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Posted by ブクログ
息子がまだ小さかった頃の話で。
車に乗せていたら窓に映る自分の顔を見ながら
「ぼくのかお、きたないなあ」
と突然言い出した。
えっ何言ってんの!?と驚いて聞き返すと、実は自分を見ていたわけではなくて窓の外に見える風景を見て
「ここのかわ、きたないなあ」
と言ったのだと判明した(まあまあの雨が降ったあとで川が濁流みたいになっていたのだ)。
いきなり自分の顔に嘆く○歳児が登場したわけではなくて安心したが、こういう聞き間違いが私には多い。
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川原繁人先生の著書は一筋縄ではいかない。
というか、言語学というものが扱う範囲の広さに驚きつつ感動するのだ。
初めて読んだのは、先生ご自身の娘さんの"いいまつがい"を紹介された「音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む」だった。
私たち素人であれば「面白い」「かわいい」で終わってしまう間違いにも音声学的な理由があることをわかりやすくも楽しく解説されており、非常に興味深く読んだ。
怪獣の名前にはなぜ濁音が多いのか、とか。
お菓子の名前につけられがちな特徴とか。
音の持つ特徴、語感みたいなものがどこから来るのか、本書でもいろいろ解説されていて面白い。
口の開き方、舌の動き、空気の通り方などにより音の響きは変わり、これらが語感の元になる不思議。
理屈はわかるが理由はよくわからないのが正直なところではあるのだけど、フォルマントや声紋分析など相当専門的な図も使って解説される"音の不思議"はとても刺激的。
川原先生が深く日本語ラップの研究をされており、ラッパーさんたちともかなり交流されているのは有名な話だが、本書でもラップにおける"押韻"の話題が出てくる。韻を踏むためには母音が揃っていないといけないわけだが実はそれだけでなく子音にも秘密があるという、かなり面白い話。
外国語学習などについても触れられており、音やことばに興味がある人にはおすすめ。ボリュームはさほど多くないが、言語聴覚士さんとの連携などについても触れられている。こちらも個人的に関心を持った。
ただ、三角関数とか指数関数の理解が必要となると…正直、ちょっとハードル高いっす。
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大好きな作詞家、藤林聖子さんの作品には独特の押韻や語呂合わせが使われていることが多い。そこがお気に入りポイントのひとつなのだけど、もしかして息子の「ぼくのかお、きたないなあ」(←違います)にも通じるものがあったりは…
しませんね。
Posted by ブクログ
分かりやすい入門書
マルとミル、どっちが大きい?
架空の2つの単語に、大小の机どっちがどっちを表すか聞いたところ、
多くが「マル」が大きい机で、「ミル」が小さい机と答えた
これはあらゆる言語話者でも共通の結果になった
つまりある音に対して、母語が何語でも、共通した特定のイメージを想起させる要素が音声にはある
人間の発音機構自体(舌や口の構造)は共通しているので
口を広げる音→大きなイメージ
口を狭める音→小さいイメージ
というように、発声時の物理的な違いがイメージの違いを生じさせるのでは?
→"音象徴"という考え方
……等々、音声学というとっつきにくい学問のハードルを可能な限り下げ、面白いとこだけ上手く抽出していると思った。
(それでもやはりグラフや画像分析の話は難しく感じるけど……)
Posted by ブクログ
言語学者による本。各国の音と言葉を「文字で見える化」し、分析している。普段何気なく話している言葉や外国語との違いなど、あらためて解説されるとなるほど、と思えることがあった。
例えば「ん」という発音は、その後に来る言葉によって日本語でも何通りか違いがあること、日本語には必ず母音がついてくるが、英語では子音が続いたり母音がない言葉が多く存在すること、日本語の「ふ」は英語圏の人からは「う」と聞き分けがつきづらいなど。
このように、各国や地域による言語の特徴がそれぞれ違うので、その言語習慣の相性によって他国語の習得に得手不得手が出てくるという。残念ながら日本語と英語は相性があまり良くないようで、それも日本人が多く持つであろう英語アレルギーに繋がってしまう。
しかし本書ではこうした言語による違いはあれど、「完璧に」習得する必要はなく、慣れによってコミュニケーションは可能であるとまとめている。
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