自発的隷従論

自発的隷従論

なぜみずから屈し圧政を支えるのか。圧制は、支配される側の自発的な隷従によって永続する――支配・被支配構造の本質を喝破した古典的名著。シモーヌ・ヴェイユが本作と重ねて20世紀の全体主義について論じた小論を併録する。

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自発的隷従論 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    当時は教会が政治との結びつきが強く、政治扇動の書として誤解されることを防ぐため、友人のモンテーニュがラ・ボエシの死後も発表を躊躇したという書籍。

    人は力や謀略により強制的に服従することはあっても、強制されずとも自ら進んで権威に服従するのは何故か。この自発的隷従のメカニズムついて様々な考察を示し、最

    0
    2024年02月07日

    Posted by ブクログ

    「日本の状況が他人事と思えなくなる」の帯がついていましたが、一人の圧政者に云々という下りは、北朝鮮を思い起こさせました(著者はモンテーニュと刎頸の交わりがあったとのことで、引用はギリシア・ローマが多いのですが)。

    圧政者一人が4〜5人を追従者として周りにつけ、徐々にそれを広げて権力基盤を固めていく

    0
    2021年07月11日

    Posted by ブクログ

    モンテーニュの時代(1500年代)に圧政者とこれへの隷従が生じるのはなぜか、その構造は何かを論じたもの。うーん、自発的隷従か、確かにその構造
    があるからこそ、圧政は可能となるように思われる。今の時代のsenseを読み解く鍵になるかもしれない。

    0
    2020年06月12日

    Posted by ブクログ

    自発的隷従論 ポエシ ちくま

    公務員でありながら
    客観性に飛んだ人間論を持った人によって
    1500年代に書かれた稀有な本だ

    人の本質には個としての自律心と
    全体の一部としての依存心が共存しているのだろう
    そのどちらが表面化するかによって
    生き様が変わるのだけれど
    自主的参加による集いから
    余剰生

    0
    2020年01月06日

    Posted by ブクログ

    その刺激的な題名と、書かれた時代(16世紀末)とのギャップから受ける印象を全く裏切らない刺激的な内容は、その平易な訳と相俟って、強いメッセージ性を帯びたもので、一気に読み進むことが出来た。

    又、本書の約半分を占める解題や解説は、その内容を読み下す助けの役割を十二分に果たしており、この手の重い本にし

    0
    2015年10月12日

    Posted by ブクログ

    タイトルからしてインパクトあるこちらの本。敬愛する本好きの方から、最近読んで面白かった本としておすすめいただいた。

    本書解説から拾うと、「自発的隷従」とは、「強いられもしないのに、自ら進んで奴隷になる」ということ。ラ・ボエシは自身が生きる時代までに起こった数々の圧政・独裁に対して、それは民衆が加担

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    モンテーニュの友人ラ・ボエシが10代で書き上げた短い論考が400年以上も読み継がれるとは、書いた本人も想像していなかったことだろう。
    自発的隷従、つまり自由に選択して奴隷になるという矛盾した言葉は、当時はモンテーニュをして世に出すのは危険と捉えられたようだが、他方、現代においては非常に納得しやすいも

    0
    2025年03月22日

    Posted by ブクログ



    ちくま学芸文庫 ラボエシ 「 自発的隷従論 」 訳 山上浩嗣 監修 西谷修


    自由を放棄し、圧政者に隷従する人間の行動を紐解いた本。著者が伝えたいのは、習慣としての隷従を戒め、人間の「自由」を復権すること


    「愚かな民衆は、いつも自ら嘘をこしらえては、のちにそれを信じるようになる」は 名言

    0
    2025年02月15日

    Posted by ブクログ

    モンテーニュがその才能を賞賛していたラ・ボエシの本を読む。なんか時代的に意外なタイトル。
    色んな時代の色んな党派がこの小論を基にアジテートしてきたというのも頷ける、汎用性が高い内容。自分だったら、今の職場に当てはめて読んだ。
    議論の出発点の、自由は人間の本性が求めるものということの根拠として、人間が

    0
    2024年02月23日

    Posted by ブクログ

    自発的に隷従とは?という疑念にかられその内容について知りたく購入。
    人類には本性が2パターンあり、本来の自由であること、そして習慣的に自由から自発的隷従であること、と述べられており納得がいった。人類史を振り返ると教皇や王、独裁者等多くの圧政者が必ず存在する。圧政者はその下につく民衆が自発的に隷従する

    0
    2021年09月03日

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