山上浩嗣の作品一覧
「山上浩嗣」の「自発的隷従論」「パスカル『パンセ』を楽しむ 名句案内40章」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「山上浩嗣」の「自発的隷従論」「パスカル『パンセ』を楽しむ 名句案内40章」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
読みやすい。そしてまだまだ自分が傲慢で愚かであることに気づかされた。親切な気持ちでさえ、誰かに褒められたい・見せつけたいという邪な心の表れである。優しく懇切丁寧に説教してもらったような気分です。
以下、お気に入りの言葉を抜粋。
自我は憎むべきものである
"私が自我を憎んでいるのは、それがすべてのものの中心になるのが不正だからなのだ。"
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16の章はかなりアツい議題。
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人が明日のため、不確実なもののために努力するとき、それは正しいのである。人生における冒険のすすめ。不確実なものを得るための行動に従事していても
Posted by ブクログ
当時は教会が政治との結びつきが強く、政治扇動の書として誤解されることを防ぐため、友人のモンテーニュがラ・ボエシの死後も発表を躊躇したという書籍。
人は力や謀略により強制的に服従することはあっても、強制されずとも自ら進んで権威に服従するのは何故か。この自発的隷従のメカニズムついて様々な考察を示し、最も唾棄すべき悪徳として痛烈な批判を浴びせている。翻訳の絶妙さなのか、ラ・ボエシの批判的な文章が妙に強烈なのが印象的だった。
【一部引用】
彼らは強制されもせず、いかなる必要もないのに、圧政者に身を委ねた。私はこの民の歴史を読むと、きわめて大きな恨みの念を覚えずにはいられない。われながらまるで人
Posted by ブクログ
モンテーニュを本当に味わうにはある程度の「成熟」が必要だ。端的に言えばそれは「老い」である。『エセー』の最大の読みどころはその死生観だと思うが、本書もその点にフォーカスする。この世界に常住不変の真理はなく、自己を含めて全ては移ろい行くと観ずるモンテーニュにとって、よく生きるとは、ありのままの自然を受け入れ、その変化を味わい尽くすことだ。「メメント・モリ(死を思え)」とは、よく生きる為には死を見つめよという意味だが、モンテーニュは死を積極的に意味づけることも、意志の力で死を乗り越えようともしない。木々が芽吹き、花を咲かせ、やがて枯れていくように、人は生まれ、成長し、そして死ぬ。それが凡ゆる生が経
Posted by ブクログ
「日本の状況が他人事と思えなくなる」の帯がついていましたが、一人の圧政者に云々という下りは、北朝鮮を思い起こさせました(著者はモンテーニュと刎頸の交わりがあったとのことで、引用はギリシア・ローマが多いのですが)。
圧政者一人が4〜5人を追従者として周りにつけ、徐々にそれを広げて権力基盤を固めていくというのは、企業でも似たところありかとも思いました。
本文は80ページほどの短いものですが、最後の西谷修氏の解説が圧巻です。対米追随の日本の現状を分析し、これを権力基盤としている政党や追随者の話は、別に一冊書いて欲しいと思うほどの内容です。これを読むと、「日本の状況が他人事と思えなくなる」というの