鈴木仁子の作品一覧

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作品一覧

2020/12/04更新

ユーザーレビュー

  • 土星の環:イギリス行脚
    サフォーク州を徒歩で横断した「わたし」は、旅の果てに力尽きて入院する。ノーフォーク州ノリッジにあるその病院は、トマス・ブラウンの頭蓋骨が眠るとされている場所だった。旅の記憶と本の記憶が交じり合い、連想が連想を呼ぶメランコリックな旅行記小説。


    旅の話とブッキッシュな歴史の話がシームレスに繋がれ、脱...続きを読む
  • アウステルリッツ
    ①文体★★★★★
    ②読後余韻★★★★★

     アウステルリッツというタイトルは三帝会戦を思わせますが、登場人物の名前です。アウステルリッツは建築史の研究者として、駅舎や裁判所、要塞都市、病院や監獄などに興味をひかれ、文献をあたり、また実際にその場を訪れ記録をする人物です。語り手である「私」は、そんな彼...続きを読む
  • アウステルリッツ
    私(語り手)はアントワープの中央駅待合室で建築家のアウステルリッツにふと声をかける。彼は駅の歴史から始まってつらつらと様々な建築の歴史を、果ては自分の生い立ち、イギリスでの学校での出来事、蘇った記憶、ユダヤ人としての出自、両親との別離と捜索、人との出会いと別れを、私(語り手)に会うたびにとめどなく語...続きを読む
  • 土星の環:イギリス行脚
    イングランド ノーフォーク州を徒歩にて旅する。その風景の寂れた、枯れた姿にかっての栄華が立ち現れる。いく先々の土地から飛躍する思いの数々に読む方は目眩を起こしそうだ。列車から中国の太平天国の乱へ、コンラッドからコンゴへの、オーフォードの政府の研究施設のくだり、零落した貴族の跡地や侘しい宿泊施設。ゼー...続きを読む
  • 移民たち:四つの長い物語
    たくさんの言葉で語られようとするある人物。彼らはみな、遠くからきて、ある日死を選ぶ。
    こんなふうに書くと興味深いミステリー感が漂うけれど、この本が魅力をぐっと増すのは謎に分け入って考えるのは読者自身ということ。

    たくさんのエピソードが次から次へと、まさに記憶の断片が移り変わり結びついていく。合間合...続きを読む

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