えた。今は人間が地球の代表者で、地球の命運を握っている。代表者の特権で人間にとって住みやすくするため炭酸ガスを極度に排出して地球温暖化を促進し、その結果特定の国家が消滅するのは小さい話、数多くの種が滅びる、そのうち人間自体も滅亡させる言わば自業自得との予測も立っている。早く人間に代わる高い知性を持ったミズグモが地球を統率する未来が来るのを願っている。そうなれば、地球外生命と建設的で素晴らしいコンタクトができるだろう。
「一億年のテレスコープ」で衝撃受けて、遡って3中篇からなるこちらを。3作品とも太陽系外に居場所を求め調査に乗り出した地球人が、生命に遭遇したそれごれのケースを描いている。この作品でも驚かされるのは、作者の発想で、思いもよらなかった視点を得て、なんだけ得した気分になれた。
中編3編収録。それぞれ時間も空間も登場人物も異なる話だけど、共通の世界線での出来事。また違うストーリーも追っかけていきたい。
中編3篇からなる。どれも異星の生物とのコンタクトをテーマとしており、筆者の並はずれたアイデアによるファーストコンタクト事例集としておもしろい。中でもシンプルながら新鮮な展開がある「主観者」がよかった。「法治の獣」もアイデアはおもしろいが、設定が混み入りすぎた感があった。「方舟は荒野をわたる」は、方舟...続きを読むの設定はメチャクチャ好みだったのだが、ミズグモ以降の展開がちょっとご都合主義的だったな。終盤の地球人の在り方の考察はワクワクした。ほかの系外進出シリーズも読んでみたい。
「主観者」「法治の獣」「方舟は荒野を渡る」の3作品収録のSF中篇集。 未知との遭遇が基本におかれた3作品です。 ファーストコンタクトの際、無意識下にあるコンタクトした側のマウントが何をもたらすのか、ということを書き出したかったのかなと思います。 蟻の行列をいじくりまわす子供のような振る舞いをしない...続きを読むようにと戒めているのですが、結果としていじくり回すことになってしまう「主観者」と「方舟は荒野を渡る」。 対象の観察から何かを学ぶことができる、と考えるがゆえに、いつの間にか依存してしまって崩壊してゆく「法治の獣」。 本能と知性という相反する存在が、実は繋がっていて連動しているということへの気づき、を記そうとしたのかな。 どんな形であれ、未知との遭遇という行為自体が、彼我双方に何かの影響を与えることからは避けられないという物語だったのかな。あるものをあるがままに、ということを保つには、他者とのコミュニティ外との接触を完全に遮らなければならない。それはコンタクトすることを盲目的に善としてはいけないよ、ということか。 そこまで振りかざしてはいないけども、短絡的に感じてしまったのも事実。それを戒めている物語でもあるか。 「法治の獣」のモデルは一角獣がメガテンに登場するカイチだそうで。読んでいる最中から、勝手にビジュアルイメージをカイチと想像していたので、思わぬところで正解をもらいました。変にシンクロ感じて嬉しい。
ファーストコンタクトにおける常識を問うような展開が面白い!そうですよね、SF作品では当たり前になっているからスルーしてしまいますけど、冷静に考えれば地球外生命体が二足歩行したり、話しかけてきたりと、こちらの常識で計り知れる存在であると信じてしまうことがおかしいんです。そんなことに気づかせてくれたこと...続きを読むが衝撃でした。 そして、こちらの常識を疑うような生物(特に「方舟は荒野をわたる」に出てくるまさに方舟と呼ぶしかない生物群)に対する考察の深さや、コミュニケーションの是非を問うような物語の展開がとてもユニークで、非常に面白かったです。 総評として、三体にまったく引けを取らない読み応えの生物学メインのハードSFであり、ここまで本格的なSF小説を日本人作家が書けるということに衝撃と感動を覚えました。素晴らしい。
部分を切り取り、そこだけで評価する傲慢な人間という印象を受けました。 また、海外や日本でも、人間にとって不都合な面がある動物を減らすためその動物の捕食者を恣意的に野生に放った結果、生態系が崩れ人間が暮らすのが困難な土地になったというニュースを思い出しました。 「残念だけど、正しいかどうかは関係ない...続きを読むの。適応したものが広まるだけ。」
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