小説作品一覧
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-戦後、数年にわたって起きた不可解な3つの事件。社会的地位のある被害者と加害者が、何のために殺し合わなければいけなかったのか、まったく不明な難事件だ。双方同時に殺意を抱くという、加害者もなければ被害者もない、この相互殺戮事件のカギは……。240年以上前にもさかのぼり、そして日米両国を舞台に繰り広げられる、直木賞作家の傑作。
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3.8江戸川乱歩賞作家・鏑木蓮が描く、京都を舞台にした純文学ミステリーのシリーズ第2弾。 人は誰しも、人生という「階(きざはし)」を歩いている。上っているのか、それとも下っているのか。そして、その先に待っているものは――。 「苦しんでいる人に寄り添う医師でありたい」という心療内科医・本宮慶太郎が、傷ついた人たちの心を癒しながら、事件を解決に導いていく。 京都・東山にある神社の階段下で、一人の男性の遺体が発見された。同じころ、京都で心療内科クリニックを開院している本宮慶太郎のもとに、あるセールスマンがやってくる。彼には家に引きこもって出てこない5歳上の姉がいた。近頃は会話も成り立たない姉のことを、意を決して慶太郎に相談するところから、運命の歯車が動き始める。悲しすぎる現実の中にも、どこか希望と温もりを感じさせるミステリー。
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4.1原発事故が起こったあと、人はいかに生きるか? 世界の原発史上最悪の事態となったチェルノブイリ爆発事故から20年以上の時が経った2006年12月、1本の映画が公開された。(シネカノン有楽町にて'07年正月第一弾ロードショー)。あるドイツの原発で爆発事故が起き、町はパニックに陥り何の罪もない市民が巻き込まれるというドラマだ。本作品はその原作である。被爆した14歳の少女が見た社会の混乱と肉体的な疾患のリアルな描写は、ドイツの約3倍の原発を持つ我が国にとってあまりに衝撃的な近未来小説である。
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-言語では表現し得ない世界を、言語によって表現する――。芥川龍之介、川端康成、村上春樹、川上弘美らが描く〈非リアリズム小説〉をもとに、〈読むこと〉を考える。 「言語や感覚では捉えられないものが世界には存在すると考え、それを表現しようとした作家や作品、〔中略〕例えば、日本を代表する文豪である、森鷗外や夏目漱石にもそうした要素は見られ、特に、芥川龍之介・川端康成・三島由紀夫などがこれにあたる。また現代の作家では、村上春樹・村田喜代子・川上弘美なども、この系譜に連なる作家であると言えよう。 これらの作家は、〔中略〕目の前にある現象や事物の背後に、感覚では捉えられない世界があることを認識の基盤としている。私たちの感覚では捉えられない世界、言語では表現できない世界の存在を、疑わないのだ」(本書「序章」から) )
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-依頼は電話で受け、人前に決して姿は見せない。卓抜した情報収集能力と観察力を兼ね備えた「写録(しゃろく)探偵事務所」。警察も知り得ぬ事実を探り出して、鮮やかに事件を解決する。今日も、不動産会社社長を恐喝していた二人の男女が殺され、その容疑者となった女性から、殺人の濡れ衣を晴らし、真犯人を見つける依頼が舞い込んだ。社長の脱税、恐喝、三角関係と複雑な事情が絡んだ難事件に見えたが、頭脳派探偵の冷徹な推理は、事件の裏に潜む意外な人物を割り出す…。 難事件を鋭い観察眼で解明する、頭脳派探偵の華麗なる推理! 連作短篇本格ミステリ。 *追われる男 *ハルミの失踪 *強気の恋は死を招く *恋路の邪魔をする死体 *強盗の落としもの *自転車泥棒 *襲われた女 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
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4.0「想像力」という地図を携えて、いざイタリアの旅へ イタロ・カルヴィーノ、チェーザレ・パヴェーゼ、ナタリーア・ギンズブルク、ウンベルト・エーコ、アントニオ・タブッキ、ウンベルト・サバ、ディーノ・ブッツァーティ、ジュンパ・ラヒリ、そして須賀敦子……イタリア文学の名作の数々を“街”という視点で編み直す。北はヴェネツィア、ミラノから、南はシチリア島まで。個性豊かなイタリアの各都市を訪ね、文学作品を手に歩くような視点で、作家たちが遺した声と足跡をたどる。 本書内に登場する作家たちとの親交も深いイタリア文学の泰斗による、斬新かつ詩情豊かな文学ガイド。 2022年4月~6月にNHKラジオ第2「カルチャーラジオ 文学の世界」で放送された講座の、待望の書籍化! 【内容】 1. 旅立ちにあたって――《見えない都市》とヴェネツィア 2. 故郷の風景──カルヴィーノとサンレモ 3. 作家たちの遭遇──パヴェーゼ、ギンズブルグとトリノ 4. 子どもと労働者の街トリノ──『クオーレ』と『マルコヴァルド』 5. 旅のはじまり、謎のはじまり──タブッキのジェノヴァ 6. 夢と物語と災厄──ピノッキオと『デカメロン』のフィレンツェ 7. 国境の街、混淆の文化──ズヴェーヴォとサバのトリエステ 8. 歴史からこぼれ落ちた島──ピランデッロと『山猫』のシチリア 9. 半島のなかの異郷──『キリストはエボリで止まった』と『フォンタマーラ』 10. 陽気と喧噪の裏側──フェッランテ、モランテとナポリ 11. 堆積する時間──モラヴィア、パゾリーニ、ラヒリとローマ 12. 生き急ぐ街──エーコ、マンゾーニ、ブッツァーティとミラノ 13. 水が刻む時、ふたたび《見えない都市》へ──ヴェネツィア
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4.5いつかこの目が見えなくなったとしても 二人で見たあの日の星空は消えないーー 著者渾身の書き下ろしラブストーリー! 【あらすじ】 春うららかな図書館。司書を目指す大学三年・穂乃香は、理学部で天文学を志す悠斗と運命的な出会いを果たす。惹かれ合う二人の時間ーー大切な詩集、野良猫、サークルの合宿、旅行先での流れ星ーーありふれた毎日の全部が輝いて見えた。ずっと二人で同じ景色を見続けるはずだった。けれど、突発性の難病により穂乃香の視力が少しずつ失われて……。当たり前の一瞬一瞬が愛おしく、時の奇跡に涙が溢れる、著者渾身のラブストーリー。 【文庫書き下ろし】 <全国の書店員様からのおすすめコメント> 彼女の苦悩と決意に、そして彼の変わらぬ想いに胸打たれました。2人の恋は星のようにキラキラとまぶしく、離れ時を経てなお募る愛は美しい。(平安堂 飯田店・中山様) あなたは大切な人の事をどれだけ知っていますか。 想い合うからこそ大切な気持ちは伝えてほしい。その時その時の、精一杯の思いを・・・伝えなかった事を、後悔しないように(TSUTAYA BOOKSTORE 川崎駅前店・紅様) 色褪せていく世界、離れていった2人の心は長い時間を一瞬で飛び越えてあの日の星空を見上げている。新しい明日を生きる為の美しい希望の物語。(紀伊國屋書店 新宿本店・宮本様) 著者について ●白石さよ(しらいし・さよ) 兵庫県出身、埼玉県在住。これまでにティーンズラブ作品を多数刊行。本作は弱視を抱える著者の体験に根差した初の本格的な恋愛小説。おもな近著に「理想の結婚お断りします」(スターツ出版文庫)「最愛 君に振り積む雪になる」(オパール文庫)がある。
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3.5音大のピアノ科に通う曽我真尋は、たまたま参加した大学の授業で人の心を薬のように癒す音楽もあることを知り、三上先生の診療所で音楽療法士の実習を受けることにした。大人の声に耳を閉ざす少女、キラキラと飾った虚構の自分しか愛せないパーソナルスタイリスト、探し求めた愛情を見付けられず無気力に生きる中年男性……様々なクライエントと音を通じて向き合ううちに、真尋自身も自分が抱えた秘密と向き合うことになり――。 私たちはこんなにも弱くて、脆い。それでも生きることから、逃げられない。美しい旋律と共に、生き抜く強さを与えてくれる感動の一冊。
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-2011年5月公開映画の原作小説。 賢は大学で映画研究会に属している。今回は賢が監督で映画を撮ることになった。映画のヒロインには同じく映画研究会に所属する杉崎莉沙が選ばれる。莉沙も実は監督志望、賢が書いた脚本のセリフをめぐって言い争いとなり、賢は莉沙と少し険悪になる。撮影は進むが、莉沙の最後のワンショットを残して、彼女が交通事故に遭い死んでしまい、映画は頓挫する。そんな時、賢は街で莉沙にそっくりな女性を見かける。追いかけて話を聞くと、莉沙の双子の妹の洋子だった。賢は洋子に白羽の矢を立て、彼女を起用して最後のワンショットを撮影し、未完の映画に終止符を打とうとする。大学の映画研究会のメンバーを招集して撮影の再開を告げる賢だったが。集まったメンバーたち、そんな賢の申し出に、何故か戸惑うのだった。「見えないもの。手で触れられないもの。あるってことを証明できないもの。それを信じて欲しいんだ」ひそかに莉沙に思いを寄せていた賢には、深く胸に突き刺さる彼女の言葉だった。2011年5月公開映画の、監督自らが執筆した原作小説。
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3.8視力を失った、そして事件を“目撃”した。 警察学校の卒業式の夜、自らの過失で交通事故を起こしてしまった浜中なつめ。視力を失うとともに、同乗していた最愛の弟を亡くし、警察官の夢も絶たれて絶望的な日々を過ごしていた。 そんなある日、なつめは車の接触事故に遭遇するが、その後部座席からは助けを求める女性の叫び声が聞こえてきた。なつめが名前を尋ねると女性は「レイサ」と答え、車は走り去る。 誘拐事件であることを直感したなつめは警察へ赴き、自分の“目撃”した情報を提示して訴える。しかし、目の見えない人間の証言として重要視されず、捜査は打ち切られてしまう。 女性を助けようと必死に奔走するなつめは、車に接触したスケートボードに乗っていた少年、春馬を探し出す。“レイサ”の居場所を探すうちに、二人は家出少女の神様である“救様”の存在を知る。そして、四体の惨殺死体が発見されたことから、少女連続殺人事件が浮上。猟奇殺人犯は、真相に近づこうとするなつめにも迫っていく。 韓国映画『ブラインド』を吉岡里帆主演でリメイクした究極のサスペンススリラーをノベライズ。
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4.0「最初に『何かすごい』と思い、それがずーーーーーっと止まらず、一冊全部がそうだった。」 ――斎藤真理子(翻訳家) デビュー作『優しい地獄』で読書界に衝撃を与えた、ルーマニア出身の文化人類学者イリナ・グリゴレ、最新作。 娘たちと過ごす青森の日々。ふとよみがえる故郷ルーマニアの記憶。そして、語られてこなかった女たちの物語――。 「彼女の人生をスクリーンのようなものでイメージとして見せられたら、彼女の語らなかったことが見えて、あの夜ニュースを見た人たちも彼女を理解できたかもしれない」(本書より) 虚実を超えて、新たな地平を切り開く渾身のエッセイ。 今までに書かれたどんな日本語よりも、鮮烈なことばをあなたに。
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-ローマの、ごくごく普通の市井のひとたち。その一癖も二癖もある、バラエティーに富んだたくさんの登場人物を、 磨き抜かれた言葉で削ぎ落として描かれたショート・ショートのような短いストーリー。 原題“IL BALLO DEGLI INVISIBILI”(直訳は『見えないものの踊り』)としてイタリアでは2007年に発売された本作は、 ノーベル賞作家の名を冠した文学賞デレッダ賞を翌年に受賞した小説集です。 (「監修者あとがき」より) 僕が(あとがきで今さら言われても、という声も承知で)あえて提案したいのは、 これら物語の「服用」を、一日最大一話にとどめることである。速読や斜め読み なんてもってのほか。スローに行こう。いくら気に入った話があっても次に期待 して先を急がず、読み終えた内容を頭の中に入れたまま一日を過ごしてみてほし い。あるいは夜を越えてみてほしい。そのストーリーの成分がじんわりと浸透す るかもしれないし、しないかもしれない。物語というものが僕たちの心の薬だと して、それが効く効かない、合う合わないは別として、一度に過剰摂取するのは よろしくないのではなかろうか。そんな調子で、この本をぜひ長めにそばに置い てみてほしい。
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3.0伊勢神宮、明野駐屯地、中河原海岸、ニャロメの塔。 お伊勢さんが守りし地を、闇の怪異が駆け抜ける! 【あらすじ】 ●好き嫌い(伊勢市) 観光で伊勢神宮を訪れた家族連れ。だが外宮を参拝しようとした瞬間、突然息子が気持ち悪さを訴え、トイレで黒くてごつごつしたものを大量に吐き出した……! 母親の身に戦慄が走る! ●ニャロメの塔(伊勢市) かつて女子高生殺人事件が起きた虎尾山を、著者の志月かなでが夜に訪れ、女流怪談師ならではの視点で現場検証。塔を前にして、突然聞こえてきた音の正体は一体……!? ●虫の知らせ(熊野市) 友人である暴走族のリーダーからバイクを購入することにした少年。だが、購入直後に何故か謎の故障で動かなくなってしまう。そして翌日、少年は友人が亡くなったことを知らされるのだった……。
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4.0琵琶湖(びわこ)のほとりにあるお土産屋さん『鳰(にお)の海』。そこにはお土産を求める人々だけでなく、霊にまつわる悩みを抱えた人々までが駆け込んでくる。三度目の失職を経て、傷心旅行で琵琶湖を訪れた燈子(とうこ)は、ひょんなことから『鳰の海』で働くことに。オーナーの息子で無愛想だけれど美青年な甲斐(かい)とともに、燈子は霊感がないながらもお悩み解決に乗り出す――!
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3.5英国ミステリの女王が挑む霊脳スリラー! 流し込んだばかりのセメントに小さな5つの足跡を残し、息子が失踪してから4か月。母アナは毎日その足跡が消えないように磨きながら、息子の帰りを待ちわびている。日に日に思い詰め、やがて藁をもつかむ思いで霊能者にすがるようになるアナ。一方、もう一つの子どもの失踪事件を追っていた刑事マーヴェルは、万策尽きて霊能者に協力を頼むが成果は得られなかった。霊能者を疑う刑事と、霊能者にすがる母。それぞれの思いが交錯し、やがて意外な結末へと辿り着く――。 デビュー作でいきなり英国推理作家協会(CWA)ゴールド・ダガー賞を受賞し、長編6作目にして本作ですでに3度目のノミネートを果たした英国ミステリの女王が挑んだ、オカルト・スリラー!
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-エブリスタ × 竹書房 第2回 最恐小説大賞 短編連作部門受賞 頼れるセンパイ、啖呵で霊をしばき斃す! 怪奇現象が止まらない! 痛怪ノンストップホラー 新入社員として雇われた会社で、 「僕」の教育係についた先輩・黒川瑞季。 彼女はなんと、この世ならざるものたちが視える人だった! 夜道で、オフィスで、そして周囲の人々のあいだで巻き起こるさまざまな怪奇現象を、黒川瑞季が持ち前の頭脳と霊能力で解決していくが―― やがて、最凶の因縁に巻き込まれてしまう! 憑かれ系新入社員の僕と彼女、取引先の社長から病み系OL、最強巫女に闇の心霊事件屋まで、多彩な登場人物が織り成す痛快オフィスホラー!
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4.0この者は、神か、悪魔か――。 気鋭の著者が、医療の在り方、命の意味を問う感動巨編。 大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。 あるとき、難病の少年の治療方針をめぐって、二人は対立。 「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か。 そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。 大学病院の闇を暴こうとする記者は、「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と西條に迫る。 天才心臓外科医の正義と葛藤を描く。
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4.5「私、学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在になると思うんです」 昭和36年。人生を教えることに捧げた、塾教師たちの物語が始まる。胸を打つ確かな感動。著者渾身の大長編。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い――。 阿川佐和子氏「唸る。目を閉じる。そういえば、あの時代の日本人は、本当に一途だった」 北上次郎氏「圧倒された。この小説にはすべてがある」(「青春と読書」2016年9月号より) 中江有里氏「月の光に浮かび上がる理想と現実。真の教育を巡る人間模様に魅せられた」 驚嘆&絶賛の声、続々! 昭和~平成の塾業界を舞台に、三世代にわたって奮闘を続ける家族の感動巨編。
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-短篇小説のタイトルは、未来の短篇小説からもたらされる 『甘く優しい短篇小説』と題された短篇集に収録された作品たちは それぞれ「短篇小説を書く」ということがどのようなことかが描かれ、 作家・野村五郎を共通の登場人物にしている。 この短篇もそれらの中の一つだ。 別の短篇「甘く優しい短篇小説」では2人の女性が登場したが ここでは3人。いや、その3人もやがて女性3人ではなく、 それぞれのジェンダーが割り振られ、バランスを変えていく。 そしてこのタイトルは、野村五郎が女性からヒントをもらい、 未来に向けて構想する短篇のタイトルがそのまま定着したものだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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-●奇跡の物語に共感多数! 「私にも奇跡が起こってるんだ! と気づける物語」(かぐや・40代・群馬県) 「一人の若者がバイク一つで日本中を旅する物語。ただそれだけの事が、どうしてこんなにも心ゆさぶられるのだろう」(友/40代/和歌山県) 「胸が熱くなって、涙がホロリ。人っていいな。誰かに優しくしたくなる一冊。みんなに幸あれ~!」(sango/40代/茨城県) 「怒涛のノンストップ青春グラフィティは、すべてに意味があり、すべてが繋がっていた」(キヨナカ・永遠の28歳・兵庫県) 「いっぱい笑っていっぱい泣いて、いっぱい学びがありました!」(とっちゃま・30代・東京都) 「青年の起こす不思議なご縁の連鎖に、どれだけ心ゆさぶられたことか! 人間捨てたもんじゃないですね」(AYA・50代・神奈川県) 「人とのご縁が心を諭し、人生の奇跡を導く物語。僕らは幸せになるために生まれてきた。人生の主人公は君なんだ。今日もサチアレ」(あうん。/40代/和歌山県) 「皆さんも一緒に『ご縁』と『偶然』の詰まった旅に出かけてみませんか? 不思議の連続ですが本当にあった出来事です」(とも・40代・東京都) 「たった1度の出会いが、人生を変えてしまう。愛にあふれた青年の旅の奇跡」(まゆみ・40代・大阪府) 「まさに運命の歯車! みーんな繋がってて全てが用意されてるんですね!」(Yoko・50代・福岡県) 「これぞ、神の采配。すべては、バラバラで、でも、みんなつながっている。くまちゃんは、幸せ配達人だ!!」(ねこっち/年齢非公開/埼玉県)
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-クラブホステスだった飛山初絵は、老資産家と結婚後、夫を殺害して莫大な遺産を手に入れた。しかし三年後、殺人を依頼した男・中根菊夫から恐喝される。大金を手にした中根だったが、知人に預けたはずのコインロッカーの鍵が消えてしまい、必死の捜索を始める。鍵を持ち出したのは、夫の暴力に耐え忍ぶ人妻。彼女は偶然にも旅先で、警視庁の村岡刑事に出会い…。人気ミステリ・八木沢警部補シリーズの外伝的作品。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
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-【電子版巻末には篁ふみ先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 三百年に一度、秋の満月の夜。湖に住む神に「一番美しい娘」を花嫁として捧げなければならない。 そんな伝承がある湖のほとりの村で生まれた、双子の姉妹・宵(よい)と環(たまき)。 姉の宵には、生まれつき顔に青い痣があったため、妹の環が「神の花嫁候補」に選ばれた。誰からも愛される娘に育ち、その運命を哀れまれる環。逆に虐げられて育つ宵。だが、彼女たちが十六歳になったとき、環に恋をした男の策略で、実際に神に「花嫁」として捧げられたのは、宵だった。湖に沈められ、死を覚悟した宵。しかし彼女が水底で見たものは、美しい水色の瞳を持つ神様と赤子、愛猫がいる、閉じられた静かな優しい世界だった。そこで穏やかに暮らし始めた宵は、ある日水面の向こうに、助けを求めて自分を呼ぶ環の顔を見る。 そして「村が水没する」ことを、それを仕向けたのが目の前の優しい神様であることを知り――。
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-それは少女だけに許された、幻のような記憶かも知れない。下宿人だった画学生の杉浦が、正子の裸体を熱っぽくデッサンし、鮮紅色の乳房に、ふと触れた日の感傷は……。正子は、いま新宿・元青線のバー勤め。マダムの弥生は画家の未亡人で、かつて杉浦を愛した過去をもつ女だ。「杉浦はパリの安宿で病いに臥せている」と耳にした正子は、パリ行きを決意した。彼女は幻影を追って稼ぐ。ある夜、正子がとった男は甘美な肉体の香に酔いながら、奇妙な述懐を始めた……。女の感傷の傷跡を描く表題作ほか、全10篇。
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-「あなたがどんなに過去を変えても――私、あなたの帰りを、未来でずっと待ってるから」 幼いころ「ネバーランド」と名付けた秘密基地で仲のいい幼なじみたちと過ごしていた神田桐(かんだきり)。そのさなか、幼馴染の一人だった初恋の相手を事故で失ってしまう。それから8年、心を閉ざし人との関わりを避けていた桐の前に、亡くなった初恋の人の“妹”を名乗る少女、雪音(ゆきね)が現れる。 「姉は、殺されたんです。……あの日、ネバーランドにいた誰かに」 彼女から告げられたのは、姉は事故ではなく誰かに殺されたという衝撃の事実と、さらに「タイムリープ」――時空を超えて過去に戻ることができる方法だった。 桐は初恋の人を失った過去を変えるため、あの日に戻ることを決意する。 8年前から時が止まっていた桐の夏は、雪音と出会い、いま再び動き始める――。
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3.8結末に涙する、仕掛けに満ちたひと夏の物語。 ノイズに溢れたこの世界で、 「大人になる」とは一体どういうことなのだろうか。 「子どもの土地」で永遠の子どもだった「その子」は、心に曇りが生まれ、ある日飛べなくなってしまった。だから、地上に堕とされた……自らの代わりとなる子を一人、連れ去るために。 夏休みの始め、青森のボーイスカウトで、スナメリが座礁した熊本の海岸で、埼玉から繋ぐオンラインゲーム内で、悩める子どもたち3人に奇妙な出会いが訪れる。いなくなる子は、誰なのか。自由と不自由のあいだでもがく少年少女、それぞれの決意とは。 誰もが経験し、忘れてしまう、「あの頃」の怒りと光にいま向き合う。 意外なその結末にきっと涙する、仕掛けに満ちたひと夏の物語。 最後の2行に込められた意味を 理解できる「大人」でありたいと思いました。 ……青山美智子氏 人が生きる底の底から、子どもという存在を見詰めれば こんなにも不思議で美しく、残酷な物語が生まれる。 ……あさのあつこ氏
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3.0ギターを手に歌う少女のシンデレラストーリー。 彼女のデビュー・活躍の裏には、1人の男の子の存在があった―― 「私の音楽でだれかを救う『英雄』になりたい」 YOASOBI「夜に駆ける」の原作が生まれた小説・イラスト投稿サイト「monogatary.com」(運営:ソニー・ミュージックエンタテインメント)から、 新たなアーティストが誕生! 「普通がいちばん」をモットーに生きてきた高校3年生の智也。 代わり映えのしない日々を過ごしていたが、ある日の放課後、通学路の土手で、ギターを手に歌うリカに出会った。 リカの歌は、もっと多くの人に聴かれるべきだ。 彼女のために力を尽くす智也だったが――。 青春時代、かけがえのない相手と出会った2人の感動の物語。 「monogatary.com」主催「モノコン2020」優秀作品、待望の書籍化。
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4.0少女の目線で戦後を描いた幻の自伝的小説。 「戦争が終ってからずっと父さんは内地の話をしてくれた。あぐらの中にタダシをすっぽり入れて、ヒロシと私は父さんにぐてりと寄りかかって、兄さんは、父さんの前にかしこまって坐って、みんなシーンとして父さんの口を見ていた」――中国からの引き揚げ。父さんの伯父一族が住む山梨の田舎での貧しいがエネルギーに満ちあふれた生活を、あくまで少女の目から描いた自伝的小説。小さな共同体の中の子だくさんの家族、昭和20年代の日本の原風景が丸ごと裸のままで立ち上る。「心臓が右にある」最愛の兄の死の描写は、この作品のハイライトだ。「もう死んだから下着もパンツもはかせないのか。いやだなあ、とわたしは思った。パンツぐらいはかせればいいのに」 * 本作は1987年から88年にかけて「図書新聞」に連載され、88年10月に(今はない出版社)リブロポートから刊行された。絵本作家佐野洋子が初めて書いた長篇小説である。数々のエッセー集で繰り返し描かれてきた「家族」がほぼそのまま登場する自伝的な小説といっていいだろう。この幻の作品が文庫化され再び世に出る意味は大きい。 解説:岩瀬成子(児童文学者) ※没後10周年の企画として、表紙を差し替えました。 この作品は2012年6月より配信している『右の心臓』の内容と同様のものです。
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-その涙、その指 女性と男性は常に1対1の対等の関係にある。 しかしながらそれはAとB、CとDといった固定されたものでなく、AはBと親密、AはCとも親密、そのうえBとCもまた面談し、親しく交際するのだからそうすることがすなわち個人でありその人がまさにその人であることなのだ、と多くの片岡作品同様、この短篇もそう告げている。 その関係の交錯に不意に挿入される涙、カメラが捉えるか捉えないか微妙なその指、それを読むのが小説を読む、ということかもしれない。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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4.7※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 勝手気まま、飼い主の思い通りにはならない「役立たず」……。23年前の出会い、そして別離(わかれ)の時――。マンガ『釣りキチ三平』の作者宅に迷い込んだ1匹の仔猫をめぐる物語。あの可愛いばかりの小さな生命体が醸し出す存在感そのものが、与えてくれた「励み」と「潤い」。「ペットロス」に悲しむ人々、そしてペットを愛するすべての人に贈ります! ●この悲しみと虚脱感は一体何だろう。心の中にポッカリ空いた空洞。底をヒューヒューと風が吹き抜けていくような寂しさは、何だというのだ。単なる「役立たず」が遺(のこ)した業ではあるまい。(まえがきより)
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