ちくま新書の検索結果
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日本の隠遁者たち
ひとは、生まれてから死ぬまで他人とのかかわりにおいて生きている。しかしそれが時にはわずらわしくもあり、また時には人恋しくもなる。並はずれた才能を持ちながら世を疎み、心の葛藤を自然を愛でることと孤独に耐えることで癒しながら生きた中世以来の隠遁者たち、西行法師、鴨長明、吉田兼好、松尾芭蕉、種田山頭火、尾崎放哉らの研ぎ澄まされた感性の表現から、われわれ現代人は何を感じとり、受け継ぐことができるのか。日本人の心の系譜を読み解く力作。 -
ジッドの秘められた愛と性
20世紀前半の世界文学を代表する文豪アンドレ・ジッド。のちにノーベル賞を受賞する彼には、新しい文学的地平の開拓者としてはもちろんのこと、植民地解放、反ファシズム闘争、スターリン批判の先駆者としての三つの顔がある。だが、同時に性解放の先覚者であったことはあまりよく知られていない。社会の通念が勝手に決めた異性愛、同性愛という狭苦しい枠組をのりこえ、性の境界を侵犯するジッド。しかも、女性と美少年を愛しながら、同時にその両方を恐怖するという例はきわめて稀だ。文豪の知られざる愛と性の生涯を通して探究する摩訶不思議なセクシュアリティの人類学。 -
ユダヤ陰謀説の正体
「反ユダヤ」関連本や「ナチのガス室はなかった」とする雑誌の特集記事……。「ユダヤ陰謀本」の正体はいったい何なのか? 戦前の日本人が描いたユダヤ人像、オカルティズムやUFOとユダヤ人との関連、インターネットの新たな戦場に現れたユダヤの妄説を読み解き、〈陰謀説〉の正しい読み方を提示する一冊! -
ビールを愉しむ
ビールへの関心はいまひとつな日本人。同一タイプ・大量生産のビールばかり飲んでいれば「ビールなんてどれも同じ」と思うのも無理はない。しかし、ビールは本来、多義な味わいをもつ飲み物だ。日本の地ビール第一号を生んだ著者が、造り方から愉しみ方まで基礎知識を分かりやすく説いた「ビールの新しい常識」となる一冊。 -
まじめの崩壊
日本の経済成長を支えたのは、日本人のまじめさであった。数多くの場面で、この国ではまじめを前提として、さまざまな仕組みが作られ、維持されてきたのだ。しかし、社会を見渡すと、日本人のまじめさはすでに崩壊している。精神医学からの性格の変化、競争させない教育、アメリカに倣った拝金主義などを通して、なぜ、まじめが崩壊したのかを探っていく。そして、まじめを前提とした日本に、まじめの崩壊がどのような影響を与えるのかを考察する。 -
保守思想のための39章
バブル崩壊と冷戦の終焉から十年すぎた。しかし今なお、経済の立て直しから有事への対処などに至るまで、依然として議論だけが続いている。しかも、その空疎な対立と不毛な論争の蔭で、学級崩壊、官民を問わない不正行為の続出、各種犯罪の増加など、日常の社会そのものは緩慢な自死の過程をたどりつつある。そして、資本主義の挫折と帝国主義の再来、それが世界の大状況となっている。この危機に、私たちはどう臨めばよいのだろうか。単なる郷愁やかたくなな復古ではなく、美徳と良識にもとづいて公共空間を再建するため保守思想の真髄をさぐる。 -
情報デザイン入門
情報デザインとは、情報を目に見える形にし、よりわかりやすく伝達するためのデザインである。公共施設や交通機関の標示、Webページなど生活のあらゆる場面で情報デザインが用いられている。膨大な情報を整理し、正確に効率的に伝える方法がわかる、コミュニケーションとデザインの関わりを示した、情報デザイン入門。 -
危険な文章講座
文章の『バランス』なんて考えるな、『ゆがみ』を大切にすることからこそ理想的な自己表現は生まれる!「言葉にできないほどの感情」を的確に表現するにはどうしたらいいのか?今までの文章術の枠組みを超えたユニークな視点と新感覚の語り口で繰り広げられる、ラディカルな自己表現法の数々。情報が氾濫するなかで「自分の頭で考え、表現する力」を見失いがちな現代人たちに贈る、前代未聞・抱腹絶倒の文章講座。 -
使える四字熟語
その場、その時の気持ちをピタッと表すのに熟語は最適。長々しく説明しなくても、「三顧の礼をもって迎える」と言えば、特別な気遣いをしていることはすぐ伝わるというわけ。ところがこの熟語は臣下を迎えるときに使われるもの。くれぐれも元の意味を知っておかないととんでもない失敗をする危険も。そこで本書では、スピーチでも、手紙でも、もちろんEメールでも、知っておけば役に立つ、パソコン登録におすすめの熟語を厳選し、解説を付してジャンル別・五十音順に配列しました。 -
地図に訊け!
地図帳は実用書でもあり、"ガイドブック"でもある。そんな地図を使いこなすには、「地図が発する声」に耳を傾けるのがいちばん。地形表現や記号の意味と理由、官製地図の歴史や最新技術、国土地理院の仕事、測量や地図編集の苦労話…。地図の使い方から意外な楽しみ方まで伝授します。 -
イーハトーブ乱入記 ――僕の宮沢賢治体験
宮澤賢治はほんとうに猫が大嫌いだったのだろうか? 銀河鉄道の車窓風景になぜ星がでてこないのだろう? いったい天気輪ってどんな形をしているんだ? 誰もが魅惑にとりつかれる謎だらけのイートハーブ世界。登場人物を猫のキャラクターで描いたコミック版『銀河鉄道の夜』の作家がはじめて書き下ろした賢治体験記。 -
フットボールの文化史
いまや世界的なスポーツになったサッカーとラグビーの始まりは、紀元前にまでさかのぼることができる。中世に入るとキリスト教と深い関わりをもつようになり、それは民俗フットボールとよばれた。それがパブリック・スクールの教育システムに組み入れられることによって、ルールが整備され、大英帝国の建設とともに世界に広がっていく。英国社会の鏡像としてのフットボールの歴史を、エピソード豊かに物語る。 -
黒人のアメリカ ――誕生の物語
「アメリカの黒人」はどのようにして誕生したのか?奴隷解放ののち、苦難の道を経て、彼らはアメリカに留まりアメリカ社会の一員たることを選択する。著者はその誕生の時の立ちもどり、黒人たちのさまざまな「物語」のなかに彼らの「共生」の夢を探っていく。しかし真の共生はいまだに実現していない。黒人文化などさまざまな異文化が対等につくりだす「多文化」のアメリカは可能なのだろうか?著者は歴史の声に耳を傾けながら、そう問いかける。