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一気読み必至。常識が変わる生物学講義!
生物にはオスとメスという、異なる生殖器官をもった性が別個に存在するのではなく、オスとメスとはじつは連続する表現型である――生物の「性」の本質をそのように捉える驚きの研究が、生物学の最前線で進んでいる。逆の性に擬態して生きる鳥やトンボ、何度も性転換する魚、ホルモンで組織を操るネズミ……。興味深いいくつもの事例と、私たち生物の雌雄が形作られる仕組みとともに明らかになるのは、「生物の性は生涯変わり続けている」「全ての細胞は独自に性を持っている」という驚きの事実だ。第一人者である著者が、生物の体の精密な構造とそれを駆動するメカニズムを平易に解き明かす。
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Posted by ブクログ
性スペクトラムは人間では最近の概念だが、生物的にいうと進化の過程で当たり前に取り入れられてきた概念であり、サバイブするために必要とされている考え方ということがわかった。つまり、人間は遅れてるんだな。早く男・女という考え方がもっとニュートラルになったらな…
エリマキシギのオスとメスは、縄張り型・サテライト型・メス擬態型オス(それぞれ、ジャイアン・スネ夫・のび太っぽい)がいる。縄張り型は1番強いので、1番にメスを選び交尾する。サテライトはメスが複数いる時に、おこぼれをもらう。メス擬態は見た目がメスっぽいので追い出されることもないので、安心して交尾をする。おもろ。
性は生涯変化する。乳児は性器以外特徴がないため、ニュートラル→第二次性徴を経てオス・メス100%に→老化とともにニュートラルに近づく。
カクレクマノミは状況によって自在に性転換を行う。
チョウチンアンコウのオスはメスの10分の1しかない。メスに食いついたオスはメスに吸収され、精巣だけが残る。
シャチやクジラは生殖可能年齢を超えた「おばあちゃん」が長い経験から餌が豊富な海域を知っているため、餌が少なくなった時期にその海域へと群れを導くことで、群れに利益をもたらす。
ハダカデバネズミは、体が大きな女王のみが発達した卵巣をもち、繁殖することが可能で、その他の小型のメスは卵巣が発達していないので子供は産めない。女王は女性ホルモンがたっぷり入った糞を他のメスたちに食べされることで、養育を担わせている。
Posted by ブクログ
一気に読んだ。おもしろかった。性スペクトラム。
以下メモ。
オスとメスは対局な存在ではない。
エリマキシギ3種のオス、ブルーギルスニーカーなど。メス擬態化のオス。オス何%?これは生涯変わり続ける。
環境、化学物質による人工的なメス化が進行。
魚、一夫多妻制はオス縄張り、小さいオスが100%メス化、たまたま出会ったオス同士でも子孫が残せるようになど。
チョウチンアンコウ、オスはメスの1/10でメスに吸収。
ウミガメやワニは産んだ卵の温度で性別が決まる。温度依存的性決定。
ハダカデバネズミは女王ネズミしか子ども産まない。小さい周りのメスネズミは女王が産んだ子を育てる。女王の糞を食わされてホルモンを上げて。
おじいちゃんは役に立たないから短命。
Posted by ブクログ
オス/メスはゼロイチで確定されているモノじゃなくて、一個体でも行ったり来たりするんだよ、という話。昨今の性多様性みたいな風潮に対して、生物学としてどんな知見があるのかと期待して読んだが、明確な答えは無かった。なので、ちょっとモヤる感じ。丁寧な説明で、良い本だとは思うけど。
内容としては、前半は人間以外の動物における性の動態の事例。鳥・魚・昆虫などを例に、メスに擬態するオスやオスに擬態するメス、状況によって一個体でもオスになったりメスになったりする魚がいたりと、かなり興味深い。
中盤は、性を決定するメカニズムとして、遺伝子と性ホルモンが解説される。これに関しては、割と常識的な話という印象。「第二次性徴までの子供は見た目の男女差って小さいよね」とか、「すね毛が生えてない男性もいるし、ガタイがデカくて筋肉ムキムキな女性もいるよね」というのが、生物の仕組みとして裏付けされる。
最終章では、性指向や性自認などの脳の問題が取り上げられるのだけど、これに関しては「現時点では、よく分からん」ということで、少し肩透かし。今後の研究が待たれる、という感じ。
総論。
帯に「常識が変わる」とあるけど、人間の性の話については、常識的な説明で誇大広告気味かな。環境によってオス/メスを行き来する魚がいたとしても、人間はそうなってはいないのだから、それをもって人間社会の常識が裏返る話ではない。というのが自分の感想。
でも、丁寧に解説されているので、本としての好感度は高い。そんな感じ。
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