岩波書店作品一覧

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  • 政治の世界 他十篇
    5.0
    高い倫理性に裏打ちされた鋭い現実分析、それを伝える明晰な文体で、戦後の言説を主導し続けた丸山眞男(1914─96)。一瞬も静止することのない政治的状況を、権力の生産・再生産の循環という視点からダイナミックに素描した「政治の世界」の他、「権力と道徳」「政治的無関心」など、「科学としての政治学」創造の試みたる十篇を集める。

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  • 医学と仮説 原因と結果の科学を考える
    4.3
    なぜタバコやピロリ菌が発がん物質と言えるのか。目に見えない因果関係はどのように証明されるのか。公害事件で医学者の言動を問うてきた著者が、水俣病・タミフル・放射能など具体例を通して、「実験によるメカニズムの検証」という一見すると妥当な考え方に潜む問題点をつく。原因と結果を結ぶ科学の言葉がわかりやすく解説される。

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  • 文学部唯野教授
    4.0
    これは究極のパロディか、抱腹絶倒のメタフィクションか! 大学に内緒で小説を発表している唯野先生は、グロテスクな日常を乗り切りながら、講義では印象批評からポスト構造主義まで壮観な文学理論を展開して行くのであったが…。「大学」と「文学」という2つの制度=権力と渡り合った、爆笑と驚愕のスーパー話題騒然小説。

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  • 皮膚は考える
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    皮膚は身体を包むだけの単なる包装紙ではない。からだ全身を被い、重さは約3キロにもなる最大の「臓器」である。かつ、皮膚は環境に応じて、その状態を変化させ、必要な情報を体内に伝える。著者らは、脳神経系で働く物質と同じものが皮膚に存在することを発見した。鍼灸医療の本質ともからむ皮膚科学の最新研究を紹介する。

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  • 愛は脳を活性化する
    4.2
    1巻1,430円 (税込)
    脳で行われる情報処理の過程が明らかになるにつれ、愛や意欲といった「情」のもつ意味が、科学の言葉で語れるようになってきた。本書は、脳を探る最新技術やモデル実験の成果に基づいて、脳の機能に関する全く新たな理解を提示する。さらに、脳に学ぶ革新的なコンピュータの構想、宗教の意味、科学技術の将来像までを多面的に考察。

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  • 三国志曼荼羅
    4.5
    なぜ諸葛孔明は日本人に愛されるか.三国時代の特質を踏まえ,劉備・曹操・周瑜らの人間像と『三国志演義』の作品世界の特質とをいかに読み解くべきか.『三国志演義』の個人全訳でも著名な著者が,千数百年の歳月に育まれた比類なき物語世界の醍醐味と魅惑的な登場人物について,縦横無尽に描き出した快著.

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  • 日本人の戦争観 戦後史のなかの変容
    3.5
    日本人の戦争観はどのように作られ,変化してきたのか.一億総懺悔論や大東亜戦争肯定論など,政治家・知識人の発言から,戦記ものや投書に表れた市井の人の声まで,膨大な素材を検証.対外的には最小限の戦争責任を認めつつ,国内では不問に付してきた様を描く.教科書をめぐる史観論争など,近年の動きにも言及.

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  • マリヤの賛歌
    -
    「慰安婦」であったことを名乗り出た数少ない日本人として知られる城田すず子.一七歳で芸者屋に売られてから三四歳で婦人保護施設に入所するまで,私娼や「慰安婦」として戦中戦後を生き抜いた苦難の日々を自ら語った貴重な記録.戦時にとどまらない性搾取構造の問題への新たな視座を提供する解説(平井和子)を付して文庫化する.

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  • 『三国志』を読む
    3.3
    日中両国でいまも書きつがれ,読みつがれている“三国志”の物語.その原点である正史『三国志』をひもとき,曹操,劉備,孫権らそれぞれの伝記の史実のなかに,英雄たちの真の姿を読む.『三国志』と『三国志演義』の両方を訳した第一人者が,平明な語り口で歴史の醍醐味と物語のおもしろさを存分に語る.解説=井波陵一

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  • 未闘病記 膠原病,「混合性結合組織病」の
    4.0
    「首が折れるような,背骨が折れるような,未経験の重い痛みで,ごきぼきっと腰以外の部分が布団に押しつけられた.そして高熱が皮膚から体の中に流れ込んできた」.芥川賞作家が十代から苦しんだ痛みと消耗は十万人に数人の難病だった.突然襲われた劇症,病と「同行二人」の半生を描いた野間文芸賞受賞作待望の文庫化.

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  • スピノザ 読む人の肖像
    4.3
    哲学者とはいかなる人物なのか.何を,どのように,考えているのか.思考を極限まで厳密に突き詰めたがゆえに実践的であるという,驚くべき哲学プログラムを作り上げたスピノザ.本書は,難解とされるその全体像を徹底的に読み解くことで,かつてない哲学者像を描き出す.哲学の新たな地平への誘いがここに!

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  • 不惑のフェミニズム
    4.3
    売られた喧嘩は買い,連帯は国境や世代を超えて呼びかける――.社会学者・上野千鶴子の発言はさまざまな波紋を呼んできたが,背景にあるのは,自身の率直な思いと,女が女であるがままの解放をめざすフェミニズム思想.1970年代以降,40年の時を刻んだフェミニズムの歩みと共にあった迫力の発言を大集成!岩波現代文庫オリジナル版.

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  • 屍の街・夕凪の街と人と
    4.0
    1巻1,386円 (税込)
    「いつかは書かなくてはならないね.これを見た作家の責任だもの」広島で被爆した大田洋子(1903-63)は,その体験をもとに原爆を告発する作品を多数著した.人や街が屍と化した原爆投下直後の惨状を記した『屍の街』,原爆に人生を壊され戦後八年を経てなお苦しむ人々を描いた『夕凪の街と人と』を収める.解説=江刺昭子

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  • 我々はどのような生き物なのか 言語と政治をめぐる二講演
    -
    言語学者と政治活動家.これまでほとんど関連づけられることのなかったチョムスキーの二つの側面が,2014年来日時の連続講演とインタビューを通して初めて一個の人格として像を結ぶ.浮かびあがってくるのは,言語能力によって与えられた「理性」を人間の本質と捉え,自らの理性の力を用いて徹底的に考え続ける「理性の人」の姿だ.

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  • ヴァーチャル日本語 役割語の謎
    3.5
    「そうじゃ,わしが博士じゃ」という博士や「ごめん遊ばせ,よろしくってよ」としゃべるお嬢様.現実には存在しなくても,いかにもそれらしく感じてしまう言葉づかい,これを役割語と名づけよう.誰がいつ作ったのか,なぜみんなが知っているのか.そもそも一体何のために,こんな日本語があるのだろう?(解説=田中ゆかり)

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  • フィレンツェ史 (上)
    4.0
    1~2巻1,386~1,452円 (税込)
    『君主論』で名高いマキァヴェッリ(1469-1527)が晩年に書いた歴史書。古代ローマ時代のフィレンツェの起源から1492年の大ロレンツォ・デ・メディチの死までが扱われる。各種年代記や歴史叙述等の史料を駆使し、ときにそれらに大胆かつ自由奔放な創作の手を加えて、彼一流の精彩に富む歴史像を作り上げた。新訳(全2冊)

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  • カヴァフィス詩集
    -
    アレクサンドリアに生きた孤高のギリシャ語詩人,コンスタンティノス・カヴァフィス(一八六三―一九三三).生前広く公刊されることのなかったその詩の大半は,歴史を題材にアイロニーの色調でうたうもの,あるいは同性との恋と官能を追憶としてよむものであった.訳者が長い年月をかけて訳出した全一五四詩を収録.

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  • チャーリーとの旅 アメリカを探して
    4.0
    「かくして,わたしは気がついたのだ,自分の国を知らない,と」.一九六〇年.大統領選挙の直前,激動の一〇年の始まりの年.この国を「肌身で感じとってこなかった」二五年を埋めるべく,ロシナンテと名づけた改造トラックで,老プードルを相棒に旅に出た作家は,アメリカのどんな真相を見たのか? 路上を行く旅の記録.

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  • 当事者主権 増補新版
    4.3
    初版刊行から二〇年余.当事者主権という概念は本書をもって普及・定着した.障害者,女性,高齢者,子ども,性的少数者など社会的弱者が声をあげて社会をつくりかえてきた感動の軌跡.その後の変化を紹介し,増補新版として刊行.自立の意味を転換し,専門性を問い直し,社会を組みかえる.

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  • ケアの倫理 フェミニズムの政治思想
    4.3
    身体性に結び付けられた「女らしさ」ゆえにケアを担わされてきた女性たちは,自身の経験を語る言葉を奪われ,言葉を発したとしても傾聴に値しないお喋りとして扱われてきた.男性の論理で構築された社会のなかで,女性たちが自らの言葉で,自らの経験から編み出したフェミニズムの政治思想,ケアの倫理を第一人者が詳説する

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  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ
    4.4
    名作はどのように生まれたのだろうか? 本書は,西洋絵画の本質について一歩進んで理解したいとする人びとの願いに応えて執筆された,西洋美術鑑賞の手引きである.一枚の絵に隠された芸術家の意図,精神性を探りながら歴史を一望する.Ⅰ巻では,油彩画の誕生からマネまで,一五人の画家と一五の名画を丁寧に解説する.

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  • 戦後政治史 第四版
    4.5
    的確かつ簡潔な叙述で定評のある通史に一〇年分を増補した最新版.民主党政権下で起きた東日本大震災から,安倍政権の復活と長期化,そしてコロナ危機に揺れる現在までの軌跡をたどる.それは,自民党「一強」と野党の弱体化が進み,政治的幻滅が拡大する時代であった.衆参両院の全選挙結果も収めた必携の一冊.

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  • ドリアン・グレイの肖像
    4.4
    19世紀末、ロンドン。画家のモデルをつとめるドリアンは、若さと美貌を映した自らの肖像画を見て、自分自身はいつまでも若々しく、年をとるのは絵のほうであってほしいと願う――。快楽に耽り悪行に手を染めながらも若さを保ちつづけるドリアンと、かれの魂そのままに次第に恐ろしい醜悪な姿に変貌する肖像画との対比を描く。新訳。

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  • チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る
    4.5
    温暖化の背後から静かに、しかし確実に聴こえてくる気候変動の足音。地球は、これまでどう変わってきたのか。これからどう変わってゆくのか。その謎の解明にいどむ科学者たちのドラマを、スリリングなストーリー展開で描く。日本の科学ノンフィクションに新たな地平をひらいた、講談社科学出版賞受賞作。(解説=成毛眞)

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  • カクテル・パーティー
    4.1
    米国統治下の沖縄で日本人、沖縄人、中国人、米国人の四人が繰り広げる親善パーティー。そのとき米兵による高校生レイプ事件が起こり、国際親善の欺瞞が暴露されていく――。沖縄初の芥川賞受賞の表題作のほか、「亀甲墓」「棒兵隊」「ニライカナイの街」そして日本語版初公表の「戯曲 カクテル・パーティー」をふくむ傑作短編全5編を収録。

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  • 精神の危機 他15篇
    4.2
    第一次世界大戦後「精神の危機」を書いたポール・ヴァレリーは、西欧の没落に警鐘を鳴らし、人間における〈精神〉の意味を根本的に問い直した。先端技術の開発にしのぎをけずり、グローバル化する市場経済の盲点を逸早く洞察し、「歴史」の見方に改変をせまった数々の論考は、二十一世紀の現代に通じる示唆に富んでいる。

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  • 保元物語
    NEW
    -
    1巻1,353円 (税込)
    平安末期,鳥羽院の崩御を機に,嫡子崇徳と同母弟後白河との間で王権をめぐる骨肉相食む争いが勃発,両者の確執は摂関家と武家をも巻き込み,国家を分断する一大抗争へと発展した.史上,保元の乱で知られる争乱をえがいた本作は,物語の名のもと,歴史の真実と人間存在の機微を深く見すえる.九十年ぶりの新校訂版.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • ロンバード街 ロンドンの金融市場
    -
    『エコノミスト』編集長のウォルター・バジョット(一八二六―一八七七)は,一九世紀ロンドンの金融市場の実態をつぶさに観察し,金融危機の発生メカニズムと,その際にイングランド銀行が採るべき対応策について論じた.「最後の貸し手」としての中央銀行の行動規範,いわゆるバジョット・ルールを打ち立てた名著.改版.(解説=翁邦雄)

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  • 女らしさの神話 上
    完結
    4.0
    幸福なはずのアメリカの主婦たちに広がる正体不明の不安やいらだち.その「名前のない問題」の原因は,結婚して夫や子どもの面倒をみることが幸せだとする「女らしさの神話」にあるのではないか.神話がいかにして強固になったかを解き明かし,その解体を唱えた二〇世紀フェミニズムの金字塔.一九六三年の著作の全訳.

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  • 統辞構造論 付『言語理論の論理構造』序論
    4.0
    生成文法による言語研究の「革命」開始を告げる記念碑的著作.句構造や変換構造などの抽象的な言語学的レベル,言語の一般形式に関する理論,文法の単純性の概念などが,人間言語に対する深く透徹した洞察を与えることを立証する.併録の論考および訳者解説では本書の知的背景を詳細に説明し,その後の展開も概観する.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 中世荘園の様相
    5.0
    動乱が続く時代のさなか,狭い谷あいに数百年生きのびた小さな荘園,若狭国太良荘.争い合う支配者やたくましく生きる百姓ら,多くの「名もしれぬ人々」の小さくも壮大な歴史を,熱をおびた筆で克明に描く.徹底した史料調査から「歴史を動かす力」に肉迫し,今なお高く評価される,著者の研究の原点.(解説=清水克行)

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  • 重力と恩寵
    4.7
    たとえこの身が汚泥となりはてようと,なにひとつ穢さずにいたい──絶え間なく人間を襲う不幸=重力と,重力によって自らの魂を低めざるをえない人間.善・美・意味から引きはがされた真空状態で,恩寵のみが穢れを免れる道を示す.戦火の中でも,究極の純粋さを志向したヴェイユの深い内省の書.その生の声を伝える雑記帳(カイエ)からの新校訂版.

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  • 伊藤野枝集
    4.0
    「吹けよ あれよ 風よ あらしよ」.一七歳で故郷を出奔,東京へ.辻潤と結婚,『青鞜』に参加,女性解放を求める活動のさなか,大杉栄と出会い──嵐のごとく生を駆け抜けた伊藤野枝は,二八歳で憲兵隊に虐殺された.まっすぐな視線と率直な共感をもって書かれた野枝の力強い文章は,当時の社会を生々しく描いて魅力に富む.

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  • エピクテトス 人生談義 上
    4.2
    1~2巻1,353~1,507円 (税込)
    「君は私の足を縛るだろう.だが,私の意志はゼウスだって支配することはできない」.ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲人エピクテトスは,精神の自由を求め,何ものにも動じない強い生き方を貫いた.幸福に生きる条件を真摯に探るストア派哲学者の姿が,弟子による筆録から浮かび上がる.上巻は『語録』第一・二巻を収録.(全二冊)

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  • 新訂 徒然草
    4.1
    『徒然草』の面白さはモンテーニュの『エセー』に似ている.そしてその味わいは簡潔で的確だ.一見無造作に書かれているが,いずれも人生の達人による達意の文章と呼ぶに足る.時の流れに耐えて連綿と読みつがれてきたこのような書物こそ,本当の古典というのであろう.懇切丁寧な注釈を新たに加え,読みやすいテキストとした.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 偶然性の問題
    4.0
    あらゆる事象はゆくりないめぐり逢いであり,その邂逅の源泉に原始偶然が厳存する――.古今東西にわたる驚嘆すべき文献的研究と実質的具体的な現実観察に拠り,偶然性を定言的偶然,仮説的偶然,離接的偶然の三つに大別してユニークな形而上学的思索を展開し,偶然性の本質を解明した九鬼周造(1888―1941)の主著.(注解・解説=小浜善信)

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  • 国家と宗教 ヨーロッパ精神史の研究
    -
    戦時下,国体思想に支えられた天皇制ファシズムに対して批判者として立ち続けた南原繁(1889-1974).プラトンから危機神学に至るヨーロッパ精神史をたどり,カントに依拠して,正義としての「永久平和」の実現こそが国家の使命であると謳う.理念への信頼に立脚する批判精神の可能性を示す書.(解説=福田歓一・加藤節)

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  • 新版 第二集 きけ わだつみのこえ 日本戦没学生の手記
    4.7
    戦局が破滅的様相を呈し始めた1943年12月、学業を中断されて戦地に向かった学生たちが、死と直面しつつ思索を重ねて遺した手記。本書は63年に『戦没学生の遺書に見る 15年戦争』の表題で刊行されたもの(のち『第二集 きけ わだつみのこえ』と改題)。長く読み継がれることを願い、学徒出陣60年を期して新たに校訂し直した新版。

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  • ブッダのことば スッタニパータ
    4.1
    数多い仏教書のうちで最も古い聖典。後世の仏典に見られる煩瑣な教理は少しもなく、人間としての生きる道が、ブッダとの対話のなかで具体的に語られる。初訳より二六年、訳文はいっそう読み易くなり、積年の研究成果が訳注に盛られ、読解の助けとなると共に、他仏典との関連、さらには比較文化論にも及び、興味はつきない。

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  • 老子
    4.0
    古代中国の書『老子(老子道徳経)』は、熾烈な戦国時代を生き抜く処世の知恵であり一種の統治理論であるが、同時に、世の中と人間についての深い洞察力によって、人類の教科書ともいうべき普遍性を持っている。ここで説かれる平和的で、自足、素朴なあり方、謙虚さは、時代や地域を超えて、現代の人々の心に直接訴えかける。

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  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
    4.2
    営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理が実は近代資本主義の生誕に大きく貢献したのだという歴史の逆説を究明した画期的な論考。マックス・ヴェーバー(一八六四‐一九二〇)が生涯を賭けた広大な比較宗教社会学的研究の出発点を画す。旧版を全面改訳して一層読みやすく理解しやすくするとともに懇切な解説を付した。

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  • 大審問官スターリン
    NEW
    -
    革命の父レーニンの後に現われ,人々が「全民族の父」とみなし,神とあがめたスターリン.だが,その正体は自由な芸術を検閲によって弾圧し政敵を次々と粛清する,さながら中世の異端審問官のような独裁者であった.同時代人の証言もまじえ,大テロルの裏面を暴き,独裁者の内面に文学的想像力でせまる迫真のドキュメント.

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  • 日本の失敗 「第二の開国」と「大東亜戦争」
    4.7
    日本はなぜ無謀な戦争に突入し敗れたのか──ヨーロッパ諸国から同時期に文明国と認められた日米宿命の対立の根底には,中国問題があった.その端緒「対支二十一か条要求」から敗戦に至る軍人,政治家,思想家,ジャーナリストたちの言動を検討し,誤りを摘出する.多彩な登場人物が織成す壮大な思想のドラマは論争を呼ぶ.

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  • 光の美術 モザイク
    4.0
    古代末期から中世にかけて,ヨーロッパでは,石やガラスのかけらを使ったモザイクが床や壁に作られた.ローマ帝国の版図を実感させる絵から,聖堂を訪れ救済を求める人々を見守ったイエス像まで,「永遠の絵」は今も私たちの心を捉えて離すことはない.本書では,多数のカラー図版とともに,宗教と歴史が交差する美の宇宙に迫る.

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  • 古墳と埴輪
    3.7
    三世紀から六世紀の日本列島で造られた,おびただしい数の古墳.人びとはなぜ,憑かれたようにそれらを造ったのだろうか.考古学研究の第一人者が,中国,朝鮮半島の葬制からの影響も視野に入れつつ,古墳の宗教的,社会的役割を考察.ヤマト王権成立との関わりにとどまらず,古墳と埴輪の本質と古代人の他界観に迫る.

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  • 中国戦線従軍記 歴史家の体験した戦場
    3.0
    弱冠一九歳で陸軍少尉に任官し,敗戦までの四年間,小隊長,中隊長として最前線で指揮をとった経験をベースに戦後の戦争史研究を牽引した著者が,その人生を閉じる直前にまとめた「従軍記」.歴史家の透徹した目を通して日本軍のありさまと兵士・将官たちの日常を描き出した本書は,優れた兵士論・戦場論でもある.(解説=吉田裕)

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  • 〈子どもとファンタジー〉コレクションⅡ ファンタジーを読む
    NEW
    4.0
    ファンタジー文学は空想への逃避ではなく,時に現実への挑戦ですらある.それは妄想ともつくり話とも違う.すぐれたファンタジー文学は,読み手自身のファンタジーを呼び起こし,何らかの課題をもって読み手に挑戦してくる――.心理療法家が,ストー,ゴッデン,リンドグレーン,ギャリコ,ピアス,ノートン,マーヒー,ル=グウィンを読む.(解説=河合俊雄)(全6冊)

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  • 台北人
    -
    上海のダンスホールの華だった女性と,それに翻弄される男たちを描く「永遠の尹雪艶」,老軍人がかつての日々を回想する「国葬」など,国共内戦と国民政府の亡命という歴史を背景に,戦後の台湾で故郷喪失者として生きる人びとの姿を活写し,失われた世界への哀惜や喪失の痛み,新天地で生きる苦悩を鮮烈につづった傑作短篇集.

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  • 文庫からはじまる 「解説」的読書案内
    4.0
    洪水のように押し寄せる新刊の荒波を乗り越えて,残された時間で,なにを読むべきか? 迷ったときには文庫に帰れ! 二百冊に垂んとする文庫解説を物してきた「解説の達人」が厳選して贈る,恰好の読書案内.未読であれ再読あれ,損はなし.読むぞ愉しき.決して古びることのない読書の世界が,いま文庫からはじまる.

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  • 釜ケ崎と福音 神は貧しく小さくされた者と共に
    4.0
    一人のホームレスとの出会いがエリート神父の生き方を変えた.人を根底から変える力は社会的弱者の中にあり,神の選びは貧しく小さくされた者の側にこそある.釜ケ崎の労働者たちの感性に学び共に過ごした20年の歳月を語る.身をもって生きられた実体験により育まれた,独自の福音書理解による力強い宗教思想がここにある!

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  • アンパンマンの遺書
    4.2
    「手のひらを太陽に」の作詞者でもある戦中派の作者が,自身の風変わりなホップ・ステップ人生を語る.銀座モダンボーイの修業時代,焼け跡からの出発,長かった無名時代,そしてついに登場するアンパンマン――.手塚治虫,永六輔,いずみたく,宮城まり子ら多彩な人びととの交流を横糸に,味わい深い人生模様が織り上げられていく.図版多数収録.

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  • 戦慄の記録 インパール
    4.0
    三万人もの死者を出した作戦は,どのように立案・遂行されたのか.牟田口司令官の肉声,司令部の状況を詳細に伝える元少尉の日記,生き延びた兵士たちの証言などを通じて,太平洋戦争で最も無謀といわれる作戦の全貌に迫る.現在につながる日本社会の病理をえぐり出し大きな反響を呼んだ単行本,待望の文庫化.解説=大木毅

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  • セカンド・チャンス シェイクスピアとフロイトに学ぶ「やり直しの人生」
    4.0
    「セカンド・チャンス」(人生をやり直すチャンス)という,危機に直面する人間存在を揺さぶる想念はいつの時代も文学的想像力の核心であった.偶然や意志や運命に左右されるセカンド・チャンスの実現や失敗を描いてきた歴史上最高の作家とその最高の解釈者を通して,人間の再生能力の力強さを考察する珠玉の一冊.

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  • カラー版 本ができるまで 増補版
    4.0
    一緒に本作りの歴史を調べ,印刷,製本の現場を訪ねてみませんか.美しく,丈夫で読みやすい本を作るためにどんな工夫がされているのか…….印刷業界のデジタル移行期に刊行された初版から約20年.大きな変革を支えた技術者たちの声から当時を振り返りつつ,今なお引き継がれている本作りへのこだわりを紹介します.

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  • 環境DNA入門 ただよう遺伝子は何を語るか
    4.4
    魚も,カエルも,私たちも,DNAを撒きちらしながら生きている!? 生きものたちが「そこにいた」痕跡,環境DNAは,生物研究の新たな扉を開きつつある.川や海の水をくめばそこにすむ魚がわかり,葉っぱに残されたはみ跡から「犯人」がわかる――.分析の黎明期を知る第一人者が,その驚くべき可能性を臨場感たっぷりに語る.

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  • 星くずたちの記憶 銀河から太陽系への物語
    -
    地球に飛来した隕石,彗星の塵,月の石,そして「はやぶさ」が持ち帰った小惑星のかけら…….地球上の鉱物が大地の歴史を伝えるように,「星くず」の中の鉱物には,宇宙や太陽系の過去が刻印されている.その〈記憶〉を丁寧に読み解きながら,星くずたちの壮大な旅路を紹介.「はやぶさ2」とともに,いざ,太陽系大航海時代へ!

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  • はじめての政治哲学
    4.8
    歴史上の哲人の言葉でなく,ごく普通の人々の意見・情報を手掛かりに,政治哲学を論じる.政治哲学の基本から最先端の議論まで,簡潔にわかりやすい言葉でまとめられた,初めて学ぶときの格好のテキスト.学習を深めるための文献リストは,最新の文献までアップデートして収めし,充実.解説,山岡龍一氏.

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  • 死刑について
    4.1
    1巻1,320円 (税込)
    死刑廃止の国際的な趨勢に反し,死刑を存置し続ける日本.支持する声も根強い.しかし,私たちは本当に被害者の複雑な悲しみに向き合っているだろうか.また,加害者への憎悪ばかりが煽られる社会は何かを失っていないだろうか.「生」と「死」をめぐり真摯に創作を続けてきた小説家が自身の体験を交え根源から問う.

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  • 人類冬眠計画 生死のはざまに踏み込む
    3.9
    フィクションの世界でよく題材にされ,人々の間でイメージが出来上がっている人工冬眠.2020年に発表された著者らの研究成果は,いまだ確立されていないこの技術の実現に向けて飛躍的な貢献をすると期待されている.日々研究開発に挑む研究者としての自身の体験や想いをふんだんに交えながら,「人類冬眠計画」を披露する.

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  • おに火の村のねずみたち
    -
    1巻1,320円 (税込)
    切り立った絶壁にかこまれた入江に,人間たちがすてた小さな村がありました.その村には,今でもねずみたちが住んでいます.お盆の夜,ねずみたちは,うきうきと楽しげです.ところがその時,化け猫が襲ってきたのです.昔ながらの行事を守って心をひとつにし,力をあわせて化け猫と闘う,勇敢なねずみたちの冒険談.

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  • ペンギンのしらべかた
    4.1
    人気も知名度も抜群の奇妙な鳥,ペンギン.泳ぎかた,食べかたなど,その生態も不思議だらけだ.それらは,どうやって明らかになったのか.凍てつく海で小型ボートに乗って,群れを追いかける.小型発信機をつけて潜ってもらう.識別のために毛染めする.研究者たちの試行錯誤と喜怒哀楽を通して,ペンギン研究の最前線を紹介する.

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  • 『世界』臨時増刊 ウクライナ侵略戦争 世界秩序の危機
    4.0
    核超大国による隣国への全面的侵略という悪夢が現実となってしまった.戦争の惨禍が積み重なる現状に対し,私たちは何をすべきなのか.この事態をどう理解し,どう声をあげるのか.問題の歴史的文脈をさぐり,この戦争がもたらすであろうグローバルな影響を多角的に掘り下げつつ,抵抗の国際的連帯の可能性を追求する.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 真夜中の子供たち 上
    3.8
    一九四七年八月一五日,インド独立の日の真夜中に,不思議な能力とともに生まれた子供たち.なかでも〇時ちょうどに生まれたサリームの運命は,革命,戦争,そして古い物語と魔法が絡みあう祖国の歴史と分かちがたく結びつき──.刊行当時「『百年の孤独』以来の衝撃」とも言われた,二〇世紀小説を代表する一作.

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  • なぜ地球だけに陸と海があるのか 地球進化の謎に迫る
    4.0
    地球は太陽系唯一,陸と海のある惑星だ! 秘密のカギは地球進化にある.著者らは日本列島の南へ延びる沈み込み帯(伊豆-小笠原-マリアナ弧)での驚きの発見から,新説「海の中で大陸が生まれる」を打ち立て,地球進化の謎解きに挑む.キーワードはサブダクションファクトリーや反大陸.科学的営みをスリリングに描く.

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  • あいまいな会話はなぜ成立するのか
    3.5
    日常会話は遠回しな表現でみちているにもかかわらず,聞き手は話し手の意図を直ちに理解する.なぜ言葉になっていない意図を推測できるのか? なぜ推測はほどほどでおさまるのか? なぜ遠回しな表現をするのか? 3つの不思議を念頭に,哲学・言語学・心理学の代表的理論から,現代の脳科学にもとづく成果まで紹介する.

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  • 皮膚はすごい 生き物たちの驚くべき進化
    4.0
    ポロポロとはがれ落ちるような柔な皮膚もあれば,かたや脱皮でもしない限り脱げない頑丈な皮膚.生き物たちの皮膚は一見不合理のようだが,それぞれが進化の産物であり理由がある.からだを防御するだけでなく,色や形を変化させて気分も表現できる.生き物たちの「包装紙」のトンデモな仕組みと人の進化がついに明らかになる.

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  • 深層学習の原理に迫る 数学の挑戦
    4.1
    第三次人工知能(AI)ブームの中核的役割を果たす深層学習(ディープ・ラーニング)は,その高い信頼性と汎用性ゆえに様々な領域に応用されていく一方で,「なぜうまくいくのか」すなわち「なぜ優れた性能を発揮するのか」ということは分かっていない.深層学習の原理を数学的に解明するという難題に,気鋭の研究者が挑む.

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  • ワイルドライフ・マネジメント入門 野生動物とどう向きあうか
    3.0
    野生動物と人間との間に,深刻なあつれきが起きている.シカの農林業被害,クマの人身事故,トキの絶滅──.野生動物と共存するためには,野外調査の成果に裏打ちされた,科学的で計画的な保護管理が必要である.外国の事例や過去の失敗に学びながら,著者が実践してきた事例を通して,日本に合った科学的な保護管理の手法を考える.

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  • マッちゃん84歳 人生店じまいはムズカシイ
    4.0
    齢40が「不惑」だって!? 倍以上生きても惑うことばかり。絵描き屋稼業50年、未だ現役マツノマツコ。亡き母の介護に後悔あり。夫の突然死、自身のめまい、うつ、パニック障害…。数々の原因不明の病気と共に日々は続く。この年でわかったこと、わからないこと、後半生の泣き笑いをシニカルに描く、大人のコミックエッセイ。※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大すること、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能は使用できません。

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  • ベルリン1945 はじめての春(上)
    5.0
    繰り返される空襲とその後の市街戦により,街は容赦なく破壊された.生き残った人びとは新しい生き方を模索するが,長く続いたナチの支配と戦争は,街にも人の心にも深い傷を残しており…….ドイツの敗戦とその後の混乱を,ナチ体制下で育った少女エンネの目線でつづり,それぞれの人生の変転を描く.大河群像劇完結編.

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  • ベルリン1933 壁を背にして(上)
    4.8
    一九三二年,夏.世界恐慌のあおりでベルリンの街にも失業者があふれるなか,「よりよき未来」を約束するナチは急速に勢力を拡大していた.ヘレの弟ハンスは,悩みながらも社会に足を踏み入れていくが,やがて否応なく不穏な時代の流れに巻き込まれ…….ヒトラー政権奪取までのわずか数か月を,十五歳の視点で描く第二作.

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  • ベルリン1919 赤い水兵(上)
    4.8
    戦争が終わり,皇帝はいなくなった.新しい時代を夢見た人びとは,よりよい明日を求めて戦うが…….一九一八年から一九一九年にかけての冬,ベルリンの貧しい地区で育った少年ヘレは,失敗に終わった革命を目撃する.二十世紀前半のベルリンを舞台に,激動の時代の転換期を労働者一家の目線でとらえた傑作三部作,第一巻.

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  • 知りたい!ネコごころ
    4.0
    「何を考えているんだろう? この子…」ネコの心の研究を思い立った著者は,ネコが思い出をもつことや,簡単な現象について結果の予測をすることを初めて実験で明らかにする.研究のきっかけや実験方法の工夫,被験者(?)募集にまつわる苦労話など,エピソードを交えて語る.ネコ好き長年の謎に挑んだ「ニャン学ことはじめ」.

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  • アクセントの法則
    -
    どんな言語や方言にも,それぞれに美しい規則の体系がそなわっている.私たちは幼いとき,造作もなくその体系を身につけ,大人になった今は,無意識にそれを操ってことばを話しているのだ.標準語や鹿児島弁のアクセントを例に,一見混沌とした言語現象に潜む法則を見つけだし,自分の頭の中で起こっていることを探ってみよう.

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  • 新版 ウイルスと人間
    3.7
    ウイルスにとって,人間はとるにたらない存在にすぎない――ウイルス研究の泰斗が,ウイルスと人間のかかわりあいを大きな流れの中で論じる.旧版に,COVID-19を中心とする最新知見を加えて増補改訂.エマージングウイルスが次々と人類を襲う現代にあって,これまでを俯瞰し,これからを考える,たしかな視座を提供する.

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  • つじつまを合わせたがる脳
    3.2
    作り物とわかっているのに自分の手と思い込む.目の前にあるのに見落としてしまう.これらはいずれも脳のつじつま合わせが引き起こす現象.顔と声が別人の映画の吹き替えに違和感を覚えないのも同じ.われわれが安心して日常を過ごせるのも,こうした脳の特性のおかげなのだ.まさかと思う人も,もっと脳を深く知りたくなる本.

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  • 生きている地球
    -
    1巻1,320円 (税込)
    わたしたちの住む星、地球は、46億年まえに生まれました。それから、だんだんと表面のようすを変え、生命を生み、しだいにいまのようなすがたになってきたのです。その歴史をふりかえってみましょう。

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  • サンプリングって何だろう 統計を使って全体を知る方法
    4.0
    データがなければAI研究も始まらない。ビッグデータ解析といえども、扱うデータはあくまでも全体の一部だ。その一部のデータからなぜ全体がわかるのか。データの偏りは避けられるのか。統計学の基本中の基本であるデータの集め方、すなわちサンプリングの考え方やしくみを社会調査や生態調査の例を使ってわかりやすく解説する。

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  • 結局、ウナギは食べていいのか問題
    4.1
    土用の丑ともなれば、スーパーも牛丼店も、ウナギの蒲焼きでにぎやかだ。でも、ウナギって絶滅危惧種だったはず……。結局のところ絶滅するの?土用の丑にやたらと食べるのがダメ?どんなウナギを選べばいい?――気鋭のウナギ研究者が、ややこしいウナギ事情をQ&Aで整理。ウナギという野生動物と、美味しく共存する道を探る。

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  • 暴力は絶対だめ!
    4.8
    「子どものしつけに暴力は不要」――『長くつ下のピッピ』を生んだ作家リンドグレーンは、1978年にドイツ書店協会平和賞授賞式で力強く訴えた。その提言は世論を動かし、スウェーデンでは、世界ではじめて子どもへの体罰を禁止する法律を定めるきっかけにもなった。子どもとかかわる全てのひとを希望へと導く名演説。

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  • エボラ出血熱とエマージングウイルス
    3.0
    西アフリカで発生したエボラ出血熱は過去に例を見ない大流行となった。エボラはどこから来たか、なぜ致死率90%と高いのか、治療や予防法はあるか、日本は大丈夫か、とさまざまな疑問が投げかけられている。ウイルスハンターや医師たちの苦闘の歴史を振り返り、ウイルス専門家の立場からエボラ出血熱の現在を紹介する。

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  • 魔の山 上
    3.9
    平凡無垢な青年ハンス・カストルプははからずもスイス高原のサナトリウムで療養生活を送ることとなった。日常世界から隔離され、病気と死が支配するこの「魔の山」で、カストルプはそれぞれの時代精神や思想を体現する特異な人物たちに出会い、精神的成長を遂げてゆく。『ファウスト』と並んでドイツが世界に贈った人生の書。

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  • ちいさい言語学者の冒険 子どもに学ぶことばの秘密
    4.0
    「これ食べたら死む?」どうして多くの子どもが同じような、大人だったらしない「間違い」をするのだろう? ことばを身につける最中の子どもが見せる数々の珍プレーは、私たちのアタマの中にあることばの秘密を知る絶好の手がかり。言語獲得の冒険に立ち向かう子どもは、ちいさい言語学者なのだ。かつてのあなたや私もそうだったように。

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  • なぜ蚊は人を襲うのか
    4.3
    オスと交配したメス蚊だけがまさに人を襲うバンパイアと化し、ときに恐るべき病原体を人の体内に注入。吸血された人を《患者》というものに変えてしまう。アフリカの大地で巨大蚊柱と格闘し、アマゾンでは牛に群がる蚊を追う。かたや研究室で万単位の蚊を飼育。そんな著者だからこそ語れる蚊の知られざる奇妙な生態の数々。

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  • 協力と罰の生物学
    3.7
    排水溝のヌメリにアリのコロニー、花と昆虫、そしてヒトの助け合い。この世界はうるわしき協力であふれている。容赦ない生存競争の中で、生きものたちはなぜ自己犠牲的になれるのか。ダーウィン以来、この謎に果敢に挑んできた研究者たちの軌跡と、協力の裏にひそむ、ちょっと怖い「罰」の世界を生き生きと描く。

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  • 正義
    4.0
    相互に依存し、呼応関係にある自己と他者との毀れやすい〈あいだ〉から浮かび上がる正義とは何か。自由主義の意味・経験の再検討を通して、「分かち合い」「分かり合い」としての正義、「翻訳としての正義」の可能性を探る。

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  • 材料革命ナノアーキテクトニクス
    -
    ナノメートル、すなわち原子・分子の大きさになると、物質のふるまいが日常世界とは一変する。その性質を利用して、ナノ構造どうしが連携しあって機能する新材料を「構築」する。これが、ナノ建築学=ナノアーキテクトニクスだ。原子スイッチから貼る制癌剤まで、ナノテクノロジーの次にくる近未来の科学技術を見通す。

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  • 数学 想像力の科学
    3.5
    1、2、3、…という数が実在するわけではない。私たちはある具象物に対して、1、2、3、…というラベルを付けることで、全体の量や相互の関係を類推することができるのです。さらに具象物を構成する点や線を数値化することで未知なるものの形や性質を議論できます。そこにリアリティが出現する。これが数学であることを語ります。

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  • ハトはなぜ首を振って歩くのか
    4.1
    気がつけばハトはいつでもどこでも、首を振って歩いている。あの動きは何なのか。なぜ、一歩に一回なのか。なぜ、ハトは振るのにカモは振らないのか……?冗談のようで奥が深い首振りの謎に徹底的に迫る、世界初の首振り本。おなじみの鳥たちのほか、同じ二足歩行の恐竜やヒトまで登場させながら、生きものたちの動きの妙を心ゆくまで味わう。

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  • できたての地球 生命誕生の条件
    4.0
    水惑星と呼ばれる地球。はたしてその地球の水はどこから来たのか。水も炭素もなかった生まれてまもない地球に、有機生命体が誕生し進化をとげたのはなぜか。こうした疑問に答える「初期地球」の研究がいま熱い! 大量の氷が宇宙から飛来し、現在の海の何十倍の水が地球内部に隠されている、窒素は少なすぎるなど、驚きの発見の数々。

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  • サイボーグ昆虫、フェロモンを追う
    3.4
    数キロ離れた所から漂うフェロモンの匂いを頼りにメスを見つけ出すオスのカイコガ。米粒ほどの小さな脳でありながら、優れたセンサと巧みな行動戦略で、工学者に解けなかった難題をこなす。そんな昆虫脳のはたらきが、ひとつひとつのニューロンをコンピュータ上にモデル化し、シミュレーションすることで明らかになってきた。

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  • 新版 きけ わだつみのこえ 日本戦没学生の手記
    4.5
    酷薄な状況の中で、最後まで鋭敏な魂と明晰な知性を失うまいと努め、祖国と愛する者の未来を憂いながら死んでいった学徒兵たち。一九四九年の刊行以来、無数の読者の心をとらえ続けてきた戦没学生たちの手記を、戦後五○年を機にあらためて原点に立ちかえって見直し、新しい世代に読みつがれていく決定版として刊行する。

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  • サバからマグロが産まれる!?
    4.0
    クロマグロの生息数が激減するなか、サバを代理の親にして増やそうという研究が進められている。この技術は応用の幅が広く、すでにクニマスをはじめとする国内外の魚類の保全にも実用化されている。魚をこよなく愛する研究者たちの試練と発見に満ちた挑戦を紹介する。

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  • 大人の直観vs子どもの論理
    3.4
    直観に頼ると失敗する? 子どもから大人へ、ヒトは少しずつ論理的になっていく? 科学の答えは、どちらもNOだ。実は、子どもの脳は想像以上に〈論理的〉で、大人の脳は意外なほど〈直観的〉。日常生活で、人生で、そして進化の過程で、それが「うまくやっていく」秘訣であることを、脳の機能と発達の仕組みから解き明かす。

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  • 数の発明
    3.0
    パスカルが「0から4を引けば0である」と述べた頃、インドでは「負数に負数を掛けると正数を得ることは羊飼いでも知っている」と書かれた。文化や時代によって数の捉え方は異なり、現代数学でも定義の仕方は単一でなく、いろいろなスタイルがある。数概念の発展を見ることで、数学とは何かという大きな問いへの答えに迫る。

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  • 糖尿病とウジ虫治療 マゴットセラピーとは何か
    3.7
    四〇代以上は三人に一人が糖尿病になる時代。自覚症状がないまま進行し、気づいた時には足の潰瘍・壊疽により、下肢切断を余儀なくされる人も少なくない。いま切断せずに画期的に潰瘍を治癒する方法がある。なんとハエのウジ虫を使う。それはいったいどんな治療なのか。なぜハエなのか。驚きの治療の実際としくみを解説する。

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  • みんなの放射線測定入門
    3.5
    理系の大学院生でも大半がよく知らない放射線の測定法。放射線は機器があっても体温計のように誰でも正確に測れるわけではない。なぜ放射線測定は難しいのか。また除染をすればそれで終わりなのか。まったく予備知識のない人にも納得できるように、放射線測定のイロハから、今後どんなことに注意すればよいのかをやさしく説明します。

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  • 転倒を防ぐバランストレーニングの科学
    -
    東大高齢者転倒予防講座が本になりました。転倒を防ぐには、筋力や柔軟性に加えてバランス能力も大事です。バランスに重要な脳と運動・感覚機能の連携を重視し、運動学理論に基づいた独自のトレーニングを、わかりやすいイラストでレクチャーします。ヒトの体のことを知って効果的にトレーニング! 元気に過ごしましょう。

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  • iPS細胞はいつ患者に届くのか 再生医療のフロンティア
    3.5
    「iPS細胞を治療へ」との期待は膨らむばかり。しかし今、その夢の実現にはどこまで迫れているのか。iPS細胞の臨床研究で世界をリードする網膜や神経をはじめ、心臓や脳そして毛髪まで、体の各部位の再生医療研究の最前線をリポート。がん化への懸念や制度上の困難など、数々のハードルは果たして乗り越えられるのか……?

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  • キリンの斑論争と寺田寅彦
    3.0
    キリンの斑模様は何かの割れ目と考えることができるのではないか。そんな論説を物理学者が雑誌『科学』に寄稿したことに生物学者が危険な発想と反論したことから始まった有名な論争の顛末は? 現在の科学から論争の意味と意義を評価する。主導的な役割を果たした寺田寅彦の科学者としての視点の斬新さ・先駆性が浮かび上がる。

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