海外小説作品一覧
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3.5「飛び込み台の女王」カルラは,ナージャの親友にしてあこがれの選手だった.たった一度の失敗が,すべてを変えてしまうまでは――.激しい変貌をとげる十代,エリート選手として飛込競技に打ち込む二人の少女は,周囲からの期待とプレッシャーにさらされながら,かけがえのない友情を育んでいく.ドイツ児童文学賞受賞作.
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-◆法月綸太郎氏推薦!! 「探偵役の顕現とともに眠っていた物語が覚醒し、意外すぎる犯人が名指された後もさらなる驚異が読者を翻弄する……。時間と視点を手玉に取る《叙述の曲芸師(パルプ・ジャグラー)》が技巧の限りを尽くしたワイドスクリーン走馬灯ミステリ。」 *** 舞台はワシントンDCの閑静な住宅街。かつて絶世の美人女優として一世を風靡した人妻ニーナ・ワンドレイが自宅で命を狙われ、瀕死の重傷を負った。薄れゆく意識のなか、ニーナは、自分がまだ生きていることに気づいた正体不明の犯人がとどめを刺しに戻ってくるのではないか?と恐怖する。ときあたかも、ニーナに再会すべく偶然にも同時期に訪問しようとする複数の元夫たちがいた。物語は彼らとの波乱万丈の結婚生活を往還し、驚愕の真相へと向かう。稀代の異才J・T・ロジャーズによる、過去と現在が入り乱れる眩惑的サスペンス。世紀の怪作『赤い右手』をも凌ぐ、知られざる最高傑作! ★《ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ・コレクション》(全3巻)続刊 第2回配本『赤い月の夜に』(2025年刊行予定) 第3回配本『骰を振る女神』(2026年刊行予定)
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4.0ハイキング中に家族とはぐれた9歳の少女。「何か」が潜む森の中、一人で歩き続けるも、やがて食糧は尽き――。過酷な状況で懸命に生き抜こうとする姿を描いた壮絶なサバイバル小説が、全面改稿で甦る!
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4.4
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3.0真夜中シリーズの著者が放つ、新・三部作「私のビリオネア」完結編! が「君がどこにいたって、俺が必ず迎えに行く」。世界有数の敏腕ボディガードと、類まれなる才能を秘めた美しい女性の突然の出会い――。 ボディガード会社の社長ベネットは実際の任務からは退いていたが、大物ヘッジファンドのオーナーからのたっての依頼で、その娘のエルを直接警護することになる。ロシアマフィアから身を隠すために始まった二人きりの潜伏生活で、彼はエルの美貌だけでなく天才的な頭脳にすっかり骨抜きにされてしまう。できることなら、このままずっと一緒にいたい。しかし、事件の解決とともに別れのときは近づき……。愛と欲望と危険とがロンドンの夜に溶けあう、官能ロマンティックサスペンス!
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-「破天荒な小説」という言葉がぴったりの18世紀のイギリス文学の古典。「紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見」というのが正式なタイトルで、当然ながら語り手はトリストラム氏なのだが、そもそも話は母親の受胎から始まり、やっと誕生してもすったもんだのすえに名前が決まるまででも、たいへんな時間がかかる。途中で話題は突然わき道に脱線して、それがまた別のわき道へと続き、なかなか元に戻らない。かと思うと、真っ黒なページや真っ白なページ、マーブルペーパーのページ、抜けている章などが出現する。だが、父親のエピソード、伯父トウビーとその昔からの従卒トリムの物語など、脱線しても個々のエピソードは十分におもしろく、語りは絶妙で、終始笑える。夏目漱石はこの作品について「シャンデー程人を馬鹿にしたる小説なく、シャンデー程道化たるはなく、シャンデー程人を泣かしめ人を笑はしめんとするはなし」と書いたが、漱石の「猫」にはその影響があるとも言われる。
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4.0自閉スペクトラム症のサンデーは白いものしか口にしない。娘と二人ひっそりと暮らしている。ある夏の日、唐突に現れた自由奔放な隣人によって日常は侵され、娘は隣人にひかれていく。自身も同じ特性をもつ著者のブッカー賞ノミネート作。
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3.81949年8月、ナクバ(大災厄)渦中のパレスチナ/イスラエルで起きたレイプ殺人と、現代でその痕跡を辿るパレスチナ人女性。二つの時代における極限状況下の〈日常〉を抉る傑作中篇。 この作品の「細部」に宿っているものは、私の精神世界を激しく揺さぶり、皮膚の内側を震えさせる。この本の中の言葉の粒子に引き摺り込まれ、永遠に忘れられない体験になり今も私を切り刻んでいる。 ——村田沙耶香氏(作家) かき消された声、かき消された瞬間と共にあるために、この小説は血を流している。 ——西加奈子氏(作家) *2023年、本作はドイツの文学賞であるリベラトゥール賞を受賞。しかし同年10月、イスラエルによるガザへの攻撃が激化するなか、フランクフルト・ブックフェアで開催予定だった授賞式は同賞の主催団体リトプロムによって中止され、ブックフェアは「イスラエル側に完全に連帯する」との声明を出した。この決定に対しては、作家や出版関係者を中心に、世界中から抗議の声が上がっている。
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-ひとつの金のリンゴをめぐって、ヘラ、アテナ、アプロディテの三女神が自分が欲しいと言い張る。ゼウスは一番美しい者に与えるといい、その審判をトロイアの王子パリスに任せた。パリスはアプロディテを選び、その手助けを得て、スパルタの王妃ヘレネの誘拐に成功する……これが10年にわたるギリシア・トロイア間の戦争の発端だった。アキレウス、アガメムノン、オデュッセウス、パトロクロス、ヘクトルなど数多くの英雄が戦い、倒れるなか、知将オデュッセウスの「木馬の計」でトロイアは陥落する。作者エヴスリンはホメロスの叙事詩『イリアス』の中味を好個の読み物として提供する。
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3.5そこは、人びとの「別れ」を代行する奇妙な会社だった。 厄介な恋人、価値観の合わない家族、やめられない習慣……あなたがお別れしたいものは、何ですか? 文学賞受賞作家が贈る、韓国発の話題作! イ・カウル、30歳。これまでまともな仕事に就けないまま非正規雇用を転々とし、気付けば人生崖っぷちだ。そんなとき、<トロナお別れ事務所>という会社の面接が決まる。意気揚々と面接へ向かったカウルがたどり着いたのは、オシャレな街の路地裏にある古びた雑居ビルだった。アクの強い社長に振り回されながらも、なんとか成果を上げようと、さまざまな別れの依頼に奔走するカウルだったが、ある出来事をきっかけに、心の奥底に閉じ込めていた本来の自分と向き合うことに……。世の中に押し流され、自分を見失ってしまった人へエールを送る話題作。
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-ガゼット新聞記者マローンは愛人の理想の男性たらんとして、奇人チャレンジャ教授一行の南米探検隊に加わってアマゾン河上流の秘境に分け入る。同勢四人、未踏の森林地帯に入ればそこはダンテの地獄篇さながら、有史以前の怪獣奇獣たちが風を巻き起して人間どもに襲いかかってくる――ドイルの科学小説中の傑作である。
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-主人公は動物たち。いつまでたっても戦争をやめない人間たちを嘆き、「子どもたちのために」大会議を開く。刊行されたのは、第二次世界大戦後の1949年。動物たちは世界中にすむ仲間に向かって参加を呼びかけ、ありとあらゆる動物たちが「動物ビル」に集まり、人間に対する要求をまとめあげる。これは人間に拒否されるが、動物たちは地上からすべての子供たちを隠してしまうという行動にでる。人間はついに折れて、国家の代表たちは恒久平和を実現するための条約に署名する。本書には、この作品のあとに、2編の教訓詩を収録した。
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5.0G8首脳のクローンと医師ガーリンは、核攻撃を避けるため北へ向かう。謎のコロニー、日常化する戦争、サーカス、巨人女……。『青い脂』の衝撃が近未来の異世界に響きわたる集大成的傑作。
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-アンソロジストとして著名なレイモンド・T・ボンドの手になる精選毒薬ミステリ10編。巻頭にはボンドの力作評論「毒と毒殺について」を収め、以下、セイヤーズ、アンソニー・ウィン、ベントリー、バークレー、キップリング、アガサ・クリスティ、ホーソーン、チェスタートンらによる毒殺テーマの短編ミステリの名編を収録。即効性、遅効性の毒薬など、読者はいつのまにか、さまざまな毒薬を知ることにもなる。
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-祖国独立のためにオランダ軍と戦い、身障者となり、徐々に絶望に沈んでいく若者。児童婚で純潔さを奪われる隣人の少女をただ見守るしかない幼い男児。割礼を目前にして恐怖と宗教的意義に対する高揚感――そして贈り物への期待――に心揺れる少年。 ノーベル賞候補にもなったインドネシア最高の物語作家プラムディヤ・アナンタ・トゥールが、楽天的世界観と暗い現実の間で戸惑う若者たちを温かく意味深い言葉で綴った傑作短編集。
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5.0何世紀もの破壊の爪痕をめぐる イギリス南東のサフォーク州の海岸線や内陸にひっそりとある町々をめぐる徒歩の旅。荒涼とした風景に思索がよびさまされ、過去の事跡からつぎつぎに連想の糸がたぐられていく。アフリカから戻ったコンラッドが寄港した保養地、中国皇帝が乗るはずだった列車が走行していた鉄橋……そして本書の同伴者となる17世紀の医師、トマス・ブラウンをはじめとした、魂の近親者である古今の人々との出会い。 〈私〉という旅人は、どこか別世界からやってきた人のように、破片を拾い上げ、想起によって忘れ去られた廃墟の姿を甦らせる。人間の営みを、人間によって引き起こされる破壊と惨禍を、その存在の移ろいやすさとともに見つめようとする眼。歴史を見つめるその眼差しは、そこに巻き込まれた個々の人間の生、その苦痛に注がれている。 「作中入れ替わり立ち替わり現われる奇妙なエピソードは、それぞれ独自の奇怪さを有していて、印象としては、すべてが次第にひとつに収斂していくのではなく、何もかもがいつまでも横滑りしていく感がある。」柴田元幸氏による解説「この世にとうとう慣れることができなかった人たちのための」より引用。
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-監禁されたふたり。 拳銃は一挺。 銃弾は一発。 相手を殺せば解放してあげる。 ――さあ、どっちが殺す? 恋人、同僚……ふたり組を狙った連続監禁事件が発生。 ヒッチハイクをした大学生のカップルは、深い飛び込みプールの底で意識を取り戻す。 脱出は不可能だ。 そのときふたりのそばに置かれていた携帯が鳴り、犯人が告げる。 「銃がある。それには弾が一発入ってる。恋人かおまえ自身のための。それがおまえたち の自由の代償だ。生きるためには殺さなくてはならない」 ふたりは銃を見る。 恋人を殺す? ありえない。きっと誰かが助けにきてくれる――。 しかし、誰も来ない。食料はない。水もない。飢えと渇きと寒さが襲う。 体力が減る。会話も減る。銃を見る回数が増える。 ここから抜け出したい。日常に帰りたい。でも恋人を殺すことなんてできない。 本当に? 本当に相手もそう思っている……? 恋人を殺したという大学生を事情聴取した、サウサンプトン中央署のヘレン・グレース警 部補は捜査を開始するが、これは始まりに過ぎなかった。 この後も同様の事件が次々に発生。 ふたり組が監禁され、弾が一発入った拳銃を与えられ、究極の選択を迫られる――。 ヘレンは次第にこの事件の異様さに気づく。 被害者たちに共通点は見当たらないし、 彼らを拉致したのはひとりの女らしいが目的がわからない。 極限状態の密室で、やさしさが、愛が、プライドが崩壊し、欲望が、憎しみが、狂気が増 殖していく。 日本初登場作家がえぐり出す完璧な惨劇。
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-実在・架空の人物・事件が入り乱れて展開する、壮大な物語、第2弾! ドイツ軍最高司令官ドラキュラの指揮の下、血の色の翼が戦場の夜空を切り裂く! 秘録・欧州ヴァンパイア大戦。 ~~~~~~~ イギリスを逃れ、ドイツ軍最高司令官となったドラキュラ。 その策謀を暴くため若き英諜報部員は空から敵地に迫る。 迎え討つはレッド・バロンこと、 撃墜王フォン・リヒトホーフェン男爵! 一方、エドガー・ポオも撃墜王の拠点、マランボワ城を訪れる。 祖国アメリカを捨てた彼は、なぜ独軍要人に呼び出されたのか。 そして、空の戦士たちが集う城で起きていることは――? 本編に初訳となる章「間奏曲」を追加し、以下の作品・資料を収録した完全版!(※印は本邦初訳) 「ヴァンパイア・ロマンス~ドラキュラ紀元一九二三」(書下ろし中編小説)※ 「レッド・スカイ」(映画アウトライン)※ 「著者による付記」※ 訳者による詳細な「登場人物事典」(改訂版) 電子版は、本文と登場人物事典との間をジャンプして参照することができます。
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-実在・架空の人物・事件が入り乱れて展開する、壮大な物語、第3弾! ドラキュラの結婚式がおこなわれるローマに飛んだジャーナリスト、ケイトが遭遇したのは、長生者(エルダー)ばかりを狙う謎の“深紅の処刑人”! ~~~~~~~ 1959年、ローマ。 ドラキュラは、モルダヴィア公女アーサ・ヴァイダと結婚しようとしていた。 ジャーナリストのケイトは、死期を待つボウルガードと、彼を世話する美少女ヴァンパイア、ジュヌヴィエーヴを訪ねてローマに飛ぶ。 そこには英国のスパイ、ボンド中佐も。 その華やかな映画の都ローマに、ヴァンパイアの長生者(エルダー)を狙う謎の“深紅の処刑人”が出現し、町を恐怖に陥れる。 その目的とは、果たして――? 本邦初訳の中編「アクエリアス──ドラキュラ紀元一九六八」、「著者による付記」も収録。 電子版は、本文と登場人物事典との間をジャンプして参照することができます。
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-実在・架空の人物・事件が入り乱れて展開する、壮大な物語、開幕! 吸血鬼ドラキュラ、大英帝国に君臨す! ヴィクトリア女王と結婚し、大英帝国を手中に収めたドラキュラ。 だが、人間とヴァンパイアが共存する社会は、わずか3年ののち、 ヴァンパイアの女だけを狙う切り裂き魔〈銀ナイフ〉の凶行に揺らぎだした。 政府の秘密機関〈闇内閣〉の命を受けた諜報員ボウルガードは、 500歳の美少女ジュヌヴィエーヴとともに切り裂き魔を追う―― 本編に加え、世界観を追補する短編「死者ははやく駆ける」や「もうひとつの結末」等、初訳資料も完全収録した完全版! 電子版は、本文と登場人物事典との間をジャンプして参照することができます。
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-実在・架空の人物・事件が入り乱れて展開する、壮大な物語! 《ドラキュラ紀元》シリーズ完全版第4弾、 本邦初訳の中短編集が上下巻で登場! 時は70年代、 コッポラがマーロン・ブランドを迎えて、 ブラム・ストーカーの“歴史改変”小説 『吸血鬼ドラキュラ』を映画化しようとしていた―― ドラキュラにより転化した少年、ジョニーが コッポラやウォーホルらと繰り広げる、めくるめく物語! ====== 貢ぎ物として送り出され、 ドラキュラにより転化された少年、イオン。 コッポラの映画『ドラキュラ』のルーマニア撮影現場において 彼はケイトに、ジョンと名を変えてアメリカ人となる野心を語る。 「アメリカは若い国で、生命にあふれてるじゃないか。血だって新しいし。 あそこに行けば、なんだって自分の選んだものになれるんだ。 ヴァンパイアが生きていける国ってアメリカだけだろ」 ドラキュラが実在し支配力をふるった世界において “歴史改変”映画『ドラキュラ』制作の行方は? そしてその渦中でジョニーは何を企むのか――? 電子版は、本文と登場人物事典との間をジャンプして参照することができます。
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4.0本書は有名なヒュー・ロフティングのドリトル先生シリーズの100周年改訂新版(Centenary Edition) です。 ロフティングの子息とSimon & Schuster Children's Books が1作目「THE VOYAGES OF DOCTOR DOLITTLE」、2作目「THE STORY OF DOCTOR DOLITTLE」の2点の100周年改訂新版を発売しました。 原書のユーモアや面白さはそのままに、現代の見地から見ると問題のある表現などを改めており、翻訳も、児童書の訳者としても実績のある金原瑞人先生が現代の目でも読みやすく訳してくださっています。 子供にドリトル先生を読んでほしいが、昔風過ぎてとっつきにくい抄訳ではなく完全版がよい、表現が気になるといった方にも 楽しんで読んでいただけると思います。 またユニバーサルスタジオがロバート・ダウニー・ジュニアを主演として映画版「ドクター・ドリトル(原題:Dolittle)」を公開する予定です。(アメリカでは1月17日、日本では3月20日予定) 【あらすじ】 人間の医者だったドリトル先生は、飼っていたオウムのポリネシアから動物語を習い、動物の医者になった。 すっかり評判になったある日、ツバメが運んできた便りから、アフリカの猿たちの間で疫病が流行っていることを知り、動物たちと共に 助けに出かけることに…。
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4.2くつ屋の息子トミーはドリトル先生の助手になり 先生や動物たちと不思議な島を目指す そこは、地図に描けない、ただよいつづける島だった。 ※この本は1920年に始まったドリトル先生シリーズの100周年を記念してアメリカで刊行された、改訂新版(Centenary Edition) です。100年の時を経ても変わらないユーモアやわくわく感はそのままに、21世紀にふさわしい内容と、読みやすい完全新訳でお届けします。 ここが新しい! 100周年記念エディション: 新しい内容:差別的な表現・内容をあらためました。より純粋に物語を味わえます。 新しい訳:これまでの邦訳とはまったく違った文体で、楽しく読みやすい本です。 ※小学校3年生以上の漢字にルビがふってあります。
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-『宇宙戦争』(H.G.ウェルズ)を生んだ、元祖・架空戦記、待望の翻訳! 1870年代、急速に勢力を拡大するプロイセンに危機感を抱いた英国軍人ジョージ・チェスニーは、国家改革の必要性を訴え『ドーキングの戦い』を発表。架空のシナリオで戦争のリアリズムを描き、政府の無策と防衛体制不備を鋭く告発した本作は、当時の英国社会に大きな衝撃を与えた。さらに、この作品は後のスパイ小説やH.G.ウェルズ『宇宙戦争』などのSF小説に影響を与え、「架空戦記」や「侵攻小説」の先駆けとなった。文学史上の重要な作品として、またミリタリーファンからライトノベル読者まで広く楽しめる、必読の一冊! 【ストーリー】 「あの悲劇は容易に避けられたはずだった。 ああ、すべてが遅すぎたのだ!」 ヨーロッパで勢力を拡大する隣国の大軍が、ついに英国本土へ侵攻。 英国軍は兵士をかき集め決死の抵抗を試みるも、敵軍の猛攻に崩壊していく。 静かな田園地帯ドーキングは、祖国の命運を賭けた決戦の地と化した—— 50年後、生き残った兵士が孫たちに語る、祖国崩壊の回想録。 未来を託す者たちに伝えたい「敗戦の真実」とは?
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3.0強盗犯の脱走、壮絶なカーチェイス、武装犯の籠城……ナイスヴィルの町では事件が次々と起き、地元警察も翻弄される。いっぽう、不可解な消失事件から生還した少年が奇妙な言動で周囲の人々を怪事件の渦中に巻き込んでゆく。そして、町を覆う不吉な影がいよいよその姿を現わしはじめた。三部作いよいよ佳境に!
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-全米を感動で包んだ、大戦下の姉妹の物語! 戦争は内気な姉を勇者に変え、わがままな妹を聖女に変えた。 アメリカ版読書メーター「Goodreads」、2015年ヒストリカル・ノベル第1位! 本文庫発売時におけるアメリカAmazonレビュー数21,500超、★4.8!! 感動のスーパー・ベストセラーが遂に登場します。 第一次大戦に従軍し、心に傷を負った父親は、妻の死後、二人の娘に背を向けた。 姉のヴィアンヌは慰めを求めて十六歳で妊娠、翌年結婚するが流産してしまう。 妹のイザベルは姉にも見捨てられ、寄宿学校に入れられるが、成長とともに反抗的になり学校を転々とする。 やがて第二次大戦が始まり、フランスはドイツに屈服する。ヴィアンヌの住む町にもドイツ軍が侵攻、出征した夫を待つヴィアンヌは、ドイツ軍大尉との同居を強いられる。 一方、寄宿学校を退学させられたイザベルは姉のもとに身を寄せるが、途上ドイツ軍の暴虐を目の当たりにし、怒りに震え、パリのレジスタンス組織を目指す。 娘の命を守るため、屈辱的な仕打ちに耐え続けるヴィアンヌ。イザベルはパリで、暗号名〈ナイチンゲール〉として、連合軍航空兵を国外へ逃亡させる秘密活動を開始する。
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5.0本年(2017年)7月16日に逝去したゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ あらゆるポップ・カルチャーに影響を与えた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』 あの日、あの夜、他では一体何が起こっていたのか── 総勢19人のベストセラー作家がゾンビ映画の原点に挑む! ロメロの遺稿となったゾンビ小説も収録! ★日本版には各作家によるロメロ追悼文を特別収録! ◆序文より 本書『ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド』の物語はいずれもオリジナルで、ここでの発表が初お披露目となる。楽しく、恐ろしく、切なく、思慮深く、愉快で、感動的で、奇妙で、胸をざわつかせる多彩な内容だ。おそらく読者が期待している通り、どれも、ジョージ・A・ロメロとジョン・ルッソがおよそ五十年前に創り出した世界観に沿っている。私のようにこのジャンルの筋金入りのファンであろうが、ゾンビ初心者であろうが、たまたまお気に入りの作家の名前に惹かれてこのページを開いただけであろうが、誰でも歓迎する。不気味な世界への扉は開かれた。この世の終わりにようこそ。──ジョナサン・メイベリー ◆追悼文より ジョージ・A・ロメロは“生きる屍”の父と言える。『ウォーキング・デッド』『バイオハザード』『ワールド・ウォーZ』は、1968年に製作された画期的な作品『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』なしでは存在しなかった。ロメロは現代にまで引き継がれるゾンビのスタンダードを作り上げた。彼の計り知れない貢献を認めないで、現代のゾンビについて論じることはできない。──トニー・ティンポーン[『ファンゴリア』誌 名誉執筆者] 【収録作品】『死者の章』 序説:ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/ジョージ・A・ロメロ まえがき ~朽ちかけた映画館での奇妙な少年の回想~/ジョナサン・メイベリー デッドマンズ・カーブ/ジョー・R・ランズデール スーという名のデッドガール/クレイグ・E・イングラー ファスト・エントリー/ジェイ・ボナンジンガ この静かなる大地の下に/マイク・ケアリー ジミー・ジェイ・バクスターの最後で最高の日/ジョン・スキップ 身元不明遺体/ジョージ・A・ロメロ 安楽死/ライアン・ブラウン 軌道消滅/デヴィッド・ウェリントン 乱杭歯/マックス・ブラリア 灼熱の日々/キャリー・ライアン
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-本年(2017年)7月16日に逝去したゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ あらゆるポップ・カルチャーに影響を与えた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』 あの日、あの夜、他では一体何が起こっていたのか── 総勢19人のベストセラー作家がゾンビ映画の原点に挑む! ロメロの遺稿となったゾンビ小説も収録! ★日本版には各作家によるロメロ追悼文を特別収録!
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3.8マイクル・コナリー絶賛 ホワイトハウスの地下室で 緊急電話を取り次ぐ深夜番。 それは地味で退屈な任務のはずだった。 その電話を取るまでは……。 実力派作家が放つ急転直下のスパイスリラー! 「ここ数年で最上級のスリラー」 ――マイクル・コナリー 「息つく間もないページターナー」 ――リー・チャイルド 「ホワイトハウス内部の陰謀を描くパワフルで緊迫感に満ちた作品」 ――マーク・グリーニー FBI局員ピーターはホワイトハウスの危機管理室で緊急電話を取り次ぐ深夜番。284晩で入電は1度だけ。誰が何のためにかけてくるのかも知らされていない。そんなある晩、取り乱した若い女から電話がかかってくる。「赤の台帳、オスプレイ、6日後」という暗号めいた伝言とこの番号を託した伯父夫妻は、同夜何者かに殺されていた。その日からピーターは国家レベルの陰謀に巻き込まれていき――。
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4.0天才的な腕前を誇るナイフ投げ師が、私たちの町にやってきた! 彼の名はヘンシュ。それまでいかなるナイフ投げ師も越えなかった一線を越えたことで、その名声を築き上げたのだ。公演の日、噂に聞いたヘンシュの投げ技は、徐々に趣向をエスカレートさせ……(表題作)。夜、私たちの町では、少女たちの秘密結社が妖しい儀式を開くという。風聞や関係者の証言によっても、結社の真の姿は判然とせず……(「夜の姉妹団」)。自動人形、空飛ぶ絨毯、地下世界――精密な文章により現実から飛翔するミルハウザーの魔法のごとき十二篇を、名手の翻訳で贈る。/【目次】ナイフ投げ師/ある訪問/夜の姉妹団/出口/空飛ぶ絨毯/新自動人形劇場/月の光/協会の夢/気球飛行、一八七〇年/パラダイス・パーク/カスパー・ハウザーは語る/私たちの町の地下室の下/訳者あとがき/創元文芸文庫版訳者あとがき/解説=藤野可織
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-サリンジャー自身が自分の書いた作品から選び出した9編の短編作品集。いわゆるグラス家物語の端緒をなすと考えられる「バナナフィッシュに最良の日」を含む9編が収められている。現代人の分裂する心情を清新な文体と歯切れのいい会話を通して、極めてシンボリックに描くこの作品集には、短編作家としてのサリンジャーの特質が遺憾なく発揮されている。読書そのものが「挑戦」ともなる作品集。
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-ローラたちの一家が住む大草原の小さな町を厳しい冬が襲う―大自然と闘うアメリカ開拓期の生活がいきいきと描かれる。
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-2015年〈RTロマンティックサスペンス大賞〉受賞! 〈エイミー・ベンセン〉シリーズ、ついに怒濤の最終巻! 謎また謎、愛そして官能……大人気ノンストップノベルの謎がすべて明かされる!! 理由も不明のまま逃亡中のエイミー。その兄・チャドは何者かに捕まっていた。そこに現れた謎の女・ジアが救出してくれる。彼女のおかげで命拾いしたものの、簡単には信用できない。チャドの〈シリンダー〉の在処を探るためにシェリダンに雇われているのかも。が、チャドとジアの間にはセクシーなエネルギーが漲って……。ジアは果たして何者なのか、信用していいのか――二人の緊張感は、逃亡のスピード感と相まってどんどん高まっていく。超人気シリーズ、すべての謎が解き明かされる最終巻に突入! 原題:Forsaken & Unbroken
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3.8M・フリーマン、D・キートン主演映画原作。 モーガン・フリーマン、ダイアン・キートン主演、2016年1月公開予定の映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』の原作小説。 NYイースト・ヴィレッジに建つエレベーター無しの古いアパート。45年間、5階の部屋に住み続ける画家のアレックスと元教師のルースは、子どもには恵まれなかったものの55年間連れ添い、12歳のダックスフント・ドロシーと幸せで穏やかな日々を送っていた。 ただひとつ、大きな問題が。足腰の弱くなってきた夫婦とドロシーにとって、5階までの階段をのぼることが辛くなってきたのだ。そこで二人は住み慣れたこの部屋を売り、エレベーター付きの物件を購入する計画を立てた。昔は下町だったイースト・ヴィレッジも今ではおしゃれなエリアとなり、二人の部屋にもちょっとした値がつくようになっていた。 ところがアパート内覧会の前日、なんとドロシーが急病に!さらにマンハッタンのトンネルの真ん中でテロ騒ぎが勃発。緊急手術が必要になったドロシーの容態は?テロの動きは?そして不動産交渉の行方は? 夫婦と愛犬が直面した危機と彼らの絆を描く、スリリングでチャーミングなハートフル・コメディ。
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-『謎解きのスケッチ』(原題 Deed Without a Name)は、英国の女流作家ドロシー・ボワーズ(Dorothy Bowers)が残したわずか5作の長編のうちの1編です。鳥のスケッチが真犯人を暗示する、いわゆるダイイング・メッセージ物になっています。読み進んでいくと、多くの人物が登場し、さまざまな出来事が挿入されてきます。そのため、ややもすると本筋がわかりにくいという印象を持たれるかもしれません。しかし、読者の気を上手にそらしながらも、それでいて、論理的に理にかなった思考を進める。これこそまさにドロシー・ボワーズの真骨頂なのです。 次代のミステリー作家として期待されながら、46歳という若さで死去してしまった彼女の面目躍如たる本書を楽しんでいただけたら幸いです。
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4.0父親の不在 性的虐待 売春… この虚無感はだれのせい? 世界は少年たちに残酷だ ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演 青春ゲイ映画『ミステリアス・スキン』原作 <東京国際レズビアン&ゲイ映画祭出展映画作品> 美少年ニール、8歳。男の唇が唇に重ねられたとき確かに愛の至福をみた。しかし、同じ体験がブライアンの弱い心を押しつぶした。カンザスの田舎町で、小児性愛者に性的いたずらをされても、親も気づかない、声も発せない――やがてニールは、男の影を求めて憑かれたように売春を重ね、ブライアンは人を拒み、心を閉ざした。歪な過去の呪縛から逃げられない、ふたりの少年たち……。解説:北丸雄二 挿絵:麻生ミツ晃■爆発的ヒットをしたGuilt|Pleasure『FATHER FIGURE』(『In These Words(著:咎井淳)』の番外編小説)の翻訳者・仔犬養ジン、渾身の翻訳に、人気BL漫画家・麻生ミツ晃が息苦しいほどの繊細なタッチのイラストで華を添えます…。
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-ヒトラーを狂わせた四つの鉤十字-- 覇者の秘宝をめぐり、独英仏が激突!! 欧州ベストセラーコンビが放つメタ戦記ミステリ 一九三九年――。ヒマラヤの奥深く、チベットの聖地へと送りこまれたナチスのシンクタンク〈アーネンエルベ〉の探検部隊が、鉤十字を象ったルビー色に輝く物体を持ち帰る。それは世界に分散して隠された古代の遺物【ルビ:レリック】で、四つあると伝えられている権力のシンボルの一つだった。四つの鉤十字は、それぞれがこの世を形成する“四大元素”の水、風、地、火を表しており、そのすべてを手にした者は世界を制するという。そのうちの一つを手に入れたナチス・ドイツは破竹の勢いで進撃を続け、領土を拡大していく。だが、世界を征服し、ヒトラーの千年王国思想を実現させるには、残る三つのレリックも獲得する必要があった。 親衛隊長官のヒムラーとその片腕のヴァイストルトは、レリックの在りかを示す絵画があるというスペインのモンセラート修道院に向かうが、絵画は一足先にフランス人のトリスタンによって持ち出されていた。ヴァイストルトは投獄されていたトリスタンを調査団のメンバーに加え、絵画の謎を解き、二つ目のレリックを追って、異端カタリ派終焉の地、モンセギュールの城跡に向かう。 一方、ドイツに抵抗を続けていたイギリスは、ナチスの不穏な動きを察知していた。チャーチル首相直下の諜報機関SOEのマローリーは、敵側にレリックが渡るのを阻止すべくモンセギュールに乗りこむ。ここにレリックをめぐる争奪戦の火蓋が切られた――。 著者について エリック・ジャコメッティ Eric Giacometti 『ル・パリジャン』誌などで活躍するジャーナリスト、作家。執筆活動の傍ら、フリーメイソンと因縁が囁かれるコートダジュール事件の調査などにも携わる。著作に累計220万部を突破した「マルカス警視」シリーズがある。
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-ヒトラーを狂わせた四つの鉤十字-- 覇者の秘宝をめぐり、独英仏が激突!! 欧州ベストセラーコンビが放つメタ戦記ミステリ 一九三九年――。ヒマラヤの奥深く、チベットの聖地へと送りこまれたナチスのシンクタンク〈アーネンエルベ〉の探検部隊が、鉤十字を象ったルビー色に輝く物体を持ち帰る。それは世界に分散して隠された古代の遺物【ルビ:レリック】で、四つあると伝えられている権力のシンボルの一つだった。四つの鉤十字は、それぞれがこの世を形成する“四大元素”の水、風、地、火を表しており、そのすべてを手にした者は世界を制するという。そのうちの一つを手に入れたナチス・ドイツは破竹の勢いで進撃を続け、領土を拡大していく。だが、世界を征服し、ヒトラーの千年王国思想を実現させるには、残る三つのレリックも獲得する必要があった。 親衛隊長官のヒムラーとその片腕のヴァイストルトは、レリックの在りかを示す絵画があるというスペインのモンセラート修道院に向かうが、絵画は一足先にフランス人のトリスタンによって持ち出されていた。ヴァイストルトは投獄されていたトリスタンを調査団のメンバーに加え、絵画の謎を解き、二つ目のレリックを追って、異端カタリ派終焉の地、モンセギュールの城跡に向かう。 一方、ドイツに抵抗を続けていたイギリスは、ナチスの不穏な動きを察知していた。チャーチル首相直下の諜報機関SOEのマローリーは、敵側にレリックが渡るのを阻止すべくモンセギュールに乗りこむ。ここにレリックをめぐる争奪戦の火蓋が切られた――。 著者について エリック・ジャコメッティ Eric Giacometti 『ル・パリジャン』誌などで活躍するジャーナリスト、作家。執筆活動の傍ら、フリーメイソンと因縁が囁かれるコートダジュール事件の調査などにも携わる。著作に累計220万部を突破した「マルカス警視」シリーズがある。
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5.0南部の小さな町に育った十二歳の少女。背丈ばかりのびて、近所の子どもから仲間はずれになっている少女の夏の出来事。この少女の心の孤独感は、仲間はずれになったことのある誰の心にも消えがたく残っている。そして自分がどこかのグループに属したい、誰かに認められたいという願望も。この作品はこの深くて鋭い心情をとらえて、あますところがない。しかしその卓越している点は、空気さえ感ぜしめる描写の力だ。人は空気によって生きるように、この作品の三人――少女と少年と黒人女性――は作中の暑い夏の空気を呼吸して生きている。その空気は狭いキチンにいる三人の息遣いを伝え、その絶妙の会話を伝える。外で遊ぶ子供たちの叫び、ピアノの調律音、猿まわしの演奏するオルガンの音、照りつける街なかの白い光などを伝え、その脈搏によってこの作品を日常の次元よりも高い、不思議な雰囲気のものにしている(訳者あとがき)。「結婚式のメンバー」という訳書もあるマッカラーズの代表作。
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3.5ドラッグの売人、元ロック・スター、トップモデル、革命家、UFO研究者、分断世界の監察官、そして不滅の男ーー7つの物語が交叉する。仏哲学界の新スターによる驚異的建築物のごとき傑作。 「彼は死ねないんだよ。人が経験することをすべて経験しちゃってるんだ」(本文より) 【仏メディア、困惑と絶賛の驚異的傑作!】 *よくできた短編集ではなく、特異かつ驚異的な建築作品――テレラマ *本作をもって、トリスタン・ガルシアは短編と長編の中間にある物語集(という新たなジャンル)の作者となった。真実はときとして危険なほど超自然に接近する――ゾーン・クリティック *信仰と美と歴史と時間をめぐる7つの精神的な寓話。今年の避けては通れない10冊のうちの1冊――レクスプレス *一見多様な小説の寄せ集めにみえるこの作品は首尾一貫した構造を持っている。だが、その一貫性は見出すべきものなのである。それは読者に差し出された大いなる喜びでもある。トリスタン・ガルシアの最高の作品である――ル・ヌヴェル・オプス 「鼻血が出ない。とても孤独だ」(本文より) 7つの物語が交叉する、巨大な人生万華鏡! 「エリセエンヌ」……若返りのドラッグを求めて、閉ざされた世界の混沌へと深入りしてゆく売人。 「木管」……元ロック・スターが見つけた不思議な楽器には、過去のあらゆる名曲が刻まれていて……。 「サンギーヌ」……〈顔〉と呼ばれるスーパーモデルと、傷を負った男との奇妙な相関関係。 「永久革命」……革命を夢みた一児の母が迷い込んだ世界は、1973年に革命が成就した世界だった。 「宇宙人の存在」……宇宙人を研究する兄とその恋人のもと、すべてを疑いはじめた幼いムーンは……。 「半球(ドーム)」……国境が消え、同じ思想の者同士が〈囲い〉で暮らす完全な分断が実現した世界で、〈普遍主義者〉が見たもの。 「第七」……大量の鼻血を出して何度でも生まれなおす男が、7度目の人生でついに到達した新たな世界。
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4.3
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3.0“ダーティートーカー・ヒーローの女王”テッサ・ベイリーによる傑作ロマンス! 大金を持って逃げてきた訳ありな女性の向かいの部屋には、市警警部補が―― 『危険な愛に煽られて』で〈勝手にロマンス大賞〉で堂々の二部門(「コンテンポラリー部門」「エロティック部門」)制覇のテッサ・ベイリーによる新シリーズ第一弾! ナッシュヴィル生まれのジンジャーは、ある日あばずれの母親の大金の入ったバッグを盗み、妹を連れてシカゴにやってきた。が、引っ越し当日、向かいの住人であるシカゴ市警警部補のデレクに怒鳴られ、最悪の出会いをする。だがデレクのほうは、セクシーで勝気なジンジャーにひと目で惹かれ、一気に彼女に迫る。彼を通じて母親から姉妹の捜索願が出されているのを知ったジンジャーは持ち逃げした金がトラブルを生んでいるのではないかと考え、ナッシュヴィルに向かうが―― 原題:Protecting What's His
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3.8異なる文化に育った男女の心の揺れを瑞々しく描く表題作のほか、文化、歴史、性差のギャップを絶妙な筆致で捉え、世界が注目する天性のストーリーテラーによる12の魅力的物語。
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4.3生まれ育った田舎町を離れて、都会で作家として名をなしたルーシー・バートン。17年ぶりに帰郷することになった彼女と、その周囲の人々を描いた短篇9篇を収録。卓越した短篇集に与えられるストーリー賞を受賞した、ピュリッツァー賞作家ストラウトの最新作!
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-ロシア生まれのアメリカ作家ナボコフ(1899~1977)の作品は、『ロリータ』をはじめ多くの長編が翻訳されている。しかし、ナボコフの小説は読みやすくないから、努力して取りくみながら途中でついて行けなくなる読者もありそうだ。その点、この短編集は、ナボコフには珍しく平明に書いたのもあるし、短いながらもナボコフ的な特徴がよく出ているのもあり、かれの作品へ接近するのに手ごろな踏み石といえる。色彩ゆたかな濃厚な文体、驚くばかり奔放な構成、瀑布のような雄弁、石ころのような寡黙、にじみ出る詩情、痛切なノスタルジヤ、新鮮で強烈なメタファー、容赦ないユーモアなど、どれもナボコフ的世界を美事に展開している…訳者のことば。
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3.0小泉今日子さん推薦!心温まる家族の物語。 人生の旅を豊かにするのは、大切な記憶。 人生の旅を愉快にするのは、大切な仲間。 旅はいつか終わっても仲間が記憶を繋いでくれる。 心が温かくなる一冊です。 ―小泉今日子 10歳の「僕」の親友は、元ボクサーで85歳の祖父、ナポレオン。ふたりは「皇帝」と「副官」としていつも行動を共にする。スーパー高齢者の祖父はボウリングでストライクを連発し、失礼なチンピラを殴り倒し、エスペラント語で会話し、ディスコミュージックに合わせノリノリで踊る。だがこの頃様子がおかしい。長年連れ添った妻ジョゼフィーヌとの離婚を一方的に決めたり、ボクサー時代のライバルのことで隠し事もあるようだ。もともと折り合いの悪い息子(「僕」の父親)への態度も、どんどん悪くなっている。やがて、そんなナポレオンに「最後の戦い」の時がやってくる……。 破天荒な最強祖父と家族の秘密、老いを、相棒である10歳の孫目線で綴る、笑って泣けるフランス発家族小説。
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4.0遠い太陽の光が海辺の一日に降り注ぎ、生まれては消える波のうねりを情感豊かに描きだす。男女六人の独白が物語るのは、幻想のように過ぎた半生の思い出。くり返す描写と語りが重なるとき、意識が風景に打ち解けていく。ウルフの傑作、四十五年ぶりの新訳!
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4.7鉤十字のピッケルが導くのは、絶望か頂か―― 第2次世界大戦前、ヒムラーはひとりの兵士に史上初のエベレスト踏破を命じた! 虜になる作品。エベレストの頂(いただき)と登山家の内なる狂気へと読者をいざなう……なんというプロットだろう。見事と言うに尽きる。 ――サー・ロバート・スワン(作家・人類初の徒歩による北極点及び南極点踏破者) 1938年。ドイツ猟兵部隊のヨーゼフ・ベッカーは卓越した登山技術を使い、 仲間と共にけわしい山を越え、ユダヤ人の国外逃亡を助けていた。 だが、ある日彼らは捕縛され友人たちは罠にかけられ命を落とす。 ただひとり生き残ったヨーゼフにヒムラーから指令が下る。 それは、ナチスのために人類初のエベレストを制覇しろというものだった――。 現代。ニール・クインは山に魅入られた男だが、 いまでは金のために山岳ガイドをしていた。 今回の仕事は少年冒険家のエベレスト登頂に付き添うことだったが、 少年は亡くなり危うく遭難しかけたところを救出される。 彼に残ったのは山中で発見した、鉤十字が刻まれた1本のピッケルだけだった。 そして、そのピッケルが彼の運命を大きく変えてゆく。 歴史ミステリと山岳小説の頂点!
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-鉤十字のピッケルが導くのは、絶望か頂か―― 第2次世界大戦前、ヒムラーはひとりの兵士に史上初のエベレスト踏破を命じた! 虜になる作品。エベレストの頂(いただき)と登山家の内なる狂気へと読者をいざなう……なんというプロットだろう。見事と言うに尽きる。 ――サー・ロバート・スワン(作家・人類初の徒歩による北極点及び南極点踏破者) 1938年。ドイツ猟兵部隊のヨーゼフ・ベッカーは卓越した登山技術を使い、 仲間と共にけわしい山を越え、ユダヤ人の国外逃亡を助けていた。 だが、ある日彼らは捕縛され友人たちは罠にかけられ命を落とす。 ただひとり生き残ったヨーゼフにヒムラーから指令が下る。 それは、ナチスのために人類初のエベレストを制覇しろというものだった――。 現代。ニール・クインは山に魅入られた男だが、 いまでは金のために山岳ガイドをしていた。 今回の仕事は少年冒険家のエベレスト登頂に付き添うことだったが、 少年は亡くなり危うく遭難しかけたところを救出される。 彼に残ったのは山中で発見した、鉤十字が刻まれた1本のピッケルだけだった。 そして、そのピッケルが彼の運命を大きく変えてゆく。 歴史ミステリと山岳小説の頂点!
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-アメリカ大統領、演説中に謎の死! 人工知能と遺伝子工学を統合した者が世界の覇権を握る── 米軍最高の知将が予見する近未来小説 2054年、核戦争によって荒廃したアメリカでは、ポピュリズム新党が台頭し、党首のカストロは10年以上も大統領として政権を握っていた。その支配を強固なものにしようとする政策は、市民の暴力的な抵抗運動を強める結果となっていた。ところが突然、大統領は国民への演説中に倒れる。さまざまな誤報が飛び交うが、政府はしぶしぶ彼の死を公表した。同時に人工知能や遺伝子編集など最先端テクノロジーの国家機密の漏洩も発覚。はたして大統領の急逝と関係はあるのか? 政府への国民の不満は高まり、アメリカは分断の道を進みはじめる衝撃のシミュレーション。 全米震撼のベストセラー『2034 米中戦争』から20年後の未来を予見! 恐るべき未来を描く、NYタイムズベストセラー小説!
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4.0南シナ海で米空母打撃群壊滅 2034年3月南シナ海で、米海軍第七艦隊駆逐艦3隻が「航行の自由」作戦中、炎上する船籍不明のトロール船に遭遇。同じころホルムズ海峡で飛行中のF-35ステルス戦闘機が制御不能になり、イランに不時着しパイロットが捕虜に――偶然に見える二つの事件だったが、中国は捕虜の解放と引き換えにトロール船の返還を要求。アメリカが対応を協議中、南シナ海上の駆逐艦2隻が撃沈。さらにサイバー攻撃を受けアメリカ主要部が大停電に。急遽米軍は二個の空母打撃群を派遣するが、中国軍に壊滅され衝撃が走る… 原題:2034: A Novel of the Next World War ロバート・ゲーツ、ジェームズ・マティス元国防長官絶賛! 南シナ海から中東そして台湾と移る米中対立にインド、ロシアやイランが絡み大国間の戦争へ。国益という「魔物」は戦争回避の思考をにぶらせ、誤算のスパイラルに陥る、これは単なる物語か? いや、日本も想定すべき最悪のシナリオだ /香田洋二(元海上自衛隊自衛艦隊司令官) 果たして、この『2034 米中戦争』で示された、誤算がさらなる誤算を招くシナリオは、どれだけ起こる可能性があるのか――。読み終えたときに、おそらく多くの読者が考えるだろう。とくに小説に出てくる台湾有事が日本の安全保障にも関わってくるとなれば、なおさらだ。 /梶原みずほ(朝日新聞編集委員・テレビ朝日『報道ステーション』コメンテーター)
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3.8核問題の権威の国際政治学者による、戦慄のシミュレーション。東アジア最大の危機はいかにして現実化しうるのか。 2020年、米朝間で核戦争勃発。北朝鮮による韓国旅客機撃墜に始まる悪夢のシナリオ。各国政権中枢の動きを実名で描く。 著者ジェフリー・ルイスは核拡散と地政学についての世界的権威。中国・北朝鮮・イランなどの核兵器計画を知悉し、国際政治学者として核問題に関する研究・提言を行っている。その知見を総動員し、北朝鮮の核の脅威がいかにして現実となるかをシミュレーションした初のフィクションが本書。 2020年に起こった核戦争をアメリカ議会の委員会が調査・報告したレポートという体裁で、各国政府内部の意思決定プロセスや危機管理の危うさを詳細に記述、核攻撃が現代都市に及ぼす惨事も描き出している。
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3.7
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4.31960年代アメリカ。アフリカ系アメリカ人の真面目な少年エルウッドは、無実の罪により少年院ニッケル校に送られる。しかし校内には信じがたい暴力や虐待が蔓延していた――。実在した少年院をモデルに描かれた長篇小説。ニューヨークタイムズ・ベストセラー。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気ゲーム『ディビジョン』のキーアイテムを世界観そのままに書籍化 未曾有の事態の真相を様々な付属アイテムと手書きの日記で解き明かせ! ユービーアイソフトの大ヒットゲーム『ディビジョン』シリーズ。公式オリジナル小説『ディビジョン ブロークンドーン 』の著者であるアレックス・アーヴァインが手掛けた本書『ニューヨーク崩壊』は、同ゲームの世界を舞台にしたサスペンスフルなスリラー作品だ。ニューヨークが壊滅的被害を受けるという設定で書かれたサバイバルガイドの内容が現実となり、封鎖された市内に取り残されたエイプリル・ケーラーが、本の余白に日記を書き始めた。何が起こったのか。なぜディビジョンがこの街の最後の希望なのか。彼女が暴いた重要な秘密とは。その謎を解明できるのは、この本とそして謎めいた7種の付属アイテム(ニューヨーク市街マップ、尋ね人のポスター、緊急事態のお知らせのチラシ……等など)を手にしたあなただけ──。
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-夜更けの街を走る二輪馬車のなかで、身元不明の紳士が殺害された! 事件は予想をこえたドラマティックな展開を見せる…… 19世紀ミステリー界最大のベストセラー。横溝正史の抄訳でも知られる記念碑的作品が完訳で登場! 江戸川乱歩曰く、「たった一冊の本だけで探偵小説史に名を連ねている作家……この実に奇妙な作家の名はファーガス・ヒューム」。その作品こそ、『二輪馬車の秘密』である。 ガボリオの『ルコック探偵』に触発されたヒュームが書きおろし、1886年にメルボルンで自費出版したところ、たちまち大ヒット。作家の生前に、全世界で75万部を売りあげ、『月長石』やシャーロック・ホームズをはるかにこえて、19世紀ミステリー界最大のベストセラーとなった。 深夜の馬車の乗客が殺害されるという導入部から、検死審問、被害者の身元捜査、容疑者特定と追跡、心理戦と法廷劇を経て、物語は予想外の展開をたどる。謎解きの興趣のみならず、都市風俗の活写、叙述スタイルの変化、そして人間ドラマとロマンスが全編をまとめあげる、ミステリー黎明期の記念碑的作品。 横溝正史の抄訳版につづき、完訳版登場!【電子・PODオリジナル版】
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3.8イギリス郊外に静かに佇む古い貴族屋敷に、両親と死別し身を寄せている眉目秀麗な兄と妹。物語の語り手である若い女「私」は二人の伯父に家庭教師として雇われた。私は兄妹を悪の世界に引きずりこもうとする幽霊を目撃するのだが、幽霊はほかの誰にも見られることがない。本当に幽霊は存在するのか? 私こそ幽霊なのではないのか? 精緻で耽美な謎が謎を呼ぶ、現代のホラー小説の先駆的な名著。
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4.1カズオ・イシグロ(ノーベル文学賞作家)絶賛! 「美しく、怖ろしい……近ごろ私が発見した最高に面白い小説」 ――ガーディアン紙「今年のベスト・ブック(2021)」 〈文学界のロック・スター〉〈ホラー・プリンセス〉エンリケスによる、12篇のゴシカルな恐怖の祭典がついに開幕!!! 寝煙草の火で老婆が焼け死ぬ臭いで目覚める夜更け、 庭から現れどこまでも付き纏う腐った赤ん坊の幽霊、 愛するロック・スターの屍肉を貪る少女たち、 死んだはずの虚ろな子供が大量に溢れ返る街…… 「もっと 火をつけねば」 〈スパニッシュ・ホラー文芸〉とは エルビラ・ナバロ、ピラール・キンタナ、サマンタ・シュウェブリン、フェルナンダ・メルチョール、グアダルーペ・ネッテル――今、スペイン語圏の女性作家が目覚ましい躍進を遂げている。作家によっては三十か国以上で翻訳され、世界中で好評を博すなど、現代文芸シーンにおける一大ブームとなっている。中でも、社会的なテーマを織り込みながら、現実と非現実の境界を揺るがす不安や恐怖を描いた作品群である〈スパニッシュ・ホラー文芸〉は、特に高く評価され、全米図書賞などの著名な賞の候補にも作品が上がるなど、今、最も注目すべき熱い文芸ジャンルの一つである。本書の著者マリアーナ・エンリケスは、〈文学界のロック・スター〉〈ホラー・プリンセス〉と称され数々の賛辞を受ける、現代アルゼンチン文学の頂点に君臨する作家である。 【2021年度国際ブッカー賞最終候補作】 LOS PELIGROS DE FUMAR EN LA CAMA, Mariana Enriquez, 2009
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4.3父子二代の記憶へ漕ぎ出す 鮮烈な長篇デビュー作 台湾を代表する作家であり、世界的に注目を集める作家・呉明益の長篇デビュー作の待望の邦訳。のちに『自転車泥棒』や『歩道橋の魔術師』にもつながる原初の物語である。 台北で暮らすフリーライターの「ぼく」は、数十年に一度と言われる竹の開花を見るために陽明山に登るが、その日から睡眠のリズムに異常が起きていることに気づく。睡眠の異常に悩む「ぼく」の意識は、やがて太平洋戦争末期に神奈川県の高座海軍工廠に少年工として十三歳で渡り、日本軍の戦闘機製造に従事した父・三郎の人生を追憶していく。戦後の三郎は、海軍工廠で働いた影響から難聴を患いながらも、台北に建設された中華商場で修理工として寡黙に生活を送っていた。中華商場での思い出やそこでの父の姿を振り返りながら「ぼく」は睡眠の異常の原因を探るために日本へ行くことを決意し、沈黙の下に埋もれた三郎の過去を掘り起こしていく。三郎が暮らした海軍工廠の宿舎には、勤労動員された平岡君(三島由紀夫)もいて、三郎たちにギリシア神話や自作の物語を話して聞かせるなど兄のように慕われていたが、やがて彼らは玉音放送を聴くことになるのだった――。
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4.0中国文学の巨匠が描く〈現代の神話〉 山深い農村が千年に一度の大日照りに襲われた。村人たちは干ばつから逃れるため、村を捨てて出ていく。73歳の「先じい」は、自分の畑に一本だけ芽を出したトウモロコシを守るため、村に残る決意をする。一緒に残ったのは、目のつぶれた一匹の犬「メナシ」。メナシは雨乞いの生贄として縛り上げられ、太陽の光にさらされ、目が見えなくなってしまったのだ。 わずかなトウモロコシの粒をめぐり、ネズミとの争奪戦の日々が続く。やがて井戸も枯れ果て、水を求めて谷間に赴くと、池でオオカミの群れと出くわし、にらみ合う……。 もはやこれまでか……先じいが最後に選んだ驚くべき手段とは? ネズミやオオカミとの生存競争、先じいとメナシとの心温まるやりとりを中心に、物語は起伏に富む。意外な結末を迎えるが、受け継がれる命に希望が見出され、安らかな余韻を残す。作家は村上春樹に続いてアジアで二人目となる、フランツ・カフカ賞を受賞し、ノーベル文学賞の次期候補と目される中国の巨匠。本書は魯迅文学賞をはじめ、中国国内で多数の栄誉に輝いている。また数多くの外国語に翻訳され、フランスでは学生のための推薦図書に選定されている。
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