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【望/のぞむ】は高校天文部の友人の【新/あらた】、大学の研究者仲間の【縁/ゆかり】と、太陽系規模の電波望遠鏡による掃天観測計画を夢想する。それは、後に人類が銀河文明の繁栄に貢献する道へと繋がる第一歩だった。ファーストコンタクトSFの世界水準を軽やかに更新する傑作宇宙探査SF!
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Posted by ブクログ
すごいスケールのSFだった。距離的にも時間的にも。しかもNHKの3か月でマスターするアインシュタインを観ながらだったので、最新理論がしっかり活かされていることもわかった。ブラックホールの蒸発とか特異点とか。しかし、難しかった!
読書備忘録943号。 ★★★★★。 ひまわり師匠殿がレビューを上げて下さったお陰で出会えた作品です。 脱帽のハードです! コアもすごいです!アボカドの種レベルです! 即ちハードコアSF(エスエ"フ"!ここ重要!)です。 ★以下、テキトーにネタバレ粗筋含む!★ 主人公、鮎沢望...続きを読む。 子供のころ、父親に連れて行って貰った天文台で覗いた望遠鏡の世界に全てを持っていかれた。 父親曰く「お前の名前は遠くを見るという意味で名付けた」と。 そして望は名前の通り、遠くを見続けた! 望遠鏡小説です! ファーストコンタクト小説です! 望遠鏡に魅せられた望は、高校時代からの天文部仲間、千塚新と八代縁と共に壮大な望遠鏡を作り上げるサークルを立ち上げる。 サークル名は「彗星VLBI計画サークル」! なんじゃこれ?ってなりますわね。 VLBIは超長基線電波干渉計ネットワークなるものです。 原理は既に実現されている開口合成技術がベースです。 良く耳にする電波望遠鏡って、光学望遠鏡に比べると解像度が悪いんです。平たく言うとボケている。 ただ、遠隔に複数並べた電波望遠鏡の観測データを合成すると解像度が高くなるんです。 そして重要なのは、電波望遠鏡間の距離(基線長)が望遠鏡レンズのサイズになるという点。 1km離れた電波望遠鏡を合成すると、口径1kmの望遠鏡になる訳です! 今でも人工衛星からの地表観測や、防衛分野で合成開口レーダーとして実用化されています。 望たちは遠くを見る為に強大な電波望遠鏡を作ろうと思った。さてどうやって基線長を伸ばすか・・・。 そうだ、彗星に望遠鏡を乗せれば、楕円軌道の遠日点が基線長になるやんか!となった。 彗星が近日点を通る時に望遠鏡を打ち上げて設置。それを20基くらいくるくる運用すれば、遠日点の連続運用が可能になる!これだっ! そして、VLBI天体が100基を超え、基線長が60億キロとなった時、文明の気配を感じる天体を見つける。 C-1と名付けた。70光年の彼方! さあ!地球外文明に会いに行くぞ! 土星から旅立つ恒星間宇宙船「ディヴィンヌ」望、新、縁を含む47人を乗せて! ところで、ここまで技術革新の末VLBIネットワークが出来上がるまで何年掛かった?100年とかの話じゃないですよ。人間の一生の間に出来上がるレベルの話ではないです。 でも望も新も縁も生きているんです! この時代、人類は肉体の呪縛から解放され、アップローディという存在となって量子コンピュータ内の仮想空間で生きているんです。 ということで、搭乗員47人もディジタル情報となって、船に乗り込む。 到着した現地で活動する為の肉体をその都度作る万能プリンタを積み込んで! 到着したC-1。 もうね。魅力的な天体なんですよ。作者の設定が俊逸! 訪れる天体と文明はこの作品の肝なので一切割愛! そして、C-1にも望遠鏡を設置。 地球圏の望遠鏡と時刻合わせを行い(ここ重要!)、基線長70光年の電波望遠鏡を完成させる。 そして観測!そしてC-2へ。 そして望遠鏡を大きくして観測!そしてC-3へ。 以下繰り返し! 次々と観測される文明の兆候。 しかし、そこは光速という絶対的な壁が立ちはだかる。 遠い観測データであればあるほど過去の観測値。 そうです。そこに到着したけど文明は既に・・・。 そこで望は考えた。 そうだ。時刻合わせに時間軸の概念を加味すれば良いんだと。 はい。作品タイトルの完成です。 そして物語はクライマックスに! 約束の地にたどり着く。1億年に渡る観測データから見つけた、誰一人たどり着いたことのない、見えないけど存在する暗黒天体に。 ここからは凄かったですね。 まあね、結局望は遠くを見たかった。行きたかったんですね。どこまでもどこまでも。いつまでもいつまでも。師匠の仰る通りです。望くんですからね。 そして、種明かしのあと読み返しましたわ。遠過去パートを。 師匠殿がレビューを上げて下さらなかったら絶対に出会えなかったマイナーなハードコアSF。 感謝しかないです! 最後に。 遠未来パートの母子に幸あれ! 遠過去パートは飛行体に乗る人はそういうことなのね。輪っかだから。彼に幸あれ! 紀元前4年。ベツレヘムの星へのこじつけもイイ感じでした。幸あれ!
久しぶりのSF! そしてハードSF うーん、「分かる」気持ち良さ まずこれね 色々読んでおいてえがったな〜って思うw だいたい分かるわいすごい!って思いながら読んでます(だいたいかよ!) はい、主人公の想いは結局「遠くを見たい」ってことなんよ そんでとてつもない遠くを見るためにどうしたか? 答...続きを読むえ とてつもなく遠くに行きましたw そして全てのモノを見尽くしたと思われた時に主人公がとった行動がね またそして最後そこに繋がるのか!ってのはけっこうありがちとも思えたけど、やっぱそう来たか〜とも思いました だってね 全て先回りされているような感覚…その先にある種明かしは…ね 『一億年のテレスコープ』に込められたメタファーにちゃんと気付いたとき なんかちょっとゾワっとしました ハードSF読んだわ〜
本を開いて目次を見て、すごい本読んじゃったな……という気持ちになる。読み進めて最終章周辺、すごい本読んじゃったな……という気持ちになる。
おそらく初めて読んだハードSFでしたが、私の持つ「SFは没入し難く読み難い」という偏見を取り払ってくれる作品でした。第5部は中弛みを感じましたが、その前後はテンポ良く読めたと思います。終盤はダイジェストのように感じて、もう少し各々の思考(哲学)をしるしても良かったんじゃないかなと思いました。舞台装置...続きを読む的に扱うところは情報をカットした感じなのでしょうか。
遠い未来、現代、遠い過去が織りなして話が進んでいきます。読み終わった後、もう一度、きちんとした時系列で読みたくなります。
小松左京氏の未完の小説『虚無回廊』の完結編という感じを得た。ファーストコンタクトもので、ハードSFの傑作と言って良いだろう。 各章は「遠未来」、メインエピソード、そして「遠過去」から構成されている。「遠未来」は一組の母子が、大始祖の伝説を検証するために、銀河を横断する旅に出る。その伝説では、...続きを読む大始祖は大昔に星々に〈梯子〉をつなげ、最終的にブラックホールに飛びこんだといわれている。「遠過去」は、二千億の星からなる宇宙空間を〈飛行体〉は探査をおこなっている。〈飛行体〉はいくつもの知性体を見つけ、それらがたどる運命を観察する物語。 メインエピソードは、少年の頃から地球外文明に興味を抱いてきた鮎沢望が、大学生のとき天文でつながった千塚新と八代縁とともに、太陽系の複数の天体に電波望遠鏡を設置し、そこから得られたデータを総合して、遠い宇宙を観測するVLBI(超長基線電波干渉計)を計画するところから始まる。そして望たちが寿命を迎える前に、精神アップロードの技術が実用化し、仮想的な人格として太陽系VLBI建設に取り組むことになる。そして、別の恒星系からの有意な信号をキャッチすることに成功する… うちの町にVLBIの観測施設があることもあり、非常に興味深く読めた。しかしながら、前述のような構成をとっており、決して読みやすい作品ではない。我慢して第三部まで読み進めると、作品の全体像がわかってくるだろう。
学生男女3人の天文サークル青春SFかなって余裕かましてたら、ドカンとやられましたよ。遠未来、現在(から未来と言おうか)、遠過去と、3つの時代・空間が一章というセットで、第9章まで物語が展開するのだけど、その怒涛の展開たるや、こんな人(作者)が地球にいたのかと驚くしかないほどだ。が、宇宙が舞台の数億年...続きを読むに及ぶ物語ではあるのだけど、あくまで主人公の望(のぞむ)は天文サークルの学生マインドな純粋さで時代を、空間を、そしてアレを軽々と渡っていく。その等身大さと物語の壮大さのギャップが起こす目眩を楽しめるのは、まったくもって幸せな経験だなとしみじみ思うわけです。
「法治の獣」の春暮康一の最新作「一億年のテレスコープ」は先行してSFマガジン8月号に冒頭170枚を掲載するという早川書房の熱の入れようを感じた。作者初の長編とのことなので、この続きは単行本を買って楽しんで下さいということだ。巨大な電波望遠鏡(テレスコープ)を作るために宇宙を旅するのかと思いきや、全く...続きを読む想像のつかない話に展開していくという、作者の途轍もない発想力に脱帽した。これは今度の星雲賞を筆頭としてあらゆる賞を総なめしようと目論んでいるな。まあ、それに相当することは間違いないだろう。小松左京のようなスケールの大きさや光瀬龍のような宇宙の寂寞感も感じ取ることができる一方で、語り口は現代調でとても読み易かった。地球外生命とのファーストコンタクトのオーソリティーであることは有名だが、本作品はそれを上回るスケールの大きさが特徴。アニメ化するのにはかなりの工夫が必要と思われるが、誰かコミカライズしてくれないかな、難しいけど。 一昨年、NHKのサイエンスZEROで「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の特集をやっていたのを思い出した。有名な「ハッブル宇宙望遠鏡」よりもかなり高精細な画像に驚いた記憶がある。可視光線(VIS)よりも赤外線(IR)を観測した方が、遠くの宇宙を見るだけではなく分光学を用いて大気の成分まで観測することができるのはかなり大きな利点であると腑に落ちた記憶もある。本書の他にも手を変え品を変えた望遠鏡に関するSFが最近多くなってきた。サイエンスZEROでの高精細画像はそれほど巨大なインパクトがあったのだろう。これからもこの望遠鏡にインスパイアされた作品が出てくるのではないだろうか。 この作品を読んでいる最中に、WEB本の雑誌(文:牧眞司)を見てしまった。しっかりと読んでしまった。これにはあらすじがしっかり書かれていた。まいっちゃったな。気づいた時にはこのあらすじを最後まで読み切っていた。あらすじは書いちゃいかんよ、あらすじは。もう心が折れてしまって、一気に読書欲が減退し、これ以上読むのをやめてしまおうかと思ったが、あらすじ以外にも重要な部分が満載だったので、本当に途中でやめなくて良かった。 本書は9部構成で、大まかに3つのお話(本編・遠過去・遠未来)が並行して進む。推理小説で多く使われる手法だが、これよりも遥かに予想を上回る結合力を最後に見せてくれた。強烈なのは最後の2行。これに尽きる。もう一つの仕掛けは目次にある四角囲み数字に。最初は何かの順番だろうと思った程度だったが、本書を読み終えてもう一度四角囲み数字に従ってざっと読んでみたら、そうか、そう言う事だったのかと改めてこの作品の素晴らしさを実感できた。これは一冊で二度美味しいということですね。
読みながらワクワク感が止まらなかった。 3つの視点で物語が進み、それらが巡り巡って ラストに行きつく流れは秀逸だと思う。 普段SF小説はあまり読まないけれど、この小説はとても楽しみながら読めた。
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