作品一覧

  • 人体、5億年の記憶~からだの中の美術館~
    4.0
    私たち人間のからだは、魚であった時代の名残をたくさん抱えている。たとえば、私たちの顔で表情をつくり、口を開いて声や言葉を発する筋肉も、魚だった時代の「えら」の筋肉が変化したものだ。水中で生活する魚類では、顔面に味覚を感じる細胞が集中したが、上陸に伴い、ヒトでは乾燥を避けて口の中の舌でのみ味覚を味わうようになった。――伝説の解剖学者・三木成夫の「人間の見方」を、実際に講義を受けていた著者が解説。
  • 現代アートはすごい デュシャンから最果タヒまで
    3.2
    1巻1,210円 (税込)
    便器を展示して、それがアートになるのか?そもそもアートとは何か? わからないからこそ「現代アート」を「難解」と感じる人は多いのだと思います。しかし実は、現代アートは小学生でも魅力がわかるのです。すぐれたアートとは、決して難解ではなく、誰でもわかります。本書では、現代アートの巨匠・マルセル・デュシャンから、詩人・最果タヒまで、さまざまなアーチストをとおして、現代アートの魅力、楽しみ方を紹介します。
  • 養老孟司入門 ――脳・からだ・ヒトを解剖する
    4.0
    1巻935円 (税込)
    「脳」「からだ(人体)」「ヒト」をめぐって「生きるとはどういうことか」を問い続けてきた解剖学者・養老孟司の代表的著作を読みなおし、その探求・思想の世界を一望する。「脳より大切なものがある」、「塀の上を歩け」、「あたりまえ」の本質、「無思想」という思想、「ヒトとはなにか?」……知的刺激に満ちた数々の至言とともに、東大医学部解剖学教室からの愛弟子である著者が、各著作が書かれた当時のエピソードも交え評伝風に語る。一冊でわかる、養老孟司のすべて!
  • ダ・ヴィンチ、501年目の旅(インターナショナル新書)
    3.5
    レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519年)が死して501年。21世紀の今、我々はその作品に魅了されながら、「万能の天才」に対してどのようなイメージを抱いているのだろう? その姿を求めて美術批評家の著者は旅に出た。パリ、ロンドン、ミラノ、フィレンツェ…、節目の年に開催される大がかりな展覧会やゆかりの地を巡る。美術史・文化史からのアプローチにとどまらず、解剖学や工学などの視点からも作品を見ることで浮かび上がってきたダ・ヴィンチの新しい姿とは?
  • ヌードがわかれば美術がわかる(インターナショナル新書)
    3.3
    古代ギリシャでは、男性神の像はヌード(全裸)であったが、ヴィーナスなど女神像は服を着ていたという。そのヴィーナスがなぜ紀元前4世紀に服を脱いだのか? ヌードが美術の一大テーマになった理由は? 美術のヌード作品はなぜ見るものに恥ずかしさや後ろめたさを抱かせないのか? ヌードをめぐる美術史と時代ごとのヌード観の変遷を辿るうちに、どんどん美術がわかってくる! 内容例●ヴィーナスは突然、裸になった!? ●ルーブル美術館でツートップの人気を誇る『ミロのヴィーナス』とダ・ヴィンチの『モナリザ』、ヌードをキーワードにして眺めると不思議な共通点が浮かび上がってくる●ミケランジェロやロダンの「彫刻=3Dヌード作品」における筋肉・骨格の精密な描写と両性具有のイメージ●マネとティツィアーノの紙一重の表現●藤田嗣治のヌードに影響を与えたモディリアーニと黒田清輝●ラブドールが美術になった現代日本美術
  • 藤田嗣治がわかれば絵画がわかる
    3.6
    1巻1,045円 (税込)
    1920年代のパリで一世を風靡し、日本人画家として初めて西洋で成功した藤田嗣治。裸婦画や戦争画、宗教画まで様々な作品を手がけ、毀誉褒貶相半ばする画家は、文学で例えるならば夏目漱石の存在感に匹敵するほど、その後の美術界に鮮烈なインパクトを残した。没後50年の今、「鏡」「線」「色彩」という3つの視点から作品世界を一望し、そこから絵画という芸術表現の本当の見方を導く。(一部カラーページあり)
  • 遠近法(パース)がわかれば絵画がわかる
    -
    物体の重なり、色彩の重なり、陰影の重なり、線がもたらす錯覚……。多様な「遠近法」は、私たちに奥深い二次元・三次元の世界を見せてくれる。画家たちは、遠近法を巧みに取り入れることで何を伝えたかったのか。そして私たちの二つの目は、脳は、何を見ているのか? レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』『最後の晩餐』、セザンヌの静物画、アールトの実験住宅、龍安寺の枯山水など数々の芸術作品をとりあげ、その謎に迫る。
  • 色彩がわかれば絵画がわかる
    3.9
    すべての色は、三原色をもとに作られる。これが、四色でも二色でもいけないのはなぜか。そもそも「色」とは何なのか――。ニュートンのような物理学者、ゲーテなどの文学者をはじめ、美術やデザインまで、様々な分野の専門家が取り組んできた色彩学。その理論の基本は難しそうに見えて、実はとてもシンプルである。北欧デザインの色彩美、遠近法との関係、印象派の絵画における光の見方など、色彩をテーマに美術鑑賞の知性を養う。
  • パリの美術館で美を学ぶ~ルーブルから南仏まで~
    3.0
    1巻1,023円 (税込)
    1区から16区までかたつむりの渦のような形のパリの街。その順番に沿った地理的な構成で、ルーブルから美をめぐる旅をはじめよう。パリのかたつむりのような渦巻は、やがて郊外へ飛び出し、ジヴェルニーやヴィリエ・ル・バークルなどの村にある画家のアトリエを訪ねる。さらにその渦の行先は大きくなり、南仏のニースやマルセイユにある美術館にも話は及んでいく。パリの美術館から、どんな美がみえてくるのだろうか。
  • 構図がわかれば絵画がわかる
    3.7
    1巻1,023円 (税込)
    絵には、現実世界とは別の、絵画という文法がある。私たちはその「文法」を通して、絵を描き、読み、鑑賞している。その文法は、絵の表面からは隠されていて、すぐには見ることができない。しかし絵画には、四角い(あるいは丸い)画面の中に確かに文法があり、人の目を通して、脳で解読されているのだ。いわば、隠された「美の秘密」。本書では「構図」をテーマにその秘密、つまり絵画の文法を一つ一つ取り出していく。
  • 「進撃の巨人」と解剖学 その筋肉はいかに描かれたか
    3.6
    「巨人」の異様かつ圧倒的迫力の造形が、多くの読者を惹きつけてやまないコミック話題作『進撃の巨人』。社会現象にもなっている作品の魅力の根源とは? いまだ謎につつまれたままの「巨人」の正体とは? この二つの大きな「問い」に、「美術解剖学」が鋭くメスを入れる。かつてない試みの新書の登場。(ブルーバックス・2014年11月刊)
  • 鉄腕アトム55の謎 生活人新書セレクション
    3.0
    空想未来マンガとして一世を風靡した手塚治虫のマンガ『鉄腕アトム』。2003年4月7日はロボット「アトム」の誕生日だった。手塚治虫が描いた世界に、はたして時代は追いついたのか。原作漫画を丹念に読み解きながら、ロボット技術をはじめとする科学文明の現状を検証、手塚治虫が描いた「未来」を分析する。

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  • 人体、5億年の記憶~からだの中の美術館~

    Posted by ブクログ

    美術解剖学研究者である著者のリマスター版文庫。人体という不思議に迫った第一部と、芸術からそれらを振り返る第二部。三木成夫という解剖学者のワンダーな感じと、人体……生物の身体にそもそも備わっている自然を言語化すること、とても面白く読んだ。ヘッケルの言葉「個体発生は、系統発生を繰り返す」が染み渡った一冊。

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    2024年04月17日
  • 養老孟司入門 ――脳・からだ・ヒトを解剖する

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    『養老先生がその中の一ページを開く。内臓を取り去った解剖体が描かれている。「布施くん、ここにハエが止まっているだろう」養老先生は、その解剖体の男の、足にかけられた布の部分を指す。たしかに、左足の付け根あたりにハエが一匹、描かれている。「どうして、ここにハエがいると思う。考えてみなさい」それが養老先生のアドバイス法だ。あとは、自分が答えを出すしかない』―『序章 ― 一九八五年』

    養老孟司の著作は少なからず読んできたので、本書で布施英利が整理分析する養老哲学について違和感はない。平易な言葉で、かつ、論理的に、養老孟司が数多くの著作で記してきた少し急いたような論理展開について解きほぐす作業は、著者

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    2021年03月18日
  • 構図がわかれば絵画がわかる

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    「美術の見方を,身につけたい。いったい,何を学んだら,美術はわかるのか。大学を卒業した私は,美術史の研究には進まず,他の分野から美術の核心に迫る道を歩み始めた。美術史とは別の方法で,「美術の理論」をかたちにしたい。そう考えながら。ともあれ,あれから30年。いま,こんな本がある。」(おわりに より)

    美術について構図から見てみようといった感じの本。ところどころ著者のこだわりがみられる,特に仏像と美術解剖学についての掘り下げが深い(この辺は養老孟司に師事した影響が強いのだろう)。

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    2021年02月15日
  • 藤田嗣治がわかれば絵画がわかる

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    白を貴重にした美しい裸婦。

    愛らしい子猫。

    幻想的な風景画。

    若き日にパリで最も名声を博した日本人画家 藤田嗣治。

    おカッパ頭。
    丸メガネ。
    ちょび髭スタイル。

    芸術の都パリで時代の寵児となった彼は、太平洋戦争を前に帰国。

    従軍画家として戦場に立ち、戦争画を描き続けた。


    終戦後は日本を去り、ニューヨークを経由してパリに戻り、フランス国籍を取得。
    カトリックの洗礼を受け、美しい宗教画も多く残した。

    そして、二度と日本に戻ることなくその生涯を閉じた。

    パリの革命児なのか。

    悪の戦争画家なのか。

    丹念な取材と、美術の基礎知識、そして歴史的背景を丁寧に噛み砕いていく。

    「藤田

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    2018年10月29日
  • 色彩がわかれば絵画がわかる

    Posted by ブクログ

    勉強しなきゃと思っていた色彩学の基礎。
    しかし、色相環だの補色だのなんだのと、耳にしたことがある言葉が出てきた途端、なぜか興味を失ってしまった。

    そんな色彩学の基礎を洗い出すように説明してくれていて、ゲーテや利休に触れたり、著者の体験談などが過不足なく混じっていて最後まで興味をもって読み切ることが出来た。

    特に、色彩学の観点から見た絵画の解説は面白い。
    今まで説明されてきたことが、絵画解説によってある意味実践というような形で理解できる。

    色を学ぶ第一歩の時に、この本に出会えてよかったと思う。

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    2015年04月09日

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