文藝春秋作品一覧

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  • 幽霊教会
    3.0
    奇跡の少女・亜里沙を教祖とする新興宗教団体内で殺人事件発生。宇野警部と女子大生夕子の推理が冴える、ライト・ミステリー四篇
  • 来世は女優
    3.0
    ついに写真集発売(!?) 人気エッセイ第26弾! ドバイの高級ホテルで写真集撮影、文士劇に出るため声楽レッスン。還暦に向けさらにアクティブ! 名言に満ちた人気エッセイ集。
  • 週刊文春でAKBのスクープを連発して“文春砲”とか呼ばれているらしい記者が、AKB総選挙の日にニコ生に出て、○○○○のこととか××××のこととか裏話をけっこうヤバいレベルで暴露したらしいので、それをまとめて載せてみた件。【文春e-Books】
    3.0
    2015年6月6日に行われた「第7回AKB総選挙」。約3万2千人の観衆を集めた福岡ヤフオクドームで、指原莉乃が史上最多得票で1位となり、返り咲きを決めた。  その総選挙結果発表と同時進行でニコニコ生放送でオンエアされたのが「“文春砲”記者出演! AKB48総選挙ウラ実況」である。文春砲とはこれまで、指原莉乃、前田敦子、柏木由紀、松井珠理奈、峯岸みなみなど、数々のAKBスキャンダルを仕留めてきた週刊文春のスクープ記者・スズキのこと。  いつしか、ネットで「文春砲」と恐れられるようになったスズキ記者が、アイドルを主人公にした朝井リョウさんの新作『武道館』の担当で、文春一のAKBファンの女性編集者とともにアイドルのすべて、記事では書けなかった話、取材の裏話、AKBの秘密を大暴露!  述べ3千人が訪れ、話題を集めた放送をまとめたのが本書だ。巻末には、ボーナストラックとして放送後日談「スズキ記者がニコ生では言い足りなかったこと」を収録。もちろん、総選挙後に週刊文春に載ったあのメンバーの「スキャンダル」にも触れています。文春砲またまたキター! ※本コンテンツは2015年6月6日にニコニコ生放送で放送された「“文春砲”記者出演! AKB48総選挙ウラ実況」の内容を再構成したものです。  同放送で画像として紹介された「週刊文春」の記事や一部写真は収録しておりません。
  • 十二月八日と八月十五日
    3.0
    開戦と終戦の日。人々は何を考えたか 太平洋戦争開始の1941年12月8日。終戦の玉音放送が流れた1945年8月15日。人々は何を考え、何を発言し、何を綴ったか。
  • 水死人の帰還
    3.0
    1巻1,425円 (税込)
    「九年前の祈り」で芥川賞を受賞した作家の、奇想あふれる6篇。 これが小説の底力! 遠い号砲が、オジイの戦争の記憶を呼び覚ます。 悪戯者の猿は、オバアの血を騒がせる。 冥界から使者が訪れ、水死人は姿を変えて帰還する――。 最初の作品から20年の光跡を示す、魅惑の短篇集。
  • 「古事記」の真実
    3.0
    日本人の原点を読み解く! 大傑作『古事記』。日本人はこの書物をどのように読んできたのか。我々にとってカミとは――。神話と日本語の成立に迫る名ガイド。
  • 幽霊恋文
    3.0
    夕子の友人・咲のもとに、不運な死に方をした恋人から「近々迎えにいく」という直筆の手紙が届く。早速、夕子と宇野はその恋人の母親に手紙を見せにいくが、彼女のなかに、死んだ息子への思いと、咲への憎しみが今の燃え立っているのを知る――大好評「幽霊シリーズ」第24弾。
  • 桶狭間の勇士
    3.0
    今川義元を討った信長の家臣の数奇な運命 桶狭間の戦いで今川義元の首級を挙げた毛利新介と服部小平太。天下統一を目論む信長の裏で、二人の武将は数奇な運命を辿ることに
  • 日本人のここがカッコイイ!
    3.0
    やっぱり日本ってヘンな国? ホームレスも荷物を整理、「しょうがない」と「がんばる」が共存、優しさと曖昧さ。31カ国36人の外国人が見た不思議な国・日本。
  • 秋山久蔵御用控 生き恥
    3.0
    金目当てと思われる辻強盗が出没。怪しいのは金遣いの荒い遊び人の大名の若様や旗本の部屋住みなど。久蔵は手下を使って真相に迫る。 好評シリーズ第23弾!
  • 学習院
    3.0
    日本近代の変化と歩みは、「学習院」という学校の変遷と密接に関わっている。 そもそも華族の学校として誕生した学習院だが、しだいに非華族の学生・生徒が増え、さらには軍人養成学校の色彩を帯びてくる。東條英機もその一人だ。 一方で、主立った皇族もここで学ぶが、皇太子時代の今上陛下が学習院を卒業していないのは、意外と知られていない。公務多忙のため単位不足だったからだが、卒業扱いにしようとする院内の風潮に真っ向から反対したのは、あの清水幾太郎だった。 吉田茂、三島由紀夫、近衛文麿、志賀直哉、朝吹登水子など、学習院に縁の深い、皇族・華族・軍人・文化人の逸話にも触れる歴史読物。
  • 大阪都構想が日本を破壊する
    3.0
    間違いだらけの「維新の会」の構想を撃つ! 大阪都が実現しても財政難は解決しない。大阪府と大阪市が協力すれば二重行政は解消できる。都構想の問題点を徹底的にあぶりだす。
  • 太平洋戦争の肉声(1)開戦百日の栄光
    3.0
    戦後七十年の特別企画として、これまで「月刊文藝春秋」やその増刊に掲載された戦争体験者の手記や記事を再編集、戦後レジームからの脱却が叫ばれるいまあらためてあの戦争とは何だったのかを考えるシリーズ全四巻。第一巻の「開戦百日の栄光」では、昭和十九年のロンドン海軍軍縮予備交渉に臨んだ山本五十六のインタビューや真珠湾攻撃成功後の機動部隊の航空参謀だった源田實の手記や加藤隼戦闘隊の奮戦ぶりを伝える記事など、華々しい戦果を伝える名将たちの証言を中心に構成。
  • 奇跡のレストラン アル・ケッチァーノ 食と農の都・庄内パラディーゾ
    3.0
    「美食の都」にようこそ! 日本海にほど近い小さな町に建つ伝説のレストラン。天才シェフが供する「地場イタリアン」の背景には地方再生のヒントが隠れている。
  • 侯爵サド夫人
    3.0
    侯爵サドの生涯をつぶさに描いた著者が従順なルネ夫人に迫る。その愛の謎と恐るべき深層心理を解明し、現代社会に警告する問題作
  • クラシックCDの名盤 大作曲家篇
    3.0
    好評を博している「クラシックCDの名盤」シリーズ最新刊。「名曲と名盤」篇、「演奏家篇」に続く最新刊は「大作曲家篇」です。 取り上げられる大作曲家は総勢24人。バッハ、ベートーベンからラヴェル、ショスタコーヴィチまで、宇野・中野・福島の三評者がそれぞれに好きな作品ベストスリーを挙げ、その名盤の魅力を自由自在に書き尽くします。 評者の一人、宇野氏は「三冊目の今回は《好きな作品》《好きな演奏》ということで、いっそう自由で主観的なエッセイ風の内容となり、今まででいちばんおもしろい本になった」と綴っているように、これまで以上に親しみやすいクラシック案内となりました。
  • 三国志談義
    3.0
    曹操69点、劉備57点、孔明は……? 桃園の誓いから諸葛孔明の死まで――「三国志」を愛する薀蓄過剰な二人が名場面の舞台、登場人物、名句・名言を語り尽くした放談録!
  • 人生、何でもあるものさ
    3.0
    大震災でも奪えなかったもの 人間には非常事態だからこそ、守るべき愉しみがある。3・11直後の日本で、小林信彦は何を想い、何を憂い、何を見ていたのか――。
  • 老耄と哲学 思うままに
    3.0
    日本の自然は、私がずっと「草木国土悉皆成仏」という言葉で考えてきたような慈悲に満ちた自然ではなかった――。東日本大震災という未曽有の災害を、著者は近代文明の理念を揺るがすものととらえ、自らの哲学をも厳しく問い直す。最後の教養人であり、大哲学者による、二十年以上続く東京・中日新聞連載のエッセイ最新刊。
  • 堕ちられない「私」 精神科医のノートから
    3.0
    うつ病などの心の病にかかったり、ドラッグ、暴力などの問題を引き起こしたりするのは、実は「堕ちる力」を失った人である。私はそのことに診察室で気づいた──。 誰もが表向き「健全なクリーンさ」を演出する時代。 でも、人間ってそんなに明るく健全なものですか? 精神科医の説く21世紀の「新・堕落論」。 高学歴・一流企業に勤めるミナコ(20代)。不眠不休で働き続けて頭が真っ白になって来院。「そんなにがんばらなくていい」というアドバイスに、ミナコは言った。 「その、がんばらない方法を教えてください!」 居酒屋チェーン店の過重労働で様子がおかしくなっているのをみかねた妻に連れられてきたハヤト(30代)。完全にマインドコントロール下にあるハヤトを見て著者は思う。 「昔、新興宗教が果たしていた役割を、今はブラック企業が担っているのではないか?」 インスタグラムの「いいね!」が減るのが怖くてたまらず、行きたくないところへ行き、食べたくないものまで食べてフラフラになっている女性患者・・・・。 30年もの豊富な臨床経験を持つ著者が、「いまだかつてない上昇圧力の強い時代」に生きる人々の悲喜劇を通し、「堕ちることをおそれない」生き方を探る。 理想の上司、理想の夫婦、理想の親子、理想の母親── もう、そんな理想の○○から思いきってストンと堕ちてしまおう。 堕ちてみないと、この快感はわからない。 香山リカの新境地ともいえる意欲作。
  • 認知症予防のための簡単レッスン20
    3.0
    いまや65歳以上の4人に1人、約800万人が認知症およびその予備軍とされ、患者数は激増している。ひとたび認知症となれば、本人は徘徊や失禁等で日常生活に大きな支障をきたすばかりか、介護する家族には金銭、精神、肉体面で多大な負担がのしかかります。 では、認知症にならないために、どうすればいいのでしょうか? じつは食事や運動など日頃の生活習慣に気をつけるだけで、認知症リスクは劇的に減らせることがわかってきました。 とくに有効なのは、有酸素運動と脳内記憶の喚起を組み合わせた「デュアルタスク」と呼ばれるトレーニングです。 さらに、常識を覆す「脳にいい植物油、わるい植物油」もわかってきました。 本書は最新医学研究が発見した認知症予防のノウハウを凝縮して一挙公開。テストや図解も豊富で、見てすぐわかります。 まさに認知症予防のバイブルです。
  • 週刊文春グラビア特別編集  原色美人キャスター大図鑑2015
    3.0
    特典 電子版だけのオリジナル画像付き! 美人キャスターからのバレンタインプレゼント テレビでは見られない、グラビア満載!永久保存版スペシャルムック ●美脚満開!総勢30人以上のキャスターのグラビアで綴ります ●「NEWS ZERO」山岸舞彩、「めざましテレビ アクア」皆藤愛子、「めざましどようび」長野美郷他、人気キャスター豪華撮り下ろし ●小林麻央、吉田恵、高樹千佳子他、時代を作ったキャスターグラビア ●次世代を担う、注目お天気キャスター、現役女子大生キャスター ●NHK国際報道2015黒木奈々、特別グラビア&ロングインタビュー ●グラビアと取材頁で構成された、写真集的豪華ムック 収録キャスター 皆藤愛子、山岸舞彩、長野美郷、高見侑里、小林麻耶、小林麻央、新井恵理那、望月理恵、中田有紀、杉崎美香、伊藤綾子、潮田玲子、高樹千佳子、吉田恵、松本あゆ美、美馬怜子、八田亜矢子、岡副麻希、黒木奈々etc. 「2月12日に発売されるこのムックは、一足早い私たちからのバレンタインプレゼントです。30人を超えるキャスターのグラビアと取材記事で構成されています。普段テレビでは見せない表情や衣装、ちょっとだけセクシーなものも入っているということなので、是非お手にとって見てみて下さい」(皆藤愛子)
  • 小町殺し
    3.0
    松本清張賞作家が満を持して放つ書き下ろし時代小説。新内流しを生業とするおれんは、旧知の清元の師匠・梅春の遺体発見現場に遭遇する。梅春は錦絵「艶姿五人小町」に描かれて人気だったが、その小指の先は切り取られていた。半月後、同じく錦絵に描かれた船宿の娘が殺された。これは連続殺人なのか? そんな折、おれんは錦絵の作者の弟子、玲泉と知り合うが……。
  • 「美」も「才」も うぬぼれ00s
    3.0
    雅子さまの行く末、ホリエモンのオーラ、理想の嫁ぎ先とバツイチの躍進。ノンストップで時代の最前線を走り続けるマリコの鋭くミーハーな視線は、五十代に突入してさらにパワーアップ! どんどん綺麗になる“女たちのミューズ”か、ボランティアにも全力投球の“気さくなおばさん”か!? 満艦飾の人生、さらに楽しい円熟期へ!
  • 森のはずれで
    3.0
    1巻1,527円 (税込)
    「九年前の祈り」で152回芥川賞を受賞した小野正嗣の原点。 異国の森のはずれに、幼い息子と住む「ぼく」。妻は第二子を出産するため実家へと旅立った。やがて森から不思議な物音が響き、次々に異形の者が現われる。妻は帰ってこない……。 在るべきものの不在、あり得べからざるものの出現、行くべき場所はなく、帰る家もない者の不安と焦燥、ささやかな慰藉。連作形式で描出される「奇妙な時間と空間の裂け目の中に生きる」父子は、私たちとどこか似てはいないか。新芥川賞作家、渾身の意欲作です。
  • 秋山久蔵御用控 島帰り
    3.0
    かつて久蔵が島送りにした浪人が、務めを終えて江戸にもどってきた。久蔵は消息を気にするが、彼の行先は知れない。時を同じくして、久蔵の家の周辺や人殺しの現場で、初老の人足風の男が目撃される。島帰りの男はどこへ行ったのか、そして事件現場で目撃される人足風の男と係わりはあるのか――。 好評シリーズ第22弾!
  • 教授の異常な弁解
    3.0
    本書は損得にこだわらない人にお薦めである。買って損をしたと思うようなら、まだ自分は損得にこだわる人間だと反省し、より太っ腹を目指していただきたい――。「過ちを潔く認めるべきか」「苦しまぎれのつじつま合わせ」「うやむやに終わらせる方法」などなど。抜きんでた理屈力で冴えわたる教授の弁解術! 週刊文春長寿連載「ツチヤの口車」シリーズ第5弾。
  • 2014文藝春秋電子書籍ベスト100【文春e-Books】
    無料あり
    3.0
    2014年も電子書籍の市場は大きく拡大しました。  文藝春秋の電子書籍も大きく売上げを伸ばした1年でした。それでは一体どんな本が読まれているのでしょうか? 2014年に読まれた本を集計し、100冊を選びました。それがこの「2014文藝春秋電子書籍ベスト100」です。  100冊を見ていると、3つの傾向が見てとれます。  一つ目は、話題作の電子化作品です。映画化が決まっている『イニシエーション・ラブ』(乾くるみ)、TVドラマ化の原作『オレたちバブル入行組』、『株価暴落』(池井戸潤)、映画化作品『私の男』(桜庭一樹)、『小さいおうち』(中島京子)などがそれです。  二つ目は、長いこと読まれている作品です。『竜馬がゆく』『燃えよ剣』(司馬遼太郎)、『鬼平犯科帳』(池波正太郎)、『点と線』(松本清張)などは、時代を超えて、電子書籍でも読み続けられています。  三つ目は、オリジナルコンテンツです。『堕ちた“現代のベートーベン”「佐村河内守事件」全真相』、『告白手記でよみがえる「白蓮事件の真実」』などは、話題になった時期に、電子書籍のスピード感を活かして刊行されました。  興味のある作品を是非、読んでみて下さい。電子書籍での新しい本との出会いが広がって行く事を願っています。 乾 くるみ/池井戸 潤/池上 彰/桜庭一樹/中島京子/半藤一利/堀江貴文/司馬遼太郎/万城目 学/重松 清/三浦しをん/伊坂幸太郎/米原万里/池波正太郎/阿川佐和子/石田衣良/永畑道子/横山秀夫/奥田英朗/角田光代/橘 玲/小林秀雄/町山智浩/赤瀬川原平/山本七平/片山洋次郎/岡田真理/ヤマザキマリ/貴志祐介/魚柄仁之助/浅田次郎/堂場瞬一/歌野晶午/村山由佳/笹本稜平/松本清張/夢枕 獏/岩瀬大輔/山崎寿人/櫻井よしこ/葉室 麟/加藤 廣/濱 嘉之/藤沢周平/新田次郎/辻村深月/柚木麻子/誉田哲也/山崎豊子/能町みね子/榎本まみ/呉 善花/みうらじゅん
  • 合本 世に棲む日日(一)~(四)【文春e-Books】
    3.0
    「思想」の師、「行動」の弟子。維新前夜の青春群像を活写した怒濤の歴史長編、全四巻合本版。 2015年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の主人公は久坂玄瑞の妻、文(ふみ)。文の兄であり玄瑞の師である吉田松陰こそ、『世に棲む日日』前半の中心人物です。「人間が人間に影響をあたえるということは、人間のどういう部分によるものかを、松陰において考えてみたかった。そして後半は、影響の受け手のひとりである高杉晋作という若者について書いた」(「文庫版あとがき」より) 嘉永六(1853)年、ペリー率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕かをめぐり、国内には激しい政治闘争の嵐が吹き荒れていた。この時期、骨肉の抗争を経て倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ松下村塾主宰・吉田松陰と、後継者たる高杉晋作がいた――。
  • 猫は仕事人
    3.0
    春爛漫。江戸は本所深川で、三味線の音を聞きつつ駄猫ライフ満喫中の化け猫のまるに、町娘姉妹の悲話が降りかかってきた。悪い奴らに騙されて、骨までしゃぶられる人間たちを見て、「ゆるせない!」と仲間だった化け猫たちも立ち上がる。まるはもう裏の〈仕事人〉稼業はやめたはずだったけれど――。痛快シリーズ第1弾!
  • マネー喰い 金融記者極秘ファイル
    3.0
    ネタ元との約束を守って「特落ち」に追い込まれたベテラン記者・山沢勇次郎。謎のリークが記者たちを翻弄するなか、山沢はメガバンクの巧妙な巨大損失隠しに気付く。暗躍する外資系証券会社と政界の思惑――。美人記者・秋山らと共に山沢は金融界の最深部に闘いを挑む。大型新人が放つ圧巻のエンターテイメント!
  • 英国式事件報道 なぜ実名にこだわるのか
    3.0
    殺人事件では被害者の経歴を詳細に書き、容疑者は逮捕前から顔写真を掲載、ただの乱痴気パーティを長文で報じるイギリスの新聞。下世話? 野次馬根性? 残酷好き? しかし、日本人記者が見た報道の現場には、「ジャーナリストの役割」に対する確固たる認識があった。「ジャーナリストは下の下」とうそぶく記者がいれば、「ニュースは人間についてのことでなくてはならない」と強調する記者もいる。「歴史の第一稿」を作る、というニュースの意義を考えさせられる一冊。
  • 霧の子孫たち
    3.0
    レンゲツツジの鮮やかな赤、ニッコウキスゲの目映い黄色、残雪のように輝くスズランの白。貴重な高層湿原植物が群生する霧ヶ峰高原に、突如として降りかかった有料道路建設計画。反対に立ち上がった地元有志は官権との闘いに傷つきながらも、自らの生を見つめなおす機会を得る――。自然と人間の関係を根源から問い質した意欲長篇。
  • 「結婚」まで よりぬき80s
    3.0
    「女の甲斐性とは、男にどれだけお金を使わせるか」。週刊文春の国民的人気エッセイから選り抜いた、名言至言に満ちた58篇。時代の寵児として輝く30代林真理子がダイアナ妃やロス事件の三浦和義ら渦中の人物と交流し、遊び仕事をし、男女の仲を鋭く考察、自らの“結婚ひな壇レポート”も。抜群のプロの技を存分にご堪能あれ!
  • 伴天連の呪い
    3.0
    大好評「彦輔」シリーズ第2弾! ちゃっかり御家人三男坊・鹿角(かづの)彦輔が芝の寺へ遊山に出かけたところ、隣の寺の裏手で額に十字の焼き印を押された死体が発見された。そこはかつて、切支丹の伴天連(ばてれん)が何十人も火あぶりにされた寺だという。彦輔は意外な犯人に行き当たるが――個性豊かな面々が江戸の町で大活躍する傑作時代小説集!
  • 道連れ彦輔
    3.0
    なりは素浪人だが、歴とした御家人の三男坊。権威や忠義が大嫌い、自分より弱い者には滅法強く、強い者には近づかない鹿角彦輔(かづのひこすけ)。そんな彦輔に道連れの仕事を見つけてくる藤八、蹴鞠上手のけちな金貸し・鞠婆など、個性豊かな面々が江戸を舞台に大活躍。コメディとシリアスが絶妙に合わさった傑作時代小説!
  • 遠い勝鬨
    3.0
    江戸幕府の三代将軍・徳川家光の時代に幕政を宰領し『徳川の平和(パックス・トクガワーナ)』の礎を築いた「知恵伊豆」こと松平伊豆守信綱。信綱には我が子のごとく慈しんだ少年・小太郎がいた。小太郎は南蛮医としての将来が嘱望されたが、決して知られてはならない秘密を抱えていた。信綱との固い絆の行方は如何に。やがて二人に最大の試練「島原の乱」が迫りくる――。
  • 仕事が変わる「魔法の言葉」 名経営者たち73の教え
    3.0
    「大きな仕事は小さな人間からは生まれません」福原義春--日本を代表する名経営者たちの至言を経済小説の泰斗がより選った金言集。「結果は信念についてくる」「部下は向こうから育つ」といった独自の視点から編纂された本書は、ワークスタイルや会社組織を飛躍的に改善するヒントに満ちている。稲盛和夫、三木谷浩史、新浪剛史……ビジネス界のトップ30人が贈る至言!
  • 秋山久蔵御用控 無法者
    3.0
    町方の男とつるんで評判の悪い旗本の部屋住みを調べると、小料理屋や御家人から金を強請りとっていることが分かった。だが標的となった者たちも真っ当ではなく、何か後ろ暗いところがあるようだ。“剃刀”久蔵は、旗本が強請を繰り返すことには訳があるとみて、弥平次たちにさらに探索を進めさせると……。 好評シリーズ第21弾!
  • 江戸前の素顔 遊んだ・食べた・釣りをした
    3.0
    昭和30年代まで、江戸前の海は日本一の漁場だった! 浅草海苔はもちろん牡蠣の生産高でも輝かしい首位を獲得。豊かな海で獲れた新鮮な魚介を素材に天ぷら、鮨など食文化が開化した。深川に生まれ育ち原風景を知る、元釣り雑誌編集長の著者が、その体験や老漁師からの聞き取り取材。アサリやハゼの味わい、釣りや漁法、故事来歴に至るまで、あらゆる知識を集大成した「江戸前の博物誌」。
  • 昭和芸能史 傑物列伝
    3.0
    「国民栄誉賞」で見る昭和芸能史。 美空ひばり、長谷川一夫、藤山一郎、渥美清、森繁久彌、森光子。昭和・平成の大スターにして国民栄誉賞を受賞した6人。彼らの足跡を辿り、大衆とスターが織りなしてきた芸能史を紡ぎだした意欲作。演出家としてスターたちと直に接してきた著者が、スターがふともらした言葉、仕事に向かう姿勢、演技を離れたときの素顔などを回想し、その芸の本質に迫ります。美空ひばりはなぜ「下品」といわれたのか? 長谷川一夫の「科学的」な演技。知られざる渥美清の素顔。「戦争をしくじった」――森繁久彌が生涯抱えた陰影。等々、同時代の雰囲気を克明に回顧することで、6人の「傑物」が芸能史において、いかなる存在であったかも浮かび上がらせます。
  • これでおしまい 我が老後7
    3.0
    30年間苦闘を繰り広げてきた花粉症が、この春はどうしたことか、やってこない。ついに私も「完老」したのである――皆さん、さようなら!? 「悟る」ことなく爽快な愛子節を20年続けてきた「我が老後」シリーズもいよいよ最終巻か? タイガーウッズの浮気問題から、「知的人間」のメンド臭さまで、冴え渡る社会考察とユーモアで人間のおかしみをしみじみと堪能させる、元気がでる名物エッセイ!
  • 秋山久蔵御用控 花飾り
    3.0
    “剃刀”と称される南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵と手下たちの活躍を描く痛快時代劇。メンバーも増え、絶好調! 好評シリーズ第20弾!
  • 草の花 俳風三麗花
    3.0
    1巻804円 (税込)
    昭和10年春、女子医専を卒業した寿子は、満州・大連へ赴任する。帝大の科学者と祝言をあげたちゑ。六代目尾上菊五郎の妾となった芸者の松太郎。不穏な世相を背景に、三麗花はそれぞれの道を歩みだす。やがて訪れた再会の日、満州国皇帝の御前で彼女たちが詠んだ秀句とは――。永井荷風、高浜虚子、甘粕正彦、川島芳子、愛新覚羅溥儀ら、多彩な人士と交錯する、三麗花それぞれの人生。“句会小説”として話題となった直木賞候補作「俳風三麗花」、待望の続編。
  • 猿飛佐助 真田十勇士
    3.0
    猿飛佐助は武田勝頼の遺児であった――。初妊婦の陰毛を集める修行で百本以上の成果をあげ、天才的な忍者に成長。善良すぎて人を殺すことが苦手なのが欠点だが、それを愛され、真田幸村に仕える。信長、秀吉など戦国の名だたる武将の活躍と死の裏で、忍者や剣客たちが暗躍する! 柴錬先生の筆が冴え渡る、奇想天外の歴史娯楽小説。
  • 幽霊注意報
    3.0
    駅のタクシー乗場で突如弾丸に襲われた母娘。現場に居合わせた宇野と夕子は、すぐに犯人が割れるだろうと予測したが、母親を予期せぬスキャンダルが襲い、事態は思いがけない方向へ…(「裏切った弾丸」)。心霊スポットを紹介するロケ現場で、1人のお笑いタレントが毒を盛られた疑いで急死。妻は自分が夫を恨んでいたことを告白、またロケの際はかならず手づくり弁当を持たせていたことも明かした…(「幽霊注意報」)。日常に潜む悪意――赤川マジックは今作も絶好調! 大人気「幽霊」シリーズ第23弾。
  • 狩場最悪の航海記
    3.0
    徳川綱吉の治世。犬が人間より偉く、武士が腹を切る奇怪な国・日本に上陸した冒険家ガリヴァーは、病に臥せる将軍のため南洋の島へと不死の秘薬を持ち帰る旅に出た。忍者に海賊、恐竜までが暴れ回る旅の果てに明かされる世界の秘密。博覧強記の奇才が、膨大なトリビアと知的たくらみを詰めこんで描ききる! かの名作『ガリヴァー旅行記』からは割愛された幻の冒険記が本書。『高丘親王航海記』『ランゲルハンス島航海記』などの奇想博物冒険記に、『ニンジャスレイヤー』のキッチュさを加えたテクニカラーの一大奇書!
  • おいしいものは日本中から取り寄せる【文春e-Books】
    3.0
    週刊文春カラーグラビア人気連載「おいしい! 私の取り寄せ便」から、特に評判の高かった逸品を厳選して1冊に! 各界の著名人か?が心底気に入っている“お取り寄せ食品” を、よだれの出そうな写真と、懇切丁寧なお店情報とともに紹介する「特別保存版」です。 目次から/中尾彬「川魚の飴源のツガニ(モクズガニ)」/IKKO「パティシエ エス コヤマの小山ぷりん」/博多大吉「満満のもつ鍋」/小山薫堂「味味香のきつねカレーうどん」/桂歌丸「下倉孝商店の北海道産 地物 数の子」/梅宮辰夫「井上商店の特選鯨セット」/角田光代「サイボクハムのSGPロース しゃぶしゃぶ用」etc. ※このコンテンツはカラー版です ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 女の背ぼね
    3.0
    どうも女は目的を立てるとムキになる。ムキになると完璧さを求め、余裕をなくす。もしも私が男だったら「適当に賢く、適当に抜けていて、いざという時に気丈に頑張る妻」が理想である――男女の役割も人生の目的も曖昧なこの時代。豊富すぎる人生経験からくり出される至言、女が人間的魅力を湛えて気持ち良く生きるための名言が満載! 笑って元気になる、爽快エッセイ集。
  • 漱石俳句探偵帖
    3.0
    子規と競った松山・熊本時代、学生に幻滅した東大教師時代、小説家となってからも折々に、漱石は生涯2500余もの俳句を詠んだ。一流のユーモア、理想と孤独。漱石の最も自由な気持が満ちた17文字からは、時代の空気、あの名作の意外な背景が見えてくる。楽しいエピソードと新事実、知的興奮が満載の傑作歴史エッセイ集! ちなみに漱石の句の中で、著者一番のお気に入りは、漱石が痔の手術のため入院した日に記された、「秋風や屠られに行く牛の尻」……。
  • 夢うつつ
    3.0
    霧で視界が遮られる中、邦彦はタクシーで自宅へ戻ろうとする。けれどその運転手は死んだはずの幼馴染で(「どっちだ?」)――「どんな慎ましやかな、地味な生であったとしても物語の宝庫となりうる」というあさのあつこが、新たに試みた意欲作。日常生活の一場面を綴ったエッセイから一転、現実と空想が交錯する物語が展開される、6つの連作短篇集。ファンタジックで哀しく愛おしい作品群は必読!
  • 脱ニッポン富国論 「人材フライト」が日本を救う
    3.0
    現在、日本人の海外移住者は118万人に上る。特に増えている移住先がミャンマー、マレーシア、シンガポールといった新興アジア。富裕層はもちろん、中小企業経営者、金融専門家、IT起業家、学生など多くの日本人が移住している。著者がかつて描いた「資産フライト」は、すでに第二ステージ「人材フライト」を迎えているのだ。 彼らはなぜ日本を脱出したのか? 年収1億円の人がシンガポールに移ると日本との税金の差額は2540万円になるという。あるいは日本人の不動産投資が盛んなマレーシアには住民税・相続税がない。こういった節税、投資、起業の有利さだけを求めてではない。グローバル教育のレベルが高い現地校へ母子留学や、富裕層の暮らしやすい住環境をはじめとする生活のクォリティ等、「新移民」たちの目的は様々。 本書では、これらのカネ・モノ・ヒトの流出の実態を描きながら、彼らの稼いだ在外マネーを日本に還流する方法を提起する。
  • 源平六花撰
    3.0
    平家滅亡の直前、女院らとともに西海に逃げた松虫と鈴虫の姉妹。松虫が屋島の戦いで、源氏方の那須与一に扇を射抜かれたことから姉妹は疎まれ、浜で暮らすようになるが、さらに公吏としてやってきた那須兄弟の宴席に侍ることになる(「平家蟹異聞」)。落日の平家をめぐる女人たちを華麗な文体で描いた短編集。オール讀物新人賞受賞のデビュー作。NHKラジオドラマ化原作(出演:西田敏行、竹下景子)。
  • 秋山久蔵御用控 虚け者
    3.0
    若い武士の刺殺体が見つかった。滅多刺しだったことから、恨みによるもの、また女の仕業であることが疑われた。調べを進めると、武士は評判の悪い旗本の倅で、人形問屋の娘を弄び、身投げに追い込んでいたという。手下とともに真相を暴いた南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵が、最後に見せた裁きとは? 好評シリーズ第19弾!
  • ちがうもん
    3.0
    自分の気持ちがうまく言えない。もどかしい、くやしい。そんなことが、こどものとき、ありませんでしたか? これは、あなたの物語です。 1960年代、まだダサかった日本。関西の田舎町。3歳の少女はなぜ「特急こだま」の玩具を買ってもらったのか。4歳の少女はオバサンが何をしているのを見たのか。6歳の少女は夏休みにどんな初体験をしたのか……。こどもだったからこそ鮮明に焼きついた記憶。大人のためのリアルな童話とも言うべき短編集。
  • 祭ジャック・京都祇園祭
    3.0
    十津川警部「祭り」シリーズ、遂に電子化! 「祇園祭を爆破する」――。手紙は十津川警部を陥れる罠だった。京都に向かった十津川を待ち受ける犯人の奸計。警部は爆破犯に仕立てられ京都府警に捕まり、直子夫人までが誘拐される。絶体絶命の窮地にたたされた十津川警部。犯人の異常な悪意の裏には何があるのか? 好評の十津川警部「祭り」シリーズ、第3弾。
  • 阿川佐和子のこの人に会いたい9
    3.0
    まさにこれこそ、150万部突破のベストセラー『聞く力』の実践編! 2013年末、ついに1000回を迎える週刊文春の看板連載対談「阿川佐和子のこの人に会いたい」。2年に一度刊行されてきた総集編が、初めて電子書籍で登場です。収録ゲストは糸井重里、稲盛和夫、佐々木則夫、三浦友和、田中慎弥、米長邦雄、瞳みのる、内田裕也、山本富士子、小沢昭一、伊集院静、李登輝、やなせたかしの各氏をはじめとする、まさに多士済々の24人! ときにゲストと一緒に笑い、泣き、怒り、そして震災被災地に思いを馳せるアガワ。ゲストの魅力と、それを引き出すアガワの魅力が詰まった一冊です。
  • 龍馬の油断 幕末七人の侍
    3.0
    撃剣家として知られた坂本龍馬は、人を斬るのを厭いピストルを常に所持していた。彼が池田家でみせた油断とは? 父の失脚で辛酸を舐めた少年時代をおくり、勝海舟のもとにきた陸奥宗光の剣。ほか山岡鉄舟、吉田松陰など、幕末維新の世にひと際光を放った七人の剣士たち、それぞれの剣の道を枯淡の筆致で描く短篇集。
  • 地方維新vs.土着権力  〈47都道府県〉政治地図
    3.0
    永田町の政策論争や権力闘争、霞が関や業界との綱引き、諸外国との関係、大手メディアによる「世論」――これら“東京発”の視点だけでは日本の政治は語れません。狭いようで広い日本、それぞれの地域には「県民性」ならぬ「県政性」があるのです。本書は、47都道府県の政治風土、歴史、現況を明らかにすることで、この国の政治をより理解するための羅針盤となります。併せて、大阪維新の会など地方から生まれた新しい流れが国政をどう動かしていくのか、地方分権はバラ色なのか、そして日本の未来を担うべき人材は誰か、などを論じます。
  • 邪剣始末
    3.0
    『月下上海』の松本清張賞受賞で一躍スターダムに上り詰めた“食堂のおばちゃん作家”山口恵以子さん。彼女のデビュー作が待望の文春文庫化! 新内流しの門付け芸人おれんは、義父の刀匠・呉羽暁斎の遺言で、彼が呪いを込めて打ってしまった邪剣四振の行方を追っている。おれんは、辻斬りに襲われているところを救った貸本屋・文三の力を借りて邪剣を探し当て、邪剣に魅せられた者たちと死闘を繰り広げていく――。
  • 仏教シネマ
    3.0
    映画にはなぜ、お葬式のシーンが多いのか? 気鋭の宗教学者・釈徹宗師の問いから始まった対談。お相手は日本で一番若者が集まるお寺・應典院住職にして、かつては映画プロデューサーだった秋田光彦師。2人の“怪僧”が映画の中の生老病死、そして葬儀を手がかりに、人生の苦しみといかに向き合うかを説きます。とりあげる映画は『秋日和』から『永遠と一日』まで、全110本。読めば必ず観たくなる!
  • 抗がん剤だけはやめなさい
    3.0
    独自の見地からがん治療に対する見解を発信し続け、2012年に菊池寛賞を受賞した近藤誠医師の抗がん剤論決定版! 肺がんや胃がんなど、固形がんの標準治療とされる抗がん剤。だが、実は延命効果は認められない。認可取得を狙い、関係者が臨床試験データを改変する手口の数々を徹底論証する。抗がん剤が殺細胞薬として開発された以上、命を縮める毒性は免れない。それより、本当に必要ながん治療を自分で選ぶ力を身に付けよう! 本書は2011年に刊行された『抗がん剤は効かない』に最新の知見を加え、タイトルを改めたものです。
  • 花のながれ
    3.0
    昭和40年の暮れ、上野、池之端にある江戸から続く老舗糸屋の当主・清兵衛が亡くなった。あとに残されたのは美しき三姉妹――長女として老舗を守るしっかり者の藤代、のんびり屋の次女喜久子、そして若くて活発な末っ子の桃子。下町人情の機微に揺れながら、3人の娘がたどる三者三様の愛と人生の哀歓を描く表題作ほか、2編。
  • 秋山久蔵御用控 垂込み
    3.0
    盗賊同士の足の引っ張り合いを、“剃刀”久蔵が見事に裁く! “隠居の彦八”と呼ばれる元盗賊が江戸に舞い戻ったという。処刑された頭(かしら)の酉蔵の一周忌の法要を行う目的らしい。一方、酉蔵の娘の周辺では、蝮の藤兵衛の一味が様子を探っていた。盗賊同士、どんなかかわりがあるのか? 南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵は、手下とともに盗賊どもを追いつめる! 好評シリーズ第18弾!
  • 喬四郎 孤剣ノ望郷  蜘蛛の巣店(くものすだな)
    3.0
    文春文庫の書き下ろし時代小説シリーズ第1巻! 悪政を敷く御国家老に父を謀殺された有馬喬四郎は、江戸の長屋に身を潜めて復讐を誓う。が、まずはその日の暮らしが大事。怪しい仕事で日銭を稼ぎ、女人に妻の面影を求め、返す刀で刺客を倒す。ままならぬ日々を懸命に生きる喬四郎と、ひと癖もふた癖もある悪党どもが繰り広げる珍騒動。時代小説の愉しみを満載した、人情ドラマ新シリーズ!
  • ベッドの下のNADA
    3.0
    郊外の古いビルの最上階に住みながら、その地下で喫茶店NADAを営む夫と妻。常連客が集う中、睦まじく振る舞う2人だったが、その裏では、夫の背徳が密やかな嘘を呼んでいた――。夫婦それぞれの心の内を、子供時代の追憶を織り交ぜて描き、不穏な日常を静かに浮び上らせた、こわいまでに美しい物語
  • 秋山久蔵御用控 余計者
    3.0
    不忍池の畔で男の死体が発見された。近辺では筆屋の主が大山詣りに出て怪我をし、女房と手代が店を休んで後を追ったきり、姿が見えないという。南町奉行所の秋山久蔵は、死体が筆屋で、女房と手代が事件に絡んでいると睨むものの、残された証拠に違和感を覚える。久蔵に息子が生まれ新たな展開を見せる。 好評シリーズ第15弾!
  • 秋山久蔵御用控 乱れ舞
    3.0
    薬種問屋の主が斬殺され、娘が身投げをした。浪人に手籠めにされ、強請られていたのが原因だという。そこで浮かび上がった浪人・宗方慎之介は、元は直参旗本、そして秋山久蔵の幼馴染みだった。追い詰められ、「公儀に恨みを晴らす」と言い残して死んだ友の無念に、久蔵は隠された悪を暴くことを誓う。 好評シリーズ第7弾!
  • 秋山久蔵御用控 彼岸花
    3.0
    神田佐久間町の金貸しの屋敷に、般若の面をつけた盗賊が押し込んだ。一味は200両と主の徳兵衛の命を奪って姿を消した。南町奉行所の秋山久蔵は、手向かいもしなかった徳兵衛だけを惨殺したことから、恨みによる凶行だと睨み探索を進めるが…。夜盗の哀しみと“剃刀久蔵”の恩情裁きが胸を打つ。 好評シリーズ第6弾!
  • 秋山久蔵御用控 帰り花
    3.0
    「安心しな。義父上の無念、放っちゃあ置かねえさ。追い詰めて正体を暴き、必ず叩きのめしてやるぜ」。久蔵の義父、北島兵部が辻斬りにあって殺された。しかしそこには不可解な謎が。調べを進める久蔵がたどりついた許せぬ悪。亡き妻の妹・香織の無念を晴らすため久蔵の心形刀流が唸る! 好評シリーズ第2弾!
  • 風が吹けば
    3.0
    EXILEとPerfumeが好きな今どきの高校生・健太は、ひょんなことでヤンキー文化バリバリの1984年にタイムスリップ! ロサンゼルス・オリンピックが行われ、女子は聖子ちゃんカット、男子はボンタンを身にまとっていた懐かしいあの時代。ダサくても、何だか熱かった80年代。今どきの「ちゃら男(お)」健太が「つっぱり」メンバーたちとふれあい、成長する、熱い熱い青春小説。『インディゴの夜』で注目の著者が放つ傑作長篇!
  • 甘苦上海(がんくうしゃんはい)
    3.0
    上海でエステサロンを経営する51歳の紅子のもとに、39歳の美しい男が現れる。彼は初対面の彼女に、大金を都合してほしいと頼んだ。「都合してほしい」とはどういうことなのか。紅子はその問いを胸にもう一度彼に会いにいく──。欲望を肯定する街・上海を舞台に、人生最後の甘く、苦しく、激しい恋が幕を開ける。高樹文学の新たな到達点。
  • フライ・トラップ JWAT・小松原雪野巡査部長の捜査日記
    3.0
    O県警生活安全部「JWAT(ジェイワット)」は女性と子供の安全を守る特別チーム。一員である巡査部長・小松原雪野は、夜の公園で保護した高校生・隼人の証言に不信感を抱く。見知らぬ男たちに襲われたという彼は、なにかを隠しているようなのだ。路上強盗事件や、脱法ハーブとそれを入り口とした麻薬禍を追ううち、彼女は少年たちの中に潜んだ闇の存在に気がつく。だが、それは悪夢のはじまりにすぎなかった──。高嶋哲夫がスリリングに描く、書き下ろし新感覚警察小説!
  • 六本木デッドヒート
    3.0
    殺人を犯して服役、8年の刑期を終え出所した元風俗嬢の笙子。妹のような同居人・瑠璃と静かに暮らすつもりが、かつての恋人・加治が起こした10億円強奪事件に巻き込まれて複数の組織に狙われるはめに。かかる火の粉を笙子は振り払うことができるのか? そして明らかになる驚愕の真相とは? 異色の第16回松本清張賞受賞作。
  • 耳袋秘帖 妖談へらへら月
    3.0
    年の瀬の江戸で、「そろそろ、月が笑う」と言い残して、突如、人がいなくなる“神隠し”が、頻発した。根岸は、同心の椀田と家来の宮尾、岡っ引きの梅次や、下っ引きのしめたちに、消えた人々の身辺を探るように命じるが、その陰では危険な動きが……。根岸肥前が江戸の怪奇を解き明かす、耳袋秘帖「妖談」シリーズ第5巻。文春文庫オリジナルの書き下ろし時代小説。
  • 幽霊待合室
    3.0
    事故で列車が止まってしまい、田舎の駅で夜を明かすことになった宇野警部と夕子。その駅待合室で夕子が偶然目にしたのは、なんと死んだはずの叔父! 驚くままに翌朝を迎えると、別の乗客が殺されていて、叔父らしき男は事情聴取を受けることになるのだが──。本作もユーモアたっぷりに推理が冴える、大人気シリーズ第21弾。
  • 幽霊法廷
    3.0
    貿易会社の社長と刑事が殺された。現場に居合せた宇野警部は、意図に反して、犯人を射殺してしまう。やむを得なかったとはいえ苦悩する宇野の元に「犯人の死で隠された事件の真相を見付けよ」という謎の電話が! おなじみ女子大生夕子と解明に乗り出すが、夕子に見合い話が持ち上がり……。幽霊シリーズ第20弾は、初の長篇小説
  • 幽霊相続人
    3.0
    高校の同窓会に現れた、離婚歴3回、妊娠中の若い恋人同伴の大富豪。彼に届いた殺人予告と、3人の元妻の登場で、会場は大混乱! 女子大生永井夕子と宇野警部が活躍する「幽霊シリーズ」第19弾。「幻の相続人」ほか、「噂をすれば思い出す」「いざ歌え、歓喜の歌」「立ち聞き、また聞き、盗み聞き」など全6篇を収録。
  • 幽霊予言者
    3.0
    「私が死んだら、犯人はあの人よ」そう同僚に言い残し、愛美(まなみ)は本当に殺されてしまった。当初は、ストーカーに付け狙われた末の殺人事件と思われたが、捜査が進むにつれてある真実が明らかに。全ては半年前の受難から始まっていた……。推理の切れ味抜群の女子大生・夕子と、そんな彼女に頭が上がらない宇野警部のコンビが活躍する「幽霊」シリーズ第15弾。表題作をはじめ「悪魔は微笑む」「小さな、小さな眠り」など5篇を収録。
  • へび女房
    3.0
    まさかこんな行く末が待っていようとは。明治維新でふぬけになった元旗本の亭主を見限り、自らテキ屋の世界に飛び込んだ女房の奮闘を描く表題作。金髪の子を生み落とした明治政府高官の妻、政府お雇いの外国人に嫁いだ旧藩主の姫君など、激動の世を生き抜く女たちの心模様と身の処し方を細やかに綴る4編。女の哀しさと潔さが胸に迫る新・時代小説集。
  • 月影の道 小説・新島八重
    3.0
    会津が降伏開城した夜、見上げた空には銀の月、無残に散った親友の美しい顔──。壮絶な籠城戦に男装で参加し生き延びた、会津藩砲術指南役の娘・山本八重は、薩長への突き上げるような憎しみに葛藤する。アメリカ帰りの牧師・新島襄と結婚した時、心に期したこととは。「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれ、時代に挑戦し続けた女性の激動の一生。2013年NHK大河ドラマの主人公・新島八重の、誇り高き会津人としての生き様をドラマティックに描ききった画期的小説。
  • 幽霊晩餐会
    3.0
    都内屈指の高級フランス料理店から、まるで心当りのないディナーの招待を受けた宇野警部と恋人の夕子。訝(いぶか)りながらも店を訪ねてみたところ…2人を出迎えたシェフが唐突に打ち明けた。「今夜、誰かが私を殺そうとしているのです」。おなじみ幽霊コンビが豪華フルコースを堪能しながら犯人を暴く表題作ほか、ユーモア溢れる全7篇。息もつかせぬ展開のはてに人生のほろ苦さ、人の優しさが見えてくる! 大人気幽霊シリーズ第22弾。
  • ガモウ戦記
    3.0
    戦争で家も家族も失った、紙芝居屋の蒲生(がもう)太郎。かつての戦友の誘いに応じて秋田にやってきたら、そこは人生観がくるりと変わる別世界だった! 温厚な金木医師、マタギ免許皆伝のイワオ、色っぽい敏子、そして悪戯ばかりの悪ガキども。秋田で暮らす決意をした太郎は、戸惑いながらも田舎の暮らしに溶け込んでいく。終戦直後の秋田の山奥にあったパラダイス的な生活を、いきいきとユーモアたっぷりに描く。読めば心が豊かになる、ふるさと賛歌!
  • 冠婚葬祭でモメる100の理由
    3.0
    結婚指輪代=22万7千円、葬式代199万9千円? 冠婚葬祭はお金のからむ“闘い”だ。生涯独身者や離婚が増え、家族の形が大きく変わってきた今、冠婚葬祭における“正解”も変化している。給料格差のある同僚へのご祝儀額、東京と地方でご祝儀の相場が違いすぎる、無宗教の両親の葬式はどうしたらいいのか、墓守をやり切る自信がない、行き場のないお骨を預かった──募集した100の悩みに『葬式は、要らない』の著者が、ともに悩みつつ正面から回答する。
  • 世界エロス大全 「悦楽」と「偏愛」と「禁断」の園
    3.0
    一度読んだらクセになる、大人気の仰天人物伝シリーズ第6作目。本作では“乳房”“お尻”“足”“性器”“ヘア”に特化したエロス譚をはじめ、天使の歌声をもつ“去勢歌手”カストラートや両性具有へ向けられる偏愛の章、さらにはマゾヒズムの語源ともなった作家マゾッホの世界初の「奴隷契約書」、妊娠中の妻さえ縛って吊るした「責め絵」の伊藤晴雨、少女ヌード写真に執着した『不思議の国のアリス』のルイス・キャロルなど、特異な性的嗜好の衝撃エピソードが満載!
  • 振られた刑事
    3.0
    惚れていたバーのホステスが殺された。生前、急に冷淡なそぶりにかわった彼女に、なにが起こっていたのか? 捜査陣からはずされた刑事が、ひとり真実を追う表題作のほか、不倫と殺人容疑の狭間でアリバイ工作を画策する家庭の皮肉な幕引きを描いた「喪服の仲」、清楚な女子大生の自殺をテーマに、日常に見え隠れする人間の闇をしずかに解き明かす「悪魔の明日」など、全九篇を収録。人間ドラマの悲喜劇にやさしい視線を注いだ、推理ミステリーの名手による魅惑の短編集。
  • 昭和新山
    3.0
    「軍がなんと言おうと……誰かがこの地震と地形の変化を見守らねばならない」──太平洋戦争末期に北海道、有珠岳の麓に突如として隆起した昭和新山。調査・報道を抑えた軍部の圧力をはねのけ、私財を投げうって、新山の成長を観察・記録した男の半生を描く表題作ほか、南極を舞台に一年間も禁欲生活を強いられる越冬隊員のセックスを問題にした「氷葬」、日本で白熊を見たという話を複雑な男女関係にからめて描く「まぼろしの白熊」等、異色の六篇を収めた。
  • (ぶんこ版)糸井重里の萬流コピー塾
    3.0
    セン柳より面白いからマン流なのだ。ワイセツなことを考えてはいけない。広告は世界を変えたが、萬流は広告を変えた。IT革命や南北会談には残念ながら及ばなかったが、ギョーカイの技術革新、男女摩擦については大いなる洞察を見せたのである。これはまさに、来るべき新世紀にむけての一大セイシン運動と評すべきであろう。バブル黎明期の日本に突如あらわれた天才コピーライターが一般応募の秀作を格付け。予想を超える鬼才たちが集まり、一行メッセージにしのぎを削る。
  • 警視庁草紙(上)
    3.0
    1~2巻770円 (税込)
    物情騒然たる明治初期。新政府は首府東京の治安を求めて西郷隆盛に抜擢された川路利良大警視を筆頭に邏卒六千の警視庁を作り、いまその体制を着々と固めつつあった。片や、その大警視をむこうにまわし、「ちょいとお上をからかって、田舎っぺえのポリス野郎の鼻をあかせてやろう」と、まことによからぬ一味がいる。旧幕時代に十手取り縄を預かっていた神田三河町の半七、その手先冷や酒かん八。元同心千羽兵四郎、そして黒幕に控えるのは、隅のご隠居こと元南町奉行の駒井相模守……。
  • エロトピア(1)
    3.0
    たとえ万国のご婦人がたからインポと謗られオナニストと罵られようとも、「常識」の奴隷に落ち込んだ性的プロレタリアート解放のため、男にとっての、あるいは女にとっての性を解明すべく、女学生のセーラー服願望とマスターベーション礼讃を二本の柱に、古今東西の性知識と著者自身の体験を投入して綴る戦闘的エッセイ集。「ポーノトピアという言葉はあっても、エロトピアはなく、ぼくの新造語である」(著者あとがきより)。山藤章二画伯の文春漫画賞受賞傑作イラスト、完全収録。
  • 深川通り魔殺人事件
    3.0
    昭和五十六年、東京の深川で白昼、女性・幼児六人が通り魔に殺傷され、一人が人質となった。元すし店の板前川俣軍司の犯行までの軌跡と初公判から刑の確定までの全記録を克明に描いた犯罪小説。犯行にいたるまでのおいたちを当時の証言よりさぐりだし、裁判のやりとりを再現。裁判官、検察官、弁護士、精神医などが犯人の「狂気」性について全力を傾注したが、解明できなかった。昭和五十八年、無期懲役が確定。「キレる」現代人による動機の見えにくい犯罪増加の一端が、垣間見える。
  • 開戦前夜
    3.0
    昭和十五年十一月二十五日朝、元老西園寺公望死去を報じる新聞には、野村吉三郎海軍大将の「超大型」駐米大使就任の記事が載った。その朝、引き揚げ日本人客を乗せアメリカから横浜に帰港した新田丸から、二人の米国人神父が上陸する。出迎えたのは予備役海軍少将山本信次郎だった……。対日輸出禁止、渡航制限など、最悪の時期を迎えた日米関係を打開すべく水面下ではさまざまな動きが進むが、現実に進行したのは、相互理解の拒否、善意の拒絶、強圧と屈服要求だった。
  • 法廷 弁護士たちの孤独な闘い
    3.0
    昭和三年、広島で起こった養母殺しの容疑者山本老は、実に五十数年間に渡って無実を訴え続けて再審を請求、「第二の加藤老事件」といわれている。昭和四十九年、千葉で起きた両親殺しの容疑者は「史上稀に見る残忍な凶悪事件」として死刑を言い渡された……。陪審制度支持の立場から、長年に渡って日本の司法・裁判制度の問題点を追及してきた著者が、周到綿密な取材をもとに、冤罪事件に取り組む弁護士たちの、地道で真摯な闘いを描いた異色の裁判ドキュメンタリー。
  • 新太閤記(一)
    3.0
    尾張の鉄砲足軽の子、与助は、その容姿から「猿」とあなどられる愛嬌者の百姓だった。小さな体に秘められた出世への情熱は熱く、智謀にたけ、努力の甲斐あって織田家の小者をふりだしに、トントン拍子の出世街道に漕ぎ出す。木下藤吉郎と名を改め、人心をつかむ術にたけた彼は巧みな取入りと人使いで、清洲城の普請に、桶狭間の戦いにと八面六臂の活躍で功をあげ念願の士分にまでとりたてられた。一代の英雄を描いて興趣つきない極めつき太閤記。
  • 七人のトーゴー
    3.0
    七十億円を稼いだリングの悪役、グレート・トーゴーをはじめ、第二次大戦直後、アメリカで人気を呼んだ日系悪役レスラーたちの消息を求めてハワイに行った主人公が、プロレスの世界に仮託してみずからの想いを重ねあわせる表題作をはじめ、プロレスという虚実の境目に実人生の機微を鮮やかに浮かび上がらせた「覆面剥ぎマッチ」、「セメントの世界」「クレージー・タイガー」「奈落の案内人」「ひとりぼっちのツアー」の異色短篇小説六作を収録する。
  • やられ女の言い分
    3.0
    わたしはどうして、こうなってしまうのか? 次から次に襲いかかる男たちの身勝手で無神経なセクハラや暴言。あんまりな体験の連続に「もう二度と男を好きになったりすることはないような気がする」とすら思ったという著者だが、それでも潰れずに、マンガに小説に歌に芝居に妊婦生活に出産に、と幼ない我が子を抱えながら奮闘活躍する日々。1993年から1998年にかけて書いたパワフルでエネルギッシュ、爽快なまでにほんとうのことをずばり言い切るエッセイ集成。
  • メトレス 愛人
    3.0
    堪能な英語を武器に外資系の会社で秘書として働く片桐修子は、二十八歳の時、広告関係の会社を経営する十七歳年上の遠野昌平と愛し合うようになった。魅力的な女性としてときに結婚を予感させる男性のアプローチも多いが、それらを振り切って遠野ひとりを慕う修子。それから四年、男が妻子を棄て、修子との結婚を決意した時、彼女の中の何かが変わった。経済的、精神的に自立して生きる女性にとって自由な愛の形とは何かを問う問題作。
  • 鏨師
    3.0
    無銘の古刀に名匠の偽銘を切って高価な刀剣にする鏨師。その並々ならぬ技術を見破る刀剣鑑定家。火花を散らす名人同士の対決に、恩愛のきずながからむ厳しい世界をしっとりと描いた第41回直木賞受賞作「鏨師」のほか、「神楽師」「つんぼ」「狂言師」「狂言宗家」など、著者が得意とする芸の世界に材を得た、平岩弓枝の世界のエッセンスが味わえる珠玉の初期作品集。あとがきに収められた、直木賞受賞時の初々しいエッセイと師匠・長谷川伸の暖かい序文も、平岩ファンには必読。
  • 父が消えた
    3.0
    表題作は、父の遺骨を納めるべく売り出された墓地を見に行く青年の奇妙な一日をポップ・アート風に描いて注目を浴びた第84回芥川賞受賞作。他にカメラ狂のフェティシズムを考察する「星に触わる」、晴れた日に雨樋を買うことこそラディカルだと思う男を描く「自宅の蠢き」、銭湯の出前をとるという奇想天外な世界を描く「お湯の音」、友人から屋上をもらった男の日常生活を垣間見る「猫が近づく」。赤瀬川原平の別名を持つ著者の、初期の秀作五篇を収録した純文学短篇集。
  • かんちがい閉口坊
    3.0
    全国津々浦々の善男善女のサラリーマンが坊主にみこまれて、坊主や尼の姿になって、一流ビジネス街のビルからお経を唱えながら、ぞろぞろ出て来て全国行脚の旅に出る──表題作をはじめ、奇怪な生命体が次々に登場する「出入星管理事務所」、人の行動を火山活動にあてはめてみた「活火山」「休火山」「死火山」など、十一篇の短篇はいずれも奇想天外のアイデアとケタはずれの面白さを満載。SF界の奇才が段ちがいの力量を示す突撃的SF大行進!

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