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ジュウシマツの歌には「文法」がある――これが転機をもたらす大発見だった.進化的な起源の異なる小鳥の歌が,言語進化の謎に迫るカギとなるのはなぜなのか.初版刊行から七年半,性淘汰起源説に相互分節化仮説が加わった.「言語の起源は求愛の歌だった」とする進化のシナリオを,苦労と喜びと興奮が満載の研究者人生とともに描く.
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Posted by ブクログ
鳥の鳴き声の奥深さを、科学の視点から教えてくれる本。 今、私は鳥の鳴き声を耳にしながらこの本を読んでいるが、「あの鳥はどんな理由で、何を意味して鳴いているのだろう」など、これまで考えたこともなかった。だからこそ、人と鳥の共通点や差異を明らかにし、さえずりの学習やパターンに迫る著者の視点は、どれも新鮮...続きを読むで興味深いものばかりだった。 出発点は「動物が好き」という、誰もが通りそうな身近な道。しかし、著者が抱いた興味の矛先は他者とはあまりにも異なる。そもそも、ジュウシマツの歌に文法構造があるなど、一体誰が考えるだろうか。 何よりこの本が凄いのは、専門的な前提知識がなくても、大半がスムーズに理解できるように書かれている点だ。そして、一つの事実を知るためには、その裏に途方もなく地道な実験がセットであることも教えてくれる。その果てしない作業を諦めずに続けられる人達だからこそ、新たな発見へとたどり着けるのだと、深い尊敬の念を抱いた。 なぜジュウシマツのメスは、複雑な文法を持つ歌を好むのか。それが「認知的な能力の高さ」を表すシグナルだから、という結論は興味深い。人間に飼われることで捕食の危険性が減り、メスの「複雑な歌が好き」という好みが純粋に反映されて進化したというプロセスも、なんと面白いことだろう。
十姉妹のさえずりの研究から、人間の言語の始まりは歌だったというさえずり言語起源論につないでいくのだが、残念ながらそこの飛躍が理解できない。これは別な本に期待。 でも、ジュウシマツでの研究、そこに関わる学生たちの活躍は読み物としても十分に楽しい。
鳥はどうやって歌を習得するのか、そもそもなぜ歌うのか、種によって異なる鳥の歌はどうやって生まれてきたのか、という研究。 そして、人間の言語も起源も、鳥のようなさえずりだったのではないか、というのが著者の主張。その部分に関してはあまり説得力がないけれど。
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