作品一覧

  • とるに足りない細部
    3.8
    1巻2,200円 (税込)
    1949年8月、ナクバ(大災厄)渦中のパレスチナ/イスラエルで起きたレイプ殺人と、現代でその痕跡を辿るパレスチナ人女性。二つの時代における極限状況下の〈日常〉を抉る傑作中篇。 この作品の「細部」に宿っているものは、私の精神世界を激しく揺さぶり、皮膚の内側を震えさせる。この本の中の言葉の粒子に引き摺り込まれ、永遠に忘れられない体験になり今も私を切り刻んでいる。 ——村田沙耶香氏(作家) かき消された声、かき消された瞬間と共にあるために、この小説は血を流している。 ——西加奈子氏(作家) *2023年、本作はドイツの文学賞であるリベラトゥール賞を受賞。しかし同年10月、イスラエルによるガザへの攻撃が激化するなか、フランクフルト・ブックフェアで開催予定だった授賞式は同賞の主催団体リトプロムによって中止され、ブックフェアは「イスラエル側に完全に連帯する」との声明を出した。この決定に対しては、作家や出版関係者を中心に、世界中から抗議の声が上がっている。
  • 山本家の食卓はパクパク、おかわり!
    -
    1巻1,870円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 お嫁さんというより娘のような薫へ「美味しい!」料理をいつもありがとう!山本富士子 美味しいもの大好き家族。簡単だけど、メッチャ美味しくって、家族のハートを鷲掴みのレシピが満載です。 たとえば、(1)息子に行列ができちゃうと言われた豚ばらカレー、(2)娘がこよなく愛するかぼちゃのスープなどなど。 今すぐ作れて、家族から「美味しい~」の保証付き。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 山田錦の身代金
    3.8
    1巻742円 (税込)
    一本百万円の日本酒を造る烏丸酒造に、脅迫状が届く。金を払わなければ、田んぼに毒を撒くというのだ。だが、世界一の評価をもつ田んぼに対して、要求は僅か五百万。犯人の狙いは何なのか。さらに捜査の過程で、酒蔵の杜氏が不審な死を遂げていたことが判明する。そんななか届いた新たな脅迫状。そこには、新聞広告に“あること”を載せろとあり……。
  • 伝わるスピーチA to Z 口語表現ワークブック
    -
    スピーチ・人前で話すことについての初心者用テキストです。人前に出るときの気持ちの持ちようやスピーチの練習法,実践的なテクニックの初歩を解説しています。自己紹介のとき,情報を提供するとき,説得するときなど,シーンごとに練習していきながら学べます。

ユーザーレビュー

  • とるに足りない細部

    Posted by ブクログ

    あまりに痛ましいレイプ殺人の描写。全く救いようがない話で暗鬱な気持ちになる。これは書かれるべくして書かれた。

    0
    2025年10月30日
  • とるに足りない細部

    Posted by ブクログ

    パレスチナ生まれの作家が書いた小説。
    何といっても自分の国が理不尽に奪われ、殺され続けることは許せんでしょう。ホロコーストの被害者であるユダヤ人が一番わからなければ。西欧(日本も)がイスラエルを批判しきれないのは大間違いです。

    0
    2025年01月26日
  • とるに足りない細部

    Posted by ブクログ

    現代パレスチナ文学の騎手である、アダニーヤ・シブリーが2017年に発表した小説。
    1949年8月、ナクバ渦中のパレスチナで起きた実在の少女強姦事件から着想を得た作品とのこと。
    本作は第一部と第二部で分かれており、第一部では1949年8月のその事件をイスラエル軍の兵士の目線で語る。
    そして第二部は飛んで2004年現代のイスラエルで暮らすパレスチナ人女性が少女強姦事件の記事を見たことでパレスチナに渡って事件の痕跡を辿るという物語。
    虐殺は個々人の人生を大きな出来事として括ってしまい、彼ら彼女らの人生を剥奪してしまうものだ。「とるに足りない細部」として。
    この物語はそんなパレスチナで人知れず個人に降

    0
    2024年12月19日
  • とるに足りない細部

    Posted by ブクログ

    「訳者あとがき」で、この作品が政治的な文脈で捉えられ利用されることに作者が強い違和感を持っている、との記述があった。その気持ちはわかる気がする。一人ひとりの人間に起きた出来事をその人のリアルな生の流れの中で描き出すための工夫や、二部構成で悲劇を巧みに変奏してみせる技量こそ、この作品の評価として取り上げられるべきだろう。とは言え、イスラエル/パレスチナに生きる人々のひとつの現実を思い知らされることも確か。いずれにしても、多くの人に読まれるべき本だと思う。

    0
    2024年12月15日
  • とるに足りない細部

    Posted by ブクログ

    アラビア語の原題は“تفصيل ثانوي”、英語では”Minor Detail”。 ثانويはminorやsecondaryにあたる言葉らしく、副次的や従属的を指し、いずれにしろ「主流ではないもの」を意味するようだ。

    著者はパレスチナ生まれ。現在はエルサレムとベルリンを拠点にしている。
    本書の原著はアラビア語で書かれている。各国語に訳されているが、邦訳は重訳ではなく、アラビア語から訳されている。
    第一部と第二部に分かれた中編。
    いずれもテーマは、1949年8月、ナクバ(「大惨事」)に付随して起きた、イスラエル兵によるベドウィン少女の集団レイプ殺人である。第一部では、当事者のイスラエル軍将

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    2025年03月10日

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