ちくま学芸文庫の検索結果

  • 古典注釈入門 ――歴史と技法

    古典注釈入門 ――歴史と技法

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,397円 (税込)
    古典と読者を結ぶいとなみの全貌 歴史と技法をわかりやすく語る、唯一無二の入門書 日本語の古典を読む際に必ず参照する「注釈」。先人の知的格闘の痕跡であるその営みの全体像を、歴史から技法に至るまで丁寧に解説した入門書。 === 日本語の古典を読む際に参照する「注釈」。それは、時代が下るごとに作品が読めなくなっていくのを何とか乗り越えようとした、先人たちの知的格闘の結晶である。本書は一条兼良、北村季吟、本居宣長といった注釈者や、室町期の『河海抄』から戦後の岩波「古典大系」にいたる注釈書をとりあげ、秘儀から実証、そして科学へという流れの下に注釈の歴史をたどる。さらに本文の確定や典拠の指摘、頭注形式といった具体的な技法にも踏み込んだうえで、将来あるべき姿を展望する。読者を古典と結びつけ、一人では到達できない地平へ導く注釈。その豊饒な世界をわかりやすく解説した、類例のない入門書。 【目次】 序章 注釈で古典を読む Ⅰ 注釈とは何か 第一章 古典を読むことの意味 第二章 注釈が目指すもの Ⅱ 注釈の歴史を辿る 第一章 古代・中世の注釈――秘儀としての注釈 第二章 近世の注釈――実証としての注釈 第三章 近現代の注釈――科学としての注釈 Ⅲ 注釈の技法 第一章 作品世界に深く分け入る 第二章 わかりやすく読むための工夫 終章 注釈の未来に向けて あとがき/文庫版あとがき
  • ことばの学習のパラドックス

    ことばの学習のパラドックス

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,287円 (税込)
    赤ちゃんはなぜことばを正しく理解できるようになるのか? この謎を解く鍵として1980年代に登場したのが「制約」理論だ。人間にはことばに関して正しいかどうかを判断する基準が生得的に備わっている、というのだ。しかし研究が進むにつれ、言語間でのカテゴリー化の違いなど、この理論だけでは説明のつかないことが出てきた。そこで著者が導いたのが「制約」は人間の発達の過程で外的状況や言語にあわせて柔軟にコントロールされる、という仮説だ。本書ではそのメカニズムが巧みな実験により明らかにされていく。認知科学の分野をリードしてきた著者の原点となるデビュー作。
  • 言葉をおぼえるしくみ ――母語から外国語まで

    言葉をおぼえるしくみ ――母語から外国語まで

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻1,606円 (税込)
    気鋭の認知心理学者が膨大な実験を通して、発達期の子どもがさまざまな概念を言葉と結びつけ、脳内の地図に瞬時に書き込んでいく驚くべきメカニズムを徹底的に解明。その仕組みを応用し、母語を習得した後に外国語を学習する際の効果的な方法も提案する。
  • 言葉を復元する ――比較言語学の世界

    言葉を復元する ――比較言語学の世界

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,287円 (税込)
    言語はいかにして生まれ、変化するのか。そのメカニズムを解明するのが比較言語学という学問だ。現存する言語や死語となった言語を突き合わせることで記録以前の言語を再建し、各言語を歴史的に位置づけていくその試みは、ソシュールをはじめとする多くの学者たちを魅了してきた。本書では、ヒッタイト語などの印欧アナトリア諸語のみならず、ギリシア語、ラテン語、古教会スラブ語、古期アイルランド語、ゲルマン語、サンスクリット語など、多数のインド・ヨーロッパ語に通じた世界的な比較言語学者が、その本質や具体的アプローチを丁寧に掘り下げて紹介する。第一人者による最良の入門書。
  • 子どもの文化人類学

    子どもの文化人類学

    極北の雪原に生きる狩猟民ヘヤー・インディアンたちは子育てを「あそび」として性別、血縁に関係なく楽しむ。ジャカルタの裏町に住むイスラム教徒は、子どもの喧嘩を「本人同士のビジネス」と言って止めない。本書は、環境や習慣が異なる社会における親子、子どものありかたをいきいきと描き出した文化人類学的エッセイである。どのような社会に生まれても子どもは幅広い可能性を内包しながら成長していくことが、みずからのフィールドワーク経験をもとにつづられる。鮮彩なエピソードの数々が胸を打つ名著。
  • 古文読解のための文法

    古文読解のための文法

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,716円 (税込)
    「その文を構成する語句のまとまりをはっきりとつかみ、語句と語句とのかかわりをはっきりとみること、つまり、文脈をはっきりとさせることが、まず努めるべきこと」。古文の文法的読みについて、著者はこのように目標を掲げる。そのために必要な事項を平易に解説したものが本書であり、これをもって「佐伯文法」はひとつの達成をみた。用言・助動詞の活用から『徒然草』『源氏物語』の読解まで、言葉が言葉として実際に用いられる場面に即しつつ、そこにある法則が述べられる。複雑な古文の世界へ分け入るにあたり、座右に置いておきたい書。
  • 米と小麦の戦後史 ――日本の食はなぜ変わったのか

    米と小麦の戦後史 ――日本の食はなぜ変わったのか

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,397円 (税込)
    日本人の食生活に不可欠な小麦。しかし国民全体に普及したのは戦後のことである。その背景には、第二次大戦と朝鮮戦争を経て膨大な余剰小麦を抱えるようになったアメリカと、戦後復興の中で安価な食糧と開発資金を必要としていた日本の思惑の一致があった。われわれは輸入小麦にいかに依存するようになり、その陰で米はどう扱われてきたのか。NHKディレクターが関係者の証言や資料から戦後食糧史の空白に迫った貴重な記録。文庫化にあたり、トウモロコシなど飼料穀物の対日市場開拓を追った補論「それは小麦だけではなかった」を収録。食料安全保障を考えるうえで必読の一冊。 解説 鈴木宣弘
  • 米・百姓・天皇 ──日本史の虚像のゆくえ

    米・百姓・天皇 ──日本史の虚像のゆくえ

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,177円 (税込)
    日本とはどんな国なのか、なぜ米が日本の歴史を解く鍵なのか、通史を書く意味は何なのか。きわめて枢要でありながらも、これまであまり語られてこなかった興味深い問題の数々。先鋭的な現代日本史学の泰斗、網野善彦、石井進が、古代律令制から明治時代に至るまでを、エキサイティングに、そして縦横無尽に語りつくす。対談形式のため、高度な内容であるにもかかわらず、読者にも理解しやすく、読み進むにつれ、この日本という国の真の姿が眼前に立ち現われてくる。今までイメージされてきた国家像や、定説とされていた歴史観に根本的な転回を迫る衝撃的な書。
  • 混沌からの表現

    混沌からの表現

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,067円 (税込)
    情報化や国際化が一段と進み、文化や文明が本質的な変貌をとげたかのように見える現代。この歴史の曲がり角で日本人は、どのように自らを表現し、生きていけばよいか。世の中の流れの中で立ち止まり、日本の歴史や伝統文化の諸相を見つめ直すところから始めてみよう。透徹した思考に支えられた文明批評・日本文化論。
  • ゴダール革命〔増補決定版〕

    ゴダール革命〔増補決定版〕

    いつ炸裂するかわからない時限爆弾として映画があるとするならば、ジャン=リュック・ゴダールの作品はいかなる条件のもとにそうであるのか、あるいはそうでないのか。映画批評的/映画史的差異を捉えた者だけに現れる問題が存在する──。最初の長編『勝手にしやがれ』から遺作『イメージの本』まで、稀代の映画作家が置かれ続けた孤独。撮ることと観ることとのいまだ決着のつかない闘争の場に対峙してきた著者は、「映画はもはやゴダールなど必要としていない」と断じる勇気を持てと訴える。新たなる孤独の創造のために。ゴダールへのインタヴューなどを再録増補した決定版論集。
  • 後鳥羽院 第二版

    後鳥羽院 第二版

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,606円 (税込)
    承久の変後、孤絶と憂悶の慰めを日々歌に託し、失意の後半生を隠岐に生きた後鳥羽院。同時代の歌人・藤原定家が最初の近代詩人となることによって実は中世を探していたのに対し、後鳥羽院は最後の古代詩人となることによって近代を超えた―歌人であるうえに『新古今和歌集』で批評家としての偉大さも示す後鳥羽院を、自ら作家でもあり批評家でもある著者が論じた秀抜な日本文学史論。宮廷文化=“詩の場”を救うことを夢みた天皇歌人のすがたに迫る。1973年度に読売文学賞を受賞した第一版に三篇を加え、巻末に後鳥羽院年譜と詳細な和歌索引を付した増補決定版。
  • 差別の民俗学

    差別の民俗学

    「柳田民俗学の最大の欠陥は、差別や階層の存在をみとめないことだ。いつの時代であろうと差別や階層があるかぎり、差別される側と差別する側、貧しい者と富める者とが、同じ風俗習慣をもっているはずがない。」すべての底辺、すべての下層からその民俗を掘り起こし、人間存在の根源的病巣「差別」の起源と深層構造に迫った、民俗学の巨人・赤松啓介のひとつの到達点。人間解放の原理、平等原理に貫かれた著者のまなざしは、限りなくあたたかい。【解説:赤坂憲雄】
  • 作用素環の数理〈ノイマン・コレクション〉

    作用素環の数理〈ノイマン・コレクション〉

    数学のアイディアは経験に由来する、というノイマンの数学観は、作用素環に関する研究にも如実に現れている。それは量子力学を数学的に記述しようとしたところから、ノイマンが数学の一分野として確立したものだ。その後、荒木不二洋、境正一郎、竹崎正道、冨田稔など日本人の著しい活動とアラン・コンヌやヴォーン・ジョーンズらの研究によりさらに発展した。本書は「作用素環について」と題された一連の論文と、終戦直後の講演「数学者」を収録。“数学はどうあるべきか”という深い洞察に裏打ちされた第一級の業績がここに。
  • 算数・数学24の真珠

    算数・数学24の真珠

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,287円 (税込)
    算数・数学には、海の宝石“真珠”にも喩えられるべき“基本中の基本”である考え方や概念がある。ゼロ、点と線、円周率、プラスとマイナス、ピタゴラスの定理、指数と対数、無限……。算数・数学を専門としない人や中学生、高校生にもその魅力・重要性がわかるよう、ベーシックな考え方を問い直し、ていねいに伝える数学入門書。やわらかい語り口と明快な論理で定評のある著者が贈る、数学史を彩る光り輝く24個の“真珠”。
  • 三八式歩兵銃 ――日本陸軍の七十五年

    三八式歩兵銃 ――日本陸軍の七十五年

    ビジネス・実用
    -
    1巻2,035円 (税込)
    明治の創設から昭和の解体まで、本書は日本陸軍75年の歴史を描いた全史である。三八式歩兵銃は、かつての日本の若人なら誰もが一度は手にした兵器であり、軍の象徴であった。旅順の堅塁を白欅隊が肉弾突撃したとき、あるいは特攻隊将兵が爆薬もろとも敵艦に突入していったとき、日本陸軍は何をしたか。日清・日露・第一次世界大戦・日中・太平洋戦争における日本陸軍の行動を密度高く記述する。元・陸軍中佐の著者は「無数の将兵の苦闘を偲びながら、これに報いえなかった陸軍のふがいなさの因果を明らかにしようとした」と述懐する。兵器写真を多数完備した、軍事資料としても貴重な、渾身の興亡全史。
  • 算法少女

    算法少女

    父・千葉桃三から算法の手ほどきを受けていた町娘あきは、ある日、観音さまに奉納された算額に誤りを見つけ声をあげた……。その出来事を聞き及んだ久留米藩主・有馬侯は、あきを姫君の算法指南役にしようとするが、騒動がもちあがる。上方算法に対抗心を燃やす関流の実力者・藤田貞資が、あきと同じ年頃の、関流を学ぶ娘と競わせることを画策。はたしてその結果は……。安永4(1775)年に刊行された和算書『算法少女』の成立をめぐる史実をていねいに拾いながら、豊かに色づけた少年少女むけ歴史小説の名作。江戸時代、いかに和算が庶民の間に広まっていたか、それを学ぶことがいかに歓びであったかを、いきいきと描き出す。
  • 残酷美術史 ──西洋世界の裏面をよみとく

    残酷美術史 ──西洋世界の裏面をよみとく

    ビジネス・実用
    3.6
    1巻1,023円 (税込)
    西洋には残酷美術の名画が数多くある。なぜこれほど凄惨な場面がくりかえし描かれてきたのか? そこに人間のどんな欲望と残虐性を読みとることができるのか? 神話・聖書の怖いエピソードから、魔女狩り、子殺し、ペスト、拷問、処刑などの歴史上の事件まで、図版200点以上を収録。人間の裏面を抉り出す、衝撃の美術史。
  • シェーンベルク音楽論選 ──様式と思想

    シェーンベルク音楽論選 ──様式と思想

    現代音楽の最初の出発点を切り拓いた音楽家シェーンベルク。十二音技法の開発を通して無調音楽への扉をひらき、作曲活動はもちろん『和声学』『対位法入門』などの理論書でも知られる彼が、音楽的信念を熱く綴った論集が本書である。ここでは内から突き上げる創作への力を重視し、作曲技法がマニュアルに堕することを批判する。激動のヨーロッパ史、大衆音楽の興隆、グローバリゼーションと民族性の相克などを含めてクラシック音楽が大きな結節点を通り過ぎていくさまを通し、20世紀芸術が経験した思想的葛藤を目の当たりにすることができる。音楽そして芸術を考えるための必読書。
  • 史記1 本紀

    史記

    ビジネス・実用
    3.6
    1~8巻1,397~1,606円 (税込)
    中国の古典中の古典ともいうべき『史記』の全訳。「本紀」は、黄帝から秦の始皇帝の全土統一を経て、漢の武帝時代にいたる、歴史における帝王の系譜。中国史進展の大筋を「五帝」「夏」「殷」など十二巻で述べる。
  • 色彩について

    色彩について

    色の概念の論理は見かけ以上に複雑だ──。病床にあった晩年のウィトゲンシュタインは、ゲーテの『色彩論』に触発され、死の直前まで「色彩」の問題を考察し続けた。透明で白いガラスはなぜ想像できないのか、「赤っぽい緑」というような色はありうるか、全員が色盲である民族を想像してみよ……。『哲学探究』で示された「言語ゲーム」などの視点を採り入れた「色の論理学」ともいうべき思考実験は、われわれが自明視しがちな色彩概念を根本から揺さぶり、深い探究へと読者を誘う。同時期の遺稿『確実性の問題』にも通底する点がみとめられる、晩期の思想が端的に表れた断片集。
  • 色彩論

    色彩論

    ビジネス・実用
    4.1
    1巻1,716円 (税込)
    文豪ゲーテは多くの貌をもつ。その文業とともに、終生情熱を傾けたのが、植物学・動物学・地質学・解剖学・気象学などに及ぶ広汎な自然研究であった。とりわけ形態学と色彩論はその白眉と言うべく、シュタイナーらの再評価を経て、現代的関心もきわめて高い。分析と還元を旨とする近代科学の方法に対して、綜合と全体化を目指すゲーテの理念の背景には、汎知学─ヘルメス学の伝統が控えている。『色彩論』の精髄たる「教示編」に加え、「科学方法論」を併載し、ゲーテ自然思想へのチチェローネとなす。
  • 思考の技法

    思考の技法

    あらゆる知的創造は、“準備”“培養”“発現”“検証”という四つのプロセスを踏むことで生み出される。では、人間がもつ思考の可能性を最大限活用し、「ひらめき」を意識的に生み出すような方法とはどのようなものか――。バーナード・ショーらとともにフェビアン協会の中心人物であったイギリスの政治学者・社会学者グレアム・ウォーラス(1858‐1932)。彼は、混迷を深める危機の時代にあって「思考」がなによりも重視されるべきと考え、そのメカニズムを原理的に究明しようとした。ジェームス・ヤング『アイデアのつくり方』の源泉ともされる創造的思考の先駆的名著、待望の邦訳。
  • 思考のための文章読本

    思考のための文章読本

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,177円 (税込)
    本物の思考力は、先人の文章を読むことによって磨かれる──。着想し、論理を練り上げ、効果的に表現するという言語表現のすべての過程に作用する「思考」。古今東西の思索者たちは、どのようにそれを働かせてきたか。本書では、彼らの文章を自在に切り取り、さまざまに組み合わせることで、そのパターンを抽出しようと試みる。そこで分類された10の思考法は、私たちが本気で何かを考え、ひとに伝えようとするときの確かな指針となるはずだ。知的実践の基礎技術を網羅した前著『知的トレーニングの技術』の応用編となる、画期的な試み。
  • 資治通鑑

    資治通鑑

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,815円 (税込)
    『資治通鑑』は11世紀なかば、北宋の皇帝英宗の詔により編纂された編年体の歴史書である。中国の戦国時代から北宋建国前年に至るまで1362年間にわたる歴代君臣の事績をまとめた本書は、「治を資(たす)く」という書名の示す通り統治者が参照すべき書として、『貞観政要』と並び政治家や学者の読むべきものとされた。294巻にのぼるこの膨大な『通鑑』のなかから、本文庫では後漢の「党錮の禁」、南北朝時代に勃発した「侯景の乱」、そして大唐帝国を揺るがした「安史(安禄山)の乱」を綴った巻を収録。権力者たちのたくらみが交錯するドラマが流麗な訳文で蘇る。
  • システムの非線形論理 ――世界を創造的に組み直す

    システムの非線形論理 ――世界を創造的に組み直す

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,606円 (税込)
    世界が多様化する仕組み 異質な事象の連動=「二重作動」とは。哲学の新生面を開く! 物質と運動、光と色彩、個体と関係性。相互に異質な事象が連動し、多様な世界が展開されることをシステム論的に考察。哲学の新生面が切り拓かれる。 === 「システム」とは、個体の集合が固有の性質を帯びる事態である。それは活動の持続とともに現れるが、そこにはいかなる論理が働いているのか──。本書はシステムの歴史を端緒として、ライプニッツ、ドイツ観念論、西田幾多郎、メルロ=ポンティ、構造主義の潜在的な可能性を考察しつつ、世界が多様化する仕組みを浮かび上がらせる。システムについてとりわけ根源的に迫ったのがオートポイエーシスであり、異質な事象の連動=「二重作動」の概念が世界の実相を顕在化させる。言語の向こう側へと踏み込み、変化し続けるものとして哲学の新たなかたちを問うた渾身の試論。ちくま学芸文庫オリジナル。 【目次】 システムの風景―はじめに 第1章 「システム」の歴 第2章 物質と運動 第3章 神の弁護士――異質なものの連動・ライプニッツのモナド論 第4章 様々な問題――システムが直面する難しすぎる難問 第5章 心の位相空間と創発的システム、あるいは西田幾多郎の想い出 第6章 現象学的詩人――メルロ= ポンティ 第7章 オートポイエーシス――個体化するシステム 第8章 カップリング――システムの連動 第9章 文化的先験的過去――構造主義 終 章 システムの非線形論理 あとがき 参考文献
  • システム分析入門

    システム分析入門

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,177円 (税込)
    「マンションか一戸建てか」「戦略基地は、海外にどのように配置し、構成すべきか」。システム分析とは、このような何をなすべきか(What to do)といった意思決定の場で有用な技法である。これに対してHow to do、いかに上手くなすべきかの技法がオペレーションズ・リサーチで、両者は車の両輪の関係にあり、しばしば戦略と戦術に例えられる。本書は、第1章で有用性、第2章では費用効果分析によるシステム分析の手順、第3章はその歴史が語られ、例題、挿図を用いてシステム分析の考え方が平易に解説される。政策決定、経営、資源配分、情報技術等、様々な局面で使用される意思決定の技法入門。
  • 思想の中の数学的構造

    思想の中の数学的構造

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,496円 (税込)
    レヴィ=ストロースが“発見”した親族の基本構造は、まさに現代数学の「群論」そのものであった。それは20世紀の構造主義が、ヨーロッパの正統の流れを、すなわち古代ギリシアにおける思弁と数学の幸福な結合を、現代に“再発見”したことを意味した。そこから見えてくるものは何か。プラトンのイデア数、ライプニッツの予定調和説、カントの認識論、ヘーゲルの解析学/歴史観、ニーチェやオルテガの遠近法主義、フッサールの現象学、さらに、中国周代の易に見る二進法、孟子における階級と関数概念など、精緻な数学的アプローチと該博な知見から生みだされた、ユニークな比較思想史的論考。
  • 死にいたる病

    死にいたる病

    絶望とは、人間の精神のみが罹る「死にいたる病」である。キリスト教会の欺瞞を批判しつつ、無限なる神との関係における有限なる自己(単独者)をめぐって、絶望と罪との諸形態を徹底的に分析し、考え抜く――精神の教化と覚醒のために。自己疎外に陥った現代人の魂の、その核心への肉薄が、今なお鮮烈に読む者を捕えて離さない実存主義哲学の古典。20世紀の思想に広範な影響を与えたキルケゴール晩年の思索を、デンマーク語原点から訳出し、詳細を極める訳注と解説を付す。
  • 詩の構造についての覚え書 ――ぼくの《詩作品入門》

    詩の構造についての覚え書 ――ぼくの《詩作品入門》

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,177円 (税込)
    詩を、作者の心情の直接的発露であり、それを伝える手段だとする見方は根強い。だが、詩において言葉は日常の用法とは異なる態度で取り扱われる。それゆえ、著者が「詩は表現ではない」と明言したとき、旧来の詩観は大きく揺さぶられることとなった。言葉を関係性によって捉えることが重視され、「作者─発話者─主人公」の区別に紙幅が費やされる。これらを通し、われわれは詩がどのようにして成り立つのか、その秘密に近づけるだろう。詩とはいったい何か。この問題を追究したものとして本書に並び立つ書はいまもって少ない。実作者も鑑賞者も一度は読んでおきたい詩作品入門。解説 野村喜和夫
  • 資本主義から市民主義へ

    資本主義から市民主義へ

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,177円 (税込)
    貨幣は貨幣だから貨幣なのだ。貨幣を根拠づけるものはただ貨幣だけ。言語・法・貨幣の、社会と人間を貫く自己循環論法こそが、恐慌も生めば、自由をももたらす。それを踏まえて、われわれはどのような市民社会を構想すべきか。資本主義を超えて、来たるべき市民主義とはいかなるものか。貨幣論に始まり、資本主義論、法人論、信任論、市民社会論、人間論、そして倫理論まで、経済学や社会哲学を縦横に論じつつわかりやすく解説。次代の社会像を示す!
  • 資本主義のパラドックス ――楕円幻想

    資本主義のパラドックス ――楕円幻想

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,397円 (税込)
    近代社会存立の仕組みには、自己否定へ導くダイナミズムが潜んでいる。本書では自身の中に他者を孕むその様を、二つ焦点(=中心点)をもつ楕円になぞらえ、近代の本性に迫る。他者という存在に投資することで初めて成り立つ資本制の構図を明らかにし、その起源を錬金術に求めた。近代の萌芽から帰結まで様々な題材を議論することで、我々の社会の有様を示す。現代社会の問題に真摯に向き合いつつその行く末を論じる、著者の多層的見識が十全に発揮された意欲的論考。
  • 資本論に学ぶ

    資本論に学ぶ

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,177円 (税込)
    資本主義に終わりはあるのか、社会主義の失敗を経てもなお、『資本論』を読む意義とは何だろうか──。マルクスを批判的に継承し、イデオロギーを排した純粋な社会科学として再構築することに心血を注いだ宇野弘蔵。その独創的な着想は、資本主義が行き場のない閉塞感を生みだしつつある昨今、再び衆目を集めている。マルクスの魅力とその問題点、さらには自らの理論のエッセンスまでも語り尽くす、『資本論』の導入としても、宇野弘蔵の入門書としても格好の一冊。
  • 社会科学としての経済学

    社会科学としての経済学

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,287円 (税込)
    資本主義のメカニズムを明らかにするために、経済学はどこまでも科学的でなければならない──。戦後のマルクス研究を主導した宇野弘蔵。彼は教条的な『資本論』読解を批判し、純粋な科学として再構成することを企てた。本書では、経済学が取り組むべき根本課題から語り起こし、自然科学と社会科学の違い、マルクス理論の核心を踏まえたうえで、三段階論に代表される自らの理論を紹介していく。さらにマルクスの一連の著作をコンパクトにまとめた論考も収録。今日の資本主義を分析するために、マルクスをどう活用できるのか。その可能性がもっとも明快に示された一冊。
  • 社会学的想像力

    社会学的想像力

    社会学を学ぶ意味とは何だろうか? たとえば、社会の変化が私たちの日常にどう影響するか、あるいは、日々遭遇する困難を根本的に解決するにはどうすればよいか。それを適切に考えるためには、日常を社会や歴史と関連づけて捉える知性が欠かせない。社会学的想像力と呼ばれるこの知性こそ、社会学の最大の効用である。だが、当の社会学者も理論や調査に夢中になるあまり、そのことを忘れつつある──こうした現状を鋭く批判し、社会学的想像力を鍛える学としての意義を高らかに謳いあげる重要古典。今日でも全米の大学で最も多く用いられている社会学文献である本書を、みずみずしい新訳で送る。
  • 社会学の考え方〔第2版〕

    社会学の考え方〔第2版〕

    日常世界はどのように構成されているのか。日々変化する現代社会をどう読み解くべきか。――本書は、碩学と若手の二人の社会学者が、そのような根源的な問いに正面から挑んだ作品である。読者は、本書を通じて、社会学の基礎的な概念を学ぶとともに、現代社会学の最前線の議論を知ることができる。読者がうながされるのは、“社会学的思考”の実践である。それは、わたしたちの生の多様性と可能性について、開かれた姿勢をとることにほかならない。定評ある教科書の第2版新訳。文庫オリジナル。
  • 社会学の技法

    社会学の技法

    これが社会学だ 理論とは、調査を前進させるための技法である。 ラベリング理論の提唱者がそのすべてを語りつくす 社会学がめざすべきものとは何か。そのために社会学者は何をすべきなのか。ラベリング理論の提唱者がその方法論のすべてを開陳した不朽の名著。 === 社会学を学ぶ者は、どんな問題関心をもって、何をどのように論じるべきか。社会学ならではのものの見方や考え方とはいかなるものか。本書は、シカゴ学派の中心的人物の一人であり、ラベリング理論で本邦でも広く知られるアメリカの社会学者ハワード・S・ベッカーが、長年の研究蓄積や指導実践に基づき、みずからの方法論を開陳した一冊である。分厚い経験的調査をもとに概念や理論を練り上げることでより緻密な記述をめざすアプローチは、まさに社会学的研究の王道ともいうべきものであり、いまなお多くの示唆を含んでいる。社会学のあるべき姿を指し示す不朽の名著。 【目次】 序文 第1章 技法 第2章 イメージ 1 実質的イメージ 2 科学的イメージ 第3章 サンプリング 1 何を含むべきか 2 カテゴリーを超えて――合致しないものを見出す 第4章 概念 1 概念は定義される 2 概念を定義する――いくつかの技法 3 概念は一般化である 4 概念は関係的である 5 ヴィトゲンシュタインの技法 6 概念の内包を拡大する 第5章 論理 1 大前提を発見する 2 真理表、組み合わせ、類型 むすび 旧版訳者あとがき/文庫版訳者あとがき/引用文献/索引
  • 社会学への招待

    社会学への招待

    社会学は、社会を研究対象とする学問だ。だが、そこで言われる「社会」とは、私たちの「日常」とイコールではない。それどころか、ときに日常は、より本質的な社会問題や社会構造を隠蔽し、見えにくくしてしまう。逆に言えば、社会の根本問題は一見「当たり前」に思える物事にこそひそんでいるのであり、それをあえて疑い、執拗に探究することが重要となる。社会学とは、そうした探究を通じて社会の成り立ちを明らかにし、その構成単位である人間主体のありようをも解明しようとする試みにほかならない―。世界中で長年使われてきた、アメリカ社会学の泰斗による大定番の入門書!
  • 社会思想史講義

    社会思想史講義

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,177円 (税込)
    社会思想は、その時代の社会がかかえる問題を解決しようと、思想家が格闘しつつ生みだすものである。本書はルネサンス以降の歴史を、3つの流れで捉える。すなわち、民主主義・資本主義社会はいかなる思想的過程で形成されたか、近代社会に顕在化した問題を解決するためどのような社会思想が生み出されたか、そして20世紀以降どのような問題が発生したか。著者が指摘する「現代社会の問題」とは、個人の自立性を押しつぶす官僚制化・大衆社会化・管理社会化であり、さらに資本主義社会の矛盾・弊害の克服を目指したはずの社会主義諸国の行き詰まりまでを含む。長らく読み継がれてきた簡潔で定評ある入門書。
  • 社会分業論

    社会分業論

    近代社会はいかにして誕生したのか、社会はどのように分化・発展していくのか。そもそも人類はなぜ社会を必要としたのか──。これら難問を解く手がかりが「分業」である。分業の進展が商品生産を飛躍的に向上させ、資本主義の発展に大きく寄与したことはいうまでもない。だがそれ以上に、分業は新たなかたちで人々を結びつけ社会の礎としての役割を果たしてきた。「機械的連帯から有機的連帯へ」というテーゼとともに語られる本書は、ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』と双璧をなす社会学の原点として高く評価されている。デュルケーム畢生の大著を、定評ある名訳で送る。
  • シャボテン幻想

    シャボテン幻想

    小説・文芸
    4.5
    1巻1,067円 (税込)
    「シャボテンは、──この不思議な植物は、それが生えていた砂漠の、人煙絶えたはるかかなたの世界の孤独を、一本々々影ひいて持って来ている。雲もなく晴れて刳れた空の下の、ただ焼け石と砂ばかりの世界に、淋しく乾いた音をたてて風が吹き抜けている」作家・龍膽寺雄は小説執筆の傍らシャボテン栽培に打込み、世界的な研究者となった。多くの入門書、専門書、写真集を刊行したが、中でも本書はシャボテンへの偏愛が横溢した随想集で、彼の説く「荒涼の美学」、「寂寥の哲学」はいまだ多くの愛好家を惹きつけてやまない。
  • 宗教以前

    宗教以前

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,177円 (税込)
    われわれの祖先の素朴な宗教的感覚は、仏教が輸入されてもなお生き続け、ついには仏教そのものを日本的なものへと変容させる根強さを持っていた。近代に入り、科学との出合いや共同体の崩壊を経ても、その感覚は人々の心から完全に消え去ることはなく、今日にいたっている。とりわけ「死」といった日常を超える問題に対する時には、この素朴な感覚が、当然のように顔を出す。本書では、民俗学・歴史学の手法により、日本人の伝統的な宗教意識の諸相を明らかにする。そしてそこを起点に、日本人を救う普遍的な宗教のあり方を探る。民俗学者と宗教家、二人の碩学の出逢いによって生まれた伝説の名著。
  • 宗教生活の基本形態(全) ──オーストラリアにおけるトーテム体系

    宗教生活の基本形態(全) ──オーストラリアにおけるトーテム体系

    宗教の本質的要素=宗教生活の基本形態を明らかにした古典的名著を清新な新訳で送る。上下巻を合本した「完全版」、待望の電子化。【上巻】序論「探求の目的」と、宗教の定義を検討しアミニスム、ナチュリスムなどの主要学説を批判した上でトーテミスム研究の略史を扱った第一部「前提問題」、さらに第二部「基本的信念」のうち、トーテミスムの概念を掘り下げ、その原理であるマナの概念を析出する第七章までを収録。【下巻】霊魂と精霊の概念を扱う第二部「基本的信念」の後半に続いて、禁忌の体系や供犠、また償いの儀礼や聖概念の両義性を検討する第三部「主要な儀礼的態度」を収める。「結論」では、研究結果を再検討し、共通の行為としての宗教儀礼が社会を「作り直す」根源的行為であることを解明する。詳細な訳者解説を付す。
  • 宗教の深層 ──聖なるものへの衝動

    宗教の深層 ──聖なるものへの衝動

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,067円 (税込)
    科学的世界観の浸透によって、近代人は聖なるものの喪失という不自然な生を強いられている。世俗化する時代にあって、救済はいかにして可能となるのだろうか。本居宣長や夏目漱石、柳田國男などの作品と人生に近代における求道の跡をたどり、聖性を希求してやまない人間の宗教意識の根源に迫る。
  • 宗教は国家を超えられるか ──近代日本の検証

    宗教は国家を超えられるか ──近代日本の検証

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,023円 (税込)
    国民の統合を前提とする近代国家は、人々の生活や文化のすみずみにまで関与し、そこに国家の意思を貫徹しようとする。しかし私たちは国家を相対化し、対抗する精神を必要とするのではないか──。近代天皇制において日本はどのように国民の「臣民化」をはかったのか。「国家神道」のもとに国民を統合しようとしてきた歴史は、いまの私たちにどんな課題をつきつけているのか。近代日本がつくりあげた文化的枠組みの構造と実態を、宗教という視点から再検討し、国家中心主義を超える道がどこに、どのように用意されていたかを探る。
  • 集合論入門

    集合論入門

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,397円 (税込)
    「ものの集まり」や「連続」という素朴な概念。ここから広がる世界は実に深遠だ。19世紀にカントールが集合論の基礎を築くと、ラッセルを筆頭に様々な数学者がパラドックスや難題を発見した。それから現在に至るまで集合論は大発展を遂げ、今やその基礎概念は現代数学のみならず、論理を駆使する哲学にも欠くことができない。本書は古典的集合論の基礎を「集合の代数」「濃度」「順序数」の三部に分けて解説。コンパクトながら懇切丁寧な叙述で独習用としても最適。『数学序説』の著者による、定評のある入門書。
  • 修辞的思考 ――論理でとらえきれぬもの

    修辞的思考 ――論理でとらえきれぬもの

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,287円 (税込)
    説得力の鍵はレトリックに有り! 《修辞的思考》は《論理的思考》と対立しない。本書は論理以外の「説得要素」として、レトリックの技巧に注目。文学作品を例に迫る。解説 円城塔 === 「《修辞的思考》は、《論理的思考》と対立するものでもなく、相互補完的なものでもない」。我々が何らかの言論に接するとき、その論理にそって分析をしがちだが、本書はそれ以外の説得要素「レトリック」に注目する。シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』、ドストエフスキー『罪と罰』、中島敦『山月記』など有名作品を例にとり、各々の中でいかなる「説得力を得る方法」が展開されているのか、著者一流の鮮やかな手つきで、レトリック上の技巧に焦点を合わせて論じきる。 【目次】 序文―修辞的思考とは何か 第一話 そして誰も論理的でなくなった:シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』 0 序論 1 「論理的」でなかったブルータス 2 アントニーが破壊しようとしたもの 3 遺言状を読まない理由 4 怒りは快楽である 第二話 逆説は通念に寄生する:ラ・ロシュフコー『マクシム』 0 序論 1 逆説は真実ではない 2 逆説は対義結合ではない 3 逆説は通念を負かさない 第三話 心の弱さと議論法:ドストエフスキー『罪と罰』 0 序論 1 第一の理論│「普通ならざる人」の権利 2 第二の理論│結果による正当化 3 なぜ理論は二つあるのか 4 ラスコーリニコフの弱さ 第四話 自己欺瞞の文法的特徴:中島敦『山月記』 0 序論 1 したことではなく、しなかったことを告白する李徴 2 緩叙法の奸計 第五話 屁理屈で取り戻した青春:伊藤整『青春について』 0 序論 1 「真の」青春のジレンマ 2 敗北者の青春論 3 誰も従わない 〈補〉 議論の型と論者の思想の関係について:R・ウィーバーの修辞理論の検討 あとがきにかえて―乳の代金を請求する母親 文庫版解説 機械の言葉、人間の言葉 円城塔
  • 修験道入門

    修験道入門

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,606円 (税込)
    国土の8割が山という国柄から、日本には世界にも稀な山岳宗教がおこった。仏教や民間信仰と結合して修験道という特殊な信仰ができあがり、これが日本人の宗教の原点を形成したのである。霊山の開祖たち、山伏の厳しい修行、兜巾・篠懸・金剛杖・法螺貝など特別な服装や持物。それらの起源と意味を追いつつ、修験道の歴史とそこにあらわれた精神を、宗教民俗学の泰斗が平明に説く。修験道があらゆる庶民信仰を包含しつつ、日本特有の宗教文化を作り上げてきたさまが見えてくる名著。
  • 朱子学と陽明学

    朱子学と陽明学

    ビジネス・実用
    4.2
    1巻1,177円 (税込)
    儒学は、中華帝国の正統思想として2000年の長きにわたり君臨してきた。その儒教史上に燦然とかがやく二つの学派がある。南宋の朱子によって体系化され、やがて明・清および朝鮮で体制教学となった朱子学であり、それを明の王陽明が批判的に継承し展開した陽明学だ。日本を含む東アジアの思想文化に決定的影響を及ぼしたこれらの流派は、はたして何を唱えたのだろうか。朱子学・陽明学が誕生した時代背景とその問題意識に焦点をあてることで、通俗的理解とは大きく異なる実像が見えてくる。両教説の異同を明快に説き、壮大な思想体系の全体をあざやかに一望する、入門書の決定版!
  • 須弥山と極楽 ――仏教の宇宙観

    須弥山と極楽 ――仏教の宇宙観

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,067円 (税込)
    須弥山とは、高さ約56万キロメートル、天神らが暮らす想像上の高峰である。5世紀頃インドで書かれた仏教論書『倶舎論』はこの須弥山を中心とする壮大な宇宙を描き出し、仏教が宇宙をどう捉えたかを詳細に解説した。本書は、『倶舎論』を基礎に他説も参照し、仏教宇宙観を簡明に記す。人間より優るが欲望の虜である天神とはいかなる存在か。「蛆虫に骨をうがたれる」といった地獄の責苦、世界を構成する四大と極微、宇宙の消滅と生成のサイクルなど、幅広く解説。後代に現れる極楽浄土の思想をも取り上げて、人生を苦とし、輪廻と解脱の思想を根底とするこのユニークな体系の変遷をたどる。長年読み継がれてきた入門書。
  • シュメール神話集成

    シュメール神話集成

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,397円 (税込)
    世界四大文明のひとつであるメソポタミア文明。この「肥沃な三日月地帯」に栄えた文明の基礎を築いたのが、チグリス・ユーフラテス川の下流域に生活していたシュメール人であった。彼らは独特の楔形文字を使って粘土板に神話や叙事詩を刻み、その世界観は後世の周辺地域に絶大な影響を与えたと言われる。旧約聖書の「ノアの方舟」へと継承された「洪水伝説」のほか、「イナンナの冥界下り」「ウルの滅亡哀歌」など、神話を中心に16の文書を精選。他では読むことのできない重要な原典に、充実の注・解説を付したアンソロジー。
  • シュラクサイの誘惑 ――現代思想にみる無謀な精神

    シュラクサイの誘惑 ――現代思想にみる無謀な精神

    哲学者はなぜ政治でつまずくのか 20世紀哲学の暗部からそのもつれを解きほぐす ハイデガーやシュミットら20世紀の哲学者はなぜ専制政治を擁護したのか。思想と政治の複雑なもつれを解きほぐす。増補版あとがきを新たに訳出。 === 20世紀の哲学を語るうえで決して無視してはならないのが、ハイデガーやシュミットらのナチズムへの加担である。なぜ哲学者たちは現実政治を見誤り、ときに専制的な政治体制さえも擁護してしまうのか。哲学は、その政治との関わり合いにおいて、いかなる役割を果たしたのか。本書では、アメリカの政治哲学者マーク・リラが、20世紀の名だたる哲学者たち──ハイデガー、アーレント、ヤスパース、シュミット、ベンヤミン、コジェーヴ、フーコー、デリダ──を取り上げ、政治と哲学との複雑なもつれを丹念に解きほぐしていく。文庫化にあたり、原著改訂版より新たに「あとがき 信仰のみ」を訳出した決定版。 【目次】 日本の読者のために まえがき 第1章 マルティン・ハイデガー、ハンナ・アーレント、カール・ヤスパース 第2章 カール・シュミット 第3章 ヴァルター・ベンヤミン 第4章 アレクサンドル・コジェーヴ 第5章 ミシェル・フーコー 第6章 ジャック・デリダ 終章 シュラクサイの誘惑 あとがき 信仰のみ(SOLA FIDE) 謝辞/旧版訳者あとがき/文庫版訳者あとがき
  • 荘園の人々

    荘園の人々

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,067円 (税込)
    日本史の授業でいちばん教えにくいと言われる荘園。時代や場所により性質が様々で、関わり人々の利害関係が複雑なことがその理由だろう。しかし、古代から中世にいたるまで特産物によって日本の経済を支え、王家・摂関家を頂点とする重層的な社会構造を生み出したのは荘園に他ならない。加えて武士の発生や源平の争乱も荘園の支配権争いに端を発する。この制度を把握できなければ日本の歴史を真に理解することは出来ないだろう。本書はそんな荘園の実態を、荘園に生きた人々のドラマを通じて具体的に描いた画期的な入門書。この本を読めば荘園が面白い存在に見えてくる。
  • 詳講 漢詩入門

    詳講 漢詩入門

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    二千数百年の歴史をもつ中国文学。日本人にとっては、文学のみならず教養の主軸を為してきたといえるが、その中国文学の中でも、とりわけ詩歌の占める地位は高い。孔子が活躍していた春秋時代に最古の詩集『詩経』は成立したが、それ以前から中国に詩歌の歴史があったことは間違いない。その文明と共に長い歳月、詩歌は人々に愛され、その努力と工夫を蓄積しつつ歩んできたのだ。本書は、一般に「漢詩」と呼ばれる中国古典詩の、概念・テーマ・韻律上の規則・その他技巧等々について、初歩から易しく体系的に学べるものである。
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない

    翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,012円 (税込)
    中学生の翔太と猫のインサイトが、「いまが夢じゃないって証拠は?」「心があるって、どういうこと?」「たくさんの人がいる中で、自分だけが『ぼく』なのはなぜ?」といった問いをめぐり対話する。「私」が存在することの奇跡性や可能世界、正義原理、言語ゲームなどの諸問題を取り上げる予備知識のいらない哲学入門。
  • 初学者のための中国古典文献入門

    初学者のための中国古典文献入門

    小説・文芸
    -
    1巻1,287円 (税込)
    中国の古典には古人・古代崇拝のあまりニセモノが多かったり(偽書)、皇帝の諱を避け別の字に代えたり画数を減らすことがある(避諱改字)。漢文訓読法は学校で教えられても、こうした知識を学ぶことはまずない。中国学(文学・哲学・歴史)を学び研究しようとすれば、どうしても古典文献を読まなければならなくなる。本書は、中国古典の原資料いわゆる「白文」を読むにあたって、初心者が誤りを犯さないよう版本や分類などの書誌学的事項を丁寧に案内する。
  • 書国探検記

    書国探検記

    小説・文芸
    3.2
    1巻1,397円 (税込)
    今日は澁澤龍彦、山口昌男、明日はユングにカルダーノ、はてはポルノや春本まで、“書物の美食家”エンサイクロペディストによる痛快無比の書物論、読書論。日本、世界の作家、思想家、学者などの書物ワールドを、あたかも花を求める蝶のごとくヒラリヒラリと飛び回る。いい香りを嗅ぎ付けては美味な蜜をしっかりと味わい、栄養はたっぷりと吸い取る。いったい厖大な書物のなかの何を読み、どうつきあったらよいのか。そのはてなき書物の大森林におくすることなく分け入り、からみあった複雑な迷宮の謎を解き明かすスリリングな大冒険。
  • 初等数学史 上 古代・中世篇

    初等数学史

    ビジネス・実用
    3.0
    1~2巻1,287~1,397円 (税込)
    数学―ひと口に「数学」と言っても、数の数えかた、数字の書きかた、計算のしかたなど、時代と地域によってその姿はさまざまだ。ギリシア人は論理的な厳密さを極め、インド人はゼロを発見した。数字を書いて筆算をする人もいれば、算板を使って計算をする人もいた。本書は厖大な文献をもとに各地・各時代の事跡を収集。正確かつ内容豊富な叙述は、原書刊行から100年以上たった今なお他の追随を許さない。図版満載で読みやすい、数学史研究の記念碑的名著。文庫化にあたり中村滋氏による校訂を施した。
  • 初等整数論

    初等整数論

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,496円 (税込)
    「やさしい整数のなかには思いがけないほど深く、ほとんど神秘的といってよいほど美しい様々な法則が潜んでいる」(本書「はしがき」より)。整数論には「帰納と演繹」、「構造」といった数学の柱となるような重要な概念や未解決の問題が含まれ、いちど知ったら忘れることがないくらい、鮮やかな印象を与えると著者は説く。数学を実用主義的観点から解き放し、「おもしろさ」、「楽しさ」を不可欠の要素として見直した出色の入門書。『微分と積分』と並ぶ主著。文庫版付録として「数学教育の2つの柱」を収録。
  • 初等整数論入門

    初等整数論入門

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,177円 (税込)
    「神が作った」とも言われる整数。そこには単純に見えて、実は底知れぬ深い世界が広がっている。“ポツポツ”と離散的に存在する数の中に、さまざまな「構造」が潜んでいるのだ。例えば整数を1個おきに集めると、奇数・偶数という秩序が現れる。では2個おき、3個おき……と考えると、どんなことがわかるだろうか? 本書の内容は、高等学校で学ぶユークリッドの互除法、不定方程式や循環小数などの話題から、合同式、イデアル、既約剰余群、原始根・指数のことまで。数学教育にも造詣の深い著者が、現代的な視点から系統的に整数論の初歩を解く。
  • 初版 金枝篇 上

    初版 金枝篇

    ビジネス・実用
    3.7
    1~2巻1,606~1,716円 (税込)
    「肘掛椅子の人類学」と断じ去るのは早計だ。ただならぬ博引旁証に怖じる必要もない。典型的な「世紀の書」、「本から出来上がった本」として、あるいはD・H・ロレンス、コンラッド、そして『地獄の黙示録』に霊感を与えた書物として本書を再読することには、今なお充分なアクチュアリティがあろう。ここには、呪術・タブー・供犠・穀霊・植物神・神聖王・王殺し・スケープゴートといった、人類学の基本的な概念に関する世界中の事例が満載されているだけでなく、資料の操作にまつわるバイアスをも含めて、ヨーロッパ人の世界解釈が明瞭に看取できるのだから。巧みなプロットを隠し持った長大な物語の森に、ようこそ。
  • 所有と分配の人類学 ――エチオピア農村社会から私的所有を問う

    所有と分配の人類学 ――エチオピア農村社会から私的所有を問う

    これは「わたしのもの」ではなかったのだろうか。調査地でのある出来事から、私的所有の感覚がゆらぐ経験をした著者は、所有への違和感を抱きつつエチオピアの農村へ向かう。畑を耕す牛、畑になる穀物、台所道具、生活する人々など、ミクロなものに目を向けて調査していくなかで見えてきたものとは? 作物は頻繁に分配され、持てる人から貧しい人に与えられる。土地を所有することと利用することの関係。国家による「土地」のコントロール。様々な角度から私的所有をめぐる謎を掘り下げていく。気鋭の文化人類学者による鮮烈なデビュー作。
  • 史料が語るビザンツ世界

    史料が語るビザンツ世界

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    千年の帝国を人々はどう生きたか 貴重な史料の数々で案内するビザンツ世界 千年におよぶビザンツ帝国の歴史の中で、人々はどのような生を送ったのか。皇帝、宦官から異民族まで、貴重な史料の数々を通してその実像に迫る。 === ローマ帝国の東西分裂後、千年余りにわたって存続したビザンツ帝国。ローマに比してその実態が語られることの少なかったビザンツ世界を、歴史書や各種の勅令、聖人伝など豊富な史料から読みといたのが本書である。専制君主として君臨しつつもたびたび暗殺や処刑の対象となった皇帝、時に政治を左右するほどの実権を握った宦官、理想的キリスト教徒として民衆の精神的支柱となった修道士、尊敬や敵対の念を抱きながらビザンツと交流したイスラーム世界・カトリック世界の隣人たち──。史料に刻まれた人々の営みから、ビザンツ世界の多様な相貌が浮かび上がってくる。巻末に詳細な史料解題を付す。
  • 神経回路網の数理 ――脳の情報処理様式

    神経回路網の数理 ――脳の情報処理様式

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,716円 (税込)
    脳は多数の神経細胞の集合で、その機能は複雑な神経回路網によって担われ、最高度の情報処理システムとして働いている。ここに情報の基本原理の発現を見た著者は、神経回路網理論の法則化を目指し、そのことこそが、脳の働きを解明するために本質的に意義のある有効なアプローチであると考えた。こうして「数理脳科学」は誕生した。今日のAIの隆盛を導き、同時に脳科学研究の核心的理論を生み出した理工学者による記念碑的著作。
  • 新・建築入門 ──思想と歴史

    新・建築入門 ──思想と歴史

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,177円 (税込)
    建築は、一見すると哲学とも思想とも関係のない即物的なもので、定義など簡単にできそうである。ところが、建築ほど定義しづらいものはない――。20世紀末、構築的なものへの批判に晒され混乱をきわめた「建築とは何か」という問いに、著者は建築史と思想史を縒り合わせながら、真正面から立ち向かう。一本の柱が原野に立てられた太古から、ゴシック、古典主義、ポストモダニズム建築まで。建築様式の歴史的変遷の背後にはどのような思想があったのか。本書は、ひとつひとつ思考を重ねつつ、歴史的視座を与えようとした意欲的主著である。著者自身による自著解説を付した、待望の文庫版。
  • 神智学

    神智学

    「本書の中で、超感覚的世界の若干の部分を叙述するつもりである。感覚的世界だけを通用させようとする人は、この叙述を空疎な想像の産物と見做すだろう。しかし感覚界を越えてゆく道を求める人なら、もうひとつの世界を洞察することによってのみ、人間生活の価値と意味が見出せる、という本書の観点をただちに理解してくれるだろう。」(本書より)「秘教」の思想を、明晰な思考に導かれた新しい総合文化へと再編し、個人の自己実現と社会の進歩へとつながる可能性を提示した、シュタイナー四大主著の一冊。
  • 新版 数学プレイ・マップ

    新版 数学プレイ・マップ

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,287円 (税込)
    「マップとは言っても、国土地理院のような権威はない。ところどころの案内、それも案内人の勝手で連れて行かれる程度の、気ままな地図だ。そこで勝手に遊んで、そして自分の地図を、これまた勝手に作る、それでよいと思う。」(「あとがき」より)。3次曲線、群論、関数、位相解析、集合等を難易もさまざま、趣向もさまざまで遊び尽くすー刀斎流数学ワールド。30歳で執筆した幻の論考「微積分の七不思議」や壮大な数学の歴史をすっきり簡潔に素描した「数学の大いなる流れ」他全5編を増補した新版。
  • 新版 日本の思想とは何か ――現存の倫理学

    新版 日本の思想とは何か ――現存の倫理学

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,287円 (税込)
    日本人はいかに「よく」生きようとしてきたのか 倫理思想史の大家による遺著にして最終到達点 日本人はいかなる思想を持って生きてきたのか。この問いを生涯をかけて追究した日本倫理思想史家による、遺著にして最終到達点。 === 日本人とはいかなる思想を持って生きてきた人々なのだろうか――。その探究は「今・此処」を生きる「現存」としての日本人が、どのようにして「無窮・無辺な「時・空」」を志向し、いかなる「形而上の存在」を「夢想」して生の「究極の拠りどころ」を求めてきたのかを、過去にさかのぼって解明することに他ならない。本書は、倫理学者・哲学者として「よい「生」」とは何かを問い続けてきた佐藤正英の研究の最終到達点とも言える傑作。全面改訂版をほぼ書き終えたところで亡くなった著者の遺志を継いだ研究者による校訂を経た完全版。解説 上原雅文
  • 新版 プラトン 理想国の現在

    新版 プラトン 理想国の現在

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,496円 (税込)
    「理想」という語は、明治の時代、プラトンの「イデア」の訳語として造られ、定着した。そしてプラトンの最高傑作『ポリテイア』(『国家』)が『理想国』の標題で出版され、近代国家建設をめざす多くの日本人の希望の拠りどころとなる。だが、新たな理想社会を創らんとするその熱情は、やがて全体主義に利用される運命を辿った――。かくも激しく人々の魂を突き動かしたプラトンの理想主義哲学とは、果たしていかなるものか。『ポリテイア』の核心を読み解くことで、哲学という営みが切りひらく最良の地平を描き出す。初学者への案内として「プラトン『ポリテイア』を読むために」を付した決定版。
  • 神秘学概論

    神秘学概論

    本書は、シュタイナーの四大主著の一冊であり、その思想の根幹が綴られている。肉体、エーテル体、アストラル体、自我という人間存在のヒエラルキアを解明し、宇宙論、人間論の中で、めくるめくような宇宙史の壮大な展望の下にマクロコスモス(宇宙)とミクロコスモス(人間)との関わりをあとづけ、進化の法則と意識の発達史、古代秘儀の本質、輪廻転生論、悪魔論、霊的認識の方法などを記し、過去と現在と未来についての常識をくつがえした前代未聞の神秘学大系が展開される。
  • 新編 意味の変容

    新編 意味の変容

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,716円 (税込)
    <全体=内部+境界+外部>であり、境界は内部→外部、また外部→内部と意味を変容し得る──。他に類を見ない数学的・哲学的スタイルで近代日本文学の常識を覆した『意味の変容』。若き日を放浪のうちに過ごした異能の作家・森敦が、光学工場やダム建設現場での思索を結晶させた究極の私小説であり、その理論を代表作『月山』などにおいて具現化した文学論でもある。新編にあたり、空海の足跡を辿りつつ真言密教を独創的に読み解いた『マンダラ紀行』、京城で過ごした幼少期に始まる豊饒な半生をユーモラスに語り尽した『十二夜』を併録。森敦の思想の全貌を明らかにした決定版。
  • 新編 八犬伝綺想

    新編 八犬伝綺想

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,177円 (税込)
    曲亭馬琴の代表作『南総里見八犬伝』。歌舞伎でもおなじみのこの長い物語は、はたしてたんなる「勧善懲悪の封建的冒険活劇」なのか。かろやかに境界をとびこえて、綺想を広げてみよう。たとえば、ユートピア・安房の「大いなる母」のもとへ集まる犬士たちは、ミシシッピを筏で流れ下るハックルベリー・フィンだ。浜路を拒絶する犬塚信乃は、オフィーリアの死に安堵するハムレットだ。―「水」や「少年」「竜」などをキーワードに、トウェインやメルヴィルを重ね、イーグルトン、ユングをひきながら、八犬伝に近代の人間像を読み解く、比較文学からの八犬伝論。新編として、「江戸の二重王権」「『八犬伝』の海防思想」の二論文を増補。
  • 新編 人と人との間 ――精神病理学的日本論

    新編 人と人との間 ――精神病理学的日本論

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,397円 (税込)
    精神病理を人間の在り方の一様相として論じてきた著者によるキー概念「間」(「あいだ」)。自己存在の根底にある超個人的な場所としての「人と人との間」は、現代思想に大きな影響を与えた。本書は、ドイツ留学時に思索した日本人論としてこの概念を世に問うた一冊である。日本人特有の精神病的生き方をさまざまな現象を通して思索するとともに、日本的精神症状とされる対人恐怖、貰子幻想の病理を解明。さらに「間」理論を和辻哲郎の『風土』、土居健郎の「甘え」理論と併せて検討して、人間存在の様相を詳らかにする。文庫化にあたり講演「人と人とのあいだの病理」を併録。解説 清水健信
  • 新編 分裂病の現象学

    新編 分裂病の現象学

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,716円 (税込)
    実践的な臨床の経験から、分裂病(統合失調症)を治療すべき異常なものとする論理に与することなく、人間という矛盾に満ちた存在そのものに内在している自己分裂に根差したものとする地平から紡ぎだされた珠玉の初期論文。西田哲学における自‐他論や時間論を敷衍し、分裂病者の自閉性や体験の基本的構造に注目することにより、自我障碍よりも人と人との「あいだ」における自己の自己性の危機、自己と身体との乖離を論じる。
  • 新編 民藝四十年

    新編 民藝四十年

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻2,035円 (税込)
    民藝の入門書の定番として長く親しまれてきた柳宗悦の『民藝四十年』。しかし、柳はこの名著をさらに充実させる改訂案を温めていたのだった。本書は柳が生前、『民藝四十年』の初版本目次に書き加えていた15編の論考を新たに増補し、柳の訂正指示を反映させて編んだもの。これにより、柳が「民藝」を通して伝えたかったことがより明確となった。ものの真の美しさを掴み取るにはどうしたらよいのか? 何がものを美しくさせているのか?ものが美しくなる原理が迷える人間の救済にもあてはまるとはどういうことなのか?そのすべての答えがこの一冊の中にある。
  • シンメトリー

    シンメトリー

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,177円 (税込)
    シンメトリー(対称性)はワイルが著作や講演のなかで折に触れ取り上げたテーマである。数学・物理学・哲学と幅広い分野に通暁したワイルにとって、シンメトリーは至る所でその姿を現す、深遠で重要な概念であった。生涯をかけて深めた思索が結実した本書は、刊行まもなく『サイエンス』誌より、「シンメトリーというテーマに関するこのような本や論文は今まで存在せず、さらに今後書かれるすべての本が、何らかの形でこの本に依拠することになろう」と評された。実際、ワイルならではの含蓄に富んだ叙述は、今なお読者に新しい洞察を与えてくれる。最晩年の名講義を新訳で。
  • 信頼

    信頼

    本能を呼び覚ませ 旅のなかで遭遇した事物がもたらす情動と思考 読む者の心を深い地点から揺さぶる20篇 旅のなかで遭遇した信頼のかたち。湧きあがり、おのずから増大する点で信頼は勇気に似ている。洞察と情動に満ちた哲学的旅行記。 === 跳躍とともにおのずから増大していく点で、他者への信頼は勇気に似ている──。トンブクトゥからリマ、シドニー、ラサ、カイロへ。旅先での邂逅がもたらす衝撃と驚きと発見、そして溢れ出る情動。ある地では、現代における聖性への問いが、また別の地では、正義を求めた情熱の残響があった。未知なるもののなかへ身を投じることで、人ははじめて生の力が何であるかを知る。その瞬間に際しては、精神を空にし、自我を消し、言葉を黙らせるのだ。理性を超えた感情のほとばしりやうごめきを研ぎ澄まされたまなざしでとらえた20篇の記録。 【目次】 はじめに I アラワーヌ ノーリアの歌 ファサード 知りえぬ知性 リング II 古い病院 III タイフーン サンパウロ 男 手紙 無心の歌 アディス・アベバ ラブ・ジャンキーズ IV 理解 恐ろしい神秘の晩餐 絶滅した宗教の復活 ラリベラ ヴードゥ 湧きあがる V 寡黙 注記 訳者あとがき 解説(管啓次郎)
  • 親鸞からの手紙

    親鸞からの手紙

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,287円 (税込)
    親鸞が、もっとも信頼する人びとや、最愛の弟子たちと交わした、胸を打つ手紙の集成。その現存する手紙全42通の現代語訳と解説で親鸞の心中に迫る。最新の親鸞研究の成果にもとづき、全書簡を書かれた順に構成。これにより、子息善鸞の義絶事件などの人間的苦悩と、煩悩具足の凡夫であることの自覚から、ひたすら阿弥陀仏の本願(専修念仏)に帰命する姿が、より鮮明に立ち現れる。それは、仏教を貴族や支配階級のもとから解放し、真に民衆のものとして、多くの衆生を獨世から救おうとする姿にほかならない。現代にも脈々と生きる、親鸞の力強い実践思想へのこのうえない入門書。
  • 親鸞・普遍への道 ──中世の真実

    親鸞・普遍への道 ──中世の真実

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,496円 (税込)
    親鸞はいかなる人物か。その思想はどのような今日的意義をもっているのか。親鸞に親しむほどに既成教団を否定せざるをえず、浄土真宗の末寺に生まれながらあえて寺院を離れた著者が、一市民として全存在をかけて親鸞の求道に分け入る。自己の無力を知り弥陀の本願に依ることでどのような者も救われるという「絶対他力」の教えは、ケガレを忌み、占い、苦行や作善、祖先崇拝に救いを求めた中世人に、いかばかりの衝撃をもたらしたか。中世の「聖なる世界」の構造をトータルに把握し、そのなかで親鸞が切り開いた「絶対他力」という「普遍への回路」を明らかにする、渾身の著。
  • 神話学入門

    神話学入門

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,287円 (税込)
    神話は人類にとって普遍的であるが、同時に一見捉えどころのないものでもある。神々と人間の関係が疎遠になり、信仰が動揺してきたとき、神話ははじめて客観的・意識的に眺められるようになった。こうして「神話とは何か」という問いかけが、その没落とともに始まった。「神話学」の誕生である。本書はヨーロッパにおいて発達した神話学研究の系譜を丁寧に辿りつつ、定義と分類、様々な解釈を詳述し、重要な側面を余すところなく紹介する。神話とその背景としての民族・文化・社会、世界像や儀礼との関係を泰斗が解き明かす定評ある入門書。
  • 時間と死 ――不在と無のあいだで

    時間と死 ――不在と無のあいだで

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,177円 (税込)
    過去・現在・未来という時間の様相は、言語によって作られた概念である。世界はそのつど湧き出しては消えていく“いま”の連鎖なのであり、客観的世界も客観的時間も仮象にすぎない。ならば、「私」が死ぬとは、少なくとも、私が客観的世界から消滅することではなくなる。若き日から「自分がいずれ死ぬとしたら人生には何の意味もない」という呪縛に捉われてきた著者が、本書でついに「死」という問題そのものに対峙する。そして「私の死」の裏側にはりつく過酷な意味から脱却し、「私」は単に人間として死んで終わりであるような存在ではないという地点に達する。著者の哲学的思考の到達点。
  • 時間と習俗の社会史 ――生きられたフランス近代へ

    時間と習俗の社会史 ――生きられたフランス近代へ

    ビジネス・実用
    -
    1巻990円 (税込)
    「時計にきざまれる時間」は権力や政治のありかた、人々の日常生活をどのようにして変えていったのか。もっぱら否定的に語られてきた伝統的な住民共同体には、いかなる柔軟で豊かなイマジネーションを持つ習俗があったのか。フランス近代の社会生活における時間や習俗の歴史と、そこに息づく人々の生活世界をたずねながら、現代におけるしなやかな時間の感覚と生き方の可能性をさぐるフランス史の旅。
  • 自己・あいだ・時間 ──現象学的精神病理学

    自己・あいだ・時間 ──現象学的精神病理学

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,716円 (税込)
    精神の病態を一時的な疾患としてではなく人生全体の示す歴史的な歩みとして位置づけ、独自の思想を重ねてきた著者の代表的論考のかずかず。自己と他者の「あいだ」の病態として捉えられてきた分裂病を、「時間」の病態として、現象学的な思索を展開する。とりわけ鬱病者の“あとのまつり”的体制に対し、分裂病者が“前夜祭”的な時間体制をもつという新しい構図は世界的に大きな波紋を広げた。他者や世界との「あいだ」、自己自身との「あいだ」の歴史性における患者の生のあり方を追究した本書は、精神病理学と哲学を自由に横断する独創的な学問的達成であるといえよう。
  • 自己への物語論的接近 ――家族療法から社会学へ

    自己への物語論的接近 ――家族療法から社会学へ

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,397円 (税込)
    「自己」とはどのように形成され、どうすれば変えられるのだろうか。実はそれは、私たちが自分自身について「物語る」ことで産み出されているのだ。そして物語がエピソードの選択・配列を伴う限り、そこからはみ出してしまうものも存在する。自己物語はそうした「語り得ないもの」(例えばトラウマ的体験)を巧妙に隠しているのであり、この隠蔽を解除する方向へと物語を書き換えることで、異なった自己を産み出すことも可能になる──。物語論を治療に用いた家族療法(物語療法)から、社会学的自己論は何を学べるか。〈物語〉をキー概念に自己の生成・変容をあざやかに読みといた刺激的論考集。
  • 自発的隷従論

    自発的隷従論

    なぜみずから屈し圧政を支えるのか。圧制は、支配される側の自発的な隷従によって永続する――支配・被支配構造の本質を喝破した古典的名著。シモーヌ・ヴェイユが本作と重ねて20世紀の全体主義について論じた小論を併録する。
  • 自分ということ

    自分ということ

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,067円 (税込)
    「自己」とか「自分」とは、私たち個人の内部的ななにものかだろうか。自分の「自」は「おのずから」の「自然」となり、また「みずから」の「自分」となり、両者の間で根源的な生命は躍動する。自己あるいは自分とは、私の内部にあるものではなくて、私と世界との、総じて人と人との「あいだ」にあるのだ。自己の自己性にかかわる危機として分裂病(統合失調症)や離人症を取り上げ、「あいだ」の時間性や、自己の「もの」的ありよう・「こと」的ありように光を当てる。著者の内面の歴史を背景に語られる木村哲学への最初の一歩。
  • 十五年戦争小史

    十五年戦争小史

    ビジネス・実用
    4.4
    1巻1,496円 (税込)
    戦争は、誰によっておこされ、どのように展開したか――。本書では、1931年の柳条湖事件の謀略に始まり、45年ポツダム宣言受諾と降伏文書調印によって終わった一連の戦争を「十五年戦争」と呼び、その曲折に満ちた過程と全体像を克明に描く。アジア覇権主義を掲げる日本軍部と対米英協調路線の宮中グループとのせめぎ合い、マスコミの報道によって国内で急速に高まる排外主義、アジア太平洋戦争へと向かう御前会議のありよう………。満州事変、華北分離、日中戦争、アジア太平洋戦争で構成される各部には年表、関係地図を付し、制度や組織の変遷、人事の系統図なども適宜配した。長年読み継がれてきた画期的通史。
  • 10万年の世界経済史
    NEW

    10万年の世界経済史

    産業革命は、「偶然」がもたらした── 膨大なデータを駆使し、経済発展の根本原理に迫る 世界経済はなぜかくも不均衡に発展したのか。「マルサスの罠」と「大いなる分岐」を切り口にその歴史的展開を一望する壮大な試み。解説 小野塚知二 === 世界経済はなぜかくも不均衡に発達したのか。産業革命が他のどこでもなく、18世紀英国において起こったのはどうしてなのか。石器時代以降、長らく人類の歴史は「マルサスの罠」と呼ばれる、技術革新による生産性向上が人口増加によって相殺され、総体として生活水準などが改善しない状態が続いていた。その軛から私たちを解き放った決定的出来事こそ、産業革命だった。本書では、世界経済史を包括的な視座のもとに一望し、多様な統計データを駆使することで、産業革命をもたらした真の要因を浮き彫りにしていく。経済発展とその不均衡を作り出す根本原理に迫る壮大な試み。解説 小野塚知二 【目次】 序文 第1章 概論 世界経済史のあらまし 第Ⅰ部 マルサスの罠――一八〇〇年以前の経済活動 第2章 マルサス的経済の論理 第3章 生活水準 第4章 出生率 第5章 平均余命 第6章 マルサスとダーウィン――もっとも豊かな者が生き残る社会 第7章 技術進歩 第8章 社会制度と経済成長 第9章 近代的な人間の登場 第Ⅱ部 産業革命 第10章 近代的な経済成長――国富の形成 第11章 産業革命の謎 第12章 英国の産業革命 第13章 産業革命はなぜ中国やインド、日本ではなく、英国で起きたのか 第14章 産業革命の社会的影響 第Ⅲ部 大いなる分岐 第15章 一八〇〇年以降の世界における経済成長 第16章 格差拡大の近因 第17章 なぜ世界全体が発展しなかったのか 第18章 結論 未知の新世界 謝辞/文庫版訳者あとがきにかえて/解説(小野塚知二)/原注/数学的補遺/参考文献/索引
  • 重力と恩寵

    重力と恩寵

    「重力」に似たものから、どうして免れればよいのか? ――ただ「恩寵」によって、である。「恩寵は満たすものである。だが、恩寵をむかえ入れる真空のあるところにしか入っていけない」「そのまえに、すべてをもぎ取られることが必要である。何かしら絶望的なことが生じなければならない」。真空状態にまで、すべてをはぎとられて神を待つ。苛烈な自己無化の意思に貫かれた独自の思索と、自らに妥協をゆるさぬ実践行為で知られる著者が第二次大戦下に流浪の地で書きとめた断想集。歿後に刊行され、世界に大反響を巻き起こした処女作。
  • 重力と力学的世界 上 ――古典としての古典力学

    重力と力学的世界

    ビジネス・実用
    4.7
    1~2巻1,287~1,397円 (税込)
    私たちが自明としている力学的世界観の成立には、古典力学と古典重力論にもとづく天体力学、とりわけ“重力”概念の確立が大きな影響を与えている。本書は、“重力”理論完成までの思想的格闘の足跡を原典に則して丹念に辿りつつ、誤りや迷いといった紆余曲折までも含めて詳らかにする。先人の思考の核心に「同時代的」に肉薄する壮大でドラマチックな力学史。上巻は、ケプラーにはじまり、ガリレイ、デカルトをへてニュートンにいたる力学方程式確立の歴史、オイラーの重力理論までを収録。
  • 自由の哲学

    自由の哲学

    「外なる世界と内なる世界、外なる法則性と内なる道徳性との間に横たわる深淵は、ただ自由な魂だけがこれに橋をかけることができる」(本書「あとがき」より)。刊行後100年以上経つ現在も、まばゆい光芒を放ち続ける、シュタイナー全業績の礎をなしている認識論哲学。社会の中で否応なしに生きざるを得ない個としての人間は、個人の究極の自由をどこに見出すことができるのか。また、思考の働きは人類に何をもたらすのか。シュタイナー四大主著の一冊。
  • 自由は進化する

    自由は進化する

    自由はちゃんと存在する。でもそれは、生物としての進化の過程で生まれてきたものだ──。人間の本質は〈魂〉にあるとする伝統的な発想が、説得力の弱いものになった現代。世界は決定論的に定まっているものではないのか、生物の行為は遺伝子やミームに操られているだけなのではないか等々、新たな反対意見を丁寧に検証しつつ、徹底した自然主義の立場から、自由意志の存在を導き出す。心の哲学の隆盛のなかにあってマイルストーンともなった一冊を、明快な訳者解説とともに文庫化。
  • 貞観政要

    貞観政要

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,067円 (税込)
    唐代、治世の問題を真正面から取り扱い、帝王学の指南書となった『貞観政要』。幾多の戦乱を乗り越え、太平の世を現出させた太宗(李世民)が名臣たちと交わした問答を史家・呉兢が編纂。爾来、中国のみならず日本においても為政者たちが折に触れて立ち返る古典の地位を得てきた。「指導者の条件」「人材の登用」「後継者の育成」など、およそ組織運営に関わる人間なら必ず迷い、悩むであろう問題に古人はどのように臨んできたのか。本書には汲めども尽きぬ教訓が今も満ち溢れている。本文庫は明代の通行本(戈直本)を底本とし、全篇より七十篇を精選・訳出。
  • 常微分方程式

    常微分方程式

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,496円 (税込)
    微分方程式は、自然現象、社会科学的現象、工学的現象等の記述・解析に広範に用いられている。本書は、微分積分学を修得した理工系学生に向けて叙述されたもので、定評あるテキストとして名高い。この本の特徴として次の五つが挙げられる。1、多くの例、それに伴って発生する問題を、多岐にわたって記述。2、行列演算を積極的に用い、行列の指数関数についても活用できるように配慮。3、解の定性的研究について、明確な方向性を提示。4、古典的な複素領域における微分方程式にも言及。5、計算困難な関数形を、多数の図版で視覚化。演習問題も多数収録。
  • 情報理論

    情報理論

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    クロード・シャノンが記念碑的論文「通信の数学的理論」を発表したのは1948年のことだった。それから60余年──今では情報理論は情報通信のみならず、生命科学や脳科学、社会科学など幅広い分野に応用されるようになっている。情報理論は高度な数学を用いているが、“大数の法則”をおさえることでその本質がすっきりと見えてくる。シャノンのアイディアから情報幾何学の基礎までを、初学者にもわかるよう明快に解説、情報理論の考え方と仕組みを直観的に理解するための、第一人者の手による入門書。
  • 女王陛下の影法師 ──秘書官からみた英国政治史

    女王陛下の影法師 ──秘書官からみた英国政治史

    ビジネス・実用
    4.7
    1巻1,397円 (税込)
    ヴィクトリア女王、エリザベス2世、そしてチャールズ3世まで、イギリスの歴代君主に仕えた君主秘書官たち。多くは君主の青年時代からの側近であった彼らは、国内外の様々な問題を君主に報告し、時に助言も行い、有事に際しては公正中立な立場から君主と政権をつなぐ重要な架け橋でもあった。本書では、彼らが登場した歴史的経緯を踏まえつつ、手紙や日記などの史料を交えて秘書官と君主との物語を描く。貴族政治から大衆民主政治への転換、二度の大戦、王室のスキャンダル……。激動の時代を経てなぜ今も君主制が存続するか。その謎に迫るユニークなイギリス近現代政治史。
  • 人知原理論

    人知原理論

    事物が存在するということは、それが知覚されているということである──。ジョン・ロックの経験論哲学の批判的継承者たるジョージ・バークリー(1685-1753)は本書『人知原理論』において、こう断言する。それは裏返せば、知覚されないものは存在しない、つまり私たちの心から切り離された「物質」なるものなど存在しない、ということだ。様々な批判にさらされながらも、ヒュームやカント、ドイツ観念論など後の哲学思想に多大な影響を与えたバークリーの思想とはいかなるものか。その透徹した論理にひめられた核心が、平明このうえない訳文と懇切丁寧な注釈により明らかになる。主著、待望の新訳。
  • ジンメル・コレクション
  • 数学基礎論

    数学基礎論

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻1,067円 (税込)
    数学基礎論──それは20世紀とともに始まった、新しい数学の分野である。その黎明期には、カントルやラッセルによって相次いで見出された集合論のパラドックス、そして、ゲーデルの不完全性定理など、数学の根幹を揺るがす発見が続いた。しかし数学基礎論は、決して数学の息の根を止めてしまったのではない。「ミレニアム懸賞問題」として知られるP=NP問題(P≠NP予想)やファジー論理、さらには人工知能との関わりなど、数学の最先端を切り開く分野でもあるのだ。日本を代表する数学基礎論の大家がその歴史、および現代的なトピックについて平易に解説した入門書。
  • 数学史入門 ――微分積分学の成立

    数学史入門 ――微分積分学の成立

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,067円 (税込)
    ニュートンやライプニッツによって創造された微分積分学。それは近代西欧数学の象徴であり、今日の科学技術社会の基礎である。その学問はいったいどのような思想的・社会的前提の下に成立したのか? 古代ギリシャの公理論・解析的発見法、アルキメデスの無限小幾何学、アラビアのアルジャブル、ヴィエトとデカルトの記号代数学、無限小代数解析の形成をたどり、さらに近代西欧社会と東アジアにおけるその受容までの悠久の歴史を包括的に論じ数学的知識の本質に迫る。東京大学大学院数理科学研究科の講義のハイライトを、一般読者向けに簡明にまとめ直して成った、数学史の重厚さを垣間見せる力作。
  • 数学序説

    数学序説

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,716円 (税込)
    数学を“教養”として身に付けたい。苦手意識はあるけれど、理解する喜びを味わってみたい──。そんな世間一般の期待に応え、半世紀以上にわたり愛読されてきたロングセラー。ユークリッド幾何の体系、微積分の概念、数学の基礎づけ、確率・統計などの重要なトピックについて、歴史的背景を辿りながら解説。叙述は丁寧そのもので、紙と鉛筆は必要なし! 文章をじっくり追うことで、おのずと数学への理解が深まってゆく。『零の発見』と双璧を成す数学入門の古典的名著。

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