文学部唯野教授

文学部唯野教授

1,430円 (税込)

7pt

これは究極のパロディか、抱腹絶倒のメタフィクションか! 大学に内緒で小説を発表している唯野先生は、グロテスクな日常を乗り切りながら、講義では印象批評からポスト構造主義まで壮観な文学理論を展開して行くのであったが…。「大学」と「文学」という2つの制度=権力と渡り合った、爆笑と驚愕のスーパー話題騒然小説。

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文学部唯野教授 のユーザーレビュー

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    購入済み

    小説であり文学史である

    書名は知っていて、もっと前に他の人が言っているのを聞いていた。ようやく読んでみた。自分は文学批評もしてみたいと思っていたので、小説部分に笑ったり面白がったりしながら、批評に関する流れや解説が読めてためになった。

    #笑える #タメになる

    0
    2025年02月04日

    Posted by ブクログ

    筒井康隆のブラックユーモア小説。架空の大学「早治大学」文学部英米文学科の唯野教授を中心とする露悪的な大学組織のドタバタ劇と、唯野教授による文学理論の講義が交互に進んでいく。

    文学理論目当てで手に取ったが、筒井康隆のナンセンスで下品なユーモアが面白くかなり自分好みの内容だった。

    文学理論の方は、印

    0
    2023年12月20日

    Posted by ブクログ

    大学内のポストをめぐる権力争いのパロディと、文芸批評論の講義のコントラストが秀逸。
    特に、実際の講義を模した文芸批評論は、文芸批評の歴史的な流れを追いながら、具体的にどんな「批評」を展開したのかということの、たいへんわかりやすい解説になっている。
    作中、「後期の講義内容」として取り上げられる予定のコ

    0
    2021年11月11日

    Posted by ブクログ

    何度読んでも蜂巣川教授のくだりで大笑いしてしまう。滑稽でみっともなくて大真面目にどうしようもない人間たちが右往左往している、問答無用で面白い話。また、章末の講義や会話中の知的な言葉遊びが愉快。

    0
    2019年09月14日

    Posted by ブクログ

    学会学閥を題材にしたコメディと
    文学評論史に対する演説が噛み合わさった著者ならではの作品
    文学部に限らず文系学問に縁がないが
    いずれにせよ学問じたいが大変なものだとはたからみて思う
    そうでないものが大変でないということではないのだろうけれども

    0
    2018年10月20日

    Posted by ブクログ

    やはり筒井康隆は天才だなと思う。ややっこしい批評理論とその背景にある哲学を小説仕立てで騒乱の中でさらりと総覧させてくれる。もちろんこれは筒井康隆の読みであり理解であるにしても批評理論というものをよく描けているような気がする。読んで感じた一定の印象は今後、いい意味で役に立つと思う。

    0
    2017年12月18日

    Posted by ブクログ

    学問小説、と言う一風変わった形式。毎章後半に唯野教授の講義が行われ、その内容が非常に興味深い。文芸批評に強い関心があるため非常に楽しむことが出来、ナラトロジーや記号論など、力を入れて勉強をしている範囲については特に楽しめた。大学の講義を受けているような感覚だった。唯野のスタンスは、文芸と学問とのバラ

    0
    2015年08月08日

    Posted by ブクログ

    大学教授陣の内情を滑稽な姿でもって明かしながら、主人公・唯野教授の批評文学論の講義が一章ごとに進む。
    批評文学論、中でも構造主義の物語学に興味がわいた。文学論の本も読んでみようか? 唯野教授ほどわかりやすくはないかなぁ?

    0
    2014年12月01日

    Posted by ブクログ

    読む前は小難しい文学のお話が最初から最後まで続くのかと思っていたが、大学教授たちのドタバタ劇場があちこちで展開されるスラップスティックな小説だった。ブラックユーモアに溢れ、象牙の塔ともいわれるアカデミズムの世界を痛烈に批判。大学教授というと自分を律して研究に打ち込むイメージが先行するけど、小説内に登

    0
    2025年09月30日

    Posted by ブクログ

    学生時代に買ってまだ本棚にあったのを再読。

    唯野教授の講義という形で文学理論が分かりやすく解説されている。
    印象批評からロシア・フォルマリズム、記号論や構造主義などが取り上げられており、文学理論概説として役には立つ。

    なにぶん30年近く前の本なので、今の最新の文学理論に言及している筈もなく、今は

    0
    2024年12月22日

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