日本株式会社の顧問弁護士 村瀬二郎の「二つの祖国」

日本株式会社の顧問弁護士 村瀬二郎の「二つの祖国」

896円 (税込)

4pt

3.0

2016年末、米国新大統領に当選したトランプ氏と安倍総理がニューヨークのトランプ・タワーで電撃会見し、大きなニュースとなった。この会見で安倍総理をアテンドしたのが、安倍家と親しい米国弁護士の村瀬悟氏。悟氏は、米国の有名弁護士事務所のパートナーを務める日系人3世だ。

村瀬家は、米国の日系人サークルの中でも特別な地位を占める。そのルーツは、悟氏の祖父に遡る。悟氏の祖父は、軍医として日露戦争で活躍するも、日本の医学のレベルの低さを知り、米ニューヨークのメディカル・スクールに留学。現地で開業する。ここから、日系人・村瀬家が始まる。

そしてニューヨークで誕生したのが、本書の主人公、村瀬二郎氏だ。二郎氏は、日系2世として米国で育つが、「大和魂を忘れるな」という父の方針で中学のとき日本に帰国。しかし、旧制芦屋中学在学中に太平洋戦争が始まる。立派な軍国少年へと成長した二郎氏だが、国籍の問題は常に二郎氏を悩ませる。そして戦争が終わり、米国に戻ると、今度は米国陸軍への徴兵が待っていた……。

青春時代に戦争にぶつかり、「二つの祖国」の狭間で悩み、苦しんだ二郎氏は、その後、アメリカで弁護士になるが、こんどは日米貿易摩擦の矢面に立たされる。「戦争前夜」とまでいわれた日米関係の悪化。そのとき、二郎氏は日本のために、摩擦解消に陰に日向に尽力する。

激動の20世紀に「二つの祖国」を生き抜いた男は、「大和魂」と「アメリカンスピリッツ」の狭間で何を考え、どう行動したのか。

「堤清二『最後の肉声』」(「文藝春秋」掲載)で2016年(第47回)大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)を受賞した筆者の受賞第一作の大型評伝!

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日本株式会社の顧問弁護士 村瀬二郎の「二つの祖国」 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2018年01月23日

    読む前は日米通商摩擦の事を詳細に書いてあるかと思ったが村瀬二郎の生涯を綴った伝記であった。

    村瀬二郎という人がいかに大和魂を持った人で日本とアメリカのビジネスの違い、政治の世界での身の振り方を日本人に教えたフィクサーなのかなと読んでて感じた。

    「仕事に誠実であれ」、「失敗するのは仕方がない。失敗...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年01月13日

    村瀬二郎とはまさに現代人に求めれられるダイバーシティをいち早くまた誰よりも深く追求した人物であるということが良くわかった。グローバル人材を目指すのであれば知っておくべき歴史であろう。
    本書の纏め方として、時系列の前後や、突如別の登場人物についての描写が多くなったりと読みづらい箇所が多かった。また途中...続きを読む

    0

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