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Posted by ブクログ
越谷オサムのボーナス・トラックを読みました。
ハンバーガーのチェーン店に勤務する社会人3年目の草野は車で真っ暗な道を帰宅する途中、ひき逃げの現場に遭遇します。
そして加害者の黒い車は逃走してしまいます。
被害者の大学生亮太は即死でしたが、草野にはなぜか亮太の幽霊が見えてしまうのでした。
亮太は草野の勤務先について行き、そこでアルバイトの大柄な大学生南と出会います。
南は幽霊が見える体質なので亮太を認識し、草野・亮太とひき逃げの犯人を捜すことになります。
陽気な幽霊亮太、生真面目な草野、幽霊嫌いだけど亮太の手伝いをすることになる南など登場人物の掛け合いを面白く読みました。
エンディングでネタばらしがあった後、ある場面を再度読み直して確認したくなったのですが、みんなそうなのかな。
Posted by ブクログ
大雨の火曜日、ハンバーガーチェーンの社員である草野は、夜遅くに帰宅する途中で交通事故の現場に遭遇する。倒れている青年と、逃げてしまった黒いスポーツカー。青年は即死したはずであったが、翌朝目覚めるとその青年が自宅のソファで眠っていた…。
ネタバレにもならないだろうから書いてしまうと、弾かれて即死した亮太は、幽霊として草野と意思疎通をする話である。幽霊は草野以外には見えないし、声も聞こえないため、草野の職場をうろつくことで、第三者として草野の職場を俯瞰することができる。
一方で、作者によって工夫された幽霊としてのルール。草野以外には声も聞こえないとか、物を触ることができないとか、触ると物が分裂するなど、この作家のデビュー作の荒々しい部分はあるものの、考えられた努力の跡が見られるのは非常に好感が持てる。
常時いても怖くない幽霊、実の家族からも全く見えず、第一発見者の草野しか頼れないという悲哀の部分を湿っぽくせず、「新幹線も飛行機も乗り放題だぜ」というカラッとした部分が、この作品の魅力的なところであろう。
終盤では「レッチリのファースト(難解)」「鼻血ジャケット(Andrwe WK "I Get Wet")」など、小出しに出してきたところは、本当はもっと書きたかったのだろう。印象は悪くならないから、もっと書けばよかったのに。
オチはかなり早めに読めてしまうだろうが、それでも楽しめる作品である。
幽霊が出てくるというところで、大人っぽい小説ではないのかもしれない。でもまあ、子供に見せたくないような話も一切出てこなかったし、何よりもドライで明るい雰囲気は、中高生の読書感想文にも向いていると感じる。
Posted by ブクログ
さすがはファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
作者の越谷さんはこういった日常性に非日常的なシチュエーションを折り込ませた舞台でキャラクターを動かす物語を語らせたらホント最高だよなぁ、感動してしまった。
おそらくプロレス好きなんだろうなぁというのがひしひしと感じられる。
ブックというか、プロレス特有のエンターティメント性。勝敗云々よりも見ている人をどれだけ喜ばせられるか、楽しませてナンボという世界感を感じた。
こういう独りよがりではない、娯楽性を追求する姿勢はすごく好き。
まいど結末をほろりとさせる構成力といい、ときおり心をほっと暖めるようなエピソードをちりばめるあたり、さすが。
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