Posted by ブクログ
2022年01月17日
本の著者が出した答えに、また別の著者の答えが返ってくるシーンが印象に残っている。
このシーンでは、本に答えが無くて、自分も何を信じたらいいのか主人公同様に分からなくなったが、自分の信じたい方を信じたらいいのかなと思った。
主人公が対峙していた昇火士のように、本を読んでから読書は無意味だと思う...続きを読むならまだしも、読まずに結論付けるのがいけないんだろうな。
難しいことを考えなければならない訳ではなく、誰かに指示されて動くのではなくて、自分から能動的に動かなければ、本書の住人のようになってしまうのかなと思った。
この本の世界では、受動的に生きていても幸せだから人々は満足しており、考えなしに生活できるが、私達の生きる世界、普通は自分から求めなければ幸せを享受できないと思う。しかし、SNSが発達した今の世界では、求めなくとも幸福が舞い降りてくると錯覚しているような気がする。(ちょっと極端過ぎるかな。)
「それは本当に自分が欲しい幸せなのか?」自分自身に問いかけていきたい疑問である。