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匿名
面白かったです。
「世論とは何か」をテーマに、データ分析に基づく考察が展開されており、新しい見方ができました。
SNSという手段ができて誰もが簡単に自分の意見が発信できる現代で、情報の本質を掴むことの大切さと難しさを感じました。
調査方法や調査対象、統計処理の方法、参考文献など細かい表記に配慮されており、「簡単に読める(ようにしてくれた)論文」のような感じです。
SNSの特徴と社会の反応を客観的に知ることができて、とても面白かったです。
Posted by ブクログ
私はX(旧Twitter)はほとんど使わない。
というのも最近は過激な意見が多く、殺伐としていて心が疲れてしまうからだ。
右も左も罵倒しあって、妊婦や母親は常識がないし乗り物では嫌な思いをするし夫婦は不倫をするもので…。
でも、それって本当かな?
特に何もない人は話すことがないのでは?
本書はそんな「なんとなく」感じている「印象」について、データ分析を元に構造や実態を解明しようとするものだ。
結論から言えば、私が感じていた「印象」(イメージ)は当たってもいるし当たってもいない。
例えば、ネット右翼は男性が顕著に多い(118頁)一方で、保守的な人の方がアクティブであるという実証はなされなかった。
同様にリベラルな人はポストをしがち、というのも統計上は当てはまらない(110頁)。
しかし、一部の人の意見がまるで大多数のように見えがちという点ははっきりと示される。
77頁にあるように、ある時期においては0.2%のアカウントが約52%のXの世論を作っていた。
繰り返し著者が言う「エコーチェンバー」の存在を感じる。
232頁にある、あなたのタイムラインは「あなた好み」に編集されているということや、
ソーシャルメディア上で見ている情報は感情的な言説であるということ、
だからこそ「事実」と「意見」を分けよという言葉は重くひびく。
私たちが見ている世界は世界の一つの形ではあるが全てではない。
皆が「私」を称賛し賛同してくれる心地よい世界は幻あるいは偽りに近い。
ネットリテラシーへの、あるいは自分と他者との向き合い方を今一度振り返り、耳にいたい言葉にも耳を傾ける。
それは辛いこともあるが、社会とはそもそもそういうものだ。
だからこそ人と人はつながったり離れたりする。
ネットから離れる強さ、自分以外の声に耳を傾けられる強さを持ちたいものだ。
Posted by ブクログ
ツイッターで政治的、社会的な出来事に関する話題についてツイートしたことがある人は、8%しかいない。
ネット右翼について、中国と韓国への排外主義的態度、保守的・愛国的政治志向の強さ、政治や社会問題に関するネット上での意見発信・議論への参加の観点から定義すると、1.3~1.8%の人が該当する。特徴として、パソコンによるネットの「プライベート・余暇での利用時間」が長い。「ネットに人を傷つけるような情報が載るのは仕方のないこと」「ネットで叩かれる側にも、叩かれるだけの理由がある」「ネット上で過激な書き込みや発言があっても、大抵冗談半分で、本気ではない」と考える傾向が強い。
個人は常に世間の意見風土を気にしている。自分の意見が多数派と一致していると認識すると、自分の意見を公に表明する傾向が強まる。逆に、自分の意見が少数派であると認識すると、表明を控える傾向がある(沈黙の螺旋理論)。
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