作品一覧
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ユーザーレビュー
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匿名
購入済み宗教(キリスト教)の完全性の証明の為に
人間の不完全性を考察する部分にパスカルの
凄さを感じた。個人的にはこの部分だけでも
読む価値があると思う。
全体としてはキリスト教への擁護(?)の部分が多く
日本的な価値観の中で育った身としては難解だが
逆にしっかりとキリスト教の成り立ちを理解すれば
更に意味のある作品だと感じた。
またキリスト教を宗教的にも学問的にもしっかり理解している人が読めば更に大きな気づきがあるのではと思う。 -
匿名
ネタバレ 購入済みパンセ上巻
有名な人間は考える葦であるが収録されています。
断片的な内容を収めたものとは知っていましたが
パスカル自身の細かい説明がある訳ではないので
直感的に理解できるものもある反面、当時の社会状況や
宗教への理解がないと読みづらい部分も多いです。
しかし、訳者の翻訳のうまさと注釈の豊富さで
おぼろげではありますが理解する事ができました。
パスカルの人間とはなんなのかと言う必死さを感じる事ができる名著ではないかと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレパスカルは17世紀のフランスの科学者・哲学者で、16歳の時には
「パスカルの定理」を証明。以後も数学や物理学の分野で功績を残し、
39歳で亡くなった早熟の天才です。科学で残した業績ほどには知られ
ていないかもしれませんが、実は熱心なキリスト教徒でもありました。
本書はそのパスカルによる思想の断片を集めたもの。「パンセ」と
は「思索」を意味するフランス語で、「格言」「断章」という意味
もあります。もともと一冊の本にするための制作ノートであったと
いう本書は、題名どおり思想の断片を集めたもの。一冊の本として
体系だったものではないのですが、そのぶんどこから読んでも良い
構成になっていると言えます -
Posted by ブクログ
では、考えない人間は何なのか?
「人間は考える葦である」
では、考えない人間は何なのか?ということが気になって読みました。
知らなかった。若くして亡くなってしまったパスカルの周りの人が、パスカルが書き記したノートをまとめた本なのですね。
なので、本当短文、メモがあれこれと連なっている内容になっています。
これパスカルは本望なのかなあ。
もっと、ちゃんとした文章を世間に出したかったのでは?と思います。
自分が仮に明日不本意にも亡くなって中二病丸出しの日記を人に読まれたら、と思うと死んでも死にきれないですよ。
事故で亡くなった友人のパソコンを壊す芥川賞受賞作の「沖で待つ」はポエムを見られ -
Posted by ブクログ
ネタバレ中公クラシックスに収録される古典なので、内容について一読者の私が感想をとやかく言ったところで何の参考にもならないだろう。
ここでは特に関心した一節を挙げるのみに留める。
260節
彼らは多数のなかに隠れ、自分らの助けとして数を求める。
喧騒。
権威。
あることを人から聞いたということが、君の信じる基準になってよいどころか、それをいまだかつて聞いたことがないかのような状態に自分を置いた上でなければ、何も信じてはいけない。
(中略)
否定することと、信じることと、正しく疑うこととは、人間にとって、馬にとっての走ることと同じである。