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Posted by ブクログ
びっくりしました! 因果関係について知りたいとおもっただけなのに・・・
「科学ってなに?」と問われて、答えられないならこの本読めといわれます。原理主義者なの?
どうやら著者の津田敏秀先生は、日本の自然科学を学ぶひとたちは「科学哲学」が必須科目ではないために、「科学について誤った概念を持っている!」とお考えのようです。
例えば医学部にある誤解としては、「疫学」が直接的証拠とわからなかったり、医学研究に「実験」が必要と思い込んだり。「細胞や遺伝子をすぐに扱いたがるけど仮説のレベル合ってるの?間接的証拠なんだけど?」「せっかく医学部にいるんだから人を対象にしようよ。」とおっしゃるわけです。
実際過去に科学の基本がないために、「生活レベルの仮説検証」なのに「原子・分子」や「メカニズム」にこだわって失敗した事例もあるそうです。
ひとつは森永ヒ素ミルク中毒事件。大学の先生たちははやくから粉ミルクが悪いとわかっていたけれど、「原因物質」や「発症のメカニズム」にこだわり対応が遅れたそうです。同じことは水俣病事件でもあったといいます。
誤解は理系にとどまらず「法律分野」でも! ある最高裁判決のなかでは「一点の疑義も許されない自然科学的証明」が実在するかのような内容があったとか。
たしかに科学を飛び越えて、すこしオカルトっぽいですね。
次に「因果関係ってなに?」、はい来ました!
よくわかりませ~ん\(^o^)/
科学は因果関係の究明をめざしているから、目にはみえないものだけれど、「因果関係」は科学の営みだそうです。
だから、もし科学を営みたいんだったら、まずは「ヒュームの問題」?を頭に叩き込んでおけ! といわれました。
欧米あたりだと「ヒューム」と「科学」を結びつけて考えるのは、ビジネスマンでも常識だそうです。知りませんでした。(T_T) 「ヒュームさん」ってだれですか?
どうやら、原因と因果関係を定義して、経験主義?の限界を示したひとらしいです。
津田先生のおっしゃる通り、わたしは「科学ってなに?」と自問しながら科学哲学をまなび、「ヒュームの問題」を頭に叩き込む必要がありそうです。
というわけで「科学」や「因果関係」にご興味をお持ちでしたら一度「津田道場」に体験入門されてはいかがでしょうか。
津田先生が「電車の中で楽しく読める」ように書いたと言い張っている、118ページの薄い本です。
Posted by ブクログ
「科学」とは何か。「因果関係」とは何か。
驚くことにこの質問に明確に答えられる日本の医学者は少ない。
医学教育の問題はまさにそこにあり、因果関係について論じられる医学者がいないことはたびたび日本社会の弊害になってきた。世界から取り残された疫学後進国である日本は、今はまだGDPに支えられた科学医学技術で先行リードしているものの、これからさらに医学的問題が明らかになり、後進していくだろう。
自戒をこめて言おう、医者はバカばっかりである。そして無知の知すら認識できない日本の医者は弊害を垂れ流していくだろう。
本書は何が日本の医学において問題なのかを丁寧に指南してくれる。
「はじめに」と「おわりに」の文はこれらの問題点を端的に表現できていて(もちろんこんな汚い表現ではない)最初に読むと良いと思う。
同門の先生の書なのでレビューするのもおこがましいのだが。津田先生は高度な知的さを有し、同時に飄々とした近所のおっさんさ具合は半端ない。こういう人がまさにデキる大人。
Posted by ブクログ
因果関係について、疫学が専門の著者が「以前から気がついていたが、日本では科学的な政策判断を行う中央の官僚だけでなく、医学研究者が科学の基本的概念について考えたこともなさそうなのである。」と強烈に皮肉る本です。
個人的には名著だと思います。
相関関係と因果関係の違いを勘違いしている人は多いですが、因果関係についてもヒュームの問題を、医学研究者をはじめ、科学に係わる人は教養として置くべきであり、高等教育における方法を見直すべき、との主張はその通りと思いました。
要素還元主義にとらわれ、日本で行った実際の失敗例として、森永ヒ素ミルク事件、水俣病事件、和歌山ヒ素カレー事件、タミフルの問題を挙げられています。
因果関係を示すのに、メカニズムの解明は不要。なぜなら、それは・・・本書をぜひお読みください。
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