作品一覧

  • 月夜見エクリプス
    3.5
    1巻1,831円 (税込)
    商店街からの依頼で、街で迷惑・暴力を働く奴らを懲らしめているタツヤ。ある日、奴らに襲われていた美少年ミナミを助けた。名門校に通うミナミと街の自警団として生きるタツヤでは、育ちや環境も違うが、二人は惹かれ会う。しかし、突然ミナミが失踪する。行方を捜すと、彼は新興宗教の教祖の弟だった。おまけに兄と妹が企む怪しげな計画の犠牲に……。耽美SFの鬼才の10年ぶりの新作は、奇想天外な謀略に巻き込まれた少年たちの物語。
  • 伯林星列(ベルリン・コンステラツィオーン) 上
    3.0
    1~2巻733~754円 (税込)
    一九三六年、ベルリン。留学中の十六歳の日本人少年、伊集院操青は、叔父継央の歪んだ欲望の魔手に堕ちた。娼館に身を落とされ、その若く美しい肉体にあらゆる性技を調教されることとなる。一方、二・二六事件が「成功」した日本では、内閣参議となった北一輝が元衆議院議員の黒澄幻洋に独ソ関係の調査という極秘任務を与え、ベルリンに派遣する。ナチス独逸、二・二六事件、謀略、暗躍する特務。異才が満を持して放つ、最高の問題作!
  • 五月ゲーム
    3.0
    1巻616円 (税込)
    革命結社〈狂茶党〉の議長〈赤の女王〉は党内の反対派を粛清したあと、新しい党綱を決定するためレモンたち党幹部を招集した。ところが、集会場に向かっていたレモンたちの乗った宇宙飛行艇が別のテロリスト・グループにハイジャックされた。しかも一番近い地上基地はクーデタの嵐に巻き込まれている。〈赤の女王〉は遅刻を絶対に許さない。どうする、レモン。表題作他、幻想華麗な書下ろし中篇「妖精の夏」を含む。
  • 花狩人
    4.5
    1巻671円 (税込)
    なだらかな草原に包まれた惑星みどり、そしてそこに棲む花状の頭部を持った奇怪な植物人〈草人〉たち――銀河連邦のGメン、オージュール・バラジュデーラはたった一人の弟の死を知らされ、惑星みどりを訪れた。しかし、その彼を待ちうけるのは一見おだやかに見えるこの世界の内包するおそるべき真相、またその鍵を握る備忘の花狩人ローエングリン、そして……!? 華麗な文章とカラフルなイマジネーションで第五回ハヤカワ・SFコンテスト第一席入選となった表題作ほか「ハムレット行」「眼狩都市」の二篇を収録する野阿梓の第一作品集!
  • 武装音楽祭
    3.5
    1巻726円 (税込)
    レモン・トロツキー。輝く美貌の下に冷たい闘志を秘めたその青年は、暴政を極める銀河帝国打倒をめざす革命結社〈狂茶党〉の若きテロリスト。いま、レモンに党議長〈赤の女王〉直々の司令が下る――強大な星間武器商ギルド、ギャラクサームの理事〈冬〉を暗殺せよ。謎の人物〈冬〉を求め、一人エリクサー星に潜入したレモンを待ちうけるものは……。帝国に巣くう様々な勢力の織りなす陰謀と罠、特高警察や軍警の苛烈な追求、さらには党内部の軋轢にさらされつつ、苛酷な任務を遂行する若きテロリスト、レモンの姿を華麗な筆致で描く力作長篇!
  • バベルの薫り(上)
    -
    1~2巻847円 (税込)
    22世紀、スペース・コロニーと月面では、日本、アメリカ、ハノイ連邦とが覇権を競っていた。人工衛星都市ミマナの心霊科学研究所に勤務する稀代の霊能者・姉川孤悲は心霊コンピュータISMO 2の稼動に成功する。が、その時、日本列島の一点から異様な霊気が発せられるのを感知した。これを「国体」の危機とした日本政府は孤悲に全権を託し、少年・林譲次と共に疑惑の学園都市・井光へ派遣したのだが……近未来SF巨篇。
  • 兇天使
    4.0
    1巻1,047円 (税込)
    美貌の熾天使セラフィの任務は、地上に逃れた悪竜ジラフを捕らえ、天界の霊的秩序を脅かす危険を除去すること。一九三一年、シトロエン探険隊のゴビ砂漠横断。紀元前四八年、戦火のアレクサンドリア。そして一五九九年のロンドン──その追跡行は虚実の境界を超え『ハムレット』の世界を侵犯する。

ユーザーレビュー

  • 花狩人

    Posted by ブクログ

    なんだかんだ言っても、この野阿1st文庫本は大好き。
    もう何度目かな、超~久々に読み返し。

    【収録作】

    「花狩人」
     銀河連邦のGメンで、秩序を維持するために、
     逆説的だが破壊工作にも携わるオージュールと、
     その弟ダリウスによる、
     ブルジョワの保養地《惑星みどり》転覆事件。

    「ハムレット行」
     タイトルのhamletは「小村」の意。
     世界の終わりのロードムービー、でも、
     トランシルヴァニアのドラキュラ城で一休みしたため、
     おかしな雲行きに……。

    「眼狩都市」
     マックス・エルンスト『百頭女』を読んだら、
     章の副題にフレーズを引用しまくっている
     この小説を久しぶりに読みた

    0
    2017年04月06日
  • 兇天使

    Posted by ブクログ

    読みかけですが、凄く面白い。電車の中とかで読んでると、目的地についたときに読むのをやめるのが大変。
    この方の本は初めてなんですが、迚も文章が端正だと感じます。多少表現が難しい部分があったり、物語の中の歴史・地理的背景が判らなくて困惑しますが、総じていい本を買ったように思います。

    0
    2009年10月27日
  • 月夜見エクリプス

    Posted by ブクログ

    『兇天使』などの作品で知られる野阿梓のBL小説。
    野阿梓の著作はこれまでSFや耽美な歴史小説や幻想小説などが多かった印象がある。そういった作品を読んできた人には本作は意外さを感じるかもしれない。どちらかと言うとライトで読みやすく思えた(とは言ってもいわゆるライトノベルのような文章の軽さはないのだけど)

    高校には通わず街の用心棒として生きているタツヤは、ある日チンピラの性の捌け口となっていた美少年のミナミを救う。
    ミナミは名門校に通う学生で、二人はまったく違う世界に生きていながらもお互いに惹かれ合っていく。しかし、ミナミがタツヤに何も告げずに突然姿を消してしまった。
    タツヤがミナミの行方を探し

    0
    2025年07月24日
  • 花狩人

    Posted by ブクログ

    デビュー作を含む3編収録。
    17歳のときに読んで以来の再読で、ストーリーはほとんど忘れていたが、特に表題作のいくつかのシーンははっきり覚えていた。流麗な文章で描かれる幻想的な世界はあまりにも耽美で、難解だが鮮烈で絵画的である。やはり今読んでも素晴らしい。
    解説が中島梓なのも懐かしかった。

    0
    2024年01月03日
  • 武装音楽祭

    Posted by ブクログ

    このほかも野阿作品は読んだがこの作品が一番瑞々しく印象深い。若き革命家レモン・トロツキー。赤の女王、帽子屋、カード型の銃。少女シャンブロウ、多重構造により季節を重ねた贅沢な館……銀河赤道祭と混じった気もしますが、とにかくクールなようで熱い主人公とスタイリッシュな描写に憧れた物語でした。(SF的考察では読んでいないので悪しからず)

    0
    2010年08月27日

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