NHK出版新書作品一覧
-
3.0「女性像」で西洋美術史を読み いくつもの睾丸を持つ女神、いつまでも若いままの聖母マリアと女性化する天使たち、無理な姿勢で立っているボッティチェリのヴィーナス、ファム=ファタルに魅了されたクリムト……古代から現代まで、特異とも思える女性イメージはいかに生まれ、いかに変遷してきたのか。当時の社会における女性のあり方を明らかにすることで、知られざる名画誕生の舞台裏に迫る。西洋絵画の画題の多くを占めてきた女性像に注目するのみならず、「描く」側として自らの芸術を切り開いてきた女性画家にもスポットを当て、西洋美術史の新たな姿を描き出す。カラー図版多数を交え、当代きっての名案内人が、やさしく、深く解説する。
-
-これがSNS時代のフィールドワーク術だ! 中国は宗教大国だった!? 奇っ怪な神々が跋扈する中国各地のディープな信仰世界を、TikTokを駆使した「お手軽フィールドワーク」で活写する前代未聞の民俗学ルポルタージュ。福建在住の異色の民俗学者が描き出す、知られざる中国の素顔に刮目せよ! 驚きの取材写真180点超もフルカラーで一挙収載!
-
4.0今こそ世界の欺瞞に目を向けよ! 大規模気候変動、核戦争の危機、シンギュラリティの脅威、テクノ封建制……加速度的に発展しながら着実に破局へと突き進む人類は、本当に「進歩」しているのか? 無知と危機、怒りと陰謀が終わりなく循環し、明日も変わらぬ暮らしが続くことが人々の第一の関心事であるこの世界の本質を凝視せよ!世界を代表する現代思想の奇才が、加速主義から斎藤幸平の脱成長コミュニズム、映画『シビル・ウォー』や『PERFECT DAYS』までをも縦横無尽に議論の俎上に載せながら、これまで「進歩」の概念が覆い隠してきた欺瞞を暴き、地球規模の惨事に備えるための新たな連帯を構想する!
-
4.3その画家はなぜ、強烈に「知」を求めたのか──? 近代の夜明け前、フンボルトやリンネ、ダーウィンよりはるか昔に、昆虫学という学問が存在しないなか独学で研究を行い、メタモルフォーゼ(変態)の概念を絵によって表現、さらに大西洋を渡って南米を調査旅行し、昆虫や植物の姿を生き生きと描写した破格の女性が17 世紀にいた。小さな虫の中に「神」を見たその女性、マリア・シビラ・メーリアンとは何者だったのか──。科学と芸術が混じり合った豊かな時代の輝かしい偉業を、中野京子が生き生きと蘇らせる。2002 年刊の幻の名著、『情熱の女流「昆虫画家」──メーリアン波乱万丈の生涯』が満を持して復刊!
-
4.0
-
4.0第一人者との問答で流れと主要論点をつかむ、“まったく新しい哲学史入門”再始動! 第4巻のテーマは倫理学! 複雑極まる現代を、私たちはどう生きるべきか。何が正しく、何が許されないことなのか。アリストテレスからはじまり、ベンサム、ミル、カントを経て、ロールズ、ギリガン、マッキンタイア、ヌスバウム、ピーター・シンガーまで、主要な思想家・ジャンルを網羅。特別章では、アナキズムと倫理の深いつながりに迫る。問答形式で哲学を学ぶ面白さを伝える、ありそうでなかった決定版入門シリーズ!
-
3.8これは、もう一つの「日本のいちばん長い日」だ。 あの日、51歳の徳川夢声は、天皇の声に「肉体的感動」を覚えて打ち震えた。 あの日、36歳の太宰治は、玉音放送を聞いて「ばかばかしい」と繰り返した。 あの日、27歳の高峰三枝子は、米兵に襲われはしないかと不安を抱いていた。 あの日、13歳の大島渚は、黙ったまま友人と将棋を指し続けた。 作家、映画監督、俳優、音楽家、歌舞伎役者、マンガ家……総勢130人超の敗戦体験を、膨大な資料にもとづいて再現する意欲作。鋭敏すぎるほどの感性を持ち合わせた者たちは、「あの日」をどう生きたのか。政治家や軍人ではなく文化人たちから描く、もう一つの「日本のいちばん長い日」。
-
3.5大河ドラマ「べらぼう」の近世美術史考証者がオールカラー図版で迫る決定版! 2025年大河ドラマ「べらぼう」のモデルは蔦屋重三郎。江戸時代中期、数多ある版元の中で、なぜ蔦重だけがこれほど注目を集めたのか。蔦重が歌麿に描かせた「ポッピンを吹く娘」はなぜ名作と言われるのか。話題を呼ぶ浮世絵を次々に手掛け、江戸を騒がせた蔦重の独自の仕掛けとはーー。 本書は蔦屋重三郎のビジネス上の足跡に沿って代表的作品から知られざる名画まで多くの作品を取り上げ、オールカラー図版を実際に見ながら、その歴史的意味やインパクトを明らかにしていく。大河ドラマ「べらぼう」の近世美術史考証者である著者が、“コンテンツビジネスの風雲児・蔦屋重三郎”に迫る決定版。
-
4.4過剰で派手な「縄文」と簡潔で優雅な「弥生」。2つの軸で古代から現代までの日本美術を軽やかに一気読み! なぜ独創的な絵師が美術史から締め出されたのか? 雪舟、等伯、若冲らは何がすごいのか? 日本的想像力の源流とは? 国宝、重文を含む傑作61点をオールカラーで掲載した、著者初の新書! 序 章 日本美術の逆襲 第一章 なぜ独創的な絵師が締め出されたか 第二章 「ジャパン・オリジナル」の源流を探る 第三章 「縄文」から日本美術を見る 第四章 「弥生」から日本美術を見る 第五章 いかに日本美術は進化してきたか 終 章 日本美術の底力とは何か
-
3.9初期の陸上植物の面影を残す植物、コケ。花を咲かせず地味な存在と思われがちだが、その清楚でみずみずしい姿は「わび・さび」に代表される日本の美意識に深く関係し、生き方に目を凝らせば、環境に応じて変幻自在にスタイルを変える知恵が満載だ。 岩や樹木になぜ生える?「苔のむすまで」はどれくらい? コケを愛してやまない気鋭の研究者が、200点以上の美しいカラー写真とともに語る、小さなコケの壮大な物語。各章間の小話も充実!
-
4.0人類の”大惨事”は避けられるか? 気候変動、生態系の破壊、食糧危機、世界大戦――人類の破滅を防ぐための時間がもう残されていないのだとしたら、我々は今何をなすべきなのか?パンデミックを経てますます注目される現代思想の奇才が、西欧と世界で今起きている事象の本質をえぐり、混迷と分断渦巻く世界の「可能性」を問う。
-
3.8
-
4.3私たちにとって、墓とは何か? 時の権力や死生観、土地や風土に根ざした文化によって、日本ではじつに多様な葬送文化が育まれてきた。 だが、過疎化や高齢化により、今その文化が風前の灯となっている。 土葬の現在から、肉体と魂を分けて埋葬する「両墓制」、沖縄の風葬やアイヌの男女別葬、無数の遺骨を粉末状にして固めた「骨仏(こつぼとけ)」まで――。 全国各地を歩いて取材した僧侶が、知られざる弔いのかたちを写真とともに明らかにしながら、 日本人がいかにして死と向き合ってきたかを問いなおす。
-
4.3
-
3.5直木賞作家が8人の戦国武将をプロファイリング! 「歴史に触れて疑問を抱く。そして自分なりに推察する。仮に物証はなくとも、行動パターン、過去の経歴、身体的特徴、さまざまなものから人物像の輪郭を限りなく鮮明にしていく。いわば、それは歴史上の人物のプロファイリングである。私は小説を書く過程において意識して、あるいは無意識でも必ずしている」 三英傑(信長、秀吉、家康)から、著作『じんかん』の主人公・松永久秀や『八本目の槍』の石田三成まで、8人の英雄たちの素顔が浮かび上がる。 彼らは何を目指し、何に賭け、何に心動かされたのか――今村流推察で解き明かす。 【内容】 第1章 織田信長――合理精神の権化 第2章 豊臣秀吉――陽キャの陰 第3章 徳川家康――絶えざる変化の人 第4章 武田信玄――厳しい条件をいかに生きるか 第5章 上杉謙信――軍神の栄光と心痛 第6章 伊達政宗――成熟への歩み 第7章 松永久秀――なぜ梟雄とされてきたか 第8章 石田三成――義を貫く生き方
-
-不屈の信念が、まだ見ぬ道を切り拓く。人気シリーズの書籍化第6弾! 本場ハリウッドを驚かせた「ゴジラ-1.0」の映像美、会社の垣根を越えて成し遂げた「姫路城」の大修理、悲願の金メダルを獲得した「車いすラグビー」、「ひきこもり」をなくす元専業主婦の挑戦、過疎の町に熱狂をもたらした「カーリング」物語……思わず胸が熱くなる5つのドラマを収載。 【内容】 1 ゴジラ、アカデミー賞を喰う――VFXに人生をかけた精鋭たち 2 白鷺城はよみがえった――世界遺産・姫路城 平成の大修理 3 車いすラグビー 執念の金メダル――仲間を信じて ひとつに 4 人生は何度でもやり直せる――ひきこもりゼロを実現した町 5 カーリング 極寒の町に熱狂を――じっちゃんが夢をくれた
-
4.0未曽有の危機に、立ち向かえ。人気シリーズ待望の第5巻! 新型コロナウイルス感染症や能登半島地震など、私たちの日常を一変させるような事態が起きたとき、絶望せずに立ちあがった人々がいた――。第5巻は、パンデミックや災害に関わるテーマを中心とする5つのドラマを収載。ダイヤモンド・プリンセス号に飛び込んだ災害派遣医療チーム、都内の病院で重症患者と向き合った医療従事者たち、自身も被災しながら炊き出しを続けた能登輪島の地元住民たち、国境を越えて生産を再開させた工場のリーダーたち、トルコ国民の「悲願」を実現した日本の技術者たち……。読めば勇気が湧いてくる、希望の物語。 【内容】 1 クルーズ船 集団感染――災害派遣医療チーム 葛藤の記録 2 パンデミック 東京の危機――第1波 医療従事者の闘い 3 能登輪島 炊き出し10万食――地震と豪雨 地元を支えた食の力 4 緊急派遣5千人 日本メーカーの総力戦――タイ大洪水 国境を越えた復旧劇 5 未完150年 悲願の海底トンネルに挑む――トルコ潮流との不屈の闘い
-
-時代を変えた「裏方」たちの5つのドラマ!人気ドキュメンタリーの書籍化第4弾。 宇宙の彼方で通信が途絶えた探査機を帰還させた科学者チーム、カンボジア復興のために国境を越えて命をかけた水道マン、「99%無理」と言われた壁を乗り越えた技術者、町の「嫌われ者」から世界の頂点へ業界を立て直したスケーター、ふるさとを守るため自ら立ち上がった被災者たち……。逆転劇の舞台裏に知られざるヒーローたちがいた。人気ドキュメンタリーの書籍化第4巻は、平成・令和の社会を支えた”裏方”たちの5つのドラマを収載! 【内容】 1 小惑星探査機はやぶさ ──奇跡の地球帰還 2 プノンペンの奇跡 ──希望の水道 国境を越えた絆 3 孤立集落へ 命の道をつなげ ──東日本大震災 6日間の闘い 4 革命の自転車 つなげ、感動のバトン ──世界初 電動アシスト自転車 5 スケートボード 頂点へ ──”日陰者”たちの逆転劇
-
-時代を越えて、受け継がれるものがある。多彩なテーマで送る、書籍化第3弾! 人知れず試練に挑み、壁を越えていく挑戦者たち。いつの時代も、その背中を押すのは、仲間や先人と繋いできた夢への思いだ。ひたむきに、一途に、困難に挑む人々に光を当てる群像ドキュメンタリー。書籍化第3弾は教育、スポーツ、ITなど多彩な分野で夢を追う人々の5つのドラマを収載。 1) トットちゃんの学校 ──戦時下に貫いた教育の夢 2) 男子バスケ 世代を越えた逆転劇 ──オリンピック 48年の挑戦 3) なでしこの花咲く日まで ──サッカー女子 不屈のバトンリレー 4) 祈りの塔 1300年の時をつなぐ ──国宝・薬師寺東塔 全解体修理 5) 日本発!革命アプリ 世界へ ──巨大フリーマーケット誕生 【内容】 1) トットちゃんの学校 ──戦時下に貫いた教育の夢 黒柳徹子さんのベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』のモデルになった学校「トモヱ学園」が舞台。戦時下にあっても子どもたちがのびのび学べるよう、個性を育む教育を貫いた教師と子どもたちの物語。 2) 男子バスケ 世代を越えた逆転劇 ──オリンピック 48年の挑戦 日本中が熱くなったパリ五輪。男子バスケ代表が48年ぶりの出場を決めるまでには、長い戦いの歴史があった。父から息子へ、亡き友から親友へ、奇跡の逆転勝利を目指して思いを繋いだ者たちの物語。 3) なでしこの花咲く日まで ──サッカー女子 不屈のバトンリレー 女性がサッカーをするのが当たり前ではなかった時代から、サッカーに人生を賭け、闘ってきた女性たちがいた。なでしこJAPANのワールドカップ優勝、そして現在に至るまで、己の信じた道を歩み、可能性を切り拓こうと奮闘した女性たちの物語。 4) 祈りの塔 1300年の時をつなぐ ──国宝・薬師寺東塔 全解体修理 1300年間の祈りが込められた、国宝・薬師寺東塔の全解体修理。現代の宮大工は塔の部材を通じて、1300年前の工人の心を見つける。祈りをさらに1000年先につなぐ、職人たちの物語。 5) 日本発!革命アプリ 世界へ ──巨大フリーマーケット誕生 「ベンチャー不毛の地」と呼ばれた日本から、世界で通用するサービスを目指して挑戦を続ける「メルカリ」。その創業者たちは、一度は起業につまずいた経験を持ちながら、挫折を乗り越え仲間とともに本気で夢に挑むと決意した。挑戦することの意味を問う、若者たちの物語。
-
-志を同じくする者たちの突破劇! 迫真の群像ドキュメンタリー、書籍化第2弾! 「この国には、誰にも知られず 輝く人々がいる」 失われたと言われた時代にも、挑戦者たちがいた。それは泥臭く、ひたむきに働く、無名の人々だ。 第2弾に収載されている、新たな価値に挑んだ5つの物語。主人公は地上の星。 幾多の困難や壁をいかに乗り越えたのか、そこに大切なメッセージがある。 【内容】 1 国産EV……衝突を重ねながらも乗り越えた開発秘話 2 隠岐 離島再生……島に新たな産業を生み、活気を取り戻すために 3 心臓・血管修復パッチ……困難を極める開発を成し遂げた命のドラマ 4 スパコン「京」……日本の競争力復活を賭け、挑んだ技術者たち 5 自動ブレーキ……交通事故ゼロという夢を目指しつづける
-
4.2近代哲学を乗り越え、未来へと向かう哲学史の流れを一挙につかむ! 日本における哲学研究の第一人者が集結し、全3巻で西洋哲学史の大きな見取り図を示す! 第3巻の舞台は、19、20世紀。果たして近代哲学はいかに乗り越えられ、新たな哲学を生み出すことになったのか。フッサール、サルトル、ウィトゲンシュタイン、アドルノ&ホルクハイマー、フーコー、ドゥルーズ、デリダ……。代表的な哲学者、主要哲学ジャンルを網羅するとともに、より良い未来に向けて哲学史を活かしていくための特別章を収載。「聞き書き」によって哲学史の核心と面白さに迫る。ありそうでなかった決定版入門シリーズの完結編。
-
-
-
4.0吉田拓郎からVaundyまで。時代の「てっぺん」を取った音楽家をつなぐ通史! 「あの音楽家がいちばんすごかった時代」と「あの時代にいちばんすごかった音楽家」、両者の視点から生まれた無二のポップス史。 レジェンド音楽家が何を成し遂げたのか、そして誰に何を継いだのか――日本の大衆音楽史に一本の進化論軸を通す。 本書は日本のロック、フォーク、ニューミュージック……「日本ポップス史」の全体像を知りたいと思ったときにまずは手に取るべき設計図、見取り図となるだろう。 「作品性」だけに傾倒するのではなく、「時代性」、ひいては「大衆性(≒セールス)」までをしっかりと捕捉したスージー鈴木流の「通史」がここに誕生。
-
3.6
-
3.9人手不足なのに、なぜ人が余るのか? これからの日本は、少子高齢化による深刻な人手不足と、デジタル化の進展による急激な人余りが同時に起こる社会に突入する。人手不足はローカル産業で起こり、人余りはグローバル産業で顕著に起こる。 これまでの常識のなかだけに生きるホワイトカラーは、生き残る選択肢がほとんどなくなる。 企業再生支援の第一人者による、国、組織、個人のレベルでの抜本的再生のための提言! 【内容】 序章 労働力消滅、ふたたび 第1章 グローバル企業は劇的に変わらざるを得ない 第2章 ローカル経済で確実に進む「人手不足クライシス」 第3章 エッセンシャルワーカーを「アドバンスト」にする 第4章 悩めるホワイトカラーとその予備軍への処方箋 第5章 日本再生への道筋
-
4.518年ぶりに復活の群像ドキュメンタリー、待望の書籍化第1弾! 「失われた30年」とも形容されるバブル崩壊の日本。そんな時代にも挑戦者は必ずいる。人に讃えられなくても、光が当たらなくても、ひたむきな仕事がある。情熱と勇気をまっすぐに届ける人気番組が待望の書籍化! 第1弾は4つのテーマに加え、俳優・田口トモロヲ氏の特別エッセイを収載。
-
3.8第一人者が「核心」と「面白さ」を論じ尽くす! 日本における哲学の泰斗が集結し、全3巻で西洋哲学史の大きな見取り図を示す! 第1巻は、近代以降の哲学を理解するうえでも必須の古代ギリシアからルネサンスまで。哲学という営みはいかに誕生し、受け継がれていったか。主要哲学者の思想をもとに、この時代の哲学の重要論点とダイナミックな流れを浮かび上がらせる。ゼロからの学び方、いま学ぶことの意義・効用まで――、「聞き書き」によって哲学史の「核心」と「面白さ」に迫る。ありそうでなかった決定版の入門シリーズが誕生!
-
4.0あの有名な画家――その最後の作品を知っていますか? ルネサンス、バロック、印象派……もう、そんな西洋絵画の解説は聞き飽きた。知りたいのは「画家は、何を描いてきたか」、そして「最後に何を描いたか」。彼らにとって、絵を描くことは目的だったのか、それとも手段だったのか―。ボッティチェリからゴヤ、ゴッホまで、15人の画家の「絶筆」の謎に迫る。 *電子版では、絵画はすべてカラーで収載しております。 [内容] 第1部 画家と神──宗教・神話を描く I ボッティチェリ『誹謗』──官能を呼び起こせし者は、消し去り方も知る II ラファエロ『キリストの変容』──バロックを先取りして向かった先 III ティツィアーノ『ピエタ』──「幸せな画家」は老衰を知らず IV エル・グレコ『ラオコーン』──新しすぎた「あのギリシャ人」 V ルーベンス『無題』──「画家の王」が到達した世界 第2部 画家と王──宮廷を描く I ベラスケス『青いドレスのマルガリータ』──運命を映し出すリアリズム II ヴァン・ダイク『ウィレム二世とメアリ・ヘンリエッタ』──実物よりも美しく III ゴヤ『俺はまだ学ぶぞ』──俗欲を求め、心の闇を見る IV ダヴィッド『ヴィーナスに武器を解かれた軍神マルス』──英雄なくして絵は描けず V ヴィジェ=ルブラン『婦人の肖像』──天寿を全うした「アントワネットの画家」 第3部 画家と民──市民社会を描く I ブリューゲル『処刑台の上のかささぎ』──描かれたもの以上の真実 II フェルメール『ヴァージナルの前に座る女』──その画家、最後までミステリアス III ホガース『ホガース家の六人の使用人』──諷刺画家の心根はあたたかい IV ミレー『鳥の巣狩り』──農民の現実を描いた革新者 V ゴッホ『カラスのむれとぶ麦畑』──誰にも見えない世界を描く 関連画家年表
-
-豊臣の「平和」はなぜ終わったか? 華々しい出世を遂げた兄・秀吉の影に隠れ、これまで知られることがなかった弟・秀長の生涯。だが、その実像に光を当てると、秀長の存在なくして秀吉の飛躍は成し得なかったことが明らかになった。兄弟の出生から、織田家臣としての活躍、そして本能寺の変後の主導権争いを勝ち抜き、「天下人」に登り詰めるまで──。秀吉と秀長はどのように支え合い戦国の世を生き抜いたのか。秀長亡き後、時代はどのように動いたのか。2026年大河ドラマ「豊臣兄弟!」時代考証者が、同時代史料と最新研究の知見をもとに、彼らの歩みを明らかにする! 第一章 秀吉・秀長兄弟の出生 第二章 織田家家臣としての活躍 第三章 本能寺の変後の主導権争い 第四章 豊臣政権の成立 第五章 「天下一統」の達成へ 第六章 秀長の死去と豊臣政権の行方
-
3.8
-
4.0「日本」はいかに誕生したか? 卑弥呼と三国志、空白の四世紀と技術革新、倭の五王と東アジア情勢──。最新の発掘調査とAI・DNA分析などの科学的アプローチ、さらには中国や韓国の国際研究の成果から、「日本」という国の始まりを多数の写真や図版とともに描き出す。東アジアを見渡すグローバルな視点から謎に満ちた日本古代史の最前線に迫った、NHKスペシャル「古代史ミステリー」が待望の書籍化! 【内容】 第1章 邪馬台国と古代中国 第2章 最新研究で迫る邪馬台国連合 第3章 漢王朝の崩壊と「倭国大乱」 第4章 卑弥呼×三国志──知られざるグローバル戦略 第5章 卑弥呼の最期と歴史の断絶 第6章 「空白の四世紀」に何が起きたのか 第7章 ヤマト王権と朝鮮半島情勢 第8章 激動の東アジアと倭の五王 第9章 「日本」はいかに誕生したか
-
4.2引退馬を問うことは、競馬の未来を問うことだ。 ターフを去った競走馬は、その後どこへ行くのか――?世界で最も馬券が売れる国・日本が抱える「引退馬」という産業課題。我々にとって馬とはどのような存在であるべきか?引退馬を追った映画「今日もどこかで馬は生まれる」の監督を務めた、競馬を愛する著者が、誕生から現役生活、セカンド・サードキャリア、肥育の現場まで、サラブレッドの”命がけ”の一生を、7年におよぶ現場関係者への綿密な取材を通して明かす。繊細で複雑な課題の核心を丁寧に、かつ情熱をもって世に問う、至上のノンフィクション。
-
4.0「きれい好きな」日本の私? 日本人らしさとして語られがちな「毎日風呂に入るのが当たり前」「バスタブでお湯に浸かりたい」という感覚。私たちが無意識に内面化しているこの意識は、いったいどこからきたのだろうか? 西洋人が見た江戸の庶民の入浴習慣から、「日本人は風呂好き」言説のルーツ、家政書で説かれた「清潔な国民」を育てるための女性の役割、さらには教育勅語と関わる国民道徳論で議論された、身体・精神の「潔白性」まで。入浴を通して見えてくる、衛生と統治をめぐる知られざる日本近代史!
-
3.8
-
4.0
-
4.1知能格差社会の真実から遺伝的な適性の見つけ方まで 知性、能力、性格、そして運まで――。行動遺伝学が明らかにしたのは、人間社会のあらゆる面を「遺伝の影」が覆っており、それから誰も逃れられないということだった。私たちは、残酷すぎる世界の真実といかに向き合うべきか。理不尽を乗り越え、成功を手にするための方法は存在するのか。ベストセラー作家と、行動遺伝学の第一人者が徹底的に論じる決定版。
-
3.0まるで『カラマーゾフ』の大審問官。これは、現代の「ツァラトゥストラ」だ! 全世界で22億5000万人もの信者を有する一大宗教であるキリスト教。しかし、その実態について、日本人のほとんどが理解していないと著者は言う。そこで著者はキリスト教の成立前後に着目し、こう断定する。 キリスト教は、神でもイエスでもない、それぞれの教会の指導者の「教え」と、それを「信じ込む」者との関係で成り立っている。そしてその構造は、イエスの時代からすでに始まっており、ありもしない「なすべきこと」を神の教えと信じ込ませた「神なし領域の宗教ビジネス」である――と。 ストラスブール大学神学部出身の神学者が、自身の研究の集大成として世に放つ、”あなたのキリスト教観が180度変わる”類書皆無の宗教論! 【内容】 序――キリスト教は西洋文明にとっての本質か 第1章 「キリスト教」についてのアプローチ 第2章 ユダヤ教の諸段階 〈1〉カナンへの定住――普通の一神教[前十二世紀] 〈2〉北王国の滅亡――本格的な一神教[前八世紀前半] 〈3〉神の前での〈自己正当化〉の排除[前二~前一世紀] 〈4〉「律法主義」への収斂[一世紀末] 第3章 キリスト教の成立 〈1〉神に選ばれたイエス 〈2〉さまざまな教会のさまざまな教え 第4章 キリスト教と「世俗化」 第5章 日本とキリスト教の関係について
-
4.0ブギの女王&スウィングの申し子--音楽史を塗り変えたコンビのすべてがわかる ポピュラー音楽史研究のトップランナーが、直筆楽譜や公演記録等を基に、笠置・服部コンビが近代芸能史に遺した業績を書き尽くす。録音音源やセールス中心の音楽批評通念、戦前と戦後を分断したものと捉える史観、西洋音楽を称揚する偏重主義に異議を唱え、ふたりが生み出した数々の「モダン音曲」とその実演の価値を検証する。心ズキズキ踊りだす、連続テレビ小説「ブギウギ」関連書の決定版。
-
4.5
-
3.8
-
3.0選択に迷ったとき、挫けそうになったとき、「あの人」が語りかける。 瀬戸内寂聴、高倉健、樹木希林、立花隆など、22人の先達はどんなメッセージを残したか。苦しいとき自らを奮い立たせた一言、一生かけて辿りついた境地を示すフレーズなど、懐かしい人物の珠玉の言葉が、懸命に生きる現代人を癒し、励ますアンソロジー。明日を生きる力が湧いてくる。NHK「あの人に会いたい」を書籍化。 【本書で紹介する人物と言葉】 瀬戸内寂聴、なかにし礼、宮城まり子、福本清三、酒井雄哉、高倉健、橋田壽賀子、高畑勲、鈴木登紀子、佐伯チズ、米沢富美子、樹木希林、赤塚不二夫、田辺聖子、坂上二郎、立川談志、立花隆、古賀稔彦、さいとう・たかを、永六輔、半藤一利、緒方貞子(※掲載順)
-
3.5リベラルよ、目を覚ませ。 パンデミックから気候変動、格差と福祉、資本主義の展望まで。世界はどこへ向かうべきか。トランプ政権以後のアメリカから社会の未来をまなざす、「知の巨人」によるコロナ禍の思索。
-
-今日も座席が決まらない……! 「この桜吹雪をよもや見忘れたとは言わせねえ」「これにて一件落着」――。決め台詞でおなじみの「江戸のお裁き」の現場は、本当はどうなっていたのか? 100年以上にわたって書き継がれた“役人用マニュアル”を読み解き、近世社会に貫徹していた「秩序感」をリアルに描き出す。 江戸時代、訴えを持ち込んでくる人々に対し、奉行所が開廷初日、真っ先に取り組んだのは、3段ある座席に出廷人を割り振る作業であった。無限にある「格式」の上下を見極めようとする熱意の背後に、幕府が守ろうとしていた正義のあり方――統治の正当性――を見出す。「身分制度」への思い込みが覆される快作!
-
4.0伝統とプライドに根拠はあるか 「一中」と聞いてピンとこない人も、例えば東京なら日比谷、埼玉なら浦和、大阪なら北野と言えば、ある種のオーラを感じるだろう。明治以来、これらの「第一中学」は不動の地位とブランド力を誇っていた。――今はどうだろう? 相変わらず"最強"の浦和、"復活"著しい日比谷と北野に加えて、安積、桐蔭、藤島、修猷館、鶴丸と、日本各地には伝統を誇る「旧制一中」47校が割拠している。その誕生と改名の裏にある知られざるエピソードと150年にわたる歴史、県下の二中・三中・高等女学校との関係、そして最新の教育事情と進学実績までを網羅した強力な高校本。第一人者が四半世紀にわたるデータ蒐集の成果を惜しみなく注ぎ込んだ力作!
-
4.0
-
4.0一気読み必至。常識が変わる生物学講義! 生物にはオスとメスという、異なる生殖器官をもった性が別個に存在するのではなく、オスとメスとはじつは連続する表現型である――生物の「性」の本質をそのように捉える驚きの研究が、生物学の最前線で進んでいる。逆の性に擬態して生きる鳥やトンボ、何度も性転換する魚、ホルモンで組織を操るネズミ……。興味深いいくつもの事例と、私たち生物の雌雄が形作られる仕組みとともに明らかになるのは、「生物の性は生涯変わり続けている」「全ての細胞は独自に性を持っている」という驚きの事実だ。第一人者である著者が、生物の体の精密な構造とそれを駆動するメカニズムを平易に解き明かす。
-
3.8
-
4.6『花の生涯』『黄金の日日』『独眼竜政宗』……その舞台裏にも、熱いドラマがあった! 大河ドラマ第1作『花の生涯』から『太平記』まで。草創期からドラマづくりに携わってきたプロデューサー、ディレクターらドラマ部OBたちの貴重な証言の数々を織り込んだ、迫真のドキュメント。1963年から91年までの28年間、制作現場では、泥臭くも熱い物語の集積があった。現場での意気込み、思わぬ障害、撮影上の工夫、スターたちの知られざるエピソード……大河とあわせて金曜時代劇などNHK大型時代劇も取り上げ、両者の熱気があいまって「黄金時代」が作られたことを明らかにする。テレビというメディアにまだ若々しい息吹が感じられた時代の「青春」の記録でもある。類書にはない迫力、緻密な描写、胸を締めつけられる懐かしさ……大河ファン待望の1冊。 〈目次〉 1:大河ドラマの誕生『花の生涯』『赤穂浪士』 2:試行錯誤??『太閤記』~『竜馬がゆく』 3:制作体制の確立??『天と地と』『樅ノ木は残った』~『国盗り物語』 4:金曜時代劇の冒険??『文五捕物絵図』『鞍馬天狗』~『壬生の恋歌』 5:新しい歴史ドラマ??『勝海舟』『元禄太平記』『黄金の日日』~『徳川家康』 6:ふたつの三部作??『山河燃ゆ』~『真田太平記』 7:復活と飛躍??『独眼竜政宗』~『太平記』
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 誰でも簡単プロの味!! 珠玉の「丼」70品 1957年の放送開始以来、日本の家庭料理の歴史を築いてきたNHK「きょうの料理」。番組とともに歩んできたテキストで紹介された中から、初心者でもしっかり作れてきちんとおいしい「丼」を厳選収載! 毎日食べたい「定番丼」や「ヘルシー丼」から、休日に作りたい「贅沢丼」や今どき人気の「個性派丼」まで。料理新書の真打ち登場!!(オールカラー・固定版) 巻頭スペシャル 味を極めた「特選丼」 第1章 毎日食べたい「定番丼」 第2章 からだに優しい「ヘルシー丼」 第3章 本格志向の「贅沢丼」 第4章 これもイチオシ「個性派丼」
-
3.8知る人ぞ知る実力派銘菓から、定番土産の驚くべき秘話まで──。日本全国に無数に存在する銘菓のなかから、「死ぬまでに食べたい逸品」や「唯一無二のユニーク秀菓」など、八つの見地で100種を厳選。銘菓がもっとおいしくなる雑学を添え、エッセイ形式で紹介する。全国をくまなく歩き続けた旅行作家による、40年に及ぶ取材の集大成が一冊に! 旅行・出張に必携のオールカラー。
-
3.6
-
4.2「頑張れ!」「やる気出せ」では人は動かない──三笘薫、河村勇輝らを育てたコーチを徹底取材! 指示がなくとも自ら動き、成長し続ける力はどうすれば育めるのか。ヒントは「叱る指導」からの転換が急がれるスポーツ育成の最前線にあった。スポーツと教育に精通したジャーナリストが、三笘薫、河村勇輝、北口榛花ら若くして世界で活躍するアスリートを育てたコーチ18人の人材育成術を徹底取材! ドラフト選手を次々輩出する無名校の「環境整備」の秘訣、五輪金メダルを生んだ「問いかけ」の心理的効用。「消えた天才」を生まないためのスポーツ現場の取り組みには、子育てからビジネスまであらゆる指導に応用できる目からうろこのスキルが詰まっていた。 【内容】 第1章 雪国の無名校はなぜドラフトに一学年6人も送り出せたのか ──「やる気が出る」環境をつくる 推薦ゼロで躍進遂げた大学野球の異能/日本代表を送り出す高校バスケ界の雄 など 第2章 控え選手だった三笘薫はなぜ焦燥につぶされなかったのか ──「対等な関係性」が人を伸ばす Jクラブが割拠する激戦区を制した街クラブ/北口榛花の才能をつぶさなかったコーチ/球児に「監督」と呼ばせない指揮官 など 第3章 不安に怯えていた柔道選手はなぜ五輪を連覇できたのか ──「傾聴と問いかけるスキル」が成果を生む ジーコに見出された男の哲学/錦織圭を育てたコーチの思考力 など 第4章 河村勇輝はなぜミニバスからNBAまで成長し続けるのか ──「好きのマインド」が伸びしろへ 筒香嘉智、森友哉を育てた中学生クラブの挑戦/少年野球の頂点で知った後悔と希望 など 第5章 6万人を教えた「少年サッカーの神様」はいかにスポーツを変えたか ──「主体性の支援」こそ本当の厳しさ 「怒らないミニバス大会」の主催者/ハンドボールに初の女性強化本部長誕生/生徒に謝罪会見した高校バレーの監督 など
-
4.2「今さら読み始めるのはちょっと……」という人へ 日本最大の現役作家であり、何十カ国語にも翻訳されて文学賞も多数受賞している村上春樹は、国内では「今さら読み始められない」「読んではみたが消化不良」「設定が非現実的で苦手」とも言われてきた。本書は村上研究で博士号を取得した著者が、一般読者向けにごく読みやすい文章で、村上作品へのよくある誤解を解きつつ、どう読めば現代人にとって得るものがあるのかを示す。村上がデビューから一貫して「自由の困難さ」を描いてきたことを指摘し、『ノルウェイの森』や『1Q84』などのベストセラーから「ドライブ・マイ・カー」などの短編、エッセイやインタビューに至るまで幅広く紹介して未読者にも興味を抱かせる、新鮮な入門書。 【内容】 はじめに 苦しみ悩む人々に寄り添い、人生と向き合えるよう背中を押す文学 第一章 村上春樹の読まれ方 ――批評的読解と世界的共感 第二章 村上春樹が考える「自由」とは何か ――地下鉄サリン事件と「単純な物語」 第三章 「橋を焼いた」作家 ――三つの習慣と「意識の整え方」 第四章 『ノルウェイの森』と『1Q84』 ――ベストセラーの“謎”を解く 第五章 諸刃の剣としての「想像力」 ――「かえるくん」「ドライブ・マイ・カー」「海辺のカフカ」 第六章 資本主義社会をどう生きるか ――「交換」から「象」へ おわりに 自ら作った壁に向き合う
-
4.0初の普通選挙、太平洋戦争、そして終戦。時の首相は、壇上から何を訴えたのか―― 昭和の幕開けから戦時体制へ、歴史が最悪のシナリオに向かう過程で、時の首相は、各党の指導者は、国民に何をどのように語ったのか。1928年に初の普通選挙に臨む田中義一から、1945年の終戦時に内閣を率いた鈴木貫太郎まで。昭和史研究の泰斗・保阪正康が、NHKに残された戦前・戦中の政治家24人の演説の肉声を活字にして、その一つ一つに解説を付しながら、太平洋戦争までの実態を明らかにする、類を見ない一冊! 【内容】 第一章 初の普通選挙に臨む 田中義一――初の普通選挙法に向けて 浜口雄幸(1)――経済難局の打開に向けて 浜口雄幸(2)――総選挙に臨む立憲民政党の立場 尾崎行雄――「憲政の神様」の総選挙 安部磯雄――無産政党の使命とは 大山郁夫――政治的自由獲得のための闘争 第二章 満洲事変勃発 若槻礼次郎――ロンドンより海軍軍備の縮小について 犬養毅――満洲事変後の日本の根本問題 永井柳太郎――日本は政友会の日本ではない 井上準之助――金輸出再禁止の決行は誤り 高橋是清――財政支出が需要拡大を推進する 斎藤実――「非常時の覚悟」をもって困難と戦う 第三章 国際連盟脱退から日中戦争へ 松岡洋右――国民精神を作興すべし 岡田啓介――ロンドン海軍軍縮会議脱退後の総選挙に向けて 広田弘毅――ドイツとの間の防共協定締結 林銑十郎――二大政党に反省を求む 近衛文麿――国民政府を対手とせざるの方針 平沼騏一郎――支那事変に対処すべき方針は確固不動 第四章 第二次世界大戦始まる 阿部信行――東亜新秩序の確立は不動の国策 斎藤隆夫――羊の正義は狼の前には三文の値打ちもない 近衛文麿(1)――大政を翼賛し奉らなければならない 近衛文麿(2)――産国相寄り合い、軍事同盟の威力を発揮せん 松岡洋右――米国の態度をすこぶる遺憾とする者である 第五章 太平洋戦争、そして終戦 東條英機(1)――一億国民が国に報い国に殉ずるの時 中野正剛――東方会精神にのっとり、全国民の信頼にそわん 米内光政――山本五十六元帥の英霊に応うる道 東條英機(2)――皇運を扶翼し奉るの日は今日来た 小磯国昭――総力を結集して敵に当たり、その非望を粉砕すべき道 鈴木貫太郎――私が一億国民諸君の真っ先に立って死花を咲かす
-
3.8あなたの知らない韓国がここにある! 韓国ドラマは甘いラブストーリーだけではない! 厳しい経済格差、色濃く残る家父長制、いじめが横行する兵役、塾通いで心を病む子どもたち……韓国社会が抱える問題や日本にはない慣習を描いたドラマの数々から、隣人の知られざる素顔に迫る。復讐劇が多いのは「代理満足」を得るため? 韓国の人間関係は「親しき仲には遠慮なし」? ラーメンが口説き文句に使われる理由とは? 人気作の字幕翻訳を数多く手がけてきた著者が、ソウル在住30年の経験をもとに書き下ろす、新感覚の韓国入門!
-
3.9
-
4.0あなたの街は大丈夫か!? 明治神宮外苑の再開発について反対の声が相次ぎ、議論を呼んでいることは多くの人の知るところとなった。 3棟の高層ビルが建てられる計画など、その開発スキームは高層化によって「保留床」を生み出し、得られた収益などで神宮球場を含む一帯の再開発にかかる事業費を補填するというものだ。 ほかにも福岡、秋葉原、中野、福井など、今まさに変わろうとしている都市を現地で徹底取材することで、再開発の裏側に迫ってゆく。 高層化ありきのスキームとなっていないか、街の個性や住民目線を置き去りにしてはいないか、そして、次世代に引き渡せるものとなっているのか――多面的な側面から検証する。
-
4.4悩んだときは、『孫子』×『貞観政要』と、『菜根譚』×『呻吟語』が役に立つ! 中国古典研究の第一人者が、『孫子』×『貞観政要』と、『菜根譚』×『呻吟語』の名言・格言を、身近なたとえを用いてわかりやすく解説する、ユーモア抜群の中国古典ガイド。 たとえば『孫子』の「彼を知り己を知れば、百戦殆(あや)うからず」。勝敗は彼我の相対的戦力差によって決まることを鋭く指摘したこの言葉は、オンライン会議時に思い出してみてはどうか。ふだん見えない自分がパソコンの画面に映る。「こんな妙な癖が自分にあったのか。今後は気を付けなければ――」。これは、他人と自分が同一画面上に配置されることではじめて自覚できることではないだろうか。 面白くてタメになる!「故事・ことわざ」の読み方指南の書である。 【内容】 [前編]仕事や組織での活動がうまくいくヒントがほしいときに ――組織論・リーダー論の最高傑作『孫子』×『貞観政要』より 一、算多きものは勝つ 二、彼を知り己を知る 三、人こそ城 四、水の如く勝ちを取る 五、逃げる美学 [後編]人生の歩き方、人との付き合い方に迷ったときに ――処世訓の最高傑作『菜根譚』×『呻吟語』より 一、自分の器を磨く 二、人間関係の極意 三、ピンチと感じたとき 四、四角と丸で生きていく 五、人生は百年のみ
-
-
-
4.4
-
3.6
-
4.0
-
3.7「弱いアメリカ」しか知らない世代の、社会変革の想像力とは? 機能不全に陥る民主主義、「保守」化する社会、脆弱な社会保障、拡大する経済格差―― 戦後国際秩序の盟主としてのアメリカが今多くの難題を抱え、転換期を迎える中で、 人口の2割を占める米国のZ世代は、社会変革の主体として注目を集めている。 テロとの闘いの泥沼化や金融危機など、自国の「弱さ」を感じながら育った彼らにとっては、 機能不全に陥る民主主義、拡大する経済格差、脆弱な社会保障こそがアメリカの「現実」だ。 長期的には政治・外交にも影響を及ぼすと見られる彼らは今、 どのような価値観や対外政策への志向を持ち、アクションを起こしているのだろうか? 米中対立、反リベラリズムからジェンダー平等、レイシズムまで。 気鋭の国際政治学者が、アメリカの今と未来をさまざまな角度から描き出し、 私たちの社会や政治の想像力を広げる渾身の書。
-
3.5
-
3.5ヒミコは二人いた? 東遷は何度もあった? 気鋭の作家が古代史の謎に切り込む! 「歴史的なあの事件」は本当に教科書どおりに起こったのか? いや、私はこう考える――。歴史を題材にした小説作品に定評のある著者・周防柳が、松本清張、井上靖、邦光史郎、黒岩重吾、永井路子ら往年の大作家から、澤田瞳子、坂東眞砂子、さらには諸星大二郎、安彦良和ら漫画家まで、彼らが自作で展開した諸説を紹介しながら、自らも事件の背景や人物像を考察していく、学校では絶対に教えてくれない、スリリングな古代史入門書。 第一章 邪馬台国は二つあったか――大和と筑紫の女王卑弥呼 第二章 神武は何度東遷したか――記紀神話と初期大和政権 第三章 応神天皇はどこから来たか――河内王朝と朝鮮半島 第四章 大王アメタリシヒコとは何者か――馬子と推古と厩戸皇子 第五章 天智と天武は兄弟か――対立から見た白村江、壬申の乱 第六章 カリスマ持統の狙いは何か――不比等と女帝たちの世紀 古代史小説ライブラリー(神話世界~八世紀奈良時代)
-
3.7
-
4.2コミュニズムが不可能だなんて誰が言った? 『資本論』は誰もがその存在を知りながら、難解・長大なためにほとんど誰もが読み通せない。この状況を打破するのが斎藤幸平――新しい『資本論』解釈で世界を驚かせ、『人新世の「資本論」』で日本の読者を得た――、話題の俊英だ。マルクスの手稿研究で見出した「物質代謝」という観点から、世界史的な名著『資本論』のエッセンスを、その現代的な意義とともにていねいに解説する。大好評だった『NHK100分de名著 カール・マルクス『資本論』』に大量加筆し、新・マルクス=エンゲルス全集(MEGA)の編集経験を踏まえて、“資本主義後”のユートピアの構想者としてマルクスを描き出す。最新の解説書にして究極の『資本論』入門書!
-
4.0正統にして先鋭。180年受け継がれてきた音楽と伝統の奇跡 言わずと知れた世界最高峰のオーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。なんと彼らは創設から一貫して経営母体を持たず、その運営を演奏家たち自身が行っている。なぜ彼らは長きにわたり後ろ盾なしで存続し、伝統を守り続けてきたのか。2020年、コロナ禍でコンサート開催が困難を極めた時期の来日公演の舞台裏から、組織のマネジメント形態や奏者たちによる「民主制」の内実、偉大な音楽家との関わりや戦時の対応、変化するマネタイズの手法まで。音楽ジャーナリストとして楽団長や団員に取材を行い、同時に彼らのレコーディングにも参加する著者が明かす、180年続くウィーン・フィルの「行動原理」。 第1章 音楽界のファーストペンギン 第2章 ウィーン・フィルとは何者か 第3章 ウィーン音楽文化と自主運営の歴史 第4章 戦争が落とした影 第5章 王たちの民主主義 第6章 アート・マネジメントの先駆として
-
3.8私たちは、「バカ」だったから繁栄した!? 人類は他の生物より、知能が高く、そのために文明を築き成功することができた、と思われている。果たしてそうだろうか。知能の高さと生物の繁栄は直結しているのか? なぜ知能だけでなく、意識が進化したのか? 脳の大きいネアンデルタール人が滅んだのはなぜか? 生物進化についてのわかりやすい解説が人気の著者が、人類史の大きな謎に迫る!
-
3.9不自由で理不尽な社会で、心涼やかに生きるには? 自由に生きれば欠乏し、安定すれば窮屈だ。どうしようもなく希望や理想を持っては、様々な”壁”に阻まれる――。そんな私たち人間のジレンマを乗り越えるヒントは、戦後日本のカオスを生きた作家・安部公房にある!「マンガ家・ヤマザキマリ」に深い影響を与え、先の見えない現代にこそその先見性が煌めく作家の「観察の思考」を、著者の視点と体験から生き生きと描き出す!(NHKEテレ「100分de名著」2022年6月放送予定「安部公房 砂の女」に講師出演決定)
-
3.9※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 論理的思考力を身につけるために最適で万能、さらに人類の共通語ともいえるものが数学だ。 AIや自動運転など技術革新がさまざまな場面に登場する昨今、数学的素養を持つことのニーズが日に日に高まっている。 早稲田大学の政治経済学部が「数学Ⅰ・数学A」を入試の必須科目にしたことをさきがけに、今後、数学Ⅰと数学A は、文系学生にとって最低限の「数学リテラシー」のスタンダードになっていくだろう。 本書ではその「スタンダード」がどんな内容を含むのか、数学を避けてきた文系出身の社会人でも無理なく学べるように解説する。数学が実社会でいかに役立つのか、論理的思考力の形成にどのように貢献するのか――実感しながら読み進めていくうちに身体に数学的思考が自然としみ込んでゆく。 「高校時代に数学をこんな風に教わりたかった」との声続出!
-
3.5哲学の常識は、今いかに変化しているのか? 「人間」を中心とした近代哲学の前提が今、揺らいでいる。パンデミックやテクノロジーの進化など、社会状況の変化によって、哲学には今どのような「問い」が生まれているのか?ネット時代の民主主義のあり方から、IT化と公私の変化、人新世とエコロジー、シンギュラリティとトランスヒューマニズム、動物・AIなどの「非人間」の倫理まで。哲学の最前線で起きている地殻変動を、8つの具体的な論点として提示し解説する! 〈目次〉 第一章 ネット時代に民主主義は可能か 第二章 人はなぜルールに従うのか 第三章 「公/私」の境界はいかに変化しているのか 第四章 「ポスト・ヒューマニズム」は何を意味するのか 第五章 動物・AIの権利はなぜ問題になるのか 第六章 哲学はエコロジーをどう捉えるか 第七章 人間を超えた世界の「科学」とは何か 第八章 コロナ時代の「自由」とは何か
-
3.82022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」時代考証者による決定版! 伊豆の地方豪族だった北条氏は、いかに流人時代の頼朝と出会い、源平合戦、幕府草創期を経て、熾烈な権力闘争の末に承久の乱を制したのか。源氏、朝廷側からだけでは見えてこない幕府内の駆け引きや争いの一部始終、複雑極まりない人間関係を、常にその中心にいた時政・政子・義時を軸に生き生きと描きだす。鎌倉殿はなぜ北条氏を重用し続けたのか、宿老十三人による合議制の内実とは、実朝暗殺事件の犯人と狙いは、なぜ義時は将軍にならなかったのか――。第一人者が通説を検証し、この時代をめぐる疑問の数々に答える決定版!
-
3.6万国の労働者よ、駄々をこねろ! コロナ禍でさらに屈折する現代の労働倫理や規範意識。「はたらかざるもの、食うべからず」。私たちはなぜ心身を消耗させながら、やりたくない仕事、意味のない仕事に従事し、生きるためのカネを稼ぐのか。 社会からはいつでも正しい生き方や身の処し方が求められ、もっと頑張れ、努力しろと急き立てられる。そこから逸脱すれば落伍者。そんな世界は正常か? 気鋭のアナキスト文人が、フーコーからグレーバー、『古事記』から『鬼滅の刃』、果ては近所の野良猫までをも俎上にあげながら、資本主義の絶対的な権力性を背景にした労働倫理を相対視し、そこから踊るように抜け出す道を拓く。未来をサボれ!
-
3.4そこに酒があり、ドリンカーがいれば、即酒場。 コロナ禍で外食産業の大手チェーンが大打撃を受ける一方、デリバリーを軸としたゴーストレストランが増えてきている。 ポスト・コロナの飲食店はどうなってしまうのだろうか。 そんな中、国内外の酒場をハシゴして40年、包丁を握って35年の「文壇一の酒呑み&料理人」が、ついに理想の居酒屋“masatti”を開店した??? 芥川賞最多落選の芥川賞選考委員が放つ、気宇壮大かつ抱腹絶倒の食エッセイ!(レシピ&カラーページ付) 〈目次〉 1.マッコリタウンの夜 2.「離れ」としての居酒屋 3.臨時居酒屋の極意 4.「揚げ物王」はどれだ? 5.屋台というハッピー・プレイス 6.豆腐と卵 7.空想「鍋フェス」 8.空想居酒屋の「炊き出し」 9.魅惑の寿司屋台 10.健康度外視珍味偏愛 11.鰻 12.コロナ時代の食 13.免疫向上メニュー 14.ポスト・コロナの飲食店の行方 15.闇市メニュー 16.奇想料理とベジ呑み 17.スープで呑む 18.世界の屋台に立つ 19.「何処でも居酒屋」開店 20.歓迎光臨 天ぷらMasatti
-
3.5
-
3.8
-
4.0
-
3.8フランスの栄華をきわめたヴェルサイユの歴史。なかでも最も魅惑的な人物として語り継がれる悲劇のヒロイン、マリー・アントワネット─その三十八年の生涯を、「ヴェルサイユ宮殿《監修》マリー・アントワネット展」の出展作品を題材にしながら紡いでいく。王妃の運命を決めた〈偶然・暗転・想定外〉(コラム)を収載。(本書はカラー写真を含みます) [内容] 第1章 ハプスブルク家のプリンセス 第2章 変わりはじめた国際地図 第3章 嫁ぎ先ブルボン家 第4章 王太子妃としての生活 第5章 神に選ばれた王妃 第6章 ロココの薔薇 第7章 忍び寄る革命 第8章 「パリへ!」 第9章 逃亡失敗とフェルゼン 第10章 引き裂かれた家族 第11章 忘れ得ぬ王妃
-
4.2時代とともに、絵は変わる。 でも、“人間の心”は変わらない。 19世紀後半のフランスに起こった絵画運動で、現代日本でも絶大なる人気を誇る「印象派」。“光”を駆使したその斬新な描法によって映し出されたのは、貧富差が広がる近代の「矛盾」という“闇”でもあった。マネ・モネ・ドガからゴッホまで、美術の革命家たちが描いた“ほんとうのもの”とは――。 *電子版では、絵画の多くをカラー画像で収載しています。 *著者の話題作『「怖い絵」で人間を読む』につづく〈ヴィジュアル新書〉第2弾! [内容] 第1章 新たな絵画の誕生 第2章 「自然」というアトリエ 第3章 エミール・ゾラをめぐる群像 第4章 キャンバスに映されたパリ 第5章 都市が抱えた闇 第6章 ブルジョワの生きかた 第7章 性と孤独のあわい 第8章 印象派を見る眼
-
4.3
-
4.01巻979円 (税込)トランプ政権と民主主義のゆくえは? EUの将来は? 世界経済は今後どう変わるのか? シンギュラリティとはそもそも何か? 国際情勢、AIと人間、気候問題、都市とライフスタイルの未来像……。データとファクト重視、冷徹な現状分析を旨とする大御所たちに、「都市を変えるアイディア」を実践している若き知性を加えた計5人にズバリ斬り込み、今いちばん知りたいことに明確なビジョンを示す大興奮の一冊。 1 トランプ政権と民主主義のゆくえ ─ノーム・チョムスキー 2 シンギュラリティは本当に近いのか? ─レイ・カーツワイル 3 グローバリゼーションと世界経済のゆくえ ─マーティン・ウルフ 4 都市とライフスタイルのゆくえ ─ビャルケ・インゲルス 5 気候変動モデル懐疑論 ─フリーマン・ダイソン
-
3.0
-
-細見、黄表紙、洒落本、狂歌絵本……。蔦屋重三郎は、いかに江戸最先端の流行を捉え、庶民から熱狂的な支持を得たのか。喜多川歌麿、山東京伝、大田南畝らとどのような本づくりを行ったのか。江戸文化・風俗に与えた影響とは。具体的な出版物を一つひとつ挙げながら、大河ドラマ「べらぼう」考証者で蔦重研究の第一人者である著者が、「蔦重版」の真髄を解説! *電子書籍版には一部収録していない資料写真がございます。あらかじめご了承ください。
-
5.0
-
4.0
-
3.7「ネステッド・クライシス」の時代を生きる日本人へ! 時事問題にも積極的に発言してきた「活動する哲学者」ガブリエルの目に映る、日本社会の「レイヤー」とは何か? 「90年代で足踏みしている」と評された日本人は、これからどうすればいいのか? 気候変動に始まった複合的な危機の時代を見通す視座を伝授する!
-
3.0
-
3.0気鋭の脳神経科学者が、"飽きない脳"の仕組みを解説 やる気のある人や状態は、やる気のない状態から意識的にやる気を出したわけでなく、脳が「ワクワク」した結果、身体が勝手に動いてノリノリになっている場合がほとんどです。無意識であるという意味では、本来やる気などは存在しません。そのような思い込みが作り出した「モチベーションの壁」を壊すには、脳の喜びを心身に伝えるしかないのです。 モチベーションアップの行動を起こすためには、誰もが生まれつき持っている脳の「統計学習」の機能が有効な手段となります。統計学習とは、脳の潜在的(無意識的)な学習機能です。統計学習によって、脳はさまざまな事柄に対して「次にどんなことがどのくらいの確率で起こるか」を予測し、社会環境の中で何に注意を向けるべきかを適切に察知できます。統計学習において、知っていることばかり起きると脳は「飽きて」しまいます。逆に、脳がワクワクするような適度に新しい出来事が起こると脳のモチベーションが維持され、やる気が身体に伝わるのです。 はじめに 第1章 脳は勝手に判断する――脳の予測とモチベーション 第2章 「脳の壁」を壊す――変化と維持のせめぎあい 第3章 脳と思考の関係――意欲をコントロールする仕組み 第4章 脳の「思い込み」――不満を減らすか、満足感を増やすか 第5章 最高のモチベーションのために――自ら意欲を高める おわりに
-
4.0「ただ、人間らしく暮らしたい」――高齢者の尊厳回復への道筋を示す 人生100 年時代、生きがいや健康のために働き続けようとの掛け声の一方で、低年金に苦しみ、生活を補うため働かざるを得ない老年層は多い。さらに生活保護以下の水準で暮らす高齢者は600万人超もいる。 『下流老人』から7年、賃金は伸びず物価が上昇する中で、今後誰もが直面しうる危機が、老後の貧困である。超低年金、超低賃金、シニア労災等の横行を座視してはならない。 公助(年金)、自助(生きがい)、共助(つながり)の立て直しを訴える著者が、誰も取り残さない社会実現への具体策を提言する。中でも高齢者が安心して生きられる、貧困打開への究極の処方箋とは、全員へ一律の生活扶助費を支給する「最低保障年金」の実現だ。
-
4.4
-
-自分ならどうする!? ゲノム医療時代のがんとの新たな向き合い方、付き合い方 オーダーメイド医療が実現しつつある昨今、患者にとってできるだけよい治療と人生の選択肢とは?――20年以上、がん治療の現場と患者を取材し続けてきた著者が数多くの実例から考察。 最新治療の恩恵を取り入れつつ、仕事も人生もあきらめない方法など、100人を超えるがんサバイバー達との対話から得た貴重な知見を伝える。 がんゲノム医療による「プレシジョン・メディシン(精密医療)」が進み、現場も一変した今、患者の本音や選択から、「自分だったらどうするか」という当事者の視点で考え、新たな発見やヒントをつかみとってほしい――がん闘病者から、がん検診受診者まで、がんに無関心ではいられない人たち必読のルポルタージュ。
-
3.9パンク歌手から芥川賞作家、そして唯一無二の文人へ。町田康、はじめての自分語り! 独特な文体・語法と奇想天外な物語で幅広い読者を有し、多数のヒット作を発表してきた作家・町田康。一度読んだらやみつきになる、あの唯一無二の文学世界は、いかにして生まれ、進化してきたのか。町田ファンならずとも、文芸ファンなら誰もが気になる謎について、作家自らが内面を「暴露」する注目の一冊。本書では、人生初の試みという「自分語り」を幼少期から還暦を迎えた現在まで、好きだった本や作家、自身の作品解説といった文学世界はもちろん、影響を受けた民謡・浪曲・落語・ロックなどの芸能世界も取り込みながら、徹頭徹尾、町田ワールドを全開していく。 【目次】 本との出会い 夢中になった作家たち 歌手デビュー 詩人として 小説家の誕生 創作の背景 作家が読む文学 芸能の影響 エッセイのおもしろさ なぜ古典に惹かれるか 古典の現代語訳に挑む これからの日本文学
-
3.4誰が「メタバース経済圏」を制するのか? ビジネスや経済のあり方を根底から覆すテクノロジーとして、大きな注目を集めている「メタバース」。GAFAMが動き始めたことで、急速な勢いで業界大変革が進んでいる。エピックゲームズ、ロブロックスら先駆者から、異端のナイアンティック、日本企業まで。仁義なきプラットフォーム争奪戦を、各社はどのような戦略で勝ち抜こうとしているのか。そして仮想空間の膨張は、現実経済をどう変えるのか。長年VRビジネスを取材・研究し、自らもビジネスを行う著者が、具体的な企業動向を踏まえて徹底解説する!
-
4.2ヘーゲル、ニーチェ、ハイデガーよりも、パスカルこそが役に立つ! 100分de名著でもおなじみ、博覧強記の作家・フランス文学者の鹿島茂が、「自我と幸福追求を試みた最初の書」として絶賛する西洋哲学の古典『パンセ』。本書では、「キリスト護教論」を目的として書かれた『パンセ』の中から、現代人にとって切実かつ魅力的な部分を抽出し、著者が訳と解説を施すことで、パスカル×鹿島茂の新たな箴言集、いわば『パンセ 人間学篇』を編み直す。著者は「現代人が『パンセ』を読んだことがないのは、もったいないどころか大きな損失である」と語る。読者が、パスカルの思想に触れながら、人間の二大苦悩である「自我」と「幸福追求」について、自らの答えに行き着くよういざなう、究極の哲学ガイドである。 <目次> 第1章 ようこそ、『パンセ』の人間学へ/第2章 人は気晴らしなしでは生きられない/第3章 すべては「ドーダ」で理解できる/第4章 とにかく自分のことが好き!/第5章 人間は奇妙なオルガンである/第6章 人は変わる? 変わらない?/第7章 人間は習慣によってつくられる/第8章 オネットムと言われるようになれ/第9章 想像力って素晴らしい!/第10章 現在に安住できないのはなぜ?/第11章 「正義」ってなんだろう?/第12章 人間は惨めで偉大な存在である/第13章 人間は考える一本の葦である/第14章 だから神は存在する