冗談

冗談

1,320円 (税込)

6pt

絵葉書に冗談で書いた文章が,前途有望な青年の人生を狂わせる.十数年後,苦しみに耐え抜いたすえ,男は復讐をもくろむが…….政治によって歪められた1人の男の流転の人生と愛の悲喜劇を軸にして,4人の男女の独白が重層的に綾をなす,ミラン・クンデラ(1929-)の最高傑作.作家自らが全面的に改訂した決定版からの新訳.

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冗談 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年10月10日

    恋人への一通の絵葉書に宛てた冗談に狂わせられた人生について時代(世代か?)の価値に翻弄されながら、時にはかつて愛した女性への自身のノスタルジアから翻弄され、時には自分を追い込んだ相手への復讐を選ぶ主人公ルドーヴィク。
    愛した女性ルツィエについては実体性や物質性、具体性を失って伝説や神話に自分の中で変...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年03月17日

    自分が全く予期していなかったことがきっかけとなって、自分の人生が思いもよらなかった過酷な流れに巻き込まれていってしまう。そして、そんな自分の運命を左右したものに復讐を遂げようとするのだが、運命はそんな思いをあざ笑うかのように「お前にそんな復讐などできはしないのだ」ということを思い知らせる。
    人生とは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年04月13日

    ミラン・クンデラ。学生時代、存在の耐えられない軽さが映画化されましたが、初の長編小説がこのようなものだったとは。知らなかった。登場人物の独白が、緊密に綾をなし、第7部のクライマックスに向けて螺旋状で、かつ拡散するこの世界及び人間実存の描写が最高です。感動しました。

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    Posted by ブクログ 2016年06月19日

    クンデラさんはこれで二冊目だけど、言いたいことは『存在の耐えられない軽さ』と同じ、かも、し、れな、い。個人的に、コストカさんの叫びで泣きました。また『存在の~』と同じく、直線としての時間を肌で感じる作品。そして円環としての幸せも。

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    Posted by ブクログ 2021年10月27日

    ミラン・クンデラの初の長編作品である本作。冒頭、故郷の街に降り立ったルドヴィークの目的も過去もまったく見せずに始まるこの物語は、語り手を替え時代を行き来しながら展開し、少しずつ彼と彼に関わる人々の背景や生き様を明らかにしていく。まずこの構成に引き込まれて、一気に読んだ。
    1949年、前年の二月事件に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月08日

    存在の耐えられない軽さよりも政治的な小説である。ソルジェニーツィンの収容所群島とおなじような小説である。フランス語の作者の手直しを翻訳したものであり、かなり厚い本であった。チェコでの個人の冗談の手紙がどのように政治的に判断されたか、ということが、大西の神聖喜劇に通じ、日本も同じ歴史を辿ってきたことが...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年04月21日

    抒情的な青春時代。
    小さな1つの冗談によって大学から追放されてしまったルドヴィグは、復讐のために生きていく。
    全ての冗談が真面目に受け取られる世界、共産主義体制下のチェコで、クンデラと主人公の青春時代が重ねられる。

    青春はクンデラにとって
    自分のことしか見えなくて、それでもそれが愛だと思う、初々し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年02月08日

    ・ミラン・クンデラ「冗談」(岩波 文庫)は 「作家自らが全面的に手直しした決定版を定本とした新訳。」であるといふ。これは販売用のコピーなのだらうが、ごく素直に読めば、クンデラのチェコ語原典版からの翻訳と解せる。ところがさうではないのである。訳者解説中にかうある、「〈プラハの春〉も〈ビロード革命〉もも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月03日

    プラハの春(1968年)より前の1965年脱稿の作品。「存在の耐えられない軽さ」に続いてクンデラ作品を読んでみた。
    身も蓋もない要約をすると、
    自分の不用意な手紙がもとで共産党から除名された男が、数年後に、処分の判断をした委員長の妻を復讐のために寝取ったが、委員長はもっと若い愛人とよろしくやっていて...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年01月25日

    メモ

    クンデラ2冊目

    政治的背景と運命に翻弄される男女を描いているのは存在の〜と同じだが、
    今作は登場人物の独白によって構成されている。

    政治、伝統、性愛、信仰に踊らされ、
    それぞれ皆、葛藤しながら不条理の中を生きていく

    何にせよ過去は修復出来ない、
    すべては忘却されていくだけ


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