色彩論

色彩論

1,430円 (税込)

7pt

4.1

文豪ゲーテは多くの貌をもつ。その文業とともに、終生情熱を傾けたのが、植物学・動物学・地質学・解剖学・気象学などに及ぶ広汎な自然研究であった。とりわけ形態学と色彩論はその白眉と言うべく、シュタイナーらの再評価を経て、現代的関心もきわめて高い。分析と還元を旨とする近代科学の方法に対して、綜合と全体化を目指すゲーテの理念の背景には、汎知学─ヘルメス学の伝統が控えている。『色彩論』の精髄たる「教示編」に加え、「科学方法論」を併載し、ゲーテ自然思想へのチチェローネとなす。

...続きを読む

色彩論 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年05月06日

    1810年に出した著書。教示篇(色彩に関する己の基礎理論)・論争篇(ニュートンの色彩論を批判)・歴史篇(古代ギリシアから18世紀後半までの色彩論の歴史)の三部構成だが,本書では教示篇のみ収録。

    自然の観察に基づく思弁を主としており,今でいう心理学的な姿勢と言えるだろう。色彩科学の祖として,ゲーテの...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年07月19日

    「岩波文庫『色彩論』リベンジ」でもないけれど(?)、これも手に入れました。自然科学か否か、という分類はもはや気にならず、「文字にて書かれたもの」として対峙しようという構えにて臨みましたし、そういう意味では、岩波に接したときほどの敷居は感じませんでした。……で、私は、未だに(おそらくは生来)自然科学(...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年12月16日

    ニュートンのような物理的な見地ではなく、ゲーテの色彩論はあくまで色彩を見る人の感覚を土台としている。どちらかというと文化論。
    かなり読みやすい内容です。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    ゲーテがその自らの作品群のうち、頂点とした作品。

    正直正しくない、昔の科学である。

    しかし、事象をすべて科学のメスによって切り刻んでよいのか。
    哲学のメスを使う必要は無かったのか?
    本当に、物理的な真実さえ知ればいいのか?

    人間の本来の力を超えない切れ味のメスで、切る。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年10月20日

     Goetheの赤  -2009.03.09記

    以下はゲーテ「色彩論」における<赤色>談義だ。
    「青や黄を濃くしてゆくと、必ずそれとは別の現象が一緒に生じてくる。色彩というものは、最高に明るい状態でも暗い翳りをもつものである。したがって色彩が濃くなれば、ますます暗くなってゆくのは当然である。しかし...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年07月09日

    岩波文庫の「色彩論 色彩学の歴史」を解読してからのレビューであります。

    ダンテの「神曲」のように詩韻に秘密があるのではないかと、行ごとに番号を付けながら解読して行きました。

    また色彩論なので赤ならば赤、青なら青、黄色なら黄色、緑なら緑、白なら白、黒なら黒、灰色なら灰色、紫色なら紫色と色分けしなが...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2011年08月04日

    ゲーテに色彩論があることを知りませんでした。
    ルドルフ シュタイナーが、色彩の本質・色彩の秘密を書いていることも知りませんでした。

    自分の好きな絵画について、本書を元に考察してみたいと思います。
    理論は、現実を説明するための道具なのだから。
    うまく現実と、自分の感想とが説明できれば、自分の...続きを読む

    0

色彩論 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

ちくま学芸文庫 の最新刊

無料で読める 趣味・実用

趣味・実用 ランキング

作者のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す